映画『ハロルド・フライのまさかの旅立ち』旅に出る瞬間を捉えた本編映像公開
様々な治療を行い、手を尽くしましたが余命数週間と宣告を受けたばかりで……。家族全員がショックを受けていました。その中で私は、近く訪れるであろう父との別れにどう向き合うのか、恐ろしい痛みにどう立ち向かうのか、それを自分自身の中で理解するためにこの物語を書き始めたんです」と壮絶な悲しみを乗り越えるための手立てとして、作品を書き進めていたと明かしている。
公開された映像では、主人公のハロルドが、かつての同僚でもうすぐ命が尽きてしまうクイーニーに会うことを力強く決意し、壮大な旅へと歩み始める瞬間が映し出される。ほぼ手ぶらで歩きはじめたハロルドのそばを多くの人々が通り過ぎ、イギリスの壮大な大自然が眼前に広がっていく様は、まるで人が生きる人生そのものを映し出しているよう。ジョイスがこの物語を完成させた背景を知ると、より一層心に響くようなシーンとなっている。
本作の監督を務めたヘティ・マクドナルドも「冒頭からその世界観に惹き込まれ、強く心を揺さぶられました。この作品の根幹には、悲しみ、喪失、罪悪感、そして癒しといった、多くの人が共感できる、とても大きなテーマがあります。
その物語の主人公であるハロルドは、かつてないヒーローです。