【新刊】魚住陽子が遺した個人誌『花眼』(ホゥエン)からの短編集『坂を下りてくる人』 8月21日発売 駒草出版
──ここにいないものをここで想うということ──

『坂を下りてくる人』著:魚住陽子駒草出版
駒草出版(株式会社ダンク 出版事業部/所在地:東京都台東区台東1-7-1)は、『坂を下りてくる人』(著:魚住陽子)を2023年8月21日(月)に発売いたします。
【魚住陽子を知っていますか?】
1951年に埼玉で生まれた魚住陽子さんは書店や出版社に勤務するかたわら同人誌に詩を発表、カルチャースクールで小説を学び、35歳の時に作家デビュー。1989年には「奇術師の家」で第1回朝日新人文学賞を受賞し、その他芥川賞をはじめとする文学賞へも幾度となくノミネートされました。
弊社では「水の出会う場所」「菜飯屋春秋」を刊行。その独自の世界観は多くの読者を魅了し、根強い人気を獲得します。
しかし腎臓の病を患い、残念ながら2021年8月、69歳でその生涯の幕を閉じました。
【魚住陽子の美のこだわりが詰まった個人誌『花眼』(ホゥエン)】
かつて「花眼・ホゥエン」という美しい言葉の、美しい意味を教えてもらったことがある。近くのものは朧ろにかすみ、遠くのものだけが晴朗に見渡すことができる目。平たく言えば老眼のことだけれど、広義には「春の満開の花の中に秋の衰弱と凋落を見、命の輝きのさなかに死を予見する。