劇団スカッシュの新作『秒速ドリーマー』の映像版(前編・後編)が、現在YouTubeで公開されている。
オフィシャルYouTubeチャンネルの登録数は24万人以上、総再生回数は1億1000万回を超えるYouTuberである劇団スカッシュは、大塚竜也・大塚祐也・中田大地・前川健二の4人構成。YouTuber界では言わずもがな有名な彼らだが、もともとは演劇集団として舞台から活動をスタート。綿密に計算されたストーリー展開のおもしろさ、インパクトのある人物描写は、彼らの背景を知っていれば納得だ。
そんな劇団スカッシュの新作『秒速ドリーマー』では、自分たちの日々を映し出すかのように「YouTuber」をテーマにぶつけてきた。
YouTuberとして活動する映像集団・侍レシーブが新作ドラマ『叫び続ける雨』を配信。しかし、ライバル視するカテキチに再生回数で惨敗してしまう。作品への評価が数字にはっきりと出るYouTuber。
映像版後編の最後に、「面白いもん作れば勝てると思ってた」と泣く哲郎の姿は、劇団スカッシュがYouTuberだからこそ圧倒的なリアリティを放っている。
前後編と映像版を見る限りでは、劇団スカッシュ独特のシュールな笑いは封印されているかのようにも思うが、今までの作品以上にストーリーに奥行きを感じられる仕上がり。