と敬遠する人にもとても聴きやすい作品として知られている。しかし巨匠はさらに、そこから「宇宙の存在」をすくい取る。
「この交響曲はとても成熟した作品で、味わいの深いメッセージです。自然が持つ力や、美しさや、永遠の広がりに対する感嘆の念。宇宙の力や、神秘や、無限に対する感嘆の念。神による創造や、神が人類に与えたもう影響に対する、感嘆と賛美。ブルックナーは、宇宙の存在の意味を音楽で見いだそうとした作曲家の一人です。アインシュタインが相対性理論によって明らかにしようとしたこと、つまり万物の法則を、ブルックナーは音楽で試みたのです」
抜けるような青空の向こうに、実は無限の宇宙が広がっているのと似ているかもしれない。
定評あるインバル=都響のブルックナーの力強い響きが、それを眼前に現して、宇宙の深遠を体感させてくれるにちがいない。
文・宮本明、コメント翻訳・東京都交響楽団、ぴあ
■日程・会場
2015/3/14(土) 愛知県芸術劇場 コンサートホール
2015/3/15(日) アクロス福岡 福岡シンフォニーホール
2015/3/18(水) 東京文化会館 大ホール
■出演
指揮/エリアフ・インバル
■曲目
ワーグナー:楽劇《トリスタンとイゾルデ》より「前奏曲と愛の死」
ブルックナー:交響曲第4番 変ホ長調《ロマンティック》(ノヴァーク:1878/80)
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