優勝のアドバンテージ1勝を得た場合は、3回中3回とも巨人は『CS』を突破しているのだ。
阪神はそんな過去のデータを忘れさせる快勝に気持ちも乗っていることだろう。藤浪晋太郎は7回6安打1失点の好投を見せ、セ・リーグポストシーズン最年少勝利を達成した。『CS』ファーストステージで広島相手に8回0封を披露したメッセンジャー、能見篤史に続いた。守護神オ・スンファンが3戦連続無失点と好投すれば、四番・ゴメスが2安打1本塁打3打点と爆発。虎党はスイープに向けて、イケイケだ。
パ・リーグはペナント覇者・ソフトバンクが初戦を逆転で飾り、アドバンテージを含めて2勝となった。2008年以降、アドバンテージを持つ優勝チームが初戦を取ったのは8回あり、すべて『日本シリーズ』進出を果たしている。
つまり突破率100%なのだ。負けられない理由がある。『CS』前に秋山幸二監督が辞任を発表した。6年間で3度もリーグ制覇を果たした指揮官に、日本一を手土産にしようと選手たちは奮起する。
一方、3位・日本ハムには怖いものはない。そもそも、ソフトバンクとオリックスに6.5ゲーム差をつけられた。ゲーム差0の1位と2位という大激戦のペナントレースから一転、『CS』ファーストステージで日本ハムが割って入ったのだ。