観世流シテ方観世流・梅若実玄祥、3人の人間国宝がコロナ禍に祈りを捧げる『〜祈り〜』合同取材会に登壇
名生さんは若い時からお付き合いがあり、能が大好きなんですね。彼が人間国宝になって数人で食事したときに、一緒にできないだろうかという話になりまして、だったら大倉くんと3人なら“3人の国宝”になるなと。国宝がどうだっていうわけではまったくないんですけれども、たまたま国宝だったんで、“3人の国宝”というちゃんと責任を持つ会をやろうじゃないかと。ただ人が集まってやるんじゃなくて、ちゃんとした責任を負ってやりましょう、ということになりまして、話が進んだというのがこの会のきっかけです」と共演の経緯を語った。
さらに、今回のテーマである“祈り”については「“祈り”はどこの国でどうこうというものではないし、そういう気持ちがあればこそ成立するものだと思う」とコメント。最後に「古典というものが、せっかく何百年間も生きてきたもんですから、ここで途切れさせるつもりは私はまったくないし、私一人になってもやるつもりです。人間、懸命になることによって新しい道が絶対に開けるし、だから私もあと何年舞うことができるかはわかりませんけれども、たとえ3年しか舞えないとしても、3年で30年分、300年分、舞いたいと思っています。