寛一郎、初舞台・初主演作品にして「これが最初で最後」
僕にもあった気持ちをカスパーが代弁してくれるところもあるので、そこを自分と照らし合わせながら、一つひとつ自分自身を反芻していくという意味も込めて演じられればと思ってます」。
舞台出演は、本作が最初で最後と決めている。これまで舞台にはさほど興味もなかったが、『カスパー』が舞台でしかできない作品だと気づき、自分にとって舞台出演の価値を見出せたという。「僕にとっての“舞台”は『カスパー』。だから、『カスパー』が終われば、僕の舞台も終わります。本当に、最初で最後の作品が、これでよかったと思える舞台です。今後、役者をやっていく上で何がどう変わるのか、今は具体的に提示できないんですけど、でも確実に影響を及ぼしてくれる作品です」。
祖父は三國連太郎、父は佐藤浩市。
寛一郎の舞台出演について佐藤の反応を尋ねると、こう続けた。「“お前、舞台やんのか”(の一言)で終わりました(笑)。三國は1回、親父は1回も舞台をやっていないので、客観的な印象としてあんま舞台をやらない家系みたいなのもありますし、僕ら家族もそう思ってました。そういった中でやるので、びっくりが大きいですよね。家庭の中では、ざわっとしました(笑)」。