「夢でもいいから逢いたい…」“切ない恋のカリスマ”小野小町の歌3選
そんな想いを男目線で詠った一首です。
平安時代も今も、愛しい人に夢で逢えたら…と願うのは恋する人々の共通項。小町が男目線の歌を詠んだのは、「こう思っていてほしい」という願望だったのではないでしょうか。
男性から、こんな情熱的でロマンチックなこと言われてみたい気もします。夢の中でなら誰も咎めないなんて、もしかしたら障害のある恋をしていたのかもしれません。
好きになってはいけない二人だとしたら…きっとますます燃えることでしょう。
かつてわたしにも、せめて夢でいいから逢いたいと願うほど好きだった人がいました。その人は結局、夢には現れてはくれなかったけれど、わたしが相手の夢に出たことがありました。
こちらの夢に出てきてほしかったというのが本音ですが、偶然とはいえ、想いの深さに自分でも驚いたものです。
■したい時には、恋は始まっている
相手がいないから恋ができない!というのは当たり前のこと。でも、あなた自身が「恋がしたい」と思った時には、恋の物語は始まっている気がします。
どんなラブストーリーも始まりは出逢う前のシーン。今日も冴えない日だと思っていた朝が、おばあちゃんになってから、ときめきながら思い出せるような特別な時間になるかもしれません。