藤井聡太四段も大ファン、NHK『ドキュメント72時間』の魅力
リアリティにこだわっているので台本はありません。現場でどう転がっていくかわからないので緊張の連続です。梅雨の時期にコインランドリーを撮影したときには、洗濯する間にお話がたくさん聞けるかと思いましたが、なかなか話が膨らまず。追い詰められた気分になり、その日の夜は、口唇ヘルペスができてしまいました」(森ディレクター・以下同)
番組のキモとなる、撮影現場はどうやって探すのか?
「取材する場所は、番組スタッフが歩いて探したり、全国の支局や視聴者の方からの情報を検討したりして決めていきます。候補になった場所には、何度も足を運び、どんな人が集まるか観察します。ある意味、人が行き交う場所ならば、どこでもいいのですが、社会や人の意外な面が見える場所がいいようです」
取材では、3日間で、200人以上に話を聞くこともある。
「自分のなかで、この場所を訪れる人たちは、こんな話があるのではと仮説を立てて取材をはじめますが、いい意味で、それを裏切ってくれる人との出会いが、番組の重要な鍵になっています」
撮影現場では、いつも“出たとこ勝負”。