鏡リュウジ×寺山マル×田波有希~タロット×漫画『サングリアル』座談会vol.5
当時はヒッピー・ジェネレーション。ヒッピーと「フール」って相性がいいから人気が出たのかもしれません。
田波:新しい時代を作りたい若者にとっての象徴になったんですね?
鏡:そう。既存の社会にはハマんねーよ!と思ってるような人たちにウケたんだと思います。
瀬尾:今のお話、すごく腑に落ちました。寺山先生はどのカードがお好きですか?
寺山:「隠者」ですね。
鏡:それは珍しい。でも、なんとなくお好きなのわかる気がします。
田波:先生が描いたタロットの中でも、「隠者」のカードは素敵ですよね。
寺山:ありがとうございます。「隠者」ってなんだか落ち着くんです。
鏡:そういえばレッド・ツェッペリンの「天国への階段」というアルバムがあるのですが、開くと「隠者」が出てきますよ。
一同:へぇー!
編集部:タロットっていろいろな所で使われてるんですね。
鏡:そうなんですよ。
占いの専門家はトンデモ本がお好き?
鏡:「審判」がお好きなのは何でですか?「審判」の解釈って人によってずいぶん違うので気になります。
田波:「タロットストーリー」の中で、「審判」について“最後の最後まで残ってしまった人も救いましょう”というようなことが書かれていたんですね。