2022年2月25日 07:00
月城かなとと海乃美月の月組新トップコンビ、注目の2本立て 東京宝塚劇場公演が開幕
月城の主演作を担当するのは、昨年10月の博多座公演『川霧の橋』から2作連続となる。
月城が演じるのは、映画監督を夢見て撮影所で助監督として働く牧野健司。彼は、ロマンス劇場という古い映画館の映写室で見つけたモノクロ映画のヒロイン美雪に思いを寄せているが、ある日、その美雪がスクリーンから突然飛び出してきた。お転婆姫の役そのままに自分をしもべ扱いし、カラフルな現実の世界に興味津々の美雪に振り回されながらも、彼女への純粋で一途な愛を貫き通す誠実な青年を、月城が好演。美雪役の海乃も、これまでになくストレートに意志や感情を表現するお姫様役を生き生きと演じている。
このほか、銀幕の大スター俊藤龍之介を存在感たっぷりに演じる鳳月杏、映画の登場人物で隣国の王子大蛇丸役の暁千星、健司の助監督仲間、山中伸太郎役の風間柚乃らが、それぞれ個性を生かして、周囲をしっかり固めている。
併演の『FULL SWING!』は、ベテラン三木章雄の作・演出で、お披露目公演にふさわしく、明るくバラエティ豊かなショーだ。フランク・シナトラのメドレーや、“月”に因んだナンバーなど、様々なジャズのリズムに乗せ、歌とダンスがスタイリッシュに、情熱的に繰り広げられる。