鶴瓶の口癖のひとつでもある「そんなんどうでもいい」が、そのことを代弁している。
「まわりが気を使ってくれて、振り返ったらぎょうさん僕を見送ってくれるとか……そんなんどうでもいいんです。外で寒いのにずっと頭下げて見送ってくれるんですけど、全然うれしくなくて、だったら、うちのマネージャーみたいに接してもらえたほうがうれしくて。この間もね、NHKのアナウンサーの女の子に、僕のことを“痩せたでしょ?”と説明してくれていたんです。映画の役作りで8kgぐらい落としましたから。マネージャーは“昔みたいに紐パンをはかなくなりました”って。いや、言わんとしてることはわかる。スウェットのパンツとかってゴムじゃなくて紐でウエストを調整するやつもあるでしょ。
でも、それを聞いた女の子は例のパンツだと思うじゃないですか。実際、“え?紐パンだったんですか?”ってすっごい驚かれて。違う違うと(笑)」
鶴瓶噺には一切の大御所感がなく、むしろ男子校ノリの青春感が強い。語り部本人は芸能界の大御所のひとりだし、鶴瓶噺の歴史だけでも50年近くあることを考えるとちょっと脅威的ですらあるが、当の本人は「不思議なんやけど、なんで初対面の人が財産分与の話をしてくるんやろ?」