くらし情報『33年ぶり株高に水差す“NISA陰謀論” 岸田首相は有価証券保有ゼロ、小倉優子は「裏がある」発言』

33年ぶり株高に水差す“NISA陰謀論” 岸田首相は有価証券保有ゼロ、小倉優子は「裏がある」発言

■ビギナー困惑の高値圏

金融庁によると、NISAの政策目的は「家計の安定的な資産形成の支援」と「成長資金の供給」にある。政府側にとっては、新規マネーの掘り起こしによる国内市場の活性化という思惑もあるだろう。現況の株高は狙い通りといえる。投資の大前提として、高値つかみはNG。NISAビギナーは出だしから高値圏からの積み立てとなり、ただでさえ戸惑いやすい相場だ。

ただ、資産運用の王道は「長期・積立・分散」。金融庁は基本的に、この観点でNISAの対象商品を選定している。金融庁のシミュレーションによると、1989年以降に株式と債券に積立投資を続けて20年間保有した場合、元本割れのケースは皆無だった。
株価が上昇しても下落しても、一喜一憂せずに保有し続ける気構えがNISAの鉄則だ。暴落時に「すぐ怖くて売りたくなる」という小倉には不向きの投資術だったわけだ。

無論、投資に絶対はない。NISAの対象商品は比較的ローリスクとはいえ、政府も忠告する通り元本割れのリスクは生じる。そのリスクまで陰謀と疑うのなら、お手上げだ。

(文:笹川賢一)
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