実は世界でも日本ぐらい!海外で割り算の「÷」が使われない理由
ずっと後になって、ニュートンは微分から、ライプニッツは積分からそれぞれ微分積分を構築したことが分かりましたが、もうその頃には、手遅れ。仲違いした両陣営の数学者たちの仲は戻りませんでした。
当時、ニュートンのいるイギリス数学界で割るは、“÷”などを使っていました。そしてライプニッツのいるヨーロッパ数学界は、ライプニッツ本人が割り算記号として使用し始めた“:”や“/”などを使っていました。
微分積分大論争によって世界の数学者たちの仲が2陣営に割れてしまったので、そのま“割る”の記号も交わることなくそれぞれ使われて流通し始めます。
■日本で÷が使われるようになった理由
アメリカが÷なのは分かります。だって、イギリスから移民して開拓した国ですから。でも、何故日本も÷なのでしょう。
それは、鎖国と世界の中心地から遠かったことが理由です。
ニュートン派とライプニッツ派に別れて論争していた時期。日本は鎖国していて、そんな論争とは無関係でした。それで後に入ってきた割り算記号(÷)の方が、たまたま広く流通したというわけです。
21世紀の今でも、日本、英米以外の国の人にたとえば“6÷3”という式を見せても「÷って何?」