笑顔と機敏な動きを封印。ジャッキー・チェンが語る新作『ザ・フォーリナー』
私はいつも同じジャンルの映画に出演することは好きじゃない。常に最高な監督、俳優、女優と共演できるチャンスを探しているんだ」
本作でジャッキーが演じるクァンは、ロンドンでレストランのオーナーをしている平凡な男だが、愛する娘をテロで失い、復讐のために行動を開始。彼は執拗に犯人を追い、やがて北アイルランド副首相のリーアム(ピアース・ブロスナン)の存在にたどりつく。
映画の冒頭では穏やかに見える主人公が復讐の鬼と化し、やがて彼の秘められた過去が明らかになっていく。そこでジャッキーは笑顔を封印して役に挑んだ。「クァンには隠された過去があり、とてもシリアスなキャラクターであることは間違いない。彼は愛娘が爆弾テロで殺された後、精神的に打ちのめされたと同時に、過去の経験から正義を追い求めるためにどうすればいいのか、答えを見つける方法を知っていた。だから、私にとって今回の役は今までとまったく違った表現の仕方だった。
私は演技ができるアクション俳優でなく、アクションができる俳優になりたいと思っていた」
そこで彼は劇中のアクションも華麗さや派手さではなく、役に根差したものを作り上げている。「クァンの年齢は若くはないから動きは機敏ではない。