片岡愛之助×戸部和久「ルパン三世」を歌舞伎にした新作歌舞伎『流白浪燦星』。これぞ歌舞伎!の面白さを見せつける
の息子さんでいらっしゃいますから、いろいろ教えてもらいながら、相談しながらやっていけたらと思っています。やっぱり芝居はひとりの力ではできませんから、みんなでそれぞれいろんな角度から見て意見を出し合ってつくったほうがいいと思うんです。若い頃は、「あの芝居がしたい」「この役がやりたい」と思うものもありましたが、今はまったくないんです。このメンバーで面白いものができて、お客様に楽しんでいただいて、もう1回観たいな、友だちや家族にも観せたいなと思ってもらえるような作品をつくりたいです。
戸部そういう意味では、役者さんたちに楽しんでいただいて、それぞれのいいところが出ることが、お客様に楽しんでいただけることにつながると思うので、演出としては、そこを目指していきたいと思います。
──ちなみに今回のメンバーは、どんな方々が揃っていると言えるでしょうか。
愛之助狭い歌舞伎界ですが、家によって違いがあって、今回は違う畑で育った人たちが集まっているので、面白いと思います。
戸部同じ演目でも家によって扮装が違ったりするので、今回は、スタッフさん同士が情報を交換し合ったりしています。
愛之助それでお互いにいいところを取り入れれば、新たなものが生まれるでしょうし、そうやってみんなが提案できる場を僕はつくりたいです。