くらし情報『坂本里咲×末次美沙緒が語る『オンディーヌ』浅利慶太の思い出』

坂本里咲×末次美沙緒が語る『オンディーヌ』浅利慶太の思い出

一方、坂本にとって『オンディーヌ』は人生を変えた1本。高校3年生の時、初めて日生劇場で目にし、その美しさに心を奪われ、劇団四季の研究生に応募した。念願かなって最初に『オンディーヌ』に出演した際は水の精のひとりを演じたが「稽古でひと言しゃべるたびに『違う!』と怒られ、どんどんセリフが削られて(苦笑)。初日を迎えても感慨に浸るというより、とにかく必死でした」とふり返る。

そんな坂本が忘れられないのは、稽古の帰りに電車で浅利と一緒になった際のエピソード。
「小さな子を連れたお母さんが本を読んであげていたんです。それを見た先生が私に『君は結婚して子どもがほしいのかい?』と聞いてきて、私が『そうですね。母がよく読み聞かせをしてくれたので、同じことを自分の子にもしたいです』と答えたら『君はね、ひとりの子だけでなく、日本中の子どもにお話を聞かせる女優になりなさい』と。
その言葉はずっと胸の中にあります」。

そんな2人が『オンディーヌ』で何より大切にしたい魅力として口を揃えるのは「言葉」の力。末次は「とにかく絶対的に美しく、奥深い言葉がたくさん出てきます。それを聴いているだけでも心地よく感じられると思います」

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