くらし情報『『かそけきサンカヨウ』今泉力哉監督オフィシャルインタビュー到着 「言葉では説明できない細微な感情をめいっぱい詰めこんで映画にしました」』

2021年10月5日 12:00

『かそけきサンカヨウ』今泉力哉監督オフィシャルインタビュー到着 「言葉では説明できない細微な感情をめいっぱい詰めこんで映画にしました」

でもこの短編集は“歪みのある家族”について描いていた。その点に惹かれました」と語り、なかでも、幼い頃に母親が家を出て以来、父とふたり暮らしをしてきた少女・陽の葛藤と成長を描いた一篇「かそけきサンカヨウ」に引き付けられたという。「出て行った生みの母との関係も、普通ならもっと憎しみの率を高くして書きそうなところを、陽は画家である母に対してある種の憧れを持っていたりする。新しくできた妹に対しても、もっと憎しみや嫉妬があってもおかしくないのに、そうは書いていない。“普通はここに葛藤を作る”というところ以外にさまざまな溜め込みがあり、しかもその描き方が丁寧。作り物ではない本当の悩みって感じがしたんです」と原作の感想を語った。

映画には父・直と陽の10分弱の長回しシーンがあるが、本番前に父親の台詞を足してもっと説明した方がいいとなり、直の台詞を増やしたバージョンでテストした際、陽役の志田が“足された父の台詞”を飛ばして、その後の自分の台詞を言う、ということがあった。それを「あれは志田さんのミスではなく、そういう役者の生理だったんだと思います」と、改めて直役の井浦と志田で話し合い、直の台詞は足さずに本番を撮影することに。

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