開幕を前に染五郎、松也が幸四郎にクレーム? 歌舞伎NEXT『朧の森に棲む鬼』開幕
ととぼけた口調で語り、すかさず隣の松也から「(公演と)関係ないな」とツッコミが飛ぶ。
17年前の公演を、憧れのまなざしで幸四郎を見ていたという松也は、その幸四郎と並んでWキャストで主演を務めるが「憧れていた気持ちは変わらないけど、今回またゼロから、いのうえさんをはじめ、スタッフも役者陣も、前回とはまた違う『朧の森――』を作るという気概をもって稽古をしてきました」と自信と手応えを口にしつつ、幸四郎を目の前に「カッコいいですね、やっぱり(笑)。ついつい『本物を見ているな』っていう感じ、目の前にライがいると感じることたくさんありました」と笑みを漏らす。
染五郎は「父が染五郎時代に演じた作品に出させていただけることを意義深く感じております」と挨拶。10代最後の年の締めくくりの公演となるが、本人は「年齢とかはあまり意識していませんが」と断った上で「でも、作品との出会いや人との出会いによって、ご縁でいろんな作品に出会わせていただいているので、いまの年齢じゃないとこの役に出会えなかったかもしれない。いま、出会えたことに意味があると思っています」と語っていた。
激しい殺陣も本作の大きな見どころ。