平淑恵 “女座長”役作りで金髪に!梅沢富美男も絶賛
母子のこの再会と、母に捨てられた伊三郎が老いた母親と再会する、劇中での出し物『伊三郎別れ旅』が次第に重なり……。作者の井上ひさし自身、施設に預けられた経験がある。そのことをどう受け止め、自分の中で決着をつけるか、作品には苦悩が垣間見える。
「悲しみや生き方をお客様の人生と重ね合わせていただければ。洋子はオーラをまき散らしながら人生を見事に全うし、魂は天に召されて……。現実の苦しくつらいことを全部お芝居にぶつけ、至福の時を過ごして桜のように散っていく、私はそんな気がします。幸せだった彼女を演じてみたくてね」
五月洋子というひとりの人間の激烈な生きざまに目を奪われる。懸命に生きるこの女の業を、平の迫真の演技を通して見せつけられるだろう。
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