数字の「0」を使い始めたのはいつ?調べてわかった意外なルーツ
という概念が発見されたのは、1300~1400年ほど前のインドだと考えられています。誰がどのように発見したのかは明らかになっていませんが、7世紀初頭の書物に「0」を使った計算式が登場します。
ここでは「a+0=a」「a-0=a」など、ある数に0を足したり引いたりしても答えは変わらないことや、ある数に0をかけると必ず0になることなどが書かれています。
いまでは当たりまえの数式ですが、「0」という概念がなかった時代に、わざわざ答えが変わらない計算式を考案したというのは、よほど頭の柔らかい人たちだったんでしょうね。現在もインド人は数字に強いことで知られていますが、十分に納得できます。
✳︎
考えてみれば、「なにもない」ことを字に書いて表すというのは不思議なことです。
「0」のない生活など考えられませんが、「0」を使うようになるまでにはさまざまな人の試行錯誤があったのですね。「0」を書くとき、そのドラマに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
(文/スケルトンワークス)
【参考】
※ゼロの起源とその発見-寺下寛子