「日本の貧困化はアベノミクスに責任」有識者が怒り告発 年収500万円世帯は実質60万円の収入減に
「アベノミクスが提唱した異次元の金融緩和政策に従って、日銀は民間の金融機関の保有する国債を爆買いし、円を大量供給しました。円が大量に供給されれば、円の通貨価値は下がります。アベノミクス前は1ドル80円程度だったのが、2015年には120円台に。ドルに対する円の価値は3分の2に暴落したのです」(明石さん、以下同)
円安になると輸入品の価格が上がるため物価も上昇する。
「アベノミクスでは物価が上がっていなかったと思っている人が少なくありません。日銀の“前年比2%”という目標が達成されていないとさかんに報道されたからです。実は、アベノミクス開始前と比べるとコロナ禍の影響が出る前の2019年度までに消費者物価指数(持ち家の帰属家賃を除く総合指数)は7.6%も上昇。2度の消費増税の影響もありますが、円安の影響が大きいのです。
そのあとも国債の爆買いが続けられました。今の円安と物価高は、アベノミクスの副作用なのです」
表を見てほしい。第2次安倍政権発足後から、消費者物価指数はうなぎ上りに。2012年を基準(100)とすると、物価指数は2023年には114.3まで上昇。一方で、名目賃金指数は104.8までしか上昇していない。