木梨憲武の遊び心溢れる約200点のアート作品を展示
と笑う。さらに富山のガラスアーティストと共作したガラス作品や、サインペンで描いた手で埋め尽くされた丸いキャンバスの絵画作品。さらには木製の手を大量に貼りつけた「REACH OUT Tree」など、異なる素材、手法を用いたさまざまな「REACH OUT」が並ぶ。
2階の展示室で鑑賞者を待ち受けるのは、木梨がこつこつ作り上げた大量の妖精(フェアリー)たち。それらはほぼ段ボールや商品パッケージなど身近な素材で作られており、その数なんと2000以上!その中には木梨のパートナーであり、木梨のアーティスト活動を支える存在でもある、安田成美がかつて見たというフェアリー・コッカの姿も。このコッカはAR作品として、アプリ上で楽しむことも出来る。
そしてラストを飾るのは、『感謝』と名づけられた巨大な花束の絵画作品。実は本作、ツアー中に木梨がどんどん描き加えていったことで、花束はいつの間にか木のように、さらに木梨の想いはキャンパスからはみ出し、額縁にも大量の花を咲かせている。
そして作品名を記載したプレートには、木梨からの直筆メッセージも。60歳の大台に乗っても、「ガキのころからなにも変わっていないので、このまま突き進みたいと思っております!」と、遊び心を忘れない木梨。ここには彼の自由で前向きなパワーが溢れている。
取材・文:野上瑠美子