イスラム教最大級の祝祭「ハリラヤ・ハジ」 を東南アジアで体験
信仰心に感動した神は、息子の命の代わりに羊や山羊、牛などを犠牲にすることで息子を救う。現在でも、犠牲となった家畜の肉は梱包され、イスラムコミュニティでも特に貧しい家庭へ配られるそう。
アラーの神への忠誠を象徴する儀式であると同時に、富を分かち合うというイスラム教の教訓を再認識するための儀式。こうしたハリラヤ・ハジは、イスラム教徒にとって非常に大きな意味を持つ祭典とされている。
お祭りムードに華やぐ街
©Singapore Tourism Board
イスラム教徒に限らず誰でもその雰囲気を体感することが許される「ハリラヤ・ハジ」。シンガポールやマレーシア、インドネシアではこの日を国民の祝日に制定し、その信仰心を尊重する。街には、きらびやかな装飾や電飾が施され、この時期限定のセールを行う店舗や、イスラム伝統料理を振る舞う屋台も出現。シンガポールでは、Sultan Mosque(サルタン・モスク)やHajjah Fatimah Mosque(ハジャ・ファティマ・モスク)のあるカンポン・グラム地区や、チャイナタウンのJamae Mosque(ジャマエ・モスク)、ゲイラン地区などで賑わいを見せる。
この時期だからこそ味わえる異文化体験も、旅の醍醐味の一つだ。