近藤芳正ソロ公演、重松清小説の舞台化で1人3役に挑む!
近藤芳正
俳優の近藤芳正が来年2月、兵庫県立芸術文化センターで一人芝居『ナイフ』を行う。公演に先駆け年末に同劇場で開催された「近藤芳正演技塾」ワークショップ終了後、近藤が合同取材に応じた。コロナ禍での中止を経て約1年半ぶりに実現する本公演。今年還暦を迎えた近藤は「常に挑戦して生きるのが好きなんでしょうね。でも今回はちょっと無謀かも」と苦笑い。父、母、息子の登場人物3役をひとりで演じ分ける初の試みで、未開の地へ一歩を踏み出す。
近藤芳正Solo Work「ナイフ」チケット情報
原作は重松清の同名小説。近藤はかねてから重松作品には「自分がいる」と感じ、重松もまた近藤を目にするたび「私の小説の中の登場人物がいる」と感じていたという。
そんな両者の思いが『ナイフ』に結実する。いじめを題材に、傷ついた親子の愛と再生を描く物語。近藤は、重松作品は「常に弱者の味方である」点にシンパシーを感じるという。
「自分も弱い人間ですから。物語に出てくる親子も決して器用に生きていける人たちではない。客観的に見れば他に方法はあったりもするけど、当の本人たちは必死になればなるほど客観的には見られなくなるし、あがくと思う。