尾上菊之助『あらしのよるに』めい役に意気込み 笑顔で「おいしそうに見えないといけない」
『少し前なので』という前置きはありましたけれども、2人の関係性を築いたらいいのかのディスカッションを数多くされたようなので、その話を踏まえた上で今回もオオカミとヤギが一緒にいて不自然にならないような導入をしっかりと作れれば、と思いました。(6月にめいを勤めた中村)壱太郎さんも、実際には拝見できなかったんですけれども、映像を拝見して、とても愛くるしいめいを演じられていたので、 私も芯が強いながらも愛くるしく演じていきたいという風に思います」と力を込めた。
■『あらしのよるに』
ある嵐の夜、真っ暗闇の山小屋で偶然出会った狼のがぶと山羊のめい。2匹は、お互いの素性を知らぬまま夜通し語り合い、「あらしのよるに」を合言葉に再会を誓う。嵐の過ぎ去った翌日、がぶとめいはお互いの姿を見てびっくり。がぶは山羊が大好物だが、めいが言ってくれた「友だち」という言葉がうれしく、山羊が大好物ということを隠して、2匹は友情を育んでいく。
一方、狼のぎろは自分の片耳を食いちぎった山羊に深い恨みをもっている。不思議の術を会得したおばばから片耳が元に戻る方法を教わり、がぶと一緒にいるめいを襲うが、がぶはめいをかばって囚われの身となってしまう。