平安初期彫刻の最高傑作、国宝《薬師如来立像》寺外初公開! 特別展『神護寺 ― 空海と真言密教のはじまり』東京国立博物館で
量感あふれる造形や威厳あふれる表情から平安初期彫刻の最高傑作とされる本尊が、寺外で公開されるのは神護寺史上初めてのことだという。
また、金剛界と胎蔵界という密教のふたつの世界観を図示した「両界曼荼羅」のなかでも、空海の時代に制作された現存最古の国宝《両界曼荼羅(高雄曼荼羅)》が、230年ぶりの修理を終えて展観されるほか、空海の弟子・真済が発願した立体曼荼羅であり、日本でつくられた作例のうちで五体が揃って残る現存最古の《五大虚空蔵菩薩坐像》が寺外で初めて勢揃いして出陳されるなど、話題も多い。
国宝《灌頂歴名》(部分)空海筆平安時代・弘仁3年(812)京都・神護寺蔵展示期間:7/17(水)~8/25(日)
同展ではまた、中世に後白河法皇や源頼朝の信仰を得て隆盛した神護寺の密教空間を彩った美術工芸品の数々や、江戸時代後半から明治時代にかけて神護寺の寺宝が模範とすべき「古典」として注目を浴びたことで生まれた後世の作品などにも目を配る。「空海と真言密教のはじまり」を中心にすえつつ、その後の神護寺の歴史もたどれるスケールの大きな展覧会だ。
<開催概要>
創建1200年記念特別展『神護寺 ― 空海と真言密教のはじまり』
会期:2024年7月17日(水)