吹石一恵が『ドキュメント72時間』で涙し、録り直したシーンとは?
何げない日常のように見えて、そこに映し出される人生模様は悲喜こもごもで、泣き笑い。そんな異色のドキュメンタリー番組でのナレーションについて、吹石は次のように語る。
「言葉で説明しすぎていないか、という点を大事にしています。ディレクターさんが撮ってこられる映像が毎回素晴らしいので、その生ものな質感を残すため、ナレーションの分量や言い回しなどを、録音ブースに入る前に打ち合わせします。ナレーションで気をつけているのは感情移入しすぎないこと。視聴者の方に、感動したり、泣いたり笑ったり、先入観なく見ていただきたいので、できるだけフラットな気持ちで読むようにしています。とはいえ、涙で原稿がにじんで読めなくなったり、思わず笑ってしまってNGを出してしまうことも少なくありません」
吹石がもっとも印象に残っている回が「高知競馬場に夢が咲く」(’13年6月28日放送)だという。
「けがや年齢、成績不振で放出された競走馬がたどり着く高知競馬場。
この回のラストに出てくる、広島で厩務員として5年間お世話していた馬を応援に来る男性と、その馬との絆が印象的でした。