恋愛情報『鏡リュウジ×寺山マル×田波有希~タロット×漫画『サングリアル』座談会vol.5』

鏡リュウジ×寺山マル×田波有希~タロット×漫画『サングリアル』座談会vol.5

田波:歴史の長さを考えると、80年代以降って、つい最近って感じがしますね。ところで「ヴィスコンティ版」(※2)のタロットが、もともとは観賞用だったって本当ですか?

鏡:観賞用だったという説があります。確かに「ヴィスコンティ・スフォルザ版」は遊ぶにはだいぶ大きいし、現存するカードの上部にはピンで留めたような穴が残っていますから。
ただ、ルネサンス期にはカードで遊ぶ女性の姿を描いた絵もあるので、遊戯にも用いられていたデッキがあったのも事実でしょう。

田波:そうなんですね。そういえば、消失してる部分は縁起が悪いカードだから、もともとなかったのかも?という説もありますよね。

鏡:「死神」のカードはあるのに「悪魔」と「塔」の2枚がないんですよね。もとからないのか、後で焼失したのか、そこは謎に包まれています。


田波:その2枚がないっていうのが意味深ですね。

編集部:絶対に引きたくないからと、取り除いてしまったのでしょうか?

鏡リュウジ×寺山マル×田波有希~タロット×漫画『サングリアル』座談会vol.5


鏡:そこは二通りの説があるんです。最初はあったのにたまたまなくなったり、貴族が破いたりしたのか。もしくは初めはなくて、後に「悪魔」や「塔」がプラスオンされたんじゃないか、という二つの考え方ですね。

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