年増女が年下男と結婚したら「捨てられる」と決めつけるヤツ【カレー沢薫 アクマの辞典】
と言えないのは確かだ。
しかし、成人さえすれば、人間の判断力はバリバリになり、悪い奴なんかには騙されなくなるか、というと依然ハチャメチャに騙されていたりするので「年齢と判断力は必ずしも比例しない」という事実が、また成年と未成年の交際問題をややこしくしていると言える。
お互い成年であっても、年の離れた恋愛というのは、周囲にガタガタ言われがちなものである。年が離れれば離れるほど「遺産目当て」というような「恋愛感情以外の打算や理由」があるに違いないと邪推されがちなのだ。
しかし「遺産目当て」と言っても、簡単ではない、何故なら日本人の寿命というのは思った以上に伸びているからだ。
例えば、20歳の頃に70歳の金持ちジジイと結婚して、ジジイが死んだ暁には、遺産で若い男とよろしくやろうと画策しても、平気でジジイが100まで生きる可能性があるのである。
そうなると、ジジイが死ぬときには、自分もすでにババアと言ってよい年齢であり、しかも若い時分を全てジジイの介護に費やす羽目にもなりかねない。よって「遺産目当て」で年の差婚をするときは「自らの手で相手を殺す」ぐらいの覚悟で臨まなければいけない。
それも「油ものを食べさせて早死にさせる」