「かえる目線」で見える世界にこだわった絵本 やぎたみこ最新刊『かえるのほんや』発売
こだわったのは、かえる目線での“本の材料”
『かえるのほんや』は、子どもたちが読書に親しみを感じられるようにという思いも込めて、本屋さんという設定になりました。かえるたちは、本を売るだけでなく、お話を作ったり製本作業もしています。やぎさんが特別こだわったのは、かえるたちが「森の中にあるものだけで、本を作る」場面。想像力を全開にして精緻なタッチで描いたのが、草の根を漉いた紙、色とりどりの花や実からとった絵具、へびの抜けがらや蓮の茎の糸で織った布の表紙などです。この場面のために、「森の中に生えている植物、落ちている物、住んでいる他の動物などから手に入る物などを想像し、具体的に何がふさわしいかを調べて決めました」と述べています。
本文より
『かえるのほんや』について
著者
やぎたみこ
兵庫県生まれ。武蔵野美術短期大学卒。イラストレーターのかたわら絵本を学び、第27回講談社絵本新人賞佳作を受賞。「大人もいっしょに楽しめる、子どものための絵本」の制作をつづけている。絵本の作品に「ぼげちゃん」シリーズ(偕成社)、『くうたん』(講談社)、『もぐてんさん』(岩崎書店)、『どんめくり』(ブロンズ新社)