花粉症の人は4倍うつ病になりやすく自殺もしやすいことが判明
2つのグループを10年近く観察し、躁病期(興奮しすぎて集中力を欠き、不眠に陥っているような時期)を特徴とする躁鬱病と診断された人が何人いるかを記録したのです。
「心身症研究誌」に掲載された結果によると、花粉症を患っている青年期の人々は、そうでない人の4倍も躁鬱病と診断されることが多いことがわかったのです。花粉の時期に気分が落ち込むのは、気のせいではなかったのかもしれません。
■自殺のリスクもうつ病じゃない人より30%高くなる
また、2010年のデンマークの研究によると、花粉症患者は自殺率も高くなるのだとか。
オーフス大学の研究者たちが、自殺した人たちの中で、アレルギー患者とアレルギーの無い人の割合を比べたところ、花粉症のようなアレルギーを持った人は、アレルギーの無い人より、30パーセントも自殺のリスクがあることがわかりました。花粉症の影響、侮れませんね。
■長期の炎症による幸せホルモンの低下がうつ病に関連
くしゃみや鼻水のような「炎症」が、なぜ精神病と結びつくのでしょうか。明確な答えはまだ出ていませんが、アレルギー反応が出ている間につくられる「炎症性サイトカイン」と呼ばれる物質が関係していると考えられています。