くらし情報『南山城に伝わる数々の仏像を通じてその歴史や文化の奥深さを辿る特別展『京都・南山城の仏像』9月16日より開催』

2023年8月18日 11:30

南山城に伝わる数々の仏像を通じてその歴史や文化の奥深さを辿る特別展『京都・南山城の仏像』9月16日より開催

国宝《阿弥陀如来坐像》(九体阿弥陀のうち) 平安時代・12世紀京都・浄瑠璃寺[木津川市]


京都府の最南部にある南山城(みなみやましろ)は、奈良時代や平安時代に創建された古刹が点在し、独自の仏教文化が花開いた地域。2022年度、その古刹のひとつである浄瑠璃寺に安置されている「九体阿弥陀(くたいあみだ/9段階の極楽浄土に関わる9体の阿弥陀如来像)」が、明治期以来およそ110年ぶりの大規模な修理を終えた。その修理完成を記念して、南山城に伝わる国宝、重要文化財をはじめとする貴重な仏像を紹介する特別展が、上野の東京国立博物館で、9月16日(土)から11月12日(日)まで開催される。

奈良と接する南山城は、日本仏教史上、特筆すべき重要な場所だったという。奈良の平城京の造営時には、南山城を流れる木津川流域の豊かな木材が、東大寺や法隆寺建立の資材となった。奈良時代の後半には、聖武天皇がこの地に「恭仁京(くにきょう)」を造営。その後は、数々の寺院が創建され、また平安時代には中央貴族や大寺院の荘園も増えていく。平安中期には、極楽往生を願う貴族たちの間で、九体阿弥陀の造像が流行し、南山城にもいくつもの阿弥陀堂が建てられたという。


今回修理が完成した浄瑠璃寺の九体阿弥陀は、平安時代の九体阿弥陀の唯一現存する作例としても貴重なもので、国宝に指定されている。

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