くらし情報『奇跡のようなラブストーリーで、会話劇初共演』

奇跡のようなラブストーリーで、会話劇初共演

だから素直に嘘なく芝居の感想を言ってくれて、すごく嬉しかった」。

作品は過去と現在が入り乱れ、病気や事件を題材としているため、演じるには心身ともに体力がいる。前回の公演では中村の顔に吹き出物が出るほど精神的に負荷があったが「そこまで臨めるのはありがたいし楽しい」と言う。過酷だが、それでも前のめりなのは、演出のキムラ真はじめ関わる人達が演劇に対して真剣だからだ。
中村はよく、稽古が終わった後もキムラに連絡し、芝居の相談をする。「キムラさんは情熱的で、まっすぐで、信頼できる。いちばん良い観客です。何度も上演しているのに稽古場で泣くんですよ」。
小笠原も「自分も頑張らないと、と焦ります。全員、お芝居が大好きなんだろうなという情熱がある」と背筋がのびるようだ。

しかも福岡公演では、俳優がそれぞれの方言でセリフを話す。「自分の言葉に近い公演を観ると、よりリアルで面白いですよ」と自信を見せる小笠原。福岡出身の中村も「飛行機代を払う価値があります」ニヤリと太鼓判を押した。文・取材=河野桃子

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