2007年に国立劇場特別賞、2013年と2014年に国立劇場奨励賞を受賞している。
演目は『雨の五郎』『藤娘』『二人椀久』の三つ。『雨の五郎』は、春雨の夜、蛇の目の傘を差した曽我五郎が大磯の廓の遊女・化粧坂の少将のもとへ向かう道中を描いたお話。亡き父のために敵討を誓って勇壮さを見せる反面、恋仲である少将からの文を手にした姿からは和事風の柔らかみを感じさせる。『藤娘』は、藤の精が愛らしい娘の姿で現れ、移り気な男心を名所“近江八景”になぞらえて踊り、恋心を艶やかに表現する物語。『二人椀久』は、“大阪の豪商・椀屋久兵衛が遊女の松山太夫に入れ上げて放蕩の限りを尽くし、周りの者から座敷牢に閉じ込められてしまう。いつの間にか牢を抜け出し、さまよい歩く久兵衛は松山と再会するが、それは全て幻だったという幻想的な逢瀬が描かれている。
趣の異なる三つの演目を次世代を担う2人が、勇ましく、美しく演じる。
息の合った舞踏など、見どころ満載な公演となっている。
東京を代表する街・銀座において、200以上のブランドが集まる銀座エリア最大級の複合商業施設GINZA SIXの中にある観世能楽堂。港や中華街にもほど近く、初心者でも足を運びやすい“敷居の低さ”がコンセプトの横浜能楽堂。