くらし情報『古希を迎えたイッセー尾形の10年間が詰まった舞台』

古希を迎えたイッセー尾形の10年間が詰まった舞台

ただ年を取らない部分もあって、少年時代にザリガニを獲ったあの日の感じは、いつになっても新鮮に現れる。ただそれをそのままやってもなにも面白くないですし、演じているのはいつだって今の自分。つまりは今と過去を兼ね備えた一人芝居にしないといけない。過去一人芝居というかな(笑)。それが私の夢ですね」

ここ10年における最も大きな変化と言えば、やはりコロナ禍。笑いを追求するイッセーの作品には、どんな変化があったのだろうか。「笑いっていうのはひとつの認識なんですよね。〇〇があるから笑うのではなく、その人は〇〇に対して笑うという認識をしたんだと。
認識があるから笑うのではなく、笑いそのものが認識。そして人っていうのは生きているだけで面白いし、笑う対象、笑う認識のものだっていう確信が私にはあって。私はその〇〇を発見しないといけないんですよね。それって普遍的なことであり、時代に影響されること。ただ思うんです、コロナの前と後で、世の中たいして変わってねぇなぁって(笑)。そもそもコロナで全部変わっちゃったにしてはいけない、人間そんなもんじゃないだろうという気持ちもあるんです」

コロナ前後のネタを織り交ぜ、ラインナップは当日までのお楽しみ。笑い納めはイッセー珠玉の一人芝居で!

取材・文:野上瑠美子
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