くらし情報『『広重ブルー -世界を魅了した青』太田記念美術館で 「ベロ藍」と呼ばれる絵具を用いた美しい青の表現に注目』

『広重ブルー -世界を魅了した青』太田記念美術館で 「ベロ藍」と呼ばれる絵具を用いた美しい青の表現に注目

渦巻く海、うねる川の流れ、静かな水面など、多彩な表情を見せる水辺とその上に広がる空の情景を、ぼかし等の技法を用いて巧みに表現した作品群は、広重の青色に対するこだわりを感じさせてくれるとともに、当時の摺師たちの卓抜した技術も見せてくれる。
『広重ブルー -世界を魅了した青』太田記念美術館で 「ベロ藍」と呼ばれる絵具を用いた美しい青の表現に注目

歌川広重《東都名所 高輪之明月》(前期展示)
同展のもうひとつの見どころは、ベロ藍の流行を背景として生まれた他の絵師の作品も登場すること。北斎の《冨嶽三十六景》をはじめ、溪斎英泉、歌川国芳など個性あふれる絵師たちがベロ藍に触発されて、それぞれの美しい青色の再現に取り組んできた。浮世絵界の「青の時代」を築いた広重と他の絵師たちの作風を見比べるのも興味深いところだ。
『広重ブルー -世界を魅了した青』太田記念美術館で 「ベロ藍」と呼ばれる絵具を用いた美しい青の表現に注目

葛飾北斎《冨嶽三十六景 相州梅沢左》(後期展示)
同展ではまた、風景画を多く手掛ける以前の広重作品も紹介される。ベロ藍が登場し、風景画に専念していなければ、広重はどんな絵師になっていたのだろうか?そんな想像をしながら、広重初期の美人画や役者絵、武者絵を見直してみてはいかがだろう。なお、会期は前後期に分かれ、全作品が展示替えとなる。前期は11月4日まで、後期は11月9日からと、展示替えの休館日があるのでご留意を。

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