ついにお小遣いも電子マネーの時代に!イギリスで現金派が減少中
しかし、悩ましい問題もあります。子どもたちのお小遣いの金額が下がっただけでなく、定期的にお小遣いをもらっている子どもの数自体も減っているのです。
調査によると、お小遣いを毎週もらっている子は昨年の82%から4ポイント減の78%でした。
これにはデジタル化も影響しています。イギリスは今や、キャッシュレスが現金払いを上回るデジタル社会。学齢期前の子どもでさえ、オンラインでお金を使えることを知っています。
現実のお菓子屋さんやおもちゃ屋さんと違い、そうしたお金のやりとりには現金を使わないので、“お金を使う”という感覚が育たないのです。
■子どもの金銭感覚を育てたい“現金”派の声
そんなデジタル化の弊害が見え隠れする現状ですが、伝統的な意味でのお小遣いを重視する向きもあります。
たとえば英国国教会では、将来借金で苦しむ人を減らすためにも、お金にかかわる教育は非常に重要だと考えています。国際銀行・INGグループがヨーロッパ全土で行った調査では、子どもの頃お小遣いをもらっていた人ほど大人になって貯金する傾向にあることが判明しました。当座預金残高を超えて銀行から振り出すことも少なかったといいます。