1円玉を1,000枚は…? 何枚までなら同じ硬貨を使っても大丈夫?
によって、枚数の制限がなく、強制通用力をもっています。100万円の支払いの際に1,000円札1,000枚で支払っても強制通用力がありますので、受取を拒否できません。
紙幣と硬貨にこのような差を設けているのは、紙幣が主たる貨幣であり、硬貨はそれを補助する貨幣だからだと言われています。
強制通用力とは、このように債務の支払いとして有効になるということです。
債務の支払いとして有効だということは、どういうことでしょうか。代表的な債務は代金ですので、代金で説明します。
3,000円の代金を100円硬貨30枚で支払っても、受取を拒否されたら、強制通用力がないので債務の支払いが有効になりません。債務の支払いが有効にならないと、遅延損害金が発生したりして債務者が不利益を被ります。
1,000円札3枚で支払えば、強制通用力があり債務の支払いが有効になりますから、受取を拒否されても、債務者はなんら不利益を被りません。難しい言葉ですが、本旨弁済となる、などと表現されます。今は、キャッシュレスの時代ですので、あまり問題になることはないですが、豆知識として覚えておくと良いでしょう。
*この記事は2014年8月に掲載されたものを再編集しています。