PMSのつらさを見える化へ。お菓子メーカーのロッテが研究に乗り出したワケ
女性の健康課題の中でなぜPMSに着目したか
「それは、非常に多くの女性が悩んでいるにも関わらず、科学的に未解明の部分が多く残っていたからです。
『そもそもPMSってなんだろうね?』という疑問がまずありました。イチから論文を読みあさってみたのですが、いまひとつパッとわかりやすい情報がでてこない。そこで社内アンケートをとったところ、対策をとりたいけれど“やり方がわからないからとっていない”人が多いことがわかりました」
「たとえば生理痛は鎮痛薬を飲むなどで対処できますが、PMSによる猛烈な眠気や食欲などの対策はどうしていいかわからない人が多くいました。
私たち自身も、“?”状態で……。
そこで、そもそもどういう経緯でこのような症状が起こり、私たちのからだに何が起きているのかを知ることからはじめようと。
製品やサービスの提供には遠回りになるかもしれないけれど、根本的な研究からチャレンジしようと決めました」
PMSのつらさを「見える化」へ
ロッテの研究の対象者は、ロッテの社員やその家族のうち、希望する方を中心とした18〜60歳の女性。
Fitibit(スマートウォッチ)などのウェアラブルデバイスを約3か月間装着し生体指標を取得、同時にPMSの症状をスコア化する主観アンケートを実施しました。