1952年に39期生として入団した眞帆が「アマール・アマール」を小粋に歌うと、思わず見学席からも拍手が。そのほか、『ベルサイユ~』の初演(1974年)に出演した初風の「青きドナウの岸辺」、『風と共に~』(1977年)の初演を成功に導いた榛名の「さよならは夕映えの中で」など、全てが見どころといった印象。一方で、ダンスの名手である湖月と風花により『LAST STEPS』からタンゴの名場面が再現されるなど、宝塚歌劇団が芝居や歌はもちろんシアターダンスにおいても日本芸能史を支えてきたのだと、改めて思い出させてくれる演出となっている。
ゲネプロ後に行われた囲み会見では、「39期生から96期生まで、家族でいえば3世代に渡るキャスト。でも誠心誠意、物事に取り組む姿勢は変わらないと感じました」と語った杜。「いまだに男役の姿のほうがラク」と麻路が笑わせつつも、「“努力・忍耐・根性”というのを教えてもらった。世の中が変わっても、そこは変わらなくていいのでは」という高嶺の言葉に全員がうなずくひとコマも。宝塚が100年続いた理由については、「古き良きものを大切にしている」(稔)、「伝統を受け継ぐ上下関係」(姿月)