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お友だちを家に呼ぶようになったASD(自閉スペクトラム症)の長男4月から小学6年生になった長男のミミ(ASD/自閉スペクトラム症)が家にお友だちを連れてくるようになって1年が経ちました。数人のお友だちがやってくるとそこは溜まり場のようになり、みんなわいわい遊んでいます。わが家は私は在宅勤務で、パパは自営業。そばでミミと友だちたちの様子を見られるので、1年間観察してきました。ミミに親友といえるようなお友だちが1人でもできればいいなと思っていますが、「親友」と言えるような特定の子はおらず、遊ぶことはありません。「友だち呼ぶ意味ないじゃないか」という夫に長男は意外な返事をUpload By taekoお友だちを呼んだ日はこんな流れです。最初の30分くらい、ミミは自分が好きな動画を見ます。お友だちが「ゲームやろうよ」と誘っても、動画に夢中でゲームをやりません。なので、お友だちは1人でゲームをしたり、あとから来た子とゲームをしています。ミミが動画を見て気が済んだ頃には、お友だち同士が遊んでいて、ミミは輪に入れず1人でゲームをしていることが多いです。ミミが自分から声を掛けて輪に入れることもありますが、「時々」です。そんな様子をいつも見ていた私とパパ。ある日、お友だちが帰ったあとパパは「1人で遊んでいるなら、友だちを呼ぶ意味ないじゃないか」と強めの口調でミミに言いました。私も気になっていたので、「ミミ1人でゲームして、1人でゲームに文句を言ってて、楽しそうに見えなかったよ。きっとパパもそう思ったんだよ」と伝えました。するとミミは、「みんなといると落ち着くんだよ」とポツリ。輪に入れなくても、同じ空間に居ることでミミの中では「友だち」であることになり、学校での立ち位置や、自信になっているのかもしれない……と気づき、思い出したことがありました。ミミがまだ小学2年生くらいの頃、公園で鬼ごっこで遊んでいたことがありました。ミミは鬼にタッチされても鬼役にならないので、お友だちから相手にされなくなりました。でも、鬼ごっこには不参加なのに、ふわふわとお友だちの周りに居続けたのです。だんだん公園にも行かなくなっていったのですが、その時と重なって見えました。一緒に遊んでいなくても、ただ側にいることで安心するんだなと、私はミミが友だちを呼ぶのに納得したのでした。ですがパパは納得できなかったようで……。パパ我慢の限界⁉「もう友だちを呼ぶな!」に「パパなんか居なくなればいい......!」その後、週に3、4日のペースでお友だちが遊びにくる週も増えてきました。そして回数を重ねていくうちに、お友だちと過ごすのは17時30分までと決まりを作りました。ですがある日、遊びに夢中になり10分以上過ぎてしまったことがありました。お友だちが帰宅した後、パパは激怒!「呼ぶのは週に3日まで!」とルールが少し厳しくなりました。ミミには「帰るのが遅くなると、お友だちのお家の人が心配するからだよ」と理由を伝え、納得してもらいました。パパもミミがお友だちを呼びたいならと頑張ってくれていたとは思うのですが、週の半分以上も呼ばれること、また呼んでもミミが友だちを遊んでいるわけではないことにストレスを感じていたんだと思います。そしてついに爆発する日が来てしまいました。その日はまたミミがお友だちの輪に入れず1人でゲームをやり、思い通りに行かずゲームをしながら暴言をずっと言っていた……という一日でした。お友だちが帰ったあと、パパは真っ赤な顔で「1人で動画を見たり1人でゲームやってるならもう呼ぶな!」とミミに怒ったのです。Upload By taekoミミは別室でシクシク涙を流して「パパなんか居なくなればいい......!」と声を小さくしてパパに対するひどい暴言をたくさん言いました。私は「パパは、ミミがひとりぼっちで遊んでいて仲間はずれにされてるんじゃないかって心配してるんだよ。私もそう見えるよ。ミミがゲームをしながら怒っていたのも、友だちと遊べない気持ちをぶつけていたんじゃない?」と聞きました。でも怒っているミミは「パパなんて……!」と繰り返すばかりで、話を聞いてくれる状態ではありませんでした。再びお友だちを呼べるようにするためにこのようにして、うちにお友だちを呼ぶことは禁止になってしまいました。それでも、遊びたいお友だちがいるなら、外やお友だちのおうちに行くと思います。でも、自分の家以外で、いままでと同じペースで遊ぶのかと思うと、分かりません。Upload By taekoミミは今もパパに対して「禁止にするなんてひどい!」と、かなり強い怒りの感情を持っています。きっと学校で「パパのせいで呼べなくなった!」と文句ばかり言っているのだろうと想像してしまいます。私は友だちの側にいることをミミが望んでいるのだから、パパと相談してまたいつか家にお友だちを呼べるようにできないかなと思っていました。ですが、実はミミとパパの間に誤解があったことが分かったのです。それはまた次回にお話しさせていただきます。執筆/taeko(監修:鈴木先生より)実はパパはミミさんの友だちの声がうるさかったのかもしれません。そして、友だちが来たら一緒に遊ぶものだという一種の規則(こだわり)がパパの心の中にあったのでしょう。ミミさんが楽しければお友だちを呼ぶことを禁止しなくてもよかったのです。周りに人がいると安心できるのは実は私たちも経験しています。図書館自習室での勉強です。家で一人だけでやっていてもはかどらないが、図書館へ行くと不思議にはかどるという経験は誰にでもあると思います。皆で一緒になって勉強するわけでもなく、同じ教科をやるわけでもなく、集団の中の一人として存在していることで安心感が生まれるのです。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2025年04月04日励ますつもりの「努力すれば叶う」「障害児を育てる親になる」ということ、このことは私の人生設計の中にはありませんでした。ですから、息子が2歳3か月でASD(自閉スペクトラム症)あると診断されたとき、落胆しました。ですが、幸せは「今、この瞬間に感じるもの」だと捉えるようになってから、息子の障害を受け入れられたと感じています。落胆している私に良かれと思って、知人は次のような言葉を度々かけてくれました。それは……「努力すれば必ず報われるよ」「夢を諦めないで」「才能を見つけて、それを生かして」親切な友人、また支援者の人が、眉間に皺を寄せて「子育てがつらい、つらい」と言っている親御さんを見て励ますつもりで「努力すれば叶う」と言いたくなるのかもしれません。実際、それで奮起して元気になれる人もいるかもしれません。でも、努力したからといってみんなが野球選手になれるわけでもなく……、ピアニストになれるわけではありません。成功している人は必ず努力していますが、努力すれば夢がかなうわけではないと思います。「才能見つけてあげて」「夢を諦めないで」と言われたとき、もしかして「今のままじゃダメなんだ、障害のあるわが子に努力させ、才能を見つけて夢を叶えてあげなくちゃならないんだ。それが親の務めなんだ」と眉間の皺がますます深くなってしまう親御さんもいるかもしれません。私にとっても幸せは「何も起こらないこと」幸せとは今の瞬間感じること、将来の幸せのため今つらくても頑張らせることは、本人の幸せにつながらないと感じています。そして……「何も起こらないことが幸せ」なのだと思います。事故やけがもなく今日を終えられた。病気もせず体調も悪くない。子育てについて言えば……息子が大パニックを起こして器物破損しない食物アレルギーでアナフィラキシーショックを起こさないです。日常の幸せは息子がトイレの中から「ウンチ出た」と報告できたことゴミ袋を切らしているのを見て「お母さん、ゴミ袋ないよ」と言ってきたこと朝、「おはよう」と自ら言ってきたことでしょうか。才能の温泉堀り才能なんかなくたっていい、普通の日常を送りたい。息子が幼い頃は「ピアニストにしよう、それがダメだったら調律師にしよう」と療育の鬼と化していました。けれども、聴覚過敏のため音楽そのものを拒否し、続けられなくなってしまいました。私自身の過去の子育てを反省して、子どもは嫌がっているように見えるのに、才能探しという名のもとで訓練を続ける知人に「才能の温泉掘りはもう止めほうがいいんじゃないの?」と伝えたことがあります。「才能を生かして食べていける人なんて定型発達の人だってほんの一握りでしょ。みんなが皆、エジソンのようになれるわけではないのよ。それに……掘って掘ってほじくり返される当人は、つらい人生かしれないよ。何も起こらないことが幸せ、幸せは日常に転がっていることに気が付いてね」と、療育の鬼と化していたかつての自分を思い出し、また知人との信頼関係もあったので、相手にとってはあまり受け入れたくないアドバイスをしたことがあります。「きっと伸びる、才能がある」という思いの中にあるのは発達障害のある人たちのなかには、並外れた記憶力を持つ人もいれば、数学やプログラミングに秀でている人もいます。このような人たちの中は、プログラムの間違いを見つける仕事に才能を発揮することもあると聞いたことがあります。こんな話を聞くと、発達障害と診断されると、天才児になることを夢見て、必死で“才能の温泉掘り”をしてしまう人もいます。周りのママ友からも「きっと人にはない才能があるはずよ」と励まされることもあります。うまくいけばいいのですが、そうではないケースもしばしば起こります。また、本人がしたいことよりも「親がこうなって欲しい」と無理強いしているだけのこともあります。支援施設のスタッフから「どの子にも必ず秘めた才能がありますから、お母さん、夢を諦めないで」と励まされている人を目にしたこともあります。その言葉を拠り所に頑張っている親御さんもいます。たしかに幼児期に「一生このままだ」と思ったら絶望を感じる人もいるのではないかと思います。でも、親の心の奥には「あなたが障害さえ克服してくれたら、ママは幸せになれるのに……」という気持ちがあるのかもしれません。「きっと伸びる、才能がある」の思いの中には、今、目の前にいるわが子の障害受容ができない親自身の姿があるのかもしれません。第三者からかけられる「必ず伸びる!今、お母さんががんばれば、お子さんの未来が開ける!」これらの期待や励ましは、つらい子育ての活力の元になることもありますが、相手を追い詰め、燃え尽きさせる危険な言葉になることもあります。伸びると信じて夢や希望を持つことはよいことです。でも、伸びない子どもも受け容れて初めて、受容になるのだと思います。もしかして、障害の受容って「子どもの障害を受け入れる」というよりは、親が「障害を受け入れたくない自分を受け入れること」という表現をした方が分かりやすいかもしれませんね。執筆/立石美津子(監修:鈴木先生より)逆に、何かが起こるから人生は面白いとも考えられます。ニュースを見ててもわかるように毎日どこかで何かが起きています。何かが起きるものだと考えたほうが楽かもしれません。私の外来では、常に何か最悪の症状になったことを念頭に置いて診療しています。そうでないと、重症になった場合すぐに指示を出せないからです。誰でも自分の子どもを障がい者にはしたくありません。以前お話ししたDrotarの心理経過のように、障がいを受け入れたくない否定から始まり、そして医療者へ攻撃し、適応・再起と変化するのが普通です。これらの時間は個人差があり、父親や母親でも違ってきます。「障がいを受け入れたくない自分を受け入れられた」ことでようやく適応・再起へと変化したのでしょう。前の記事はこちらUpload By 立石美津子Upload By 立石美津子Upload By 立石美津子Upload By 立石美津子(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2025年04月03日発達障害のある娘の思春期に入って増えてきた悩み。専門家に対応方法を聞いてみましたわが家にはASD(自閉スペクトラム症)の中学2年生の娘がいます。今まで、娘が苦手なことは、親として声かけやフォローをしながら、サポートをしてきました。しかし、小学4年生ごろから娘は思春期に入り、なかなか親の言うことを聞いてくれないようになりました。中学生になってからは、私に対して反抗的な態度が目立つようになりました。それでも私は、「これも娘にとって必要な成長」だと思い、できる限りのサポートを続けてきました。しかし、ASD(自閉スペクトラム症)の娘の思春期は、特殊で……。今回は発達障害のある娘の思春期に入って増えてきた悩みについて、鳥取大学大学院教授で発達障害を専門とする井上雅彦先生に対応方法などアドバイスをいただきました!Q1.親のフォローを嫌がるけど、自分ではやらない思春期に入ってから娘は、私の声かけやフォロー、そして療育グッズの使用を嫌がるようになりました。「親に指図されたくない」という気持ちは、私にも覚えがあるため、とても理解できました。Upload By SAKURA親にあれこれ言われるのを嫌がるのは、親離れの始まり。ここを通るから、自立できるのだと思っていたのですが、娘の場合、フォローを嫌がるので控えると……Upload By SAKURAパニックを起こし、怒って最後には私を頼ります。娘のパニックが起きると、手も止まってしまうし、落ち着かせるのも大変。私は、パニックを起こさないようにしたくて、その前に避けられることを避けようと、声をかけるのですが、Upload By SAKURAフォローを嫌がる→パニック(怒る)→私を頼るという負の連鎖が続きました。親を頼りたくないといい、親の手助けを嫌がるのに自分でなんとかしようという気持ちはない……。娘とのやり取りでイライラすることに疲れた私は、主治医の先生に助けを求め、自立心と自立力のバランスについて教えてもらい、娘に決定権を持たせ、自己責任でやってもらうことにしました。小学校高学年から中学校は、この『自己責任』があーさんとの関わりのテーマでした。最初はこの方法で、自分で動くようになり、うまくいっていたのですが……Upload By SAKURA中学生になって、娘はいろんなことを忘れることが多くなりました。持ち物、提出物、言われたこと、約束したこと……中学生になり、部活も始めたため、覚えておくことが増えたので仕方ないとは思いました。忘れないようにメモをとるほうがいいと何度も提案しました。しかし……Upload By SAKURA娘は「メモをとらなくても大丈夫」と言い、頑なにメモを取ろうとしません。その後、一時的にメモをとるようになったのですが……Upload By SAKURAすぐにメモすることを辞めてしまいました。なぜメモをとらないのか聞いてみると……「私は覚えられるから、メモは必要ない」と、譲りません。先生から注意され、私からもフォローされても、「大丈夫」だと言い切る娘。Upload By SAKURAこのやり取りが何年も続いています。私は自分の苦手部分を、自分の工夫で乗り越えるすべを教えたいのに……。親のフォローを嫌がるのに、すぐ頼ってくる、自分の苦手を見ない、娘のようなタイプは、どう対応していけばいいのでしょうか?できないから提案すると拒否するなどは思春期特有の自立心のめばえと言えますが、それで失敗してしまうのを見るのもつらいし、しかしいつまでも親がやってあげるのも不安、またそれを受け入れてくれないという難しい状況ですね。分かってなくてできないこと、分かっているしできるけどやろうとしないことについては区別していく必要があるでしょう。前者は改めて教える必要がありますが、後者のほうがより難しい問題かもしれません。基本的には失敗の中で学んでいくことが望ましいですが、立ち直りが困難になるような大きな失敗は避けたいものです。失敗の中で学ぶレベルについては時間はかかりますが学んだことは定着していくと思います。親からの提案としては「〇〇すべき」ではなくて「実験的にやってみよう」くらいのほうが良いかもしれません。立ち直りが難しそうな場合は理屈ではなく「あなたにもいろいろ理由や考えはあるだろうけど……ここだけは……!」という親からのお願いという作戦のほうが有効かもしれません。Q2.子どもと適切な距離をとるのが、思春期・反抗期にはいいと言うが……娘の特殊な思春期・反抗期に、ついイライラし、いろいろ言いすぎてしまうことが多い私。思春期・反抗期って、こういう状態が普通なのかと調べてみると……Upload By SAKURA「思春期・反抗期は親離れ、自立への第一歩。子どもとは適切な距離を保ち、助けを求められた時だけ、対応しましょう」と言ったことが書かれてありました。適切な距離……。たしかに、自分が中学生の時のことを思い出してみると、親との関わりは、小学生時代に比べて劇的に減っていました。自分でなんとかしようという力も、この時代で培われたように思います。しかし、娘の場合、まだまだ私のフォローが必要なことが多いため、距離をとることができません。パニックになった時も、放置ができないため、難しいです。発達障害のある子どもでも、親はある程度距離を保つことが必要ですか?障害の有無にかかわらず思春期でかかわりや関係性が難しくなってしまったときに「できるだけ刺激しないようにするということでよいでしょうか」という質問があります。距離感を離すというのは、関わらなくするのではなくむしろ関わり方を変えるという意識が大切だと思います。親にとって気になる点を注意する事ばかりが増えると子どもにとってはそれが「自分を分かってくれない」「否定された」という気持ちになってしまうかもしれません。そうなると否定的、反抗的な行動もより強まってくるでしょう。努力しているところや良いところを認めることに加えて、子どもが興味を持っている事について耳を傾け共有していくことが適切な距離感をはぐくむことに繋がります。その中で困ったことを子どもから相談してくることができるようになると良いですね。相談されたときにはすぐに大人からの模範解答を示すのではなく、共感しつつ「あなたはどう考えるの?」という問いを出したり、AとBとどっちがいいと思う?と選択案を提示したりして一緒に考えていく姿勢が大切だと思います。執筆/SAKURA前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2025年04月02日付き添い登校の始まりと試行錯誤ASD(自閉スペクトラム症)と強度行動障害のある息子が不登校になったのは、小学3年生の3学期でした。4年生に進級し、最初の4月は何とか登校できていましたが、どんどん行き渋りがひどくなり、学校に何とか連れて行っても靴箱の靴を投げたり、教室で過ごすことが難しくなっていきました。そしてある朝、とうとう布団から起き上がれなくなり、約1ヶ月間、自宅に引きこもる日々が続きました。その後、学校で話し合いが行われ、特別支援学級への転籍が決定。そして1日1時間だけと時間を区切り、付き添い登校をする日々が始まりました。付き添い登校をするにあたって、まず困ったのは「親はどうすればいいんだろう!?」ということです。子どもたちは毎日持ち物が決まっていますが、付き添い登校自体がイレギュラーなため、大人の具体的な情報は全くなく、持ち物も手探り状態で、何を着ていけばいいのかさえも分からないのです。とにかく『迷惑にならない』『邪魔にならない』ようできるだけ荷物を最小限にしつつ、いかにもお母さんらしい服装を心がけて付き添うことにしました。Upload By 花森はな「子どものために」から「私自身のために」「全ては子どものために」その一心で、私は黒子に徹し、付き添い登校を続けました。登校時間は最初の1時間だけから、2時間になり、給食以降の午後だけ登校、午前中だけなど、少しずつ学校での滞在時間が増えていきました。その変化は確かにうれしいものでしたが、その一方で、私はどんどん自分の心がすりへっていくのを感じていました。母親も一人の人間です。これまで築いてきた仕事やキャリア、そして自身の人格があります。それら全てを費やして、心を殺して、付き添い登校を続けるというのは決して容易なことではありませんでした。「生んだ責任」「母親だから当たり前のこと」世間の暗黙の視線はよく分かっていますし、私自身も責任感から自らに課していました。しかし次第にその重圧に押しつぶされそうになり、息子の学校への前向きな気持ちと裏腹に、私の足取りがどんどん重くなっていきました。これではよくないと思いました。「どうせなら、付き添い登校を楽しもう!」そう思ってからは、気持ちが一気に軽くなりました。Upload By 花森はないっそ全力で楽しもう!付き添い登校ライフ学生の頃から私は洋服が好きでした。なので、毎日自分らしい、大好きな洋服で登校することを決めました。『母親らしさ』という枠にとらわれず、「今日はこれが着たい!」「明日はあれを着よう!」と純粋な気持ちだけで服を選び、前日に決めて枕元に置いて寝ると、学校への重たい気持ちが少しずつ軽くなっていくのを感じました。ただ、それにもいくつかルールを自分の中で決めました。・体育に一緒に参加できるよう必ずズボンを選ぶ・破れても汚れてもよく、動きやすいもの・上着は必ずリュックに収納できるようにする(ロッカーがないので)・靴は脱ぎ履きしやすいいつもと同じものを履くそれでも選択肢は無限のように感じました。好きな服を着て登校するだけで、湧いてくるパワーが違うのです。おかげで、休み時間には女の子たちから声をかけられることが増えました。「その服かわいい。どこで買ったの?」「今日の髪型似合う〜」「ピアスめっちゃかわいい!」そんな会話を楽しむ中で、私も彼女たちに質問したり、好きなアニメや推しの話などを聞いたり、放課後には簡単な手作りアクセサリー教室を開いたりすることもありました。そんな日々を過ごす私の姿に、息子から「僕より学校楽しんでない?」と笑って言われることもありました。その度に、私は「そうだよ、学校楽しいもん」と答えるようにしました。それは息子に「付き添い登校で親に負担をかけている」と思ってほしくなかったからというのもあります。また、そうした「いつも楽しそうな大人」という姿勢は、教室で息子以外の児童を手助けする際にも役立っていたように思います。Upload By 花森はな「楽しい」だけでは乗り越えられない。付き添い登校で見た学校のリアルただ、学校生活は、楽しいだけでは乗り越えられませんでした。たとえば、お弁当の持ち込み一つをとっても許可が必要でした。最初の頃は、昼食を我慢して帰宅してから食べていましたが、これでは体が持たないと思い、学校管理職に相談しました。また、上靴も教室に備え付けられた来客用スリッパを使用していましたが、「これでは体育ができない」と100円ショップで買ってきたシューズを持ち込みましたが、それにもお伺いを立てました。付き添い登校自体がイレギュラーな状況だったため、しょうがないことなのですが、全てにおいて許可を求め、また却下されることもある。毎日がそれの繰り返しでした。好きな服を着ていなければ、もっとしんどかったと思います。なかでも最も困難だったのは、実は冬場の防寒対策でした。子どもたちは、どんなに寒くても一度学校に入れば、校内では上着を脱がなければなりません。極寒の廊下でも震えているしかないのです。「保護者の方は着ていただいて大丈夫ですよ」と言われましたが、そんな状況で自分だけ上着を着れるはずもなく、子どもたちと同じように我慢しました。私が心を無にして教室で息子のサポートを続けている間、同じように学校という環境に耐えている子どもたちを見ました。私は服装を変えることで自我を保ちましたが、子どもたちはそう簡単にはいかないと思います。先生が突然怒鳴り声を上げた時に泣きそうな表情で目を瞑る子、指導通りにできなくて静かに涙を流す子、どうしても図工の手が進まない子、給食を食べ切ることができなくてずっと座り続ける子、先生に質問したくてもできない子……。付き添い登校をしていて感じたのは、そういった環境の理不尽さに子どもは黙って耐えているということです。そのことを多くの保護者は知らないのではないでしょうか。Upload By 花森はなあの頃と今、付き添い登校で見えた社会の変化息子の付き添い登校は一年で終わりを迎えましたが、私は現在も今度は小学6年生の娘の学校送迎を続けています。ASDの娘は、息子と同じように不安感が強く、みんなと一緒に集団登校ができないためです。そして、息子の付き添い登校をしていた当時と比べて、世の中が大きく変わったことに気づきました。それは、父親による学校送迎が増えたことです。コロナ禍による在宅勤務の普及も影響しているのか、交通安全の旗当番に父親の姿が増えたなと感じていましたが、行き渋る子どもを送ってくる父親という風景は、息子の付き添い登校をしていた頃には全く見られなかったものでした。また、学校全体の視線も変わりました。以前は、付き添い登校をする私のことを冷たい目で見る先生もいらっしゃいました。私が自分らしい服装を選んでいたのは、そうした視線に負けないためでもありましたが、しかし今では、娘をはじめ行き渋る児童たちに先生たちが優しく声をかける場面をよく目にするようになりました。「付き添い登校」というのは、学校が不安な子どもの心に寄り添うためのものですが、同時に母親の自我を大きく削るものであると感じました。その負担を少しでも軽減していける社会になればいいなと、心から思います。執筆/花森はな(監修:初川先生より)長男くんの付き添い登校をめぐる花森さんの気持ちや関わり方についてのエピソードをありがとうございます。付き添い登校が花森さんにとって重くのしかかり、つらかったことがよく分かりました。状況によって、付き添い登校を求められたり、保護者の方から申し出られたりさまざまありますが、どんな場合でも、何のための付き添い登校なのか、どうなったら付き添い登校を解除していく方向になるかなど、事前に確認できているとよかったように思います。昨今、学校現場での人手不足により、安全面確保のためにお子さんに付いていてほしいという話があったり、あるいは、お子さんが安心して教室で過ごすために付き添ったりなどがよくある状況かと思います。後者の場合は、お子さんが教室で安心して過ごしていける中で、徐々に保護者は距離を取っていく(離れていく)などをお子さんの様子を見ながら柔軟にかつ計画的に対応したいところです。また、付き添い登校の場合、お子さんの席のそばに椅子を置くのか、教室の後部にいるのか、あるいは別室で待機するのかなども、お子さんの様子や環境によって工夫していきたいところでもあります。今の時代は、保護者の方がお仕事をされている場合も多くあります。付き添い登校を求められても、さまざまな事情から応えられないこともあるかもしれません。難しい場合には難しいと伝えることも大切です。また、花森さんのように、応えてみたものの、期間が長くなればだんだんとつらくなっていくことも多くあります。ご自身が子どものころには気づかなかった学校環境に対する違和感に(大人になったからこそ)気づくことがあったり、ご自身にもし子ども時代に学校でつらい出来事があった場合にはそうしたことが思い出されて苦しくなったりすることもあるでしょう。可能であるなら、そうしたことを相談できる人がいてほしかったと感じます。困っているのが担任の先生の場合には、担任の先生にはなかなか言いづらいかもしれませんが、例えばスクールカウンセラーや養護教諭、特別支援コーディネーター、あるいは管理職などに相談できるといいと思いますし、学校外には自治体の教育相談などや子ども家庭支援センターなどもあると思います。保護者だから、「生んだ責任」「母親だから」とすべてを請け負うことは、よさそうに見えても、過度な負担が保護者に集中するため、いずれお子さんにしわ寄せが行ってもおかしくないので実際には持続可能性が高くないように感じます。何より、「生んだ責任」に帰着する社会にはしたくありません。子どもたちが地域で生きていける社会を、保護者や学校の先生方やその他関係する方々とで作っていきたい。だからこそ、関係する方々で知恵を持ち寄りながら、工夫しながらやっていけたらと感じます。花森さんはご自身の好きな服を着るという工夫から、どうにかこうにか打開され(なんとたくましいことかと思いますが、「無の境地」でもあられたのだとすると本当に苦しい時期だったのだろうとお察しします)、そして、クラスの女の子たちともよき関係になり、息子くん以上に学校を楽しんでいるかのように見えるところまで至られたとのこと。涙ぐましいご尽力、本当にご苦労されたと思います。付き添い登校が必要な場合には、何のためにどのように行うか、その計画や方針を誰が中心となって話し合うか。そしてできれば定期的に見直し、必要に応じて柔軟に変更しながら実施していきたいところです。保護者が請け負うのみではない、関係する先生方と保護者がチームとなって対応できるよう話し合いがなされることを願います。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2025年04月01日「世界自閉症啓発デー」とは2007年の国連総会で、毎年4月2日を「世界自閉症啓発デー」とすることが定められました。国連加盟国では、自閉症(※以下、ASD(自閉スペクトラム症))についての理解促進と意識啓発が求められています。また、日本では4月2日から4月8日が発達障害啓発週間と定められ、毎年全国各地でイベントやブルーライトアップなど多様な啓発活動が開催されています。ASD(自閉スペクトラム症)は、「対人関係や社会的コミュニケーションの困難」と「特定のものや行動における反復性やこだわり、感覚の過敏さまたは鈍麻さ」などの特性が幼少期から見られ、日常生活に困難を生じる発達障害のひとつです。日常生活にさまざまな困難を伴うこともありますが、その特性は一人ひとり異なります。原因については、まだ明確には特定されていませんが、遺伝的要因や脳の発達メカニズムが関係していると考えられており、育て方や愛情が直接の原因ではないことが研究により明らかになっています。この10年で、ASD(自閉スペクトラム症)に対する社会の理解は確実に変化してきました。学校や職場では、一人ひとりの特性に寄り添い、個性を尊重する環境づくりや支援の輪が少しずつ広がっています。まだ十分とは言えませんが、着実に前進していることは間違いありません。Upload By 発達ナビニュース「世界自閉症啓発デー」のシンボルカラーは「癒し」や「希望」を象徴するブルー。4月2日は 世界155カ国以上で、ランドマークがブルーにライトアップされます。日本では、東京タワー、都庁、東京ゲートブリッジ、各地のお城など、人気スポットや歴史的な建造物が青く輝きます。「Happy with Autism」自閉症のまま幸せになれる世の中に!Upload By 発達ナビニュース東京都自閉症協会では、“「Happy with Autism」自閉症のまま幸せになれる世の中に!”をコンセプトにさまざまな取り組みを行っています。Upload By 発達ナビニュース4月2日に東京都内の区役所や市役所、駅ビルやカフェなどでもブルーライトアップ、ブルーデコレーションが実施されます。皆さんもぜひご参加ください!青いものを身をつけるブルーコーディネートもおすすめです。SNSでは「#2025blueart」「#世界自閉症啓発デー」「#自閉症」「#自閉症啓発デー」のハッシュタグをつけてご投稿ください!Upload By 発達ナビニュース発達ナビでは、「青」をテーマにした連載ライター陣のメッセージと共に描きおろしイラストをSNSで発信中です。多くの方に届くようぜひ、リポストをお願いします!世界自閉症啓発デー当日の4月2日夕方からオンラインイベントが予定されています。東京都自閉症協会のYouTube公式アカウントにて各地のブルーアクションを紹介するほか、ブルーアートコンテストの受賞作の発表や「Happy with Autism」をテーマにした生ライブも!司会は、発達障害当事者のふわふわおさんと、2025準ミス日本の長尾巴菜子さんが務めます。Upload By 発達ナビニュース日時:2025年4月2日17:30配信スタート予定司会:ふわふわお(発達障害当事者)、長尾巴菜子(2025準ミス日本)※クリックすると発達ナビのWebサイトから動画サイトYouTubeに遷移します東京都自閉症協会では「Happy with Autism プロジェクト」としてASD(自閉スペクトラム症)当事者や家族のニーズ調査の準備をすすめています。調査結果を啓発活動に活用するためASD(自閉スペクトラム症)の当事者やその家族が感じていること、困っていることなどを声を集め、ショートムービーを作成する予定です。プロジェクトの第一歩として、12人のASD(自閉スペクトラム症)当事者が自信の特性や困りごとについて語ったショートムービーを公開中。4月2日のオンラインイベントでの公開も予定されています。Happy with Autismの取り組みについては、東京都自閉症協会のSNSにて随時公開されています。ぜひチェックしてみてください!東京都自閉症協会X※クリックすると発達ナビのWebサイトから東京都自閉症協会のXアカウントに遷移します互いを理解し、支え合う社会の実現に向けて「世界自閉症啓発デー」は、誰もが過ごしやすい世界を目指し、一人ひとりが理解を深め、共に歩んでいくための大切な日です。お互いを思いやり、支え合える社会について、一緒に考えてみませんか。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2025年03月31日付き添い登校が急に終わりを告げて…次女が学校に行けなくなり、その後また学校に行けるようになってから数か月間、朝はずっと付き添い登校をしていました。いつこの状況が変わるんだろう……と思っていたところ、思いがけないきっかけから付き添い登校は終わりを告げて、その後は小学校卒業まで一人で登校することができていた次女。付き添い登校が終わってホッとしていたものの、次はまた違うことで頭を悩ませることとなってしまいました。朝なかなか起きられない次女付き添い登校時には、次女と相談して、「学校はいつ休んでもいいけど、宿題だけはやる」というルールを決めて、取り組んでいました。そのルールを決めてからというもの、私自身は、朝に次女と「休む・休まない」のやり取りが減って今までより朝の負担が少なくなった……と感じていました。ただ、付き添い登校が終わってから、今度は朝、なかなか起きられなくなることが多くなってきました。何度起こしても遅刻ギリギリかもはや遅刻……という感じで、対策を考えることにしました。Upload By まりまり対策を考えるも、全くうまくいかないし、対立が深まる一方…以前あった体のだるさや疲労感というのは減少してきていて、起立性調節障害か?とも思ったのですが、そういう症状はない様子。話し合いが大事……とか自主性を重んじよう……などと思って、次女と対策を考え実行するも、なかなかうまくいかない。なんなら「早く寝てみよう」と私が言うと「そういうことは言わないで」と、次女もうんざりしてきている様子。Upload By まりまり私が何か言うのが、コントロールされているように感じてしまうのか?次女から見たら、よほど口うるさい親になっていたと思います。遅刻しないのは当たり前。ダメな親と思われそう…私としては、次女の成長に目を向けて、周りの目を気にしないようにしていましたが、次女の遅刻が続くことで、「家庭での指導をしっかりしていないと先生に思われているかも……」という気持ちも拭えませんでした。場面緘黙の次女は、あいさつどころか軽い会釈すらも返せない、お礼も言えない、固まって笑顔だって見せられない……という症状があり、こういうことに対して親のしつけが悪いと思う人も一定数いるんだろうな、というのはいつも感じていました。Upload By まりまり朝起きられなくて遅刻してしまうのも、次女のペースで慣れていけば良いと思うのに、どうしてもこういう考えもムクムク湧いてきてしまうのでした。次女に任せてみた。とにかく見ないようにして、何も言わないようにした。でも、同時に私が焦ってもどうにもならないことはこの頃にはよく分かっていたので、周りに何と言われようが気にしないようにしよう!と思って、次女に任せることにしました。次女を見ると気になってしまったり、「早く!」と言いたくなるので、もはや見ないようにしたりして……。結果、遅刻したりはしましたが、私も以前ほどイライラせずになんとかやっているという感じになりました。Upload By まりまり見守る…って難しい付き添い登校はなくなったけれど、だからといってスッキリ学校に行けているわけではなく、いろいろありつつ、ああだこうだと悩みながらほふく前進している感じで、ここまでやってきました。次女が中学生になった今、夜更かしはするようになったし朝起きにくいのはまだありますが、学校を休むことは小学校の頃と比べてかなり減っており、次女の変化を感じます。私はと言えば、周りに何か言われるのを恐れてしまう気持ちはどうしても出てきてしまいますが(やはり完全には拭いきれず……)、必要な時は支援しつつ、こういう変化のできる次女を信じて見守っていけたらと思いながら日々過ごしています。同時に、本当の意味で信じて見守るってとても度量の広さが必要だな~と、難しさもひしひしと感じているのでした。Upload By まりまり執筆/まりまり(監修:室伏先生より)まりまりさん、次女さんの朝起きられない状況と、それに対するまりまりさんの葛藤について、正直なお気持ちを共有してくださり、ありがとうございます。「家庭でのしつけが悪い」と思われるのではという不安や、見守りたい気持ちと急かしたくなる気持ちの間で揺れるのは、多くの親御さんが経験することではないかと思います。特に、場面緘黙のお子さん自身のもつ葛藤は、なかなか周囲には理解されにくく、日々の学校生活を乗り切るためのエネルギーは私たちが想像するよりもずっと大きいものかもしれません。朝の目覚めがスムーズでないのは、不安やストレスの影響で睡眠の質が下がっていることも関係しているのかもしれません。そのような奮闘する日々の中で、親御さんが「焦ってもどうにもならない」と現状を受け入れ、次女さんのペースを尊重する姿勢をとられたことは、次女さんにとっても安心につながったのではないかと感じます。見守ることは本当に難しいことだな、と私自身も感じます。時に口出しし過ぎてしまうこともあるけれど、「今日はちょっと余裕があるから穏やかな気持ちで見守ろう」「今日はしんどいからちょっと距離を置こう」くらいの気持ちで、ご自身の気持ちも大切にしながら過ごしていけるといいですね。お子さんの成長とともに、少しずつ変化していくことを信じながら、どうかご自身もご自愛くださいね。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2025年03月31日お子さんの読み書きのつまずきに!『イラストでわかるLD・学習困難の子の読み書きサポートガイド 22の事例と支援の実際』Upload By 発達ナビBOOKガイドLD・SLD(限局性学習症)研究の第一人者である小池敏英先生が監修された本書は、LD・SLD(限局性学習症)や学習困難があるお子さんの読み書きのつまずきに対して、具体的な事例を通して理解を深め、効果的な支援方法を学ぶことができる一冊です。タイトルの通り、イラストが豊富に用いられており、読み書きの困難さや支援の方法が視覚的に理解しやすい工夫がなされています。22の事例を通して、さまざまな読み書きの困難の現れ方や、それに対する具体的な支援の実際が紹介されているほか、効果的で定着しやすい学習支援の方法、子どもたちのモチベーションを高めるためのアドバイスなども盛り込まれています。また、本書の大きな特徴は、アセスメント用のテストや、200枚以上の教材データがダウンロードできる点です。学校やご家庭で、すぐに支援に活かすことができます。なかなか理解することが難しい専門用語や支援法の根拠も分かりやすく解説されており、知識を深めることができる本書。LD・SLD(限局性学習症)や学習に困難さがあるお子さんの読み書きに課題を感じている保護者、教師、支援者にとって、より効果的な支援へとつながるきっかけになるのではないでしょうか。特性を理解して支えるヒントに!『発達障害の子どもが「困らない」学校生活へ 多様な特性のまま、日常の「ふつう」を見直そう』Upload By 発達ナビBOOKガイド札幌国際大学准教授の安井 政樹さん、一般社団法人UNIVA理事の野口 晃菜さんが執筆された本書『発達障害の子どもが「困らない」学校生活へ 多様な特性のまま、日常の「ふつう」を見直そう』は、NHK Eテレの人気番組「u&i」の内容をベースに、発達障害の子どもたちが学校生活で直面する困難を理解し、彼らが「困らない」ようにするために、周囲の大人がどのように関わっていくべきかに答える一冊です。ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、LD・SLD(限局性学習症)など、多様な発達障害の特性を持つ子どもたちが抱える困りごとについて、エピソードやイラストを交えながら、具体的な声かけの仕方、環境調整のアイデア、視覚的な支援の活用など、すぐに実践できる支援方法が豊富に紹介されています。「45分間静かに座って授業を受ける」など、学校生活における「当たり前」のルールや慣習が、発達障害がある子どもたちにとって大きな困難となる場合があることに気づき、日常にある「ふつう」の概念を見直すきっかけを与えてくれます。発達障害や発達に特性のある子どもを支えるために、家庭と学校が連携して、それぞれの立場でどのように関わっていけばよいか、ヒントが得られる一冊です。日々の育児や園生活でのトラブル解決に役立つ!『場面別 気になる子の保育サポートアイデアBOOK』Upload By 発達ナビBOOKガイド佐々木康栄さんの『場面別 気になる子の保育サポートアイデアBOOK』は、発達に特性を持つ、保育現場で「気になる子」への具体的なサポート方法を場面別に紹介した書籍です。保育現場でよく見られる具体的な場面(遊び、食事、着替え、集団活動など)ごとに、子どもたちの困りごとと、それに対する具体的なサポートアイデアが紹介されています。環境を見直すことで、できないことや難しいことが多く、自信をなくしがちな子どもも、安心して園生活を送れるようになるための工夫が豊富に掲載されています。また、単にサポート方法を紹介するだけでなく、子どもたちの困りごとの背景にある理由が詳しく解説されており、発達特性について理解が深められる内容になっています。具体的な場面別のサポートアイデアが満載の本書は、保育現場で「気になる子」への対応に悩む保育者だけではなく、日々の育児や園生活でのトラブルに悩む保護者にとっても、お子さんの特性理解と支援に役立つ一冊と言えるでしょう。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2025年03月30日冬休みだから~と思っていたけど……小4の長男ハジュは、ASD(自閉スペクトラム症)・ADHD(注意欠如多動症)です。お正月明けのある日、ハジュが朝なかなか起きられなくなりました。起きてきてもぼんやりしていて食欲もない。朝ごはんも食べずに午前中はゴロゴロしている感じでした。午後になるとケロッと元気になって「おなかすいたー!」と言っていつものハジュに戻るのです。そんな様子を見て、私は、まぁ冬休みだし、朝寝坊もアリかと思っていました。でも今思えば、あれが前兆だったのかもしれません。Upload By スパ山朝になると体調が悪い……一体なに?新学期が始まっても、朝の気持ち悪さが続きました。立ちくらみに吐き気、ついには嘔吐まで……。熱もなく、便も普通だったので、「軽い胃腸炎かな?午後になると元気になるし……」と思っていました。病院に行くほどではないかと様子を見ていました。今の時期はインフルエンザなども流行っていて、なるべく病院は避けたくて……。でも、ハジュの体調は良くなったり悪くなったりを繰り返して、1月末になるとさらに食欲が落ち、体重も減り始めました。そして、学校も休みがちに。「さすがにおかしいぞ……?」そう思った時、以前、友人の子どもが起立性調節障害と診断されたという話を、ふと思い出したのです。「あれ?もしかしてハジュも……?」直感的にそう思い、すぐに起立性調節障害について改めて調べ始めたのです。Upload By スパ山診断確定、そして学校との連携!すぐにかかりつけの小児科に連絡し、予め「起立性調節障害の検査をお願いします」と伝えたうえで受診しました。血液検査や尿検査、血圧・脈拍の測定を行い、やはり血圧に異常が見られたため、軽度の起立性調節障害と診断されました。ハジュは服薬中の薬があるので、その影響の可能性を考えて、後日児童精神科も受診。そこで普段飲んでいる薬の影響ではないという事が分かったので、血圧をコントロールするための治療を始めることになりました。学校と相談し、午前中は無理せず午後から通学。給食も食べられるものをその都度相談して食べるようにしました。午後から元気になるハジュのために、家では軽食を準備、多めにおやつを食べています(ハジュはちょっと嬉しそうです)。先生方にも協力していただき、できるだけ時間割を調整してくれたり、家庭学習のプリントを用意してくれました。Upload By スパ山朝の光ピカピカ作戦とリラックスさて、お薬の力を借りつつ、治療に良いとして試したのが、まず「朝の光作戦」。カーテン全開、部屋の電気も枕元の電気もON!めいっぱい光を浴びてもらいます。さらに、水分と塩分が大事ということで、朝にお味噌汁の具なし(味濃いめ)を作ることにしました。幸い、お味噌汁はハジュの大好物なので、匂いにつられて起きる日も(笑)。食い意地パワーは偉大です。Upload By スパ山でもやっぱり、調子がいい日もあれば、起きれてもすぐにふらふらと横になってしまうことも。起立性調節障害にはストレスの影響も大きいと言われています。そこで、ハジュがリラックスできる環境を整えることにも注力しました。ハジュの好きなマッサージをしたり、気軽に話せる時間をつくったり。学校に行けなかった日も「まあ今日は充電日ってことで」と声をかけ、プレッシャーをかけすぎないようにしました。でも、良くなったと思ったらまたぶり返すこともあり、「あれ、昨日は元気だったのに?」と波があるのが、起立性調節障害のしんどい所……。そんな時は焦らず、できることをコツコツ続けるしかありません。まだ治療の途中で、減った体重も戻っていませんが、少しずつ改善の兆しも感じています。大切なのは、ハジュがSOSを出せる環境を整えること。無理させすぎず、でも決して怠けているのではないということを理解しながら、乗り越えていこうと思います。日々試行錯誤ですが、ハジュが少しでも快適に毎日を過ごせるように、これからもサポートを続けていきます。執筆/スパ山(監修:鈴木先生より)起立性調節障害はOD(Orthostatic Dysregulation)とも言われます。私の外来では「心臓のポンプが弱いお子さん」と説明しています。症状としては、車酔い、朝起き不良、立ち眩み、朝礼で倒れる、頭痛、顔色不良などがあり、不登校になりがちな傾向があります。遺伝性もあり、親のどちらかが似た症状を持っているケースもみられます。診断は15分立たせて脈・血圧・心電図を測定する起立テストが主に行われています。治療はミドドリンという起立性低血圧に効果のある薬剤を飲ませることで多少の改善が見られます。起きてもゴロゴロしていたり寝ながら電子メディアを見ていたりする傾向があり、午前中はボーっとしていることが多いが午後から夜にかけては元気になるという特徴があります。そのため、午前中さぼっているのではと勘違いされやすく、親に叱られて自尊心が低下しているお子さんもいます。近年では神経発達症に併存されやすく、私の外来では不登校が見られた場合はまず念頭に置かなければいけない疾患の一つでもあります。最近ではADHD(注意欠如多動症)治療薬のインチュニブの副作用で血圧が下がるため、その内服をきっかけに見つかるケースもあります。適度な運動が推奨されています。私は、ゲームが好きなお子さんには、位置情報ゲームアプリの活用をおすすめしています。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2025年03月29日宮城県放課後等デイサービスUpload By 発達ナビ施設情報LEIF仙台泉は、2025年4月にオープン予定の児童発達支援と放課後等デイサービスです。サッカーを中心とした発達支援を通してお子さんの自立と成長を支援します。集団行動や自己管理を学び、体を動かしたいという子どもの欲求を、発散できるのが特徴です。スポーツ指導や発達支援の経験豊富なスタッフを中心に、お子さんにスポーツの楽しさを知ってもらい、そしてスポーツを通したさまざまな成長ができるよう支援を行っています。宮城県の放課後等デイサービスをもっとみる神奈川県放課後等デイサービスUpload By 発達ナビ施設情報お子さんが発達段階に合わせた動作や生活習慣を身につけられるよう、適宜プログラムの見直し・修正を行うなど、お子さんに合ったサポートを実施しています。毎日の情報共有に時間をかけ、最適なサポートができるよう準備を怠らず、研修にも積極的に取り組んでいるそうです。2025年3月オープンしたばかりの戸建てで、多摩区・宮前区を中心に送迎も実施しています。今なら最大週5日まで受け入れ可能とのことです。神奈川県の放課後等デイサービスをもっとみる神奈川県児童発達支援Upload By 発達ナビ施設情報Fika(フィーカ)は、日々忙しい毎日を送っているお子さんや保護者の方が「ここに来ると気持ちが安らぐ」そんなふうに思える場所にしたいという思いから名付けられたそうです。お子さんが意欲的に取り組めるプログラムを提供し、発達段階に合わせた動作や生活習慣を身につけられるよう、適宜プログラムの見直し・修正を行っています。スモールステップで少しずつできるようになることで苦手意識を解消し、達成感が生まれ、自己肯定感を高めることで、何事にもチャレンジできるよう、長期的に支援しているそうです。Upload By 発達ナビ施設情報ブロッサムジュニア横須賀堀ノ内教室は、広くてきれいな空間と児童心理学に基づいた専門的な支援が特徴。遊びを通じた発達支援で楽しくお子さんの得意を伸ばし、苦手なことにも無理なく挑戦できる環境を提供しています。集団指導と個別指導を組み合わせることで、楽しみながら社会性やコミュニケーション力を育むことができます。スタッフは、児童心理学の専門的な知識を活かし、一人ひとりの心の発達を理解しながら支援を行っています。また、お子さんの感情や行動の背景を丁寧に捉え、安心して自己表現できる環境を整えています。Upload By 発達ナビ施設情報TAKUMI川崎教室では、専門性の高いスタッフが“体幹・姿勢・ストレッチ・体操・運動のコツ・切り替え・集中力・手先訓練”を取り入れた発達支援を行っています。運動プログラムを中心に、お子さんの苦手や得意を見つけ、身体能力の向上はもちろん、自己肯定感やソーシャルスキルの向上を目指していきます。スポーツトレーナー、学校教員、保育士などの資格を保有した専門性のある職員が指導をしています。お子さんにたくさん動いてもらえるように、教室内は30平米と広いスペースが確保されています。神奈川県の児童発達支援をもっとみる埼玉県児童発達支援Upload By 発達ナビ施設情報TAKUMI与野教室はJR与野駅から徒歩1分の場所にあります。お子さんの運動能力や言語発達、コミュニケーション、学習に関する遅れについて、 アドバイスを行っています。お子さん一人ひとりの得意なことや苦手なこと、そして保護者の方のニーズに合わせたサポートを提供。専門家が監修したプログラムや教材を使用し、それぞれのお子さんに最適な計画を立てています。 また、スキルアップはもちろん、必要に応じて地域とも連携も行っています。教室はお子さんがたくさん動けるように、30平米と広い作りになっています。Upload By 発達ナビ施設情報TAKUMI宮原教室は、JR宮原駅から徒歩約3分の距離にある教室です。専門性の高いスタッフが”体幹・姿勢・ストレッチ・体操・運動のコツ・切り替え・集中力・手先訓練”を取り入れた発達支援を行っています。お子さんの苦手や得意を見つけ、身体能力の向上はもちろん、自己肯定感やソーシャルスキルの向上を目指していきます。専門家が監修したプログラムや教材を使用し、お子さんに最適な計画を立てています。随時無料体験会・見学会を実施しています。埼玉県の児童発達支援をもっとみる千葉県児童発達支援Upload By 発達ナビ施設情報TAKUMI新松戸教室は、JR新松戸駅から徒歩約15分の場所にあります。専門性の高いスタッフが、体幹・姿勢・ストレッチ・体操・運動のコツ・切り替え・集中力・手先訓練を取り入れた発達支援を行っています。運動以外にも、学校や社会で必要となるソーシャルスキル(挨拶、返事、躾やマナー)の習得も支援していきます。スタッフは、スポーツトレーナー、学校教員、保育士などの資格を保有した専門性の高い職員が指導を行っています。千葉県の児童発達支援をもっとみる大阪府児童発達支援Upload By 発達ナビ施設情報つぼみは、自尊感情をはぐくみ、一人ひとりのための発達支援の場をめざしています。つぼみの特徴は、保護者同室での発達支援です。プログラムは公認心理師・臨床心理士などの心理専門職が発達理論に基づき、お子さんの課題に合わせて作成しています。スタッフは、自身の専門性を活かしたた関わりを中心に、言語聴覚療法・作業療法・音楽療法などの知見を広げるよう努めています。大阪府の児童発達支援をもっとみる福岡県放課後等デイサービスUpload By 発達ナビ施設情報リブハート御笠川は、2024年11月にオープンした新しい事業所です。リブハートの運営母体であるアーキテックスハウジングにて木工教室やパソコンを使ってデザインするお仕事の体験、協力企業さまへ訪問してさまざまなお仕事体験を行います。中高生だけでなく、小学1年生から体験することができます。遊びを通して「できる」「できた」の喜びを体感してもらい、⼼と⾝体の成⻑と社会に出る準備、将来⾃⽴できるよう、⼀⼈ひとりの特性に応じた発達⽀援を⾏っています。福岡県の放課後等デイサービスをもっとみる「もっと施設の情報を詳しく知りたい!」「見学をしてみたい!」と思ったら、Webからもお問い合わせが可能です。施設情報ページでは、掲載されている施設の情報を地域ごとに検索して見ることができますよ。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2025年03月28日中学校の「高校調べ」の授業で進路を考え始めましたUpload By もっつんタクはこの春に中学を卒業しました。義務教育の期間はとても長かったようで短かかったような不思議な気分です。春からは、全日制の工業系の高校に進学します。進路が決定するまでは心配事が多く、私のほうがハラハラする事が多かったと思います。中学に入学した3年前はタクも私も、毎日の学校生活をおくることで精一杯で、将来の事を考える余裕がありませんでした。しかし、高校調べの授業や卒業生の母校訪問などが始まり、進学先を考えるクラスメイトが増えてくるとタクもぼんやりと将来の事を考えるようになっていきました。小さい頃から精密機械や鉱物が大好きで手先が器用なタクは、普通科ではなく専門的な勉強をしたいと考えているようでした。それは私たち親も同じ気持ちで、高校卒業後に就職活動をすると仮定したら専門知識を付けたほうが良いだろうと思っていました。ASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)の特性があるタクは、長く担当してくれている主治医の先生や相談員の方から「将来は障害者雇用ではなく一般雇用で働くことになるだろう」とお話があり進路の参考にしました。高校調べの授業で見つけた高校の中から、タクと一緒に高校のWebサイトなどを見ながら、学べることや通学方法などを確認しました。高校でのサポート体制などは特別支援学級の担任の先生から情報をいただくこともでき、今までの卒業生の進学先なども参考にしながら希望の高校を数校選ぶことができました。そして中学3年生の夏休みからタクの希望で塾に通い始めました。勉強が解けるようになってノリノリに!「僕って天才かも!」Upload By もっつん勉強が好きではなかったタクが自ら塾に通いたいと言い出した時には、夫婦そろってびっくりして信じられませんでした。机に向かって1つの事に集中するのが苦手で、今まで宿題をするにも苦労をしてきたのに学校の課題にプラスして塾で勉強できるのか心配になりました。クラスの勉強が得意な子がすすめてくれた塾に行きたいとタクはやる気に満ちていました。入塾前の面談で特別支援学級に在籍していることや普段は薬を服用して生活していること、授業態度などに関する心配事を伝えた上で、快く迎え入れてもらいました。タクには「途中で辞めたくなったらすぐに親に相談すること、絶対に授業の邪魔になるようなことをしないこと」というのを条件にして、見学に行ったあとに即日入塾しました。塾の費用は家計にとって大きいものでしたが、タクは入塾後に成績が上がり、成長が感じられました。その塾は、教材の工夫や褒めて伸ばすというやり方に特徴があり、自分自身の成長を実感できたのが良かったのだと思います。「問題が解ける気持ちよさ」を楽しんでいる様子が伝わってきました。そして学校の先生と親以外に褒められるという経験が、タクの普段の行動にも良い影響があったようです。年齢を重ねたのもあるかもしれませんが、以前よりも会話がスムーズになり、自制心も育まれたと思います。気になる行動も減り、定期的に相談をしている家庭教育センターの職員さんも気づいてくれるほどに落ち着いていられるようになりました。プチご褒美作戦では「ヤル気が出る香り」と出合えました!Upload By もっつん日々勉強を頑張りつつ、中3の夏休みには3校の見学に行きました。第一希望の学校に見学に行った際は、電子機械やプログラミング体験をしました。その時の雰囲気がとても良くてタクが大勢の学生と一緒に真剣に取り組んでいる姿を見て私もワクワクした気持ちになりました。この高校見学の日を境に、タクは高校生になるということを強く実感しているようでした。ただ、どうしても勉強のやる気が出ないダラダラしたい日もあるようで、私も工夫をしました。例えば、「プチご褒美作戦」。学習で得られるものは自分の学力だと分かっていても、いまいち実感がわいていない時は、小さいご褒美が効果的でした。おやつや夕飯のリクエストなどいろいろと試しましたが、一番良かったのは「お母さんの持ってる香水を少し分けてあげるよ」というものでした。周りのお友だちの間で香水をつけることがブームになっていた時期だったので、安いアトマイザーに小分けしてあげると喜んでいました。試香して好みのものを探すのも楽しそうで、ご褒美を渡したあとは少しずつ香りを楽しんでいるようでした。勉強の達成感と香りの記憶が結びついて「やる気が出る好きな香り」ができて良かったと思います。そのほか、勉強机を壁に向けて視覚情報を減らすことや、イヤーマフやタイマーを使うのも有効でした。学生生活も一区切り、心の余裕を大切に歩んでいきます!Upload By もっつんそして、無事に第一志望の学校に合格することができました。小学校の入学式の時は補助の先生に手を引かれて入場してきていたタクですが、立派に成長している姿を見ていると感慨深い思いです。高校は義務教育とは違うので、中退や退学の心配もあります。しかし生きている限り心配事はつきもの。あまり先のことは考えすぎずに少し先のことを中心に考えると、親として心に余裕を持てると実感しています。高校生活では親の目が届かない時間も多くなりますが、先生としっかり連携をとってタクが充実した学生生活が送れたらいいなと思います。タクが小さい頃に周りの先輩ママに言われた「成長と共に気になる行動は少しずつ減っていくよ」という言葉は、昔の私にとってはあまりにも遠い未来の現実味がない話でしたが……今こうやって成長したタクを見ると、あの言葉通りになったのかなと思います。つらくて何度も逃げ出したくなる日もあった育児でしたが、今度は私がタクからいろいろと学びながら、育児に悩む方へ向けて前向きに情報発信していきたいなと思います。執筆/もっつん(監修:新美先生より)息子さんの高校進学までの進路選択と受験までの変化や成長について詳しく聞かせてくださりありがとうございます。タクくんは精密機械や鉱物が大好きで手先が器用とのことで、ぴったりの工業系の高校という目標が見つかったことはとても良かったですね。学校見学などがきっかけで、自分がここに行きたいと思える目標やモチベーションが明確になると、今までの姿とガラッと変わって頑張れるというお子さんは多いです。そこまでフィットする目標が見つかるとは限らないので、そう思える場所が見つかったのはよかったです。また塾の学習のしかたも、タクくんに合っていたのでしょう。学習した分、成績に反映されると、自信もモチベーションもアップしますね。ADHD(注意欠如多動症)傾向の方は、長期的な目標が行動につながりにくい傾向があるので、プチご褒美作戦もよい方法だったと思います。特にADHDの方の多動は思春期頃に少し軽くなり、それ以前に比べて物事が客観的に見られるようになることが多いです。またASD(自閉スペクトラム症)の方も、思春期前後に、他者視点が見えるようになり、折り合いをつけられるようになって学校でのトラブルが減ることも多いです。本人のことを尊重して、適切なサポートをしていくことで、小学校低学年頃には心配が尽きなかった方が、中高生ぐらいになって急速に大人びていくということはよく経験します。もっつんさんの適切なサポートがあったからこその、タクくんの成長があったのだろうと感じました。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2025年03月27日いよいよ中学卒業!そしてついに終わりを迎えた受験生活!Upload By 丸山さとこ現在中学3年生の息子のコウは、もうじき卒業式を迎えます。公立高校の合否発表はまだ先ですが、試験自体は終わったため、ここで一旦これまでの受験生活を振り返りたいと思います。(※このコラムは2月に執筆しています)受験生活を振り返ってまず最初に出てくることは、内申点で苦労した思い出です。前回のコラムにも書きましたが、内申点により志望校選びはかなり難航しました。コウは1年生の頃から志望校が決まっていましたが、その時点で内申点はボーダーラインよりも低いことが分かっていました。そのため、入学試験では基準よりも高い点数をとる必要がありました。Upload By 丸山さとこ発達障害中3息子、高校受験は紆余曲折!内申点、学校見学、先生と意見の対立!?志望校の決め手は…コウがそこで「よ~し!じゃあ勉強頑張るぞ!」となる子どもだったとしたら私の心はさぞ安らかであっただろうと思います。ですが、彼は神経発達症の子どもにありがちな「興味や面白さを感じる勉強しかしたくないんだよね」のスタンスを崩さなかったため、コツコツと受験勉強を頑張ることは殆どないまま入学試験の日を迎えました。3年生になってからはいくらか宿題を提出していましたし、受験最後の3週間は自宅でもコツコツ勉強をしていましたので、コウとしてはかなり頑張ったのだと思います。とはいえ決して十分な取り組み方とは言えず、終始ハラハラしっぱなしの受験生活でした。子どもへのサポートと見守りの匙加減に、最後まで迷い続けました受験生活は子ども本人のみならず家族にも影響があるイベントです。きょうだいであれば気を使うことも多くなりますし、親であれば積極的に関わるにしても見守るにしても無関係ではいられません。近年は子どもの受験において『子ども自身が受験を自分ごととして捉えて主体的に取り組むのが大事』とされることが多い印象です。それに対して中学受験では「分かるけど実際には親の伴走なしでは難しいよね~!」という声をしばしば耳にしますが、高校受験において親の伴走の是非で悩む声はあまり聞いたことがありません。Upload By 丸山さとこ高校受験で親が子に関わる場合も、その多くは伴走というほどのものではないようです。「子どもに勉強しろって言っても反抗して全然しないんだよね」という話はよく聞きますが、「具体的に進捗を管理したり参考書を選んだりして伴走しています」という話は私の周辺では殆ど聞こえませんでした。高校受験生に対して親が行うサポートは、夜食の提供や塾の送迎や愚痴を聞くことが基本となるようです。中学生に対してそれ以上の介入をすれば過干渉になってしまうのだろうと思います。とはいえ、わが家のコウを見れば、「一般的なサポートではどうにかなるのは難しいだろうな」と感じざるを得ない状況がそこにあるのも事実でした。Upload By 丸山さとこ「目先の志望校合格をとることで、コウの自立の機会を奪うのでは……?」「コウは自分に合う環境を選ぶのが上手いし、多分今度の学校も彼に合うのだろうな」「『思ってたのと違った』でコケるにしても、その経験も貴重なもの。できれば彼の望みが叶うといいのだけれど……」と、このようにひたすらグルグルと悩み迷い続けた3年間でした。学校や塾の先生やスクールカウンセラーさんに何度も相談し、その時々でコウへの関わり方を模索していました。こうして書くとサラっとした印象になってしまいますが、「刻一刻と減っていく時間に追われつつも入学試験までは数か月ある」という状況と「自宅学習を全然しない息子」との板挟みに合うことで、私はかなり強いストレスを感じていました。そうして迷いに迷い、悩みに悩んで迎えた第一志望の入試直前の1月。ストレスがピークに達した私は「あとのことなんて知らない!もう今はとにかく目の前の志望校合格だけを目指そう!」と割り切ることにしました。思いつく指摘や懸念やアドバイスを全て投げ飛ばしてコウのサポートをすることに決めたのです。Upload By 丸山さとこ「自立の機会?そんなのもう今はいいよ!あとで困ったとき考える‼」「高校に入ってからは本人の力が足りず、ついていけないかも?そうなったら、小学校の登校渋りの時点で散々検討したルートに入ろう。通信制高校についても調べてある!」「『いざとなったら誰かが何とかしてくれる』と考えるようになって後々困る?いいんじゃない?その時がコウにとっての困るべき時だよ!」このように、想定される『あなたは今まっとうな親の道から外れていますよ』というツッコミを脳内でちぎっては投げ、ちぎっては投げ……。しっかりと考えて腹をくくったのではなく、「先のことを今考えるのは私には無理だ」と半ば投げ出すようにあきらめた上での決断でした。最近の子育ての流れにおいて、『子どもを自立させるべき』『サポートにより失敗の経験を取り上げてはならない』などのもっともな言葉に背を向けるのは、私にとって不安やストレスを感じる行為でした。それでも、「私は選択を間違う愚かな親でいい。子どもの今の目先の希望を叶えたい。これが私の素直な望みだ」と決めてしまうことにしたのです。コウにこれらの葛藤を伝えて「コウはどうしたい?」と聞くと、「僕の力だけでは合格に必要な行動はできないと思う。僕は志望校に受かりたいから行動を管理して欲しい」とのことでした。Upload By 丸山さとこそうして、「合格の可能性が上がるようにがっつりサポートを受けたい」というコウの希望に乗っかる形で、私は可能な範囲でコウのサポートをし、やるべきことをリマインドし続けました。振り返れば「これが私たちの実力ですね」と思うしかない1年間でした今思い返しても、私がした判断や行動が適切だったのかは分かりません。コウから失敗経験や自立の機会を奪ったのかもしれませんし、「いざとなればなんとかなる」という誤った成功体験をさせてしまったのかもしれません。結局、何をどうするのがコウにとって良いことなのか、私には最後まで分かりませんでした。思えば、彼が産まれてから今までずっと「分からないよ~!」とオロオロしながら押し流されてきたように思います。そうして押し流されていく日々の中で、今回の受験はある意味初めて『私がキッパリ決断した選択の機会』だったのかもしれません。コウにとって何がよいのか分からないので、私自身が「後に失敗だったと感じたとしても後悔しないだろう」と思う選択肢を選びました。今のところ、コウは「受験を通して僕は成長したと思う」と言っています。時間やタスクを管理する意識が少し生まれて、「1時間ってこんなにいろいろできたんだな~!」と思うことが増えたそうです。「最後に頑張った頃の学習習慣を失いたくないから」と言い、受験が終わった今も毎日1時間の自宅学習に取り組んでいます。そんなコウを見ていると、親から多めのサポートを受けて走り抜けた受験生最後の追い込み期間は、彼の中でいい思い出になっているのかな?と感じます。また、コウは「絶対に行きたい!って思える志望校を受験できたので、どんな結果になっても納得できる」とも言っていました。Upload By 丸山さとこまだ暑かった頃の学校見学を思い出すと「あ~、第一志望、受かっていて欲しいな~!」と思いますが、受験生活全般を振り返ると「あれ以上介入したら、仮に合格したとしても親子関係に大きなヒビが入っただろうな」とも思います。学習方法にしても、今の時点でまだ選択の良し悪しは判断つきません。コウが「1、2年生の間やっていてよかったな~」と振り返るタブレット学習は、間違いなくコウの基礎学力を支えてくれたと思います。ですが、2年生から学習塾に通えば中だるみを防げた可能性も否めません。発達障害中1息子、集団授業は苦手、個別指導は塾代が…タブレット学習を始めて分かった「勉強アプリ」のメリットデメリット「じゃぁやっぱり3年生からの学習塾では遅かったの?」と問われれば、「いや~、早くに塾通いを始めてたら、3年生になる頃には飽きて息切れしちゃった可能性もあるしな~!」と答えるほかありません。このように、受験の最中のみならず受験が終わった今であっても「やっぱり何が良かったかは分からないな」というのが正直なところです。選ばなかった選択肢の先がどうだったのかは分かりませんが、選んだ選択肢をよいものにしていけたらよいなと願っています。Upload By 丸山さとこ執筆/丸山さとこ(監修:初川先生より)コウくんの高校受験、そしてそのサポートにまつわる保護者としての葛藤の振り返りをありがとうございます。まずは、コウくん、そしてご家族の皆さま、受験お疲れ様でした。「受験によって僕は成長したと思う」というコウくんの言葉、いいですね。結果がどうあれ、その過程をポジティブに捉えられるほど、頑張ったのですね。さて、神経発達症のある子の受験をどう支えるか。その葛藤について。神経発達症といっても状態像はさまざまなので、一概にサポートしたらいいとか良くないとか、そういう話ではありません。まず私は、さとこさんがサポートするかどうかに関して葛藤されていること、そのものが素晴らしいと思って読んでいました。サポートをするのが当然と決めてかかるとか、中学3年生にはサポートはしないものだと決めてかかるとか、そうしたことではなく、頭の中でさまざまな立場や考えが去来しながら(脳内で想定されるツッコミをちぎっては投げ、ちぎっては投げしながら←この表現も秀逸ですね!)、悩んで、関係する支援者の方にも相談されながら、悩み葛藤されたこと、そのものが素晴らしいです。サポートするしないの2択ではなく、グラデーションの中で揺れ動かれたことと思いますが、葛藤することで地に足が付き続けたのではと感じます。私の個人的な意見としては、中学生は3年間かけて自分で学習する・計画的に学習するということを体得する時期です。折々の定期考査や提出物を通してそれを学んできたはず。受験勉強はその集大成ともいえます。だからこそ、そうして計画的に勉強する・必要な科目をまんべんなく学習できるようマネジメントしていく。それができそうなお子さんには基本的には自分で計画を立てたり、通塾等で概ね決まった大きな流れに乗って空き時間に何をするか自律的に過ごす工夫をしたり、そういうことをするのが本人にとって成長促進的だと感じます。しかしながら、そもそも計画を立てるのが苦手だったり、計画は立てられてもそれを完遂することが苦手だったりする子には、どうしてもペースメーカーが必要になります。それが保護者なのか、塾や学校の先生なのかもケースバイケースですが、ともあれ、苦手なことが分かっているのに、それをさせて、さらには得点力をあげていくというのはなかなかに難儀だなと感じます。そういう意味で、時間管理や計画の補助など、ペースメーカーとして、学習そのものを教えるというよりも行動のコーチとして支えるというのは1つの方法だと感じます。さて、さとこさんとコウくんのエピソードで特に素敵だと感じたところは、さとこさんがサポートにまつわる自らの葛藤をコウくんに伝え、そのうえで、コウくんが行動のサポートをしてほしいと希望を伝えることができたことです。このやりとり、とても素敵です。つまり、本人の希望を聞くことをおろそかにしなかったこと。本人に選択の余地を与え、子ども本人が選択し希望を伝えることができたこと。自分の意志を伝える、これも自立の第1歩だと感じます。受験生活を振り返り、通信教育や塾などどんな取り組み方がよかったかどうかを語るのは難しいですね。人生ではいつもそうですが、選ばなかった道では何が起きていたか、人はどうしても知ることができないからです。だからこそ、さとこさんが書かれているように、選んだ道がよかったのだと思えるような日々を過ごす、そこに尽きますね。コウくんの合格、そしてその先にある充実した高校生活を心から祈ります。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2025年03月27日学童へ行かなくなった太郎ASD(自閉スペクトラム症)の太郎は、小学1年生から放課後等デイサービス(以降、放デイ)と学童に通い始めた。小学校2年生の途中から、太郎が学童へ行かず帰宅することが増えていった。学童では、太郎が一人浮いている感じがあった。太郎に対して一人のスタッフが付いている状態であると、学童の先生から困り顔で報告があった。困り顔をされると私も心苦しくなるので、きっと太郎も居心地が良くない状況だったのではと今となっては思う。Upload By まゆん困り顔で「特に周りの子どもたちに何かするわけでもなく、どこに座ろうかと長いことクルクルと動き回っている」と報告を受けた時は、回らせておいてくれれば良いのでは……と正直思った。プールの催しの時は、「サポートで来ていたスタッフから離れませんでした。独占欲が強いですね」と嫌な感じで言われた。それは太郎が水が怖いからなのに……事前に伝えたことを覚えてくれていないのか。太郎は独占欲が弱いし、私への執着も薄くて寂しいくらいなのに……と私は思った。そうして、「子どもを見る視点がどうも違うな」という気持ちが大きくなっていった。Upload By まゆん放デイでの先生たちとの出会い放デイでは、困り顔で太郎の行動について報告されることはなかった。「面白いことがあったんです」「かわいいです」などポジティブな報告が多かった。保護者のメンタル援助を考えているのかと想像したが、それでも先生たちの子どもを見る視点がやはり違うと感じた。Upload By まゆん時には、太郎の特性によるこれからの課題について真剣な報告もあったが、決して困り顔ではなく、太郎や私の将来を考えてくださっているのを感じとることができた。専門的知識を持ったスタッフの方の存在、個性を認めてれる環境が、私と太郎にとって居心地がとても良かった。その後、学童に通うのはやめた。放デイは、通わない時期もあったが、小4から再び通い始めて今に至る。放デイが、いつしか太郎の心の拠り所に太郎と放デイのスタッフの方々の関係性は、日を重ねるにつれて深まっている。自分の特性を理解し、サポートしてくれる先生方の前では素の自分を出している様子だ。放デイに「毎日でも行きたい」という気持ちがあるようで、中学生になっても、ほぼ休むことなく、週に4~5日通っている。同級生には秘密にしている「コマが好き」ということも、放デイの先生たちには伝えているし、放デイ内でコマの大会まで開催してもらっているようだ。その日、帰宅した太郎は「全然勝てんかった。先生は強かった」と悔しそうに、そしてどこか楽しそうに感想を聞かせてくれた。「高校生になってからは、放デイどうする?」数ヶ月前に太郎に聞いてみた。すると太郎は「うん」と、すぐに返事をした。もちろん今と同じ放デイに。まとめUpload By まゆんここまで太郎が放デイに通い続けている理由は、やはりデイサービスの先生たちとの信頼関係にあると思います。先生たちは自分を受け入れてくれる安心できる人たちであり、放デイという場所もまた居心地がいいものとなっているようです。高校に進学後も、今と変わることなく、週に4日~5日通う予定です。家族のようなつながりができているため、私も頼りにしている場所になっています。あと3年間、きっとあっという間ですが大切に通所をしていきたいと思います。太郎自身は、あと3年という期間をどう思っているのか……気になるところです。執筆/まゆん(監修:新美先生より)放課後等デイサービスの利用について聞かせていただきありがとうございます。放課後等デイサービスの利用年齢は制度上は原則6才~18歳となっています。事業所によってまちまちではありますが、ほかに高校生の姿があまり見えなくても、継続利用は受け入れているという事業所は多いので希望があれば聞いてみるとよいかもしれません。慣れた人間関係があり、信頼できる職員のいる放デイに、思春期以降も通いたいとご本人が思えている場合、小学生の時はただ楽しく遊ぶだけだったのが、ちょっとした日常のことや進路のことなどを話したり相談したりといったことがしやすい場になるかもしれません。家庭でも学校でもない第三の居場所(サードプレイス)として、ホッと一息できる場所はかけがえのないものです。多くの場合は中学、高校と年長するにつれて、放デイはもういいよと言われることが多いかもしれませんが、お子さんご本人が行きたいと思える場に放課後等デイサービスがなっているのだとしたら、よい関係が築けていてラッキーといえるかもしれません。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2025年03月26日『ネックウォレット』商品開発モニターレポート発達ナビとフェリシモC.C.Pがコラボし、暮らしの中の困りごとをサポートする商品づくり第6弾。私は、『ネックウォレット』の商品開発モニターを担当しました。今回は、その振り返りと、完成した『ネックウォレット』の感想、おすすめの使い方をご紹介します。首から下げられて、カードやコインなど細々したものがサッと取り出せるお財布です。中身が見やすいメッシュ素材なので、「レジでお財布から必要なものがすぐに出てこない!」といった困りごとを解決してくれます。Upload By SAKURAUpload By SAKURA※詳細ボタンをクリックすると発達ナビのWebサイトから株式会社フェリシモのWebサイトに遷移します『ネックウォレット』を試してみたら…!モニター商品を使ってみた感想は、以前コラムでご紹介しました。その内容をダイジェストでお届けすると……実際にモニター商品を試したのは、中学2年生のASD(自閉スペクトラム症)の娘です。娘は、財布からお金を出す際に、なかなか財布の中の硬貨が何枚あるか、把握できなかったり、さらに指でうまく取り出せなかったりすることが多く、混んでいるレジで時間をかけすぎてしまい、見ていてハラハラすることがあります。Upload By SAKURA『ネックウォレット』のモニター商品を使ってみたところ、・中の小銭入れやカードケースはスケルトンになっていて、外からでも硬貨がいくらぐらい入っているか分かりやすく、支払い時に慌てない・出し入れもしやすく、紐の調整も簡単などのメリットを感じることができました!Upload By SAKURA完成した『ネックウォレット』をチェック!完成品を試してすぐ、娘が「小銭入れの開ける向きが変わってる!」と気が付きました。試作品をしばらく使っていたからこそ、すぐに気づいたよう。開く向きが変わり、使いやすくなったそうです。私は手にして最初に気が付いたのは、サイズ。一回りコンパクトになり、カバンの中に入れてみても、邪魔にならず、出し入れもしやすくなっていました。必要に応じて、カバンの中に入れたり、首にかけたり…使い勝手がよくなったように感じました。Upload By SAKURAUpload By SAKURAカバンの中で財布が行方不明になり、慌てることはありませんか?例えば保護者の方は、子どもが小さいと、身動き取れるように荷物はリュックに!という方が多いかもしれません。私も経験があるのですが、リュックの中の財布って、取りだすのが本当に大変。背負ったままリュックに手を入れ、手探りで、あれ?あれ?と慌ててしまい、結局、リュックを降ろして探す羽目に……なんてことありました。そんな方に、ネックウォレットはピッタリです。また、娘のようにレジでの支払い時などに気持ちが焦ったり、慌てるとパニックを起こしたりすることがある人の場合、一目で何がどこにあるか分かる、このネックウォレットはパニック回避にもいいと思います。高校生からは、おそらくバス通学になる娘。リュック必須の学生には、ネックウォレットは通学を助けてくれるアイテムになりそうです。Upload By SAKURA※詳細ボタンをクリックすると発達ナビのWebサイトから株式会社フェリシモのWebサイトに遷移します
2025年03月25日人が多い、じっと座っていることが難しい、見通しが立たない……発達障害のあるお子さんにとって卒業式、入学式は試練⁉新しい生活への期待と不安が入り混じる卒園、卒業式や入園、入学式。特に発達障害のあるお子さんにとっては、人が多く集まる場所や、じっと座っていなければいけないこと、見通しの立たない状況など、さまざまな困難があることが多いでしょう。そんな卒業式や入学式も、事前の準備や学校と連携することで、お子さんに合った参加方法を見つけることができるかもしれません。今回は発達ナビユーザーの皆さまからいただいた寄せていただいた卒業式、入学式の体験談をご紹介します。皆さんの参考になれば幸いです。練習で脱走、本番でやらかし、不登校の時の対応は?卒園、卒業式体験談「大きくなったね」「成長したね」といった気持ちがあふれる感慨深い卒園、卒業式。でも、長時間の着席や厳かな雰囲気に緊張してしまうお子さんも多いと思います。みなさんは卒園、卒業式にあたってどんな準備をしたのでしょうか?また、不登校のお子さんの保護者の方々からは、「卒業式に出席するべきか迷った」という声も多く聞かれます。これらについてのエピソードをまとめました。ぜひご覧ください。リハーサルやイヤーマフの使用、支援員の配置、保護者の同席……入園、入学式アンケートに寄せられたコメントを紹介!新しい環境への第一歩となる入学式。初めての場所ですので、お子さんでなくても緊張してしまいますよね。こちらでは発達ナビで行ったアンケートに寄せられたコメントをご紹介します。入学式も、前日には子供と一緒に見学とリハーサルに行きました。聴覚過敏があるため、イヤーマフも持参しました。当日は少しうまくいかないこともありましたが、何とか最後まで参加できました。入学式前日に学校に行き、教室や体育館、靴箱を確認しました。入学式は座っていられない気がして、学校との面談で先生に話をした記憶があります。1日前に実際入学式の会場の準備ができた体育館で本人と一緒に見学させてもらい、当日付いて下さる支援員さんに挨拶しました。学校側は隣にこども園で一緒だったお友達が座るよう配慮して下さり、万全の状態で参加しました。ですが、当日はやはり落ち着かず支援員さんが付いていても何度も保護者席の私や夫のところに来てしまいます。息子は特に行事の時夫と居たがるため支援員さんがお父さんも一緒に来て下さいと息子の席の後ろに夫の席も用意して下さいました。ですが、それでも落ち着かず結局息子の席で夫が息子を抱っこして参加しました。それで何とか最後まで参加できました。事前の環境確認や見学、リハーサルなどの準備をされた方が多いようです。また、イヤーマフの使用や支援員の配置、保護者の同席など、お子さんの特性に合わせたさまざまな配慮が試みられていました。「自閉症息子の大号泣入園式!」「入園式で人生初の大パニック」「入学式のある出来事がトラウマに……」入学式の読者体験談をご紹介!こちらでは、実際の体験談をご紹介します。どのように入学式に向き合ったのか、またどのような工夫や発見があったのか……ぜひご覧ください!Upload By ユーザー体験談入園式には、義両親を含んだ家族5人で出席予定だったちくわさん。幼稚園まで歩いていったところ、だんだんとお子さんのテンションが下がっていき、幼稚園の前でとうとう大号泣!号泣する息子さんを抱っこして入園式に出席したのですが……。また3年後の卒園式のエピソードも教えていただきました。Upload By ユーザー体験談「ちょっと」「少し」が理解できない息子さんから、入園式について「だいたい何分くらい?何をするの?」と聞かれたいこまさん。「お母さんも初めてだから何分かは分からないんだ。時計の針がぐるっと一周して長い針が6にくるまでには終わるよ。たぶん先生のあいさつ、園長先生のお話、写真撮影の3つはあると思う。ほかにもお母さんの知らないことがあるかもしれない」と幅を持たせた説明したところ、息子さんは「分かった」と入園式開始まで1人で園児席に落ち着いて座ってくれていたのですが、入園式には来賓挨拶や在園児の言葉などがあって……。大人としては誤差の範囲でも、息子さんにとっては予想外の大事件だったようで、式中に大パニックになってしまい……。Upload By ユーザー体験談入学式の前日へのリハーサルに参加し、お子さんには特性があるため無理をさせない形にしたいとお願いしても、「大丈夫大丈夫」と全く心配していない様子だった先生。それでもねばってお願いした結果、配慮をお願いできることになったのですが、本番では目を疑うような光景を見ることになって……。お子さん一人ひとりの特性や状況に合わせた選択が大切卒園、卒業式、入園、入学式は、お子さんにとって人生の大きな節目。しっかり準備をして、安心できる環境を整えてあげることが大切ですね。そしてそれと同じくらい「無理をしない・させない」ことも大事です。途中で退室してもOK!という気持ちで、お子さんに合ったペースで進めるのが一番です。思い通りにいかないこともあるかもしれませんが、それもまた貴重な経験として次につなげていくことができるでしょう。お子さんにとって過度な負担とならず、成長の喜びを分かち合える形で行事に関わることができるよう願っています。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2025年03月24日発達支援とは?子どもの発達が気になる時の相談先に関するアンケート結果も発達支援とは、障害のある子どもや発達が気になる子どもの困りごとを軽減し、家庭や園・学校などでの日常生活を支援する取り組みです。福祉分野では、児童発達支援や放課後等デイサービスのほか、保育所等訪問支援や居宅訪問型児童発達支援などがあります。児童相談所や市町村保健センター、医師によって療育の必要性が認められた場合に、発達支援を利用することができます。また、児童福祉法に基づく障害児通所支援サービスを利用するためには、自治体から発行される「通所受給者証」が必要となります。お子さんの発達が気になっているけれど、誰に、いつ、どうやって相談すればよいのか悩んでいる保護者の方も多いのではないでしょうか。発達ナビでは、子どもの発達が気になる保護者を対象に相談先についてのアンケートを実施し、75名の方から回答をいただきました。Upload By 発達障害のキホンお子さんの発達について支援機関・支援者に相談したことがある (93%)お子さんの発達について支援機関・支援者に相談したことはないが、これからする予定 (3%)お子さんの発達について支援機関・支援者に相談したことがない (3%)その他 (1%)「お子さんの発達について支援機関・支援者に相談したことがある」が93%、「お子さんの発達について支援機関・支援者に相談したことはないが、これからする予定」が3%と、ほとんどの方がお子さんの発達について相談したことがある、あるいはこれから相談する予定であることが分かりました。※本アンケートは発達ナビ内の「みんなのアンケート」を母体としています。このため、一般集団のアンケート結果とは異なります。発達ナビ利用者の皆さんは、実際にどのようにして発達支援に繋がったのでしょうか?アンケートに寄せられたリアルな声を一部ご紹介します。【お子さんの発達について支援機関・支援者に相談したことがある】1歳半健診の時に、個別相談を利用したのが最初です。(中略)「2歳になったらもう一度検査してみましょう」と勧められて、そこから月1回開催される市の親子教室に繋げられました。(中略)困り事や悩みに対して、具体的な解決方法を教えてもらえるのが本当にありがたかったです。【お子さんの発達について支援機関・支援者に相談したことがある】娘が幼稚園入園後、「私の育て方の問題で、娘が他園児さんと同様の行動が出来ないのでは…」と不安になりました。市の子ども発達センターに個別面談として相談。(中略)児童心療内科受診につなげてもらい、受診することができ、軽度のADHDとASDと診断を受けました。(中略)市の子ども発達センター、障がい者支援センターにもお世話になることとなり、放デイの利用や相談窓口になっていただきました。小学校入学後は、スクールカウンセラーにもお世話になっています。※発達ナビ内の「みんなのアンケート」に寄せられたコメントを抜粋・編集しております。1歳半健診で個別相談をした、自治体の子ども発達センターに相談した……など、きっかけはさまざまですが、適切な支援に繋がったことで保護者の不安が軽減された様子がうかがえます。続いて、障害のある子どもや発達が気になる子どもが利用できる発達支援についてご紹介します。発達ナビのコラムもあわせてご覧ください。児童発達支援は、発達に課題のある未就学の子どもを対象とした通所支援サービスです。遊びや学びを通して、日常生活の練習や、集団生活への適応訓練など、個別のニーズに合わせた専門家による支援が受けられます。保護者の方への相談援助も行っています。放課後等デイサービスは、発達に課題のある小学生~高校生の子どもを対象とした通所支援サービスです。放課後や休日、長期休暇中などに利用することができ、一人ひとりの状態にあった個別支援計画に沿って集団活動や個別支援を行い、子どもたちの自立や社会参加を促します。 また、放課後に子どもたちを預かることで、保護者の負担軽減につながる面もあります。保育所等訪問支援は、児童福祉法に基づく福祉サービスのひとつです。保育所や幼稚園、認定こども園、学校、放課後児童クラブなどに専門の支援員が訪問し、子どもの集団生活への適応をサポートすることを目的としています。子どもの様子を観察し、先生と連携しながら、個別の支援計画を作成します。参考:保育所等訪問支援の効果的な実施を 図るための手引書|厚生労働省居宅訪問型児童発達支援とは、平成30年度に創設された比較的新しい福祉サービスです。重度の障害等により、障害児通所支援を利用するために外出することが著しく困難な18歳以下の子どもに発達支援が提供できるよう、作業療法士や理学療法士、言語聴覚士、保育士、看護職員等が障害児の居宅を訪問して発達支援を行います。精神障害等により外出が困難な状態にある就学児や、行動障害により通所支援の利用が困難な児童に対しても、居宅訪問型児童発達支援による支援を行うことが認められています。※地域によっては提供できる事業所がまだ十分でないところもありますので、各自治体窓口にお問い合わせください。参考:障害児支援施策の概要|厚生労働省参考:令和6年度障害福祉サービス等報酬改定等(障害児支援)に関する Q&A VOL.5|子ども家庭庁児童発達支援・放課後等デイサービス・保育所等訪問支援・居宅訪問型児童発達支援は、児童福祉法に基づく障害児通所支援サービスです。利用するためには、自治体から発行される「通所受給者証」が必要となります。各サービスの利用にあたっては、申請手続き等が必要になるため、お住まいの自治体の福祉課にお問い合わせください。【専門家に聞く】発達支援にまつわるギモンを分かりやすく解説!発達支援にまつわる保護者の疑問やお悩みについて、鳥取大学大学院教授で発達障害を専門とする井上雅彦先生にお伺いしました。Q:初めての発語が2歳半過ぎと、言葉が遅いことが気になり、発達支援センターに相談しましたが、様子を見ましょうと言われ、定期的に面談をしています。人見知りや場所見知りが激しく、目も合いにくいなど、そのほかにも気になることがあります。このまま様子見を続けていてよいのでしょうか?受診の目安などはありますか?A:限られた情報だけで具体的な受診の目安については回答できませんが、発達が気になる場合は発達支援センターに相談しつつ、児童発達支援など未就学児で診断がなくても受けられる福祉サービスがあります。児童発達支援を利用するためには医療機関で意見書などをもらい、お住まいの自治体の窓口で申請して通所受給者証を取得する必要があります。児童発達支援では個別や集団による言葉や対人関係を含めた発達支援を受けることができます。また、事業所によっては、保護者が子どもとの関わり方を学べるペアレントトレーニングのプログラムなどが提供されていることもあります。Upload By 発達障害のキホンQ:幼稚園の頃から気になる行動が出てきましたが、先生たちからは気にするほどではないと言われていました。しかし小学生になっても困りごとは増え続け、自治体の発達相談を受けたところ、ADHD(注意欠如多動症)の傾向があると言われました。日々注意することばかり続き参っています。どのような解決策があるでしょうか?A:ADHD(注意欠如多動症)の診断はなくともそれに対応した接し方や支援方法をとっていくことで、問題は軽減すると思います。そのお子さんの気になる行動がさらに続くようであれば、自治体での発達相談だけではなく、医療機関で診断を受けてみることをお勧めします。診断があることによって、小学校でも合理的配慮が受けられるようになり、環境調整や個別的な配慮などお子さんの特性に合わせた支援が進んでいくと思います。これらを実施しても行動改善が難しい場合、服薬等についても主治医と相談していかれるとよいと思います。Upload By 発達障害のキホン(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2025年03月23日通信制高校の課外授業の種類うちの娘、いっちゃんはASD(自閉スペクトラム症)と睡眠障害があります。現在18歳で、人数が多いことで有名な通信制高校に通っています。通信制高校というと自宅学習がメインで学校の先生やクラスメイトと交流はできないと思われがちですが、いっちゃんが通う通信制高校は「年間5日程度以上登校すること」という決まりがあり、スクーリングと呼ばれるリアル教室での対面授業があります。また、卒業要件に必須なスクーリングのほかにも、自由参加の課外授業が豊富に用意されていました。そういう場で友だちができるということは多いようです。Upload By 寺島ヒロ課外学習の内容は多岐にわたり、例えば……・起業塾や株、就労についての座学(Web上でリアルタイムにやりとり)・声優やYouTuberを招いてのボイストレーニング体験・刀鍛冶や陶芸などクラフト系の実習・防災キャンプや天体観測などの自然体験型授業などなど……常に何か募集をしているという感じでした。実際に会場へ集まって受ける授業は、関東や関西の都市部で開催されることが多いですが、Webで完結する授業もたくさんありました。Upload By 寺島ヒロ娘が実際に参加した課外授業は…いっちゃんはイラストやプログラミング、学芸員などの職業体験を中心に、月に3回程度何らかの課外授業に参加していました。もともと見聞きしたもの全て「どうやって作るのか、どうやって運営しているのか」が気になる性格の娘、学校の課外授業は好奇心を満たす絶好のチャンスだったようです。これらの授業は単にレクリエーションとしてではなく、将来の職業選択や適性を知るための授業という位置づけで行われているらしいです。実際、いっちゃんが美術館の学芸員の仕事体験に参加したときは、「展示の企画は楽しいけれど、掃除や作品管理、展示作品の移動など、意外と体力勝負な部分が多い」と言っていました。小柄な娘には、特に重い作品を運ぶ作業が大変だったようで、「この仕事に憧れていたけど、私には厳しいかも」と気づくきっかけになりました。Upload By 寺島ヒロ娘はエンジョイしていた課外授業だけど参加すれば楽しく、将来の役にも立つ課外授業ですが、実際に積極的に参加しているのは全体の1割程度と聞いたことがあります。その理由として、住んでいる場所が授業のある場所から遠いことや、金銭的な負担、人気の授業は抽選になるのだけどその結果が分かるのが授業の直前なので、働いている人や障害のある生徒は予定を入れにくい……などが挙げられると思います。希望する生徒さんの通える範囲で課外授業があるのに越したことはないのですが、Web上で受けられる授業は募集人員も多く、気軽に参加できるため、わが家ではそういった授業を活用することも多かったです。課外授業を活用すれば通信教育はもっと楽しい通信制高校のWebでの課外授業は、実際に先生に会って話をしたり、友だちをつくりたいという人には物足りないかもしれませんが、Webだからこそ来てくれる講師の方もいらっしゃいますし、実際に宿泊したり移動したりすることを考えると、すごくコスパが良いなとも思います。また、職業体験型の課外授業は、将来の進路を考えるうえで大きなヒントを与えてくれると思います。私自身、娘が課外授業に参加することで「娘自身が」「自分の適性を知る」ことの大切さを実感しました。親が「向いてる、向いていない」と言っても、子どもはそれで納得なんかしませんものね。通信制高校をお子さんの進学先として検討されている方にとって、こうした課外授業があることが、お子さんの未来を考える一助になればと思います。執筆/寺島ヒロ(監修:藤井先生より)Webでの課外授業を通じて、多くの体験をすることができたのですね。さまざまな体験をすることで、自分自身が何が好きなのか、得意なのかを知る、自己理解する良い機会になると思いました。通信制高校も学校数、生徒数ともに増加していてきています。文部科学省のデータによると、平成17年には175校だった学校数が、令和5年には289校に増加しています。平成17年には約18万人だった生徒数が、令和5年には約26.5万人に増加しています。多様な学習ニーズに対応できるように、選択肢が広がることは良いことですね。通信制高校も数多くあり、学校によって特徴はさまざまです。お子さんと相談しながら、通信制高校も探すことをおすすめします。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2025年03月22日言葉が遅い次男、幼稚園の満3歳児クラスに通うことに3歳になった次男かーは、夏休み明けから幼稚園の満3歳児クラスに通うことになりました。当時、かーは母(私)に対しての執着が激しかったので、入園するにあたり少し心配していました。しかし、人と関わるのが好きな印象がありましたので、すぐに慣れていくかなあと楽観的に考えていました。Upload By かし りりあかーの通う幼稚園はバス通園でした。朝、バスが迎えに来てくれる場所まで送っていくと、目に涙を浮かべています。長男りーにはなかった反応でした。かんしゃくを起こしている時のように泣き叫ぶのではなく、目にいっぱい涙をためて両手でふいていました。感情があふれないように我慢している姿に心が痛みましたが、これも成長なのかなと思い、私も一緒に泣きそうになるのをこらえて、笑顔で見送るようにしました。環境変化のストレス?寂しさ?怒りっぽくなった次男かーは最初こそ涙を見せていたものの、入園から1か月ほど経った頃には、バスが来るとピョンピョン跳ねて喜んで、うれしそうに先生と手をつないでいる姿も見られるようになりました。そのため、徐々に園の生活にも慣れてきたのかな?と思っていたのですが……。それは家で遊んでいる時のことでした。兄と弟に対して、かーが発する声が怒っているように聞こえたのです。Upload By かし りりあ私が見たところでは、2人がかーに特に何かしたというわけではなかったのですが、明らかにイライラしている様子が見られました。その場から私が離れると、かーはすかさず「あーー!」と怒りながら私を探しに来ました。その後お風呂に入る時、夫に対しても怒った言い方が続きました。Upload By かし りりあ当時、三男おーは1歳。歩き始めて、いろいろなものに興味津々で、なかなか目が離せない状況でした。長男りーは療育園に通っていましたが、家に帰ってくる時間は次男かーとほとんど同じでした。かーは甘えられる時間も少なくなり、急に変わった環境に戸惑っていたのかもしれません。次男に「甘え放題の日」をつくってみた!ちょうどその頃、長男りーの誕生日のお祝いで、りーと夫が二人旅に行くことになっていました。そこで私は三男おーを実家に預け、幼稚園をお休みし、かーと二人きりで過ごす時間を設けました。かーは久しぶりの母とのお出かけにとてもうれしそう。抱っこや手をつなぐなど、求めてくることにはすべてこたえました。その際、かーには「大好きだよ」「いつもありがとう」「かーのおかげでママは頑張れるよ」などたくさん話しかけるようにしました。Upload By かし りりあ長男りーにも同じような言葉はかけますが、あまり長く集中が持たないため、すぐにどこかへ行ってしまいます。頻繁にはできません。しかし、かーはそういう話をしている時には私の顔をじっと見て、落ち着いて聞いているように感じました。それからというもの、私は意識的にかーとスキンシップを多くとり、たくさん話をするようにしてみました。その効果があったからか、しばらくするとイライラした様子を見せることも減りました。以来、かーにはできるだけ、プラスの言葉がけをするようにしています。長男と次男、それぞれの特性の違いに寄り添う日々長男りーとは違い、スキンシップや人と関わるのが好きな次男かー。それぞれの性格や特性の違いがありますが、模索しながら対応をしていくのも、今思えば私は苦ではありませんでした。うまくいかないことのほうが多いですが、その分成功した時の反動がとても大きくうれしく感じるからです。Upload By かし りりあかーは幼稚園でも徐々に生活の流れを覚えて、安定して過ごしているようでした。これでひと安心、と思っていたのですが……今度は児童発達支援の先生から、気になる言葉を聞きました。かーの新たな問題が起きたのです。その話はまたの機会に書いていこうと思います。執筆/かしりりあ(監修:新美先生より)次男さんの幼稚園入園時の様子やかかわりについてお聞かせいただきありがとうございます。きょうだいでも、一人ひとり性格も入園時の反応も違って、それぞれに合った対応をお母さんが試行錯誤を楽しみながらされているというエピソードがとっても素敵だなと思って読ませていただきました。幼稚園・保育園入園時は、楽しく通えていても疲れもたまるので、家に帰ってからかんしゃくをおこすようなこともよくありますね。疲れがたまっているような時に、特別デーを設定するのはいいですね。きょうだいがいても1対1でママを独占できて、好きな遊びに付き合ってもらえる時間、甘えられる時間があると、心身ともにリフレッシュします。これはもっと大きくなっても続けていけたらいいかもしれないですね。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2025年03月21日ドキュメンタリー作品『「秘境駅清掃にハマってる」JRから感謝状、発達障害男性と母親の人生を変えた掃除とは』受賞インタビューUpload By 発達ナビ編集部2025年2月26日に、Yahoo!ニュース主催「ベスト エキスパート2025」が発表されました。ドキュメンタリークリエイター部門では、発達障害のある男性を追いかけたドキュメンタリー作品『「秘境駅清掃にハマってる」JRから感謝状、発達障害男性と母親の人生を変えた掃除とは』を配信した映画監督・俳優・演出家の太田信吾さんが特別賞を受賞。今回は、太田さんにドキュメンタリー制作への思いをインタビューしました。発達障害のある男性による秘境駅の清掃を巡る物語。ドキュメンタリー制作への思いとは?―― この度は、Yahoo!ニュース主催「ベスト エキスパート2025」において、ドキュメンタリークリエイター部門 特別賞を受賞されたとのこと、おめでとうございます!太田さんの作品『「秘境駅清掃にハマってる」JRから感謝状、発達障害男性と母親の人生を変えた掃除とは』について、どのようなきっかけでドキュメンタリーの制作を始められたのでしょうか?太田信吾さん(以下、太田さん):ありがとうございます。私は長野県千曲市出身なのですが、大学生の頃には早稲田大学の学内でサークルをつくり、長野県下でNo.1の高齢化率に直面する長野県天龍村で自治体とも連携をしながら村の課題を解決するためのボランティア活動に励んでいた時期がありました。当時、村内のいくつかの空き家をお借りして滞在をしていたのですが、2021年に学生時代にお世話になった方から電話があり「最近、君たちが滞在していた場所に面白い若者が来てるから会いに来てみたら?」と言われました。私は久しぶりにお世話になった方々に会いたいということもあり、村を訪れました。そこには見慣れない清掃器具や改造された清掃用品が多数置かれており、「誰だこの人は!?」と興味を惹かれました。清掃という仕事にあまりフォーカスが当たることは少ないと思うのですが、彼と接していると清掃は娯楽でもありメディテーションでもあり、コミュニケーションのツールでもあり……美化や環境整備という従来の意義だけではない可能性に気づかされ、この驚きを映像で伝えたいと思いました。――ドキュメンタリーで取り上げられていた髙橋祐太さんは、行動力にあふれ、積極的にいろいろな方とコミュニケーションをとりながら支援の輪を広げていく様子が、素晴らしいなと感じました。実際お会いしてみて、髙橋さんはどのような方でしたか?また、ドキュメンタリー制作を進める中で、気をつけた点や大切にされた点などを教えていただけますか?太田さん:良くも悪くも一つのことに集中し始めるとほかのことが見えなくなるタイプの方だなと思いました。自分自身も落ち着きがなく多動的で周囲が見えなくなることが多々あるので、シンパシーを感じました。ドキュメンタリーは他者がいてこそ成り立つものなので、あまりこちらのペースを押し付けすぎないようには気をつけました。彼のリズムを崩さないように。ニュースへの掲載が、多くの支援者や協働者が関わるきっかけに――作品では、清掃活動やイベント企画を行っている髙橋祐太さんの生き生きとした表情、心配しながらも清掃活動を見守るお母さまの姿がとても印象的でした。太田さんが作品の中で、特に心に残ったシーンはどのようなところでしょうか?太田さん:感謝状を受け取るところです。初めて、第三者にオフィシャルな形で評価をいただくことができた場面だからです。清掃の場所が秘境駅周辺ということもあり、なかなか人に気づかれず、評価をしてもらいづらい状況がありました。もちろん彼は好きでやっているだけで評価を得るためにやっていないのですが、「トレイルイベントを実現する」という目標のためにはやはり応援者が不可欠で、そのためにもこの感謝状やYahoo!ニュースへの掲載が大きな転換点となり、多くの支援者や協働者が関わるきっかけになったと感じています。――髙橋さんのように発達障害のある人が地域で暮らしていくときに、必要だと感じたことはありましたか?太田さん:周囲の方々の理解が必要だと思います。髙橋さんの場合は、危険が伴う場所で活動されているということもあり、活動に熱が入るがあまり安全面は疎かになりがちです。 そういった時に髙橋さんのお母さんのように理解があれば、GPSで状況を確認したり、こまめに連絡を取ったりと、安全を確認しながら彼のやりたいことを実現することが両立できると感じています。 またそれをネガティブなこととして捉えすぎないことでしょうか。個性としてそれを活かせるライフスタイルや環境をつくっていくことで、障害が魅力や個性になることは大いにあると思います。――ポータルサイト「発達ナビ」は、発達障害のあるお子さまの育児をされている保護者の方や、支援者の方に多くご覧いただいています。太田さんが本作を通じて伝えたいメッセージを教えてください。太田さん:ぜひ作品をご覧いただきご感想を寄せていただいたり、周囲の方々とのコミュニケーションを振り返る機会、自分の人生の目標を改めて考えるきっかけなどにしていただけたらうれしいです。小和田駅にいらっしゃる時にはタイミングが合えば髙橋さんとご案内させていただきます。『「秘境駅清掃にハマってる」JRから感謝状、発達障害男性と母親の人生を変えた掃除とは』「ベスト エキスパート2025」の受賞者や授賞式の詳細については、以下の特設ページでご覧いただけます。太田さんの作品『「秘境駅清掃にハマってる」JRから感謝状、発達障害男性と母親の人生を変えた掃除とは』も、ぜひチェックしてみてください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2025年03月20日スーパー不器用BOYスバルは幼稚園での生活の中で、明らかに飛び抜けて不器用なことが発覚しました。特に道具を使うことが苦手で、筆、はさみ、縄跳び、楽器はもちろん、日常生活の中でも服のボタンやファスナー、お弁当包みなど、あらゆることにサポートが必要でした。小学校入学までにはボタン、ファスナー、お弁当包みなどの身の回りのことはどうにかマスターしましたが、常に年相応とは言えない不器用さで、図工や体育、算数など授業で使う新しい道具が出てくるたびに苦戦していました。学年が上がるたびに定規、コンパス、リコーダー、彫刻刀、裁縫道具、ミシン……次々と扱う道具が増えていきます。もちろん日々練習を繰り返すうちに一人でも使えるようになった道具もあるのですが、とても初見で扱うことは難しく特別支援学級でも交流学級でも先生のサポートが必要なのでした。高学年になり始まった「委員会活動」でトラブル発生?高学年になると委員会活動が始まりました。スバルは美化委員会に入りました。活動内容は校内の掃除の促進とリサイクルなど環境意識を高めるエコ活動です。特に器用さを求められる委員会ではないと安心していました。ところがどっこい活動が始まって早々にスバルは「ぼく入る委員会間違えちゃったかも」と肩を落として帰宅しました。話を聞いてみると、美化委員会のメインの活動の中に溜まったダンボールや古紙を紐で十字に縛ってリボン結びにする作業があると言うのです。スバルはまずリボン結びができません。それからダンボールのような大きなものを緩まないように十字に縛るのも難しいです。思わず私も「それは入る委員会間違えたな」と言ってしまいました。リボン結びの練習を始めてみたけれど……とりあえずリボン結びの練習を始めました。とはいえ、数年前から「マジックテープの靴は卒業して紐靴にしたい」という本人の希望をもとに、靴の買い替えのタイミングでリボン結びの練習をしていたので練習ははじめてではありません。しかしなかなかマジックテープの靴を卒業できずにいました。せっかくの機会なので今回は本格的に練習に取り組むことにしました。まず靴紐より太く結びやすそうな紐を2色用意し、左右違う色の紐を結ぶ練習からスタートしました。これは幼稚園の時にハンカチでお弁当箱を包む練習をした時にもそうだったのですが、色が違うほうが穴にくぐらせるべき相手が目に見えて分かりやすいのです。2、3日に1回くらいのペースで練習して、左右色の違う紐でのリボン結びをマスターするのに1か月。左右同じ色の紐でのリボン結びをマスターするのに半月。次は現場でも使うビニール紐での練習です。この素材がスバルにはとても難しく、なかなかマスターできません。もちろんこの練習期間にも学校では委員会が行われ、ダンボールを結ばなければならない日がたくさんありました。スバルの同学年のメンバーは交流学級などで関わりがあるので、スバルが不器用なことを知っている子が多いのですが、6年生の委員長からは「ふざけてないで真面目に結んでください」と毎回注意されていました。Upload By 星あかりお年頃のスバルの気持ちスバルは特別支援学級の中では先生に「ぼくはこれが苦手なのでこの便利グッズを使っていいですか」と聞いたり、クラスメイトに「一人だとできないから手伝って」と言い、工夫したり人や道具を頼りながらゴールを目指すことができます。しかし交流学級など特別支援学級の外に出ると「みんなと同じでいないといけない」という気持ちが強く出てしまい、人を頼ることができません。さらに高学年になると、お年頃なのか「スバルくんは不器用だから、これが苦手だからできない」と人に思われるより、たとえ注意されたとしても「真面目に取り組んでないからできない」と思われるほうが良いと言う思いが出てきました。以前、交流学級でのダンス練習でスバルに対して「真面目に踊ってよ」と怒っていた子が、スバルの意志ではどうにもできないほどの不器用さを察し優しく教えてくれるようになったことがありました。私や先生は「よかった」と思ったのですが、スバルは「特別に優しくしてあげないといけない子になったみたいでつらい。みんなと同じように怒られているほうが良かった」と言いました。親としては「優しくしてくれたほうがいいじゃん!」と思うのですが、10歳の頃の私なら……と考えるとスバルの気持ちも少し分かるのです。先生から委員長にこっそり事情を伝えてもらうこともできますが、スバルがそれを望んでいないので、それは最終手段にして急ピッチでリボン結びのマスターを目指すことにしました。リボン結びの練習からさらに数か月後……練習を重ね、ビニール紐でノートサイズのものを十字に縛ってからのリボン結びは、少し緩いものの8割成功するようになりました。しかしダンボールサイズになるとなかなか成功しません。一部私が手伝うとできるようになりましたが、全部一人で完成させるのは難しそうでした。私は「諦めたわけじゃないよ?諦めたわけじゃないけど、友だちに『手伝って』って言ったほうが早くない?」とスバルに言いましたが、スバルは渋い顔をして「だってみんな1人でできるから……」と言いました。何か月も練習してきて思ったのですが、複数枚のダンボールを十字に縛ってリボン結びしてリサイクルボックスまで運んでも崩れないように仕上げることって一般的に難易度が高いです。もちろん1人でできる子もいると思いますが、発達性協調運動症(DCD)の有無は関係なくスバル以外の全員が1人で完成させているとは思えない難しさだと思いました。それを説明し「一度周りの人たちを観察してみて。『ちょっとここ押さえて』とか『運ぶの手伝って』とか協力しながらやってないかな」と伝えました。スバルは半信半疑でしたが「見てみる」と言ってくれました。私も実際の現場は見たことがないので想像にすぎませんが「そうであってくれ」と祈りました。次の委員会があった日、帰宅したスバルの報告は次の委員会があった日、帰宅したスバルが玄関を開けて一番最初に「協力しながらダンボールを結んでいる人たくさんいた」と報告してくれました。どうやら今までは教室の隅でみんなに背を向けて、できない自分を隠すのにいっぱいいっぱいだったので周りが見えていなかったようです。そのまましばらくキョロキョロしていると隣にいた子に「ちょっとこっち引っ張るの手伝って」と声をかけられました。それから2人で話し合って2人分のダンボールを一緒にまとめて、一緒に結んで、一緒に運びました。そんな話を私に報告しながらスバルは「ダンボールをまとめるのは、ぼくじゃなくても難しいんだな……」とひとりごとのように呟いていました。Upload By 星あかり発達性協調運動症(DCD)があるスバルは人よりもかなり不器用で、1人でできないことがたくさんあります。特別支援学級の外での活動の中で「自分だけができない」というのは、今のスバルにとってつらく恥ずかしいことです。「手伝って」と声をかけることはスバルにとっては「ぼくはこれができません」と告白しているような気持ちになるのだと思います。今回「手伝って」と言われるほうを経験したスバルは「頼られるのもうれしいな」「ぼくにも手伝えることあるもんな」「友だちに手伝ってもらうのは恥ずかしいことじゃないな」と反芻するように思い出していました。スバルの気持ちを全て塗り替えることは無理だと思いますが、教室の隅で一人ぼっちでいっぱいいっぱいになった時にはこの事を思い出して、少しだけカジュアルな気持ちで「手伝って」と言えたら良いなと思います。執筆/星あかり(監修:室伏先生より)スバルさんの運動面でのお困りごとや、お友達と協力し合うことを学ばれた素敵な体験を共有くださりありがとうございます。発達性協調運動症(DCD)は、年齢相応の運動の調整が難しく、日常生活に支障をきたす状態を指します。協調運動とは、異なる身体の部位を連携させて動かす運動のことです。例えば、はさみを使う時には、目ではさみの動きを追いながら、手ではさみを動かして切り、逆手の手で紙を保持することが必要です。キャッチボールでは、ボールを目で追いながら、適切なタイミングで手や腕、体幹、脚を動かしてキャッチする必要があります。このように、複数の動きを同時に調整することが求められる運動を協調運動と呼びます。具体的には、キャッチボールや縄跳びの苦手さ、はさみや箸を思い通りに使えない、字を書くのが難しい、など全身を使う粗大運動や手先を使う巧緻運動における困難さ、日常生活に影響を与える場合に診断されます。身体のバランスをとることにおいても苦手さを抱える方が多いです。支援としては、療育で理学療法や作業療法を行ったり、あかりさんがご紹介くださったように、段階的にレベルアップしていく練習(まずは紐の色を変えたり、結びやすい素材でリボン結びを練習する)、支援グッズ・便利グッズの活用(姿勢が崩れやすい場合には椅子の滑り止めを使う、鉛筆持ちのサポーターを使うなど)などがあります。日々の経験や練習によって、少しずつできることは増えていきますし、上達していきますが、同学年のお子さんと比較してしまうとできないこと・苦手さがあるため、学年があがってくると自己肯定感の低下に繋がることもありますので、練習をがむしゃらに頑張らせるのではなく、適切なサポートやグッズの活用、精神的な支援も重要となります。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2025年03月20日【不登校×卒業式アンケート結果発表】不登校の時、卒業式に参加する?欠席する?人生の節目ともいえる卒業式ですが、不登校のお子さん、保護者の方にとっては出席するかしないか、悩ましい行事ではないでしょうか。「行きたいけれど不安」「そもそも行く気になれない」「先生たちはどう思っているか分からない」など、さまざまな思いがあると思います。そこで発達ナビでは、発達ナビ会員の皆さんに「不登校、卒業式に出席する?欠席する?」というテーマでアンケートにご協力いただきました。気になる結果や、寄せられたコメント、またぜひ参考にしてほしいコラムをまとめて紹介します。Upload By 発達ナビ編集部不登校だけれど卒業式に参加する/した(58%)不登校だったので卒業式には参加しない/しなかった(42%)不登校の場合も「卒業式には参加する/した」という方が約6割という結果になりました。一方で、卒業式に出席しない/しなかった方も4割との回答でした。不登校の理由やお子様の意志、そして学校側との話し合いなどさまざまな背景を踏まえて判断された様子がうかがわれます。次の章では、アンケートに寄せられたコメントをご紹介します。「無理に行くことはないと判断」「卒業証書を個別で受け取った」「先生などのサポートで別室で参加」など、みんなのコメントを一挙ご紹介!一時外出で卒業式に参加。学校、病院、支援員の皆さんの計らいに感謝ずっと入院退院を繰り返して学校にほぼ行けてませんでした。入院中に一時外出をして、卒業式に参加しました。息子が参加するに当たって、事前に学校・支援員さん達・病院と念入りに話し合いを重ねました。そのおかげで無事に卒業式に参加する事が出来ました。当日は、お友達の優しい声掛けのおかげで、息子もパニックを起こすことなく、最初から最後まで(途中きつくなって少しだけ抜け出だしました)参加できました。会議室で卒業式に参加。先生方の配慮が嬉しかったみんなと一緒ではなく、時間をずらして卒業式をしました。会議室を紅白幕で飾ってあり、大きな花瓶に花も飾られていて息子含めて3人が参加しました。寂しいというより、先生方の配慮が嬉しかったです。出席予定だけれど、果たして参加できるのか……今のところ体育館2階からの見学ということになっていますが、まだ誰とも会いたくないが続いているので果たして参加できるのか・・・練習風景を見てみないかと誘われていますが、それもその日にならないと分からない状態です。不登校の生徒向けに2部の卒業式がありますが、2部だからいけるとも限らず・・・支援級なので、同学年のクラスメイトは10人にも満たない少人数。みんな会いたいと言ってくれているようなので、どうにかクラスメイトに顔だけでも見せられたらいいのにな、と親は思っていますが本人次第です。校長室で総勢15人でミニ卒業式を不登校児とその保護者を、一般の?卒業式後、校長室で総勢15人ぐらいかで、卒業証書を手渡ししていただきました。その時にあぁ、こんなにも不登校の仲間?がいたんだ・・・、と最後に感動したことがありました。名前を呼んでいただき、はい!と元気よく返事していたのは、いろいろな意味で涙が止まりませんでした・・・。その、ミニ卒業式会場にも来られなかった生徒もいたのだとは思いますが。今から12年前のお話です。現在ではもっと不登校児が増えていると聞いています・・・みんな、頑張れ!無理をさせない無理させない方向で考えてます。別日に卒業証書もらいにいく予定です。卒業証書だけをもらいに行く予定小4から不登校です。他の生徒との接点がつらいというので、担任と相談し、卒業式の日のみんなが下校したあとに、卒業証書をもらいに行く予定です。皮膚の感覚過敏があるので普段着で。賑やかな場所が苦手なので担任と校長だけに会うことにしています。みなさま貴重なコメントをお寄せいただきありがとうございました。次の章では、不登校×卒業式に関するコラムをご紹介します!不登校の息子と卒業式、学校の対応と親子の本音は?/親子に求められた2つの決断/不登校も経験した娘、涙の卒業式などコラムをご紹介発達ナビ連載ライターの方も、不登校の中卒業式を迷われた経験をした方が多くいらっしゃいます。親子の話し合いや学校との相談エピソードなどぜひご覧ください。中学1年生で不登校になった多原美加さんの娘さん。中学3年生になり進学についても落ち着いたと思った矢先、また決断を迫られる出来事がありました。それは、子どもの写真を卒業アルバムに載せるかどうか、そしてどうやって卒業式に参加するか。多原さんと娘さんの決断は……?花森はなさんの息子さんは小学校3年生の3学期から登校が難しくなり、不登校になりました。小学校と特別支援学校中等部のそれぞれで卒業式を経験されたそうですが、それぞれどのような配慮や対応をしてもらえたのか、ご紹介いただきました。卒業式への参加――納得のいく形が見つけられますように不登校のお子さんにとって、卒業式に参加するかしないかは、正解もなく、大変迷われると思います。今回のアンケートでは、卒業式に参加した方が6割、欠席した方が4割という結果になりました。参加した方の多くは、学校側の配慮や保護者のサポートを受けながら出席を決めた一方、無理をせず卒業証書だけ受け取りに行くという選択をしたご家庭もありました。お子さんの気持ちを尊重しながら、納得のいく形を見つけることが大切です。この記事が、同じ悩みを持つ方々の参考になれば幸いです。
2025年03月19日知的障害特別支援学級に通う息子。放デイの先生から「自閉症・情緒障害特別支援学級では?」と言われ……現在7歳の息子は、おしゃべり好きで人なつっこいのですが、不安感が強めです。小学校入学後、7歳7か月でASD(自閉スペクトラム症)の診断を受けました。聴覚過敏や触覚過敏の特性もあります。息子はこども園の年少の頃から、半年に1回程度の頻度で新版K式発達検査を受けていました。その結果、全領域DQ82という数値が出ていました。この検査結果を活用することで、夫や両親への説明がしやすくなり、また園の先生との情報共有にも役立ちました。もちろん知的障害(知的発達症)の有無についても気になっていたため、WISCを受けることも検討しました。しかし、当時の息子は多動傾向があり、指示を理解することも難しそうだったため、検査を受けても判定不能になるのではないかと考え、見送りました。就学相談の結果、知的障害特別支援学級が望ましいとの答申を受け、現在は知的障害特別支援学級に所属しています。しかし、小学1年生の1学期半ばに放課後等デイサービスの先生から、「えっ、○○くんは知的障害特別支援学級なんですか?自閉症・情緒障害特別支援学級だと思っていました」と言われました。Upload By ユーザー体験談放デイの先生の言葉が頭の中でめぐり、(息子にとって本当に合っている場所は今のクラスじゃないの?)と、不安がじわじわと広がっていきました。これまでの選択が正しかったのか、自信が揺らぎ始め、(知能検査を受けなければ)と決意しました。知能検査の実施と結果小学1年生の夏の個別面談で、知的障害特別支援学級の担任の先生に相談したところ、「学校を通じての知能検査は、小学4年生頃を目処に行う予定です。それ以前に受けても正確な結果が出にくいことが多いので、今は見守っていきましょう」と言われました。私自身も、息子の学びの様子を見ていて今の知的障害特別支援学級が合っているように思えたため、(急がなくてもいいか……)と納得しました。しかし、その数か月後、放デイでWISCを受けられる機会が訪れました。放デイの運営会社が、ある大学と共同研究を行っており、そのモニター募集の一環として、作業療法士によるWISC検査が実施されることになったのです。息子は最初「えー、やだな~」と言っていましたが、検査を行う作業療法士さんが子どもの扱いに慣れた優しい方だったため、安心した様子で検査に臨みました。作業療法士さんによると、「何度か集中が途切れたり、離席して話し始めることもありましたが、声かけをすれば着席し、課題を再開できました」とのこと。問いに対する理解は十分だったそうです。そしてWISC結果、息子のIQは平均値の範囲内に収まっていることが分かりました。「息子には知的障害(知的発達症)がない……?では転籍しなければならないの?」私は驚きとともに、どうすればよいのか不安でいっぱいになりました。Upload By ユーザー体験談転籍する?勉強では相対評価に、現在良好な人間関係もリセット?秋の個別面談の際、知能検査の結果を担任の先生に伝えました。すると、先生から「自閉症・情緒障害特別支援学級への転籍も視野に入れながら考えましょう」との提案がありました。ただし、2年生での転籍は時期的に間に合わないため、3年次の転籍を視野に動く方針となりました。しかし、私は「本当に転籍すべきなのか」と強く迷っています。主に気になっているのは、「勉強」と「人間関係」です。私が息子の学びの場を考える際、大切にしている指標は以下の3点です。・勉強を負担感なく毎日続けられる場所か・毎日行きたい(行ってもいい)と思える場所か・つまずいたときに立ち止まったり、ゆっくり進んだりできる雰囲気があるか息子は不安感が強いため、「難しい」「しんどい」と感じたときに適切にサポートを受けられる環境が望ましいと考えています。そのため、担任の先生から「知能検査の結果からすると、通常学級か自閉症・情緒障害特別支援学級かを選ぶことになると思いますが、どうお考えですか?」と尋ねられたとき、私は「自閉症・情緒障害特別支援学級で検討したいです」と即答しました。Upload By ユーザー体験談また、転籍のメリットとして、息子の学力や得意なことを伸ばし、将来の選択肢が広がることを期待しています。しかし、同時に不安も大きく、特に「成績の付き方の変化」や「授業進度の違い」が気がかりです。息子の学校の自閉症・情緒障害学級では、成績は「相対評価」で、授業進度は通常学級と同じだそうです。息子は失敗することや負けることへの恐怖心が強いので、そうした変化を柔軟に受け入れられるのか……。また息子は現在の知的障害特別支援学級のクラスメイトや先生との関係が良好で、学校生活を楽しんでいます。一方、自閉症・情緒障害特別支援学級の担任はキビキビしたタイプの先生のようで、息子は「あの先生、苦手。よく大きな声出してるし、怖い」と話します。また、自閉症・情緒障害特別支援学級には「大きな怖い声を出す子がいる」「乱暴な子がいる」とも言っています。Upload By ユーザー体験談もちろん、クラスの雰囲気は年度によって変わるものですが、今の環境が安定しているだけに、「本当に転籍して大丈夫なのか」という気持ちは消えません。自閉症・情緒障害特別支援学級か、知的障害特別支援学級か——今後の選択に向けて息子はこの1年で忍耐力がつき、見通し不安も軽減されるなど成長が見られます。そのため、今後どの環境が最適かを慎重に見極める必要があります。知的障害特別支援学級であれ、自閉症・情緒障害特別支援学級であれ、息子に合った学びの場がどこなのか――私はこれからも考え続けていくことになりそうです。イラスト/マミヤエピソード参考/苗(監修:新美先生より)知的障害特別支援学級に在籍しているのに、知的障害(知的発達症)がないことが発覚したという悩ましい状況について聞かせていただきありがとうございます。このようなこと、実は結構よくあります。例えば自閉特性のため幼少期のコミュニケーション面の発達が特にゆっくりなお子さんでは、就学前の時点では知能検査が実施できなかったり、実施できても数値が低めに出ていたりして就学時は知的障害特別支援学級に在籍することになったのに、数年後コミュニケーション面が追い付いてきて検査に取り組みやすくなり、知能検査を実施、再検したら実は知的障害域ではなかったというようなことは起こり得るのです。知的障害特別支援学級は原則は知的障害(知的発達症)がある方のための学級なので、最新の知能指数が知的障害域でない場合、転籍を迫られるということも起きうることです。知的障害特別支援学級では、個人に合わせた学習をしていて必ずしも学年相応である必要はなく、自閉症・情緒障害特別支援学級では学習は原則、学年相応の学習指導要領に沿った学習をすることになっているので、知的障害特別支援学級から自閉症・情緒障害特別支援学級に転籍すると、お子さんによっては、学習がいきなり飛んでしまったり、難しくなってしまったりということがあるかもしれません。このような時に転籍をしない選択肢があるかどうかは、地域や学校によっても異なります。お子さんにとって転籍をしたほうがいいのかしないほうがいいのかについては、直近のこと、将来のことさまざまな視点から検討していく必要があり、知能検査の数値だけで決められるものじゃないですよね。悩める状況は現在進行形のようなので、また機会があったらどのように決めていったのかについても聞かせていただければありがたいです。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2025年03月19日『はじめの一歩から ひろがるデザイン展 - グッドデザイン賞2024フォーカス・イシュー -』開催中Upload By 発達ナビニュース東京ミッドタウン・デザインハブで、第113回企画展「はじめの一歩から ひろがるデザイン展 - グッドデザイン賞2024フォーカス・イシュー -」を開催中です。製品、建築、ソフトウェア、システム、サービスなど、私たちを取りまくさまざまなものに贈られ、親しまれている「グッドデザイン賞」。その活動が担っている重要な役割の一つが、これからの社会に向けた可能性や課題の発見です。「フォーカス・イシュー」は、いまデザインが向き合うべきテーマを定め、デザインの新たな可能性を考え、社会へ提言していく取り組みとして始まりました。2024年度のフォーカス・イシューテーマは「はじめの一歩から ひろがるデザイン」。本展ではこのテーマに焦点を当て、6つの提言とそれに紐づくグッドデザイン賞受賞事例を中心に展示しています。例えば、医療的ケア児の「遊びたくても遊べない」という課題に着目し、遊具を開発した『RESILIENCE PLAYGROUND プロジェクト』、障害者と介助者の住居・介護事業所・シェア店舗が共存するインクルーシブ拠点『障害者シェアハウス+シェア店舗「はちくりはうす」』など、デザインの力で社会的課題を解決する事例が数多く紹介されています。グッドデザインを生み出した関係者の想い、そして「はじめの一歩」への挑戦のストーリーは必見です。【詳細】東京ミッドタウン・デザインハブ第113回企画展「はじめの一歩から ひろがるデザイン展 - グッドデザイン賞2024フォーカス・イシュー -」会期:2025年5月6日(火)まで11:00-19:00※会期中無休・入場無料会場:東京ミッドタウン・デザインハブ(東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー5F)主催:東京ミッドタウン・デザインハブ企画:公益財団法人日本デザイン振興会、designingグラフィックデザイン:平山みな美、澤田智穂空間デザイン:西尾健史※クリックすると、発達ナビのWebサイトから『東京ミッドタウン・デザインハブ』のWebサイトに遷移します。2025年4月開学のオンライン大学「ZEN大学」、初の文化祭「磁石祭ZERO」をN高グループ・N中等部と共同開催Upload By 発達ナビニュース学校法人日本財団ドワンゴ学園が、2025年4月に開学するオンライン大学「ZEN大学」。その初めての文化祭「磁石祭ZERO」が、系属校であるN高等学校・S高等学校・R高等学校(2025年4月開校準備中)(以下、N高グループ)、およびN中等部と共同で開催されます。N高グループはインターネットと通信制高校の制度を活用し、従来の高校とは異なる“インターネットの高校”として注目を集めてきました。N高グループの学園祭「磁石祭」は、今年10年目を迎えます。2025年4月に開校予定のR高とZEN大学が加わることから、「原点に立ち返る」「起点として発展する」という願いを込めて、N高グループ生徒会が新たに「磁石祭ZERO」と命名しました。「磁石祭ZERO」はリアル会場とオンライン会場のハイブリッド開催となり、リアル会場は2025年4月26日(土)、27日(日)の2日間、千葉県・幕張メッセで行われる「ニコニコ超会議2025」内で、オンライン会場は4月18日(金)~4月27日(日)の期間、特設サイト内でそれぞれ実施されます。ZEN大学、R高等学校の誕生で、インターネットとリアルによる学びの場はますます身近なものになっていくことでしょう。進学を検討されている方はぜひこの機会に参加して、学校の雰囲気を体感してみてはいかがでしょうか?【詳細】「磁石祭ZERO」日時:オンライン会場:2025年4月18日(金)~4月27日(日)リアル会場:2025年4月26日(土)、4月27日(日)会場:オンライン会場:特設サイト(予定)リアル会場:「ニコニコ超会議2025」内千葉県千葉市美浜区中瀬2-1 幕張メッセ※クリックすると、発達ナビのWebサイトからPR TIMESのWebサイト内『学校法人日本財団ドワンゴ学園』プレスリリースに遷移します。音で料理を楽しむコツを紹介!味の素『音でみるレシピ SOUNDFUL RECIPE』公開中Upload By 発達ナビニュース味の素株式会社は、障害の有無にかかわらず、誰もが料理を楽しめる新しいレシピWebサイト「音でみるレシピ SOUNDFUL RECIPE」を公開中です。味の素株式会社のWebサイト「AJINOMOTO PARK」には、もともと12,000件を超えるレシピが公開されていました。しかし、既存のレシピの中には写真や動画など、視覚からの情報に頼っている点が多くありました。そこで、視覚障害者の方々にとって本当にやさしいレシピサイトの開発を開始。視覚障害者の方々に料理に関するヒアリングを行い、課題を洗い出していきました。このプロジェクトに協力したのは、真っ暗闇のエンターテイメント、「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」を提供している一般社団法人ダイアローグ・ジャパン・ソサエティ。また、ダイアログ・イン・ザ・ダークのアテンド役を務める、料理好きな全盲のみきさんに料理する様子を実際に見せてもらうなど、丁寧なリサーチを進めていったそうです。その結果、新しいレシピサイトに反映されたポイントは主に3つ。1つ目は、スマートフォンやPCの「音声読み上げ機能」に最適化されたUI/UX設計です。視覚障害のある人はWebサイトの音声読み上げ機能を日頃からよく利用しますが、音声読み上げの妨げになる画像や映像をカットしました。さらに、読み間違いが発生する漢字や記号は正しく読み上げられるように変換しました。2つ目は、「きつね色になったら」「透き通る色になったら」など視覚に依存した表現を、目が見えなくても理解できる表現に変換したことです。盛り付け方法を紹介したレシピもあり、写真を見なくても料理のおいしさが伝わる工夫が施されています。3つ目は、みきさんの声と共に音の変化を紹介する「サウンドコラム」。見た目ではなく、音で料理のポイントを教えてくれます。みきさんの音を表現する言葉や、食材を焼いたり揚げたりする音を聞いているだけで、おいしそうな味やにおいまで感じられるよう。目が見える人にとっても、従来の写真や文字情報だけのレシピより、おいしく仕上げるポイントが理解しやすいのではないでしょうか。第1弾は10点の公開ですが、今後も拡大していく予定とのことです。「音でみるレシピ SOUNDFUL RECIPE」は、2025年3月末までに100レシピが公開される予定です。利用された方の声を反映しながら改善していくとのことですので、これからの進化が楽しみですね!※クリックすると、発達ナビのWebサイトから味の素株式会社の『音でみるレシピ SOUNDFUL RECIPE』Webサイトに遷移します。3月21日は世界ダウン症の日!啓発ポスターや注目のイベントもUpload By 発達ナビニュース3月21日は国連が制定した世界ダウン症の日です。これは、ダウン症候群では「21番目」の染色体が「3本」あることに由来しています。ダウン症候群の人たちがその人らしく、安心して暮らせるようにとの思いを込めて、2012年より日本や世界各地で啓発イベントが毎年行われています。公益財団法人日本ダウン症協会(JDS)では、世界ダウン症の日がある3月を「ダウン症啓発月間」とし、情報発信や啓発に取り組んでいます。今回、ぜひ注目していただきたいのがJDSの啓発ポスター。実は、こちらは11年前の2014年の啓発ポスターに登場した皆さんの成長した姿なのです。JDSの世界ダウン症の日2025特設サイトをのぞいてみると、15人のモデルの方々のプロフィールに並んでいるのは、14年前と現在の姿の写真。子ども時代の面影を残しつつ成長した姿からは、それぞれの人生を全力で楽しんでいることが伝わってきます。ご家族や支援者のさまざまなサポートのもと、自らの道をしっかりと歩く彼らの自信に満ちた表情に、勇気づけられるのではないでしょうか。3月21日の世界ダウン症の日に合わせて、バディウォークやライトアップなどのイベントが各地で企画されています。お近くにお住まいの方は、ぜひチェックしてみてくださいね。※クリックすると、発達ナビのWebサイトから公益財団法人日本ダウン症協会の『世界ダウン症の日2025』特設Webサイトに遷移します。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2025年03月18日ルールを守るのは正しいこと。でも、こだわりすぎてトラブルのもとに……ASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)の診断を受けている息子のトール。特性のひとつなのか、「ルールを守ること」に対して独自のこだわりがあるように感じます。トールがこだわるルールというのは、一般的な交通ルールや、学校での決まりごとなどで、ポイ捨てをしないことや物を大切に扱うなどの倫理的なものも含まれます。それらのルールを守るのは正しいことなのですが、過剰に反応してしまって対応に困る場合もあります。例えば、見ず知らずの人が横断歩道ではない道路を横断しているのを見かけた時、相手が大人でも関係なく注意しようとします。Upload By メイ知らない人にむやみに注意しようとするのはやめてほしいと思うのですが、見て見ぬふりを推奨してしまっていいものかと、かなり悩んだ時期もありました。でも、注意した相手が怒ってしまったり、万が一にも危害を加えられないとも限りませんので、やはり知らない人に注意するのはやめるよう話しています。学校でも、ランドセルを雑に扱っているクラスメイトを注意して揉めたことがありました。その子本人のランドセルなので、トールやほかの子が何か被害を受けたわけではないのですが、ランドセルは大切に扱わないといけないとトール本人が思っているのでしょうか。口を出さずにいられなかったようです。特別支援学級の先生とも話して、もしどうしても何か注意したいことがあったら、それは大人がやることだから、先生や親に言うようにしてほしいと伝えました。トラブルの回避のためにも、そのようにしてほしいと思っています。Upload By メイこれも「こだわり」の特性だった?予定変更で大泣きしていた幼少期またルールとは少し違うのですが、トールは診断を受ける前の小さい頃から、予定を変更することが苦手でした。特に楽しみしている予定だとなおさらで、急にキャンセルになってしまうとなかなかそれを受け入れることができず、大泣きして予定通りに行動しようとしていました。そんなことがあったので、いろいろな予定は前もって伝えず、当日になって確実に行けることが分かってから、トールに伝えるようにしていました。Upload By メイ例えばお友だちと遊ぶ約束があっても、集まるメンバーの誰かが体調を崩す可能性もあるのでトールには伝えず、当日みんな元気で集まることができるのを確認してから伝えていました。そのように、トール本人の中で「遊ぶ予定」を決定事項にしてしまうと、変更するのにすごくストレスを感じていたようでしたので、予定変更をできるだけなくすように声かけに気をつけていました。成長とともにこだわりが和らいできたと思っていたけれど……!?今は小学6年生になったトール。成長とともに、キャンセルも仕方ないこともあると理解したのか、大泣きするようなことはなくなってきました。そのため、もうこだわりはなくなったのかな?と思い、予定は事前に伝えるようになってきていました。しかし、先日久しぶりに、急なキャンセルに抵抗感を示したことがありました。わたしが風邪をひいてしまい、家族でのお出かけの予定の日に治りきらず、来週に延期しようという話をした時でした。トールが楽しみにしていた予定だったので諦めきれなかったのか、どうしても今日行きたいと言われました。なぜ今日じゃダメなのか分からないという様子でした。Upload By メイわたしの体調ももう治りかけていたので、行けそうに見えたのかもしれません。治りかけとはいえまだ楽しくお出かけできる体調ではないと話し、誰かの体調が悪くなった時に、延期できる予定ならほかの日に変更するというのは一般的な行動だということを説明しました。普段は、私や家族の誰かが体調不良の時はとても気遣ってくれるので、少し驚いた出来事でした。成長とともに予定変更を受け入れられるようになったと思っていましたが、実は本人の中では、まだまだ大きなストレスを感じていたのかもしれません。同様に、他人の破る「ルール」に対してもストレスを感じているとすると、トールが日々感じているストレスはわたしの想像以上なのかもしれないと改めて考えました。ルールや決まりごとを守る姿勢は素晴らしいので、ぜひ大切にしていってほしいものの、それが破られることへの葛藤とどう折り合いをつけていくか、これからの課題なのかなと感じています。執筆/メイ(監修:初川先生より)トールくんのルールやマナーへのこだわり、急な予定変更の苦手さのお話をありがとうございます。ASD(自閉スペクトラム症)のお子さんにはよく見られる様子なので、共感的に読まれた方も多いと思います。ルールやマナーへのこだわりは、メイさんがされたように、「注意するのは大人(先生)の仕事」として、大人(先生や保護者)に伝えるようにしていくことが多いかなと思います。ダイレクトに注意をした際に、残念ながら自身が危険な目に遭う可能性や、トラブルに巻き込まれる可能性もあります。急な予定変更が苦手なお子さんに関しては、「直前に知らせる」「変更の可能性もあらかじめよく伝えておく」など、お子さんの発達段階や理解度に応じてさまざま工夫できそうですね。さて、ルールやマナーへのこだわりも、予定変更の苦手さもそうですが、本人の気持ちを大人側が受け取っているよということを伝えたいところでもあります。「ランドセルを雑に扱っているのを見ると、悲しくなっちゃうね(・イライラしちゃうね)」、「楽しみにしていた予定だから、今日行けないのは、仕方がないと分かるけど、でも悲しいね」など、お子さん本人の気持ちをあえて言語化して、その気持ちは受けとめているよ、と伝えたいところです。こだわりやパニックなどが生じると、どうしても周りの大人はその事象に「対処」してできるだけ早く収めようとしてしまいます。もちろん対処も予防も大切です。しかしながら、こだわりやパニックが生じるほどに、お子さん本人に湧きあがる強い気持ち自体は悪いものではなく、そしてそれは伝わっているよ・その気持ちは受け止めるよと伝えてあげたいなと感じます(もちろん、それどころではない時もあると思います。大人側の気持ちに余裕があるときからぜひと思います)。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2025年03月18日新入学!一番の懸念は……前回の記事では、ASD(自閉スペクトラム症)の診断済で療育手帳の判定が中等度であるわが家の長女・まゆみの就学先決定についてレポートさせていただきました。発達支援施設や主治医と相談しながら総合的に判断したこととはいえ、教育委員会からの「特別支援学校が相応」とする判定を覆しての特別支援学級への入学なので、正直なところ困難はあるだろうと思っています。まゆみの場合、授業を受けるにあたっての一番のネックは立ち歩いてしまうこと。コンディションが良いと30分ほど座っていられるようになってきましたが、小さな頃から自己刺激行動が多く見られるまゆみ……集中が切れると立ち上がってクルクル回ったりピョンピョン跳ねたり、どうしようもなく感覚刺激が欲しくなる瞬間があるようです。支援中や自宅での学習時は、促されて机に戻ることができますが、環境が変わった時にどうなるかは未知数です。学校はさまざまな物事の学びの場であるとはいえ、教育機関である以上やはり根幹は座学なのだろうと思います。座れないと本人も授業に身が入らないでしょうし、立ち歩くことでほかの子の学習を邪魔してしまう恐れも……。きっと同じ心配を抱えている保護者の方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。わが家もまだまだ対策を考え中ですが、まゆみの着席時間を延ばそうと自宅で行っている取り組みの中で、今のところ成果が見られているものをご紹介したいと思います。1.座って学習する習慣をつけるまずは基礎的なことから、座って学習することを毎朝のルーティンに組み入れました。まゆみは年中の夏からタブレット学習を日課にしていますが、親の私は「気楽に取り組んでくれれば」と思い、学習する場所や姿勢について本人任せにしていました。当然、机に向かってタブレットを使うよりも床やソファでくつろぎながら使っている姿を多く見るように……。私自身は「学習はどこでしてもいい」と思っているタイプで、そのこと自体は悪いとは思っていませんが、ある時にハタと気がつきました。Upload By にれそこで、改めて「今日からお勉強は座ってしよう」と伝え、学習時に座ることを習慣化しました。最初は5分も座れなかったまゆみですが、座ることに慣れてくると少しずつ記録を延ばして、療育先からも「今日は30分以上座れました!」と報告を受けることが増えています。2.学習環境を整える実は1に先んじてこちらから着手したのですが、自宅の学習スペースや文具を整えました。わが家は家事の合間を縫ってまゆみの勉強をチェックすることが多く、学習はリビングで行います。ただでさえキッズスペースが近くて物が多いリビングなので、集中しやすい環境にすることを目指しました。具体的に気をつけているのは以下の点です。①机の上や文具類はスッキリさせる余計なものが視界に入って気が散らないよう、学習スペースには学習に必要なものだけ置くようにしています。鉛筆や消しゴムも機能的でシンプルなものを選び、視覚刺激を極力減らすことを心掛けています。②合うイスやサポートグッズを探し、座ることへの抵抗を減らすわが家の姉妹はどちらも多動傾向と気分のムラがあり、長机に2脚並べたイスは「どっちが誰の」とは決めず、その時の状態で席を変えられるよう座り心地の違うものを用意しました。片方のイスに座る時間が長くなってくると、違うイスに座り直すこともあります。足置き台やサポートクッションなどもネットで探してみるといろいろな種類があるので、わが子にとってどうすれば座りやすいかを先に探っておくと、小学校の机とイスに座るようになってからも「こうするといいかも」が閃きやすいのではないかと思っています(実際は出たとこ勝負になりそうですが……)。③鉛筆を正しく持つためのサポートグッズを使う字は書けるものの、どうにも怪しい持ち方をしていたまゆみ。よく見かける『窪みに指を添わせるタイプの補助グリップ』では上手に持てなかったため、発達支援施設の先生に相談してみると『人差し指を固定するタイプの補助グリップ』を教えてもらいました。早速取り寄せて使ってみると、まゆみが鉛筆を正しく持てたので「グッズ1つでこんなに変わるんだ!?」とビックリしました。こうした補助グッズもさまざまなものが売られているので、本人に合ったものを探して学習へのハードルを下げてあげられればと思っています。Upload By にれ3.体幹を鍛える無事に座れたとしても、座り続けるには体幹の強さが重要になるそうです。支援者の方々からは「体幹は強いほう」と言われているまゆみですが、鍛えておくに越したことはないのでトランポリンやバランスボール、手づくり平均台などの遊びながら体幹を鍛えられるものを日常に取り入れています。できれば「よじ登る」動きのできるものもプラスしたいのですが、スペースと予算に限りがあるので公園のジャングルジムで我慢中……。本気のくすぐり遊びや肩車も体幹を鍛えられるそうなので、パパにも協力してもらいながら積極的に取り入れています。4.座る前にあらかじめ感覚刺激を与えておく個人差が出る内容かもしれませんが、まゆみにはすごく有効でした。前庭覚鈍麻の傾向があり、揺れ・傾き・回転・猛スピードを体感できるものが大好きなまゆみ。よく見られるクルクル・ピョンピョンする動きはここからの欲求だと思われます。そこで、学習前にハンモックや回転イスに乗せてクルクル回しておくことにしました。そうすると感覚への欲求が少し和らぐのか、立ち歩きや常同行動の軽減が見られるのです。本人も喜ぶので最近はクルクル遊びを朝の日課にしていますが、療育や保育園でのお迎えの時に「今日は落ち着きがなくて……」と言われる日は、大抵急いでいて回転させられなかった日だと感じています(もちろんそれが全てではないでしょうが)。応用として、ジッとしていてほしい場へおもむく際は公園のブランコで念入りにまゆみをブン回すのがわが家の恒例になりつつあります。最近は小学校の入学説明会の前にブランコで激しめに遊んだところ、保護者と新入生が居並ぶ説明会で一度も騒がず、席も立たずに45分を過ごしてくれました。音の出ない時間潰しグッズとしてプッシュポップを持ち込んだ効果もあるでしょうが、1時限に相当する時間をずっと座っていられたのは就学に向けての希望になりました。就学後も、登校前の感覚刺激入れは続けていこうと思っています。Upload By にれ今後、学校と相談したいこと担任の先生が決まった後に小学校にて支援のための個別面談を設けていただく予定になっており、以下のことを相談するつもりでいます。①着席サポートグッズの持ち込みもし通常のままの机とイスで不都合が出てくるようなら、まゆみにとって座りやすい環境にするためにサポートグッズを持ち込んで試させてもらうことは可能かの確認です。見学時にはそれらしきグッズを使っている子もいたので、イスへの装着はOKか?床置きはOKか?など、学校側の許容範囲を確認して擦り合わせをしておきたいと思います。②待ち時間にどうするかまゆみは基本的に待つことが苦手です。ワークなどの取り組むべきものが終わると立ち歩きたくなるようで、「待つ」という時間を少しでも減らす工夫を先生方と考えたいと思っています。もし持ち込みが可能であれば、自由に進めてもよい自前のドリルや衝動を鎮めるためのセンサリーツールなどを考えていますが、プッシュポップやオイルタイマーなど一見おもちゃに見えるものは難しいかもしれないので、これもセーフラインを探りたいと思います。③まゆみに見つからない形でこっそり授業を見学させてもらう方法就学先選びの面談時に「いつでも見学に来ていただいて結構ですよ」と言っていただけたのですが、いつ・どのようにしたら授業の邪魔にならないかといったことを聞いておくつもりです。実際の授業風景を見ておくと何かあった時の対策も立てやすいでしょうし、先生との連携も取りやすいのではないかと思っています。余談ですが、就学先の候補だったもう1つの小学校では「見学は参観日かPTAの集まりに来た日に限ります」と言われたため、見学の可否は学校によって対応がかなり違うのかもしれません。Upload By にれ結局のところ、始まってみないと分からないあれこれ取り組んでみてはいますが、最後のところはその時になってみないと分からないと思っています。言ってしまえば、『就学前準備』は来たる環境の変化を前にして行う心の準備であって、上手くいけばラッキーですし、もし思うようにいかなくても過度に落ち込む必要はないのかなと……。小学校に上がると何もかもがガラッと変わります。大きな環境変化は大人でもしんどいのですから、特性のある子にとって適応に時間がかかるのはある意味では当然かもしれません。重要なのは、本人の頑張りに寄り添いつつ状況把握をしっかりして、先生方と相談しながらより良い道を見つけていくこと。学校・療育先・主治医とホウレンソウを心掛け、起きてくるであろう困りごとへの対策や、特別支援学校へ転籍する必要が出てきたらそのタイミングなども相談していきたいと思っています。私は何事も『悲観的に準備して楽観的に過ごす』ことを旨としているので、まゆみの就学準備もこんな感じになりました。就学を目前に控えた今、後は心配しすぎずニコニコ過ご……せると良かったのですが、子どものこととなるとすぐ心配が顔を出すのでご機嫌でいるのにも胆力がいるんだなと感じる今日この頃です。4月からのまゆみがどんな様子で過ごしているかは、今後またレポートさせていただければと思います。今回も記事を読んでくださってありがとうございました。執筆/にれ(監修:森先生より)にれさん、お子さんの就学準備を乗り越えた体験談をありがとうございます。 新しい環境に適応するためにお子さんに寄り添って一つひとつ対策を考えていて、大変素晴らしいですね。さて、発達の偏りのあるお子さんの中には、授業中に、「立ち歩き」や「クルクル回る・ピョンピョン跳ねる」といった行動を取ってしまうことが少なくありません。 感覚刺激を求める傾向が強く、特に体の動きやバランスを感じる感覚を刺激する行動で、自己調整をしようとしているのです。 「学習前にハンモックや回転イスでクルクル回す」など、感覚刺激を適切に与えるアプローチによって落ち着きが見られることがあります。感覚欲求を満たすことで脳の過剰な興奮を抑え、集中力を保つ助けにしていると考えられます。また、学習環境を整える工夫も大切です。「机をシンプルにする」、「座りやすいイスやサポートグッズを使う」、「鉛筆グリップを使う」などですね。 お子さんによって合う・合わないがありますので、試行錯誤しながら探すことが大切です。 ただし、サポートグッズを学校へ持ち込みをしてもいいかどうかは、学校とよく相談して決めていく必要があります。発達の偏りのあるお子さんは、実は体幹が弱く、姿勢保持や長時間座ることが難しいケースが少なくありません。 トランポリンやバランスボールのような遊びを通じて楽しみながら体幹トレーニングをしていくことも効果的です。 新しい環境に慣れることは、大人でも大変なことです。お子さんが学校に慣れるまで時間がかかることも少なくありませんが、にれさんが「悲観的に準備して楽観的に過ごす」とおっしゃるように、充分な対策と柔軟な対応をとっていけるといいですね。入学説明会にしっかりと参加できたとのこと、本当によかったです。まゆみさんの頑張りと、にれさんのアイデアの成果がしっかり出ていますね。4月からの新しいスタート、不安もあると思いますが、一つひとつ乗り越えていけると信じています。前の記事はこちらUpload By にれ(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2025年03月17日「もう学校に行きたくない」と言っていた娘の気持ちが変わり始めたきっかけUpload By マミヤわが家の娘、しぇーちゃん(ASD/自閉スペクトラム症、現在小学4年生)は、3年生まで特別支援学級に在籍していました。しかし、クラスメイトとのトラブルや、担任の先生との行き違いによって、3年生の2学期から学校に行けなくなりました。娘がこうして学校へ行けなくなるのは2回目のことです。 娘の学校はアプリ経由で欠席などの連絡をするため、メッセージに詳細を書き、しばらく欠席することを伝えましたが、それに対して担任の先生から連絡はありませんでした。先生にも何かご事情があったのだとは思いますが、このような出来事の積み重ねが、「何か困ったことが起きても助けてもらえない」と娘が感じた一因でもありました。娘が学校を休み始めて数日経った頃、学校から連絡がきて面談を行うことになりました。正直なところ気が重かったものの、学校に行ってみると、対応してくれたのは担任ではなく特別支援学級の主任の先生でした。主任の先生からのお話は、特別支援学級の担任の先生が去年の担任の先生に変更になることと、オンライン授業をしてみませんか?ということでした。私は、無理して学校に行かずに家で勉強してもよいと思っていたため、オンライン授業の提案はありがたく感じました。娘にも聞いたところ、やってみるとのことだったので、翌週からさっそくオンライン授業がはじまりました。オンライン授業は順調に続きました。そして特別支援学級の担任も去年の先生に替わり、徐々にクラスが落ち着き始めました。娘のほかにも学校に行くことができなくなっていた子がいたのですが、その子も再登校するようになり、娘も「3学期からまた学校行こうかな。友だちが呼んでるから」と言うようになったのです(授業の時間以外にも、昼休みなどに友だちとオンラインで会話ができたので、その時に友だちがいつ来るの?と言ってくれたみたいです)。3学期になると、娘は自分で決断した通りに、再び学校に行くようになりました。解決しない友だちトラブル……また学校に行けなくなる?そこに先生からの提案がしかし、3学期になっても特別支援学級のクラスメイトX君とのトラブルはなくならず、娘は遅刻早退を繰り返していました。やがて娘は「来年度もX君と同じクラスだったら、学校に行けない」と言うようになりました。私はどうしたらよいものか分からず、担任の先生に相談しました。すると「通常学級で授業を受ける姿を見ていたけれど、しぇーちゃんなら大丈夫だと思うから転籍しませんか?」と言われたのです。Upload By マミヤその時はすでに2月中旬で、来年度のクラス編成会議が行われる数日前でした。急いで決めてほしいと言われ、その日のうちに家族会議をしました。話し合いの結果、「思い切って4年生から通常学級に挑戦してみよう」ということになりました。通常学級への転籍を決めた次の日から、娘は朝から1日中ずっと通常学級で過ごすことになりました。元々、3年生になってから通常学級で過ごす時間を増やしていたからかもしれませんが、娘は遅刻早退することもせずに学校へ通い続けました。そして希望していた通り、娘は4年生から学びの場を通常学級に移すことになったのです(転籍に関する手続きなどは自治体や学校によって異なります)。特別支援学級から通常学級へ。小学4年生になった娘を見て思うことUpload By マミヤ現在、小学4年生になった娘。通級指導教室などは利用しておらず、年に2回、特別支援教育の担当の先生、担任の先生、保護者の3者で面談をする機会をいただいています。もちろん通常学級でも小さなトラブルはありますが、朝は誰よりも早く登校して、休み時間は校庭でお友だちとドッジボールをして遊ぶなど楽しく過ごしています。行き渋りや不登校になることもなく4年生は終了しそうです。小学校入学当初の娘の様子を思い返すと、今でも特別支援学級へ就学することを選んで良かったと思っています。しかし、その後の転校、進級での友だちトラブル、担任の先生との相性など、予想できなかった環境の変化がいろいろ起きました。結果的に、わが家は小学4年生で特別支援学級から通常学級への転籍という大きな決断をしましたが、思いきって動いてよかったと感じています。今後も娘の様子を見守りながら、その時その時にできることをしつつ、柔軟に対応していきたいと考えています。執筆/マミヤ(監修:室伏先生より)マミヤさん、オンライン授業から登校に繋がるまでのご様子や、通常学級への転籍までの経緯について詳しく共有くださりありがとうございます。登校がつらいと感じているお子さんをお持ちの保護者の方だけでなく、特別支援学級への進学に悩まれている親御さんにとってもご参考になったのではないでしょうか。特別支援学級から通常学級への転籍は決して簡単なことではないですが、特別支援学級へ進学する原因となった困りごとが落ち着いてきた、言語発達が伸びてきて通常学級での学習に十分についていけるようになった、コミュニケーションスキルが伸びて周りへの援助をスムーズに求められるようになった、など、通常学級での学習・生活に十分に困りごとが少ないと考えられる場合で、かつ、お子さんと保護者様が希望されていれば可能であることもあります(自治体にもよります)。転籍前には、準備期間を十分にとって、実際に通常学級で過ごしてみてお子さんの様子を観察できることが望ましいです。特別支援学級でのお子さまに合った適切な支援は、身体的にも精神的にも健康的な育ちと、学習面・社会面での学びにとても重要なものですので、その時その時で必要な支援のあり方・学びの場所を、先生方・支援者と一緒に考えていけるといいですね。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2025年03月16日3月21日は「世界ダウン症の日」Upload By 星きのここんにちは。漫画家の星きのこです。ダウン症の男の子、きいちゃん(現在9歳)を育児中です。もうすぐ3月21日ですね!3月21日と言えば……そう!「世界ダウン症の日」です!ダウン症という疾患が21番目の染色体が3本あることにちなんで、3月21日が「世界ダウン症の日」と国際認定されました。3月21日当日はもちろん、もう今から「世界ダウン症の日」に向けて世界中で啓発イベントが盛り上がっているので、是非是非チェックしてみて下さいね♪さて、今回は「子どもの疾患にセカンドオピニオンはつけるべきかつけないべきか問題」について書いていきたいと思います。世界ダウン症の日2025 特設サイトダウン症の息子、セカンドオピニオンはつけるべきかつけないべきか問題きいちゃんは「ダウン症」という染色体異常があるおかげで、さまざまな合併症も持って生まれてきました。そのため、生まれてまもなくから地域で最大の子ども病院で定期的にいろいろな科で診察して頂いています。きいちゃんの場合、具体的に言うと、遺伝科、循環器科、内分泌科、整形外科、歯科、眼科、耳鼻科……と、ほぼ全てです!(笑)※整形外科はのちに別の病院に転院Upload By 星きのこもちろん、普通に風邪を引いた時は近所のかかりつけの小児病院で診て頂いていますが、これだけの疾患を地域最大の子ども病院でまるっと1か所で診て頂けるのは、安心感もありますし、本当に大大大感謝の毎日です。で・す・が……!!ついにその時はやってきました。それはきいちゃんが2歳を過ぎたあたりにやってきました……。きいちゃんにはダウン症の合併症で多く見られる「強い遠視」があります。そのため、赤ちゃんの時からこの大病院で診ていただいていました。そしてきいちゃんが2歳を過ぎた頃、やっと視力を矯正する眼鏡を作ろう……!!ということになったのです。ちなみに、子どもの視力が改善されるのは8歳までと言われています(※)。※視力の発達は6~8歳で完了します。この期間に目の病気や異常、けがなどによって「物をくっきりと見る」ことが妨げられると、視力の発達は十分に進まないため、3歳児健診での視覚検査で、弱視や屈折異常等を早期発見し、早期治療につなげる必要があると言われています。厚生労働省|令和 4 年度子ども・子育て支援推進調査研究事業 3歳児健康診査における視覚検査の実施体制に関する実態調査研究事業報告書よーし!!きいちゃんも眼鏡を作ってもらい、視力アップを目指すぞーー!!……と、思ったものの、検査は目薬を挿したり、暗い中で目に光を当てたり、機械に顎を乗せて視力を診ていただいたり………と、2歳のきいちゃんにとっては難しく、拷問としか思えない検査が続きました。その度にきいちゃんはギャン泣きで拒否。とても視力を測れるような状態に持っていくことができませんでした。Upload By 星きのこ視力検査でガン泣きのきいちゃん……。先生からの言葉に冷や汗・油汗が!すると、先生が「これでは検査は無理ですね。今年は諦めて来年にしましょう」と一言。私は冷や汗だか油汗なんだかわからない汗を流しながら「も、申し訳ありませんでした……!」と謝るしかできませんでした。しかし、きいちゃんには知的障害(知的発達症)があります。ふと、果たして来年もおとなしく検査ができるようになっているのだろうか……?という不安がよぎりました。そこで「あ、あの、もし来年になっても検査ができなかったらどうなるんでしょうか……?」と、つい、医師に質問をしてしまいました。すると、医師「そうなると、また翌年ですね(眼鏡を作るのは)」私「え……で、でも、その翌年も検査できない可能性もありますよね……?そうしたらどうなるんでしょう…」この時すでに、矯正可能な年齢が8歳までと知っていた私は、心配になり、しつこく医師に聞いてしまいました。医師「ふーー……。正直言って、小学生になっても検査できないお子さんもいらっしゃいますよ。検査できる時が眼鏡が作れる時だと思ってください。まあ、仕方ないですね」Upload By 星きのこガゴーーん!!そ、そ、そんなーーー……!!Upload By 星きのこそりゃ先生は「仕方ない」で済ませられるかもしれないけど、かわいいわが子の視力を少しでも良くしてあげたいと思う私にとっては仕方なくないんじゃーーー……!!!!………と、思いながら、ギャン泣きするきいちゃんを連れて帰るしかなかった私……。知的障害(知的発達症)のある子は眼鏡作るのをあきらめるしかないの!?でも、実際に視力検査ができないと、どうすることもできない……でも……と帰り道、モヤモヤしながら帰りました。そうして私の初めてのセカンドオピニオンを探す旅が始まりました。旅の続きはまたの機会に書ければと思います。執筆/星きのこ(監修:鈴木先生より)世間には他職同様、いろいろなドクターがいます。ドクターの通っていた中学・高校・大学でも違いがあります。知識は大学の医学部で主に習得しますが、人柄は中学・高校で決まると言っても過言ではないと思います。ドクターの臨床経験がないと今回のようにあきらめるほうに向く傾向があります。ドクターによって知識や経験はさまざまです。以前私はこのコミックコラム欄で、患者さんを診るセンスとは知識と経験だとお話ししました。まさにそのセンスの違いが育った環境の違いで必ずあるのです。極端な話、同じ病院内でも別のドクターに聞けば違うやり方での検査や治療を勧められることも珍しくありません。新聞や本を読んで、別の方法があると知り、臨床経験豊かなドクターを頼ってセカンドオピニオンに訪れる患者さんが大勢います。私の外来でも自費でセカンドオピニオン外来を行っておりますが、たいていの患者さんは子ども大人問わずその後、私のクリニックへ転院してきます。世間の困っている人びとは、センスのいいドクターを求めています。前の記事はこちらUpload By 星きのこ(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
2025年03月15日1年生から登校渋り長男は小学校に入学した頃から登校渋りがありました。感覚過敏やこだわりなどがあり、それらを学校では自分で我慢して過ごしていたり、集団行動が苦手だったりとしんどくなることが多く学校が好きになれずに 行ったり休んだりを繰り返していました。当初はASD(自閉スペクトラム症)の診断も受けていなかったので(小学3年生の8月にASDの診断を受けました)、長男がしんどいと話してくれることが甘えなのかどうなのか……どのように捉えていいか分かりませんでした。なので休みがちなことに私も戸惑ったり自分を責めることもあったのですが、長男のペースを見守ろうと思い、長男とも話し合いながら休みを挟んで登校するようにしていました。不登校のはじまり3年生の9月終わり頃、いつものように学校へ行きたくないと朝から泣いていた長男。その時は休んだら明日には行くだろうと思っていたのですが、次の日もその次の日も行きたくないと言い、これは今までと少し違うかもしれないと思いました。休んでから3日経った夜、長男から学校に行きたくない理由を話をしてくれました。「今、体育でやっているキックベースが毎回ルールが変わりついていけない。分からなくて困っていたらクラスの子に怒られた。試合の中なのでその子に悪気はないことは分かるけど傷ついた」「お友だちが忘れ物をした時、自分に借りに来るのがなぜか分からない。貸したり一緒に見たりするのが嫌だ」長男は急なルールの変更が苦手で、周りの目を気にしすぎてしまうところもあり、自分のペースを乱されたりテリトリーに入ってこられるのを嫌がる傾向が人一倍ありました。きっと話してくれたことはきっかけにすぎず、学校生活ではこのようなこともよくあると思うのでいろいろ積み重なって……という感じなのかなぁと思いました。気持ちが楽になるように私が話しても、行きたくない気持ちは変わらない様子でした。こういったことはこの先たくさん起こることだと思うので自分なりにうまく消化できるようになってほしいと思うのですが、当時は焦らずに見守ることにしました。Upload By ねこじまいもみ不登校中に起きた長男の異変休み始めた最初の数週間は、特に何も言わずに静観すると決めていました。そして2週間ほど経った頃に、長男がとても痩せていることに気づいたのです。足の細さには本当にびっくりしました。顔色も良くなく、本人は気づいていない様子でしたが少し元気のなさを感じていました。学校まで歩いたり体を動かしていたことが、どれほど健康的な日課だったかを痛感。私は長男が登校渋りになってから在宅で仕事をしていたので、その日から毎朝2人で散歩したりなるべく話をしたり、ごはんを一緒に作ったりと気にかけるようにしていました。陽の光を浴び、ごはんも食べるようになった長男は少しずつ体調が戻っていきました。Upload By ねこじまいもみUpload By ねこじまいもみ先生との連携、適応指導教室へ担任の先生はとても親身になってくださり、よく家に来て長男と話をしてくれました。事前に、「先生が会いたいと言っているけど、家に来てもらっても良いか」と長男に確認するようにはしていました。長男も一生懸命自分のことを理解しようとしてくださる先生のことが好きだったので、家に来てくれるのを楽しみにしていました。長男と先生が話す時は私は席をはずしていたのですが、今日こんなことがあって面白かったなどたわいもない話をたくさんしてくださったようです。先生にも幼稚園のお子さんがいて、登園渋りがあった際に私の気持ちがとても分かったと電話をくださるなど、私たち親子に寄り添ってくださいました。また、特別支援学級の先生にも繋いでいただきました。結局、特別支援学級は長男が前向きではなかったので見学のみで終わりましたが、特別支援学級の先生も長男のことをとても理解してくださいました。体調の異変が起きてから学校へ行ってもしんどいがずっと家にいるのもあまり良くないと感じた私は、長男が少しでも外へ出たり人に会う機会をと思い、以前から知っていた適応指導教室へ相談へ行きました。また、休みが長引くごとに私自身もいろいろと悩み、気が滅入っていくのも相談へ行った理由の一つでした。心理士さんと私の面談では、本当にいろんな話を2時間半ほど聞いてもらいました。心理士さんの話で印象的だったのは「意外なきっかけやタイミングで、学校へ行けるようになったりすることもあるので焦らずに」「子どもの気持ちをできるだけ尊重したいと思うかもしれないが、お母さん自身のメンタルやほかのきょうだいとの兼ね合いも考えて今後の方向性を決めていくのがベターである」という話でした。そして長男は適応指導教室に通い始めたのですが、何度か行った後に行きたくないとなってしまい、ちゃんと通えたのは1か月ほど。その後もフリースクールなどに見学に行ったのですが、どこも長男は乗り気ではありませんでした。学校へ行けない呪い学校へ行けなくなってから半年ほど経った2月頃、長男とこの先どうしたいかどうしようかという話をしました。長男は「どうしたいか自分でも分からない。分からないけど学校へ行かないとやばいと思っている」と話してくれ、私は「何がやばいと思う?」と聞きました。すると、「勉強も遅れるしみんなに忘れられる。行かなきゃと思うのになぜか行く勇気が出なくて、なんで行きたくないのか理由も分からなくなってしまった。なんだか行けない呪いにかかったみたい」と話してくれました。勉強の遅れは一緒に取り戻せばいいし、クラスの子も忘れることはないと思うし、行かなきゃと自分を追い詰めるようなことは思わなくて良いと話しましたが、本人はその気持ちが拭えない様子でした。また、今行くとみんなに注目されていろいろ聞かれるのではないかというのも心配していました。長男の話を聞いて、最初は何がなんでも行きたくないという気持ちから少し変化を感じたのと、なんとなく今長男は行くタイミングが分からなくなってしまっているのではないかと感じました。そして適応指導教室の心理士さんがきっかけやタイミングで行けるようになることもあると話してくださったことも思い出し、長男に4年生になる4月からもう一度行ってみてはどうかと提案しました。4月ならクラスや先生も変わるし、周りの子たちも環境の変化でバタバタしていて長男が久しぶりに行っても注目されにくいのではないか、長男も途中よりは比較的入っていきやすいのではないかと思ったからです。その後も長男とはたくさん話しました。適応指導教室やフリースクール、特別支援学級も体験したが長男はどれが良いと思うか、私は家族や長男のためにも家にずっといるというのは考えてはいないなど……。長男の思いを聞き、私の思いも話し、どうお互い折り合いをつけていくかを一緒に考えました。その結果、長男の気持ちは4月からもう一度学校へ行ってみようかなという方向に少し傾きました。そして4年生のスタートと同時に登校できるように。案の定、クラス替えなどの変化もあったため何事もなく自然にすんなりと学校生活を始められたようでした。私もいつもと変わりない様子で接することにしていました。Upload By ねこじまいもみ現在の長男4年生になってからも休みながら登校することが多かったのですが今のところ長期にわたって休むことはなくなりました。私は長男が学校へ行った際、過剰に褒めるということはしないようにしています。もちろん褒めるべき時はきちんと褒めるよう心がけていますが、学校へ行ったからあなたはすごい、えらい。行けなかったらすごくないと思わせたくないからです。登校した日は、それがどんなに久しぶりでもいつも通り「おかえり。お疲れさま。頑張ったね」と声をかけ、家でゆっくり過ごせるように心がけています。また長男から学校での出来事を話してくれたら、興味津々でたくさん聞くようにしています。今後もいろいろと変化はあると思いますが、その時その時を焦らずに見守って寄り添えたらと考えています。執筆/ねこじまいもみ(監修:初川先生より)長男くんの登校渋り、不登校、そしてそこからの復帰のエピソードをありがとうございます。のちにASD(自閉スペクトラム症)の診断を受けたとのことですが、登校渋りが見られた当初の感覚的な困難さや集団生活ゆえの苦しさが本人も(幼さゆえに)うまく言葉にできず、またねこじまさんはじめ周りの大人もまだつかみきれず、はがゆかったことと思います。3年生になり、自分の苦しさを言葉にして伝えてくれた時に、そうした一つひとつのことで消耗していることが保護者や先生らと共有されていくきっかけとなったのはよかったです。そこで、そんなこと気にしてないで頑張りなさいなどとならず、長男くんの苦戦をそのまま受け取ってくださったことも、長男くんにとってとても安心したことと思います。休み始めて家にいる時間が長くなったり、ふさぎこんでいるときが増えると、体調に不調をきたす子もでてきます。体力も落ちてしまうので、まずは散歩から始められたというのもよかったと思います。できれば明るい時間に太陽を浴びながら外を歩けると気持ちも晴れやかになりますし、体力を使うので食欲も戻ってくるし、朝に太陽を浴びると夜になると眠くなるしで、いいことがたくさんあります。適応指導教室(教育支援センター)は、自治体によって小学生の利用の形がさまざまあるので各自治体での枠組みをご確認ください。適応指導教室や自治体の教育相談では不登校のお子さんに関する相談を受けてくださると思うのでそれを利用されてよかったと思います。適応指導教室での過ごし方(プログラムなどのあり方)もさまざまですが、ASD(自閉スペクトラム症)のお子さんの場合、自由だからのびのびできる場合と、何も決まっていないから何をしていいかわからず逆に苦しくなる場合、また通室しているほかのお子さんの数や学年がどうかなどあり、お子さんが心地よく過ごせるかどうかは見学体験してみないと分からないように感じます(これは民間のフリースクールも同様です)。長男くんは4年生の4月という節目のタイミングで学校に復帰することができました。クラスや担任が変わるなど大きな変化の時期なので、そのタイミングに戻るのは戻りやすい時期の一つです。そこから安定して通えるかどうかはそのお子さんによって違いますが、ただ、試してみようと思えたことや本人も学校に行くということを具体的に考え始めた時期だったことも奏功したのだと思います。どのお子さんも4月に試してみることができるわけではなく、そこまでにある程度エネルギーが充電されている必要があります。長男くんの場合、3年時の担任の先生との関係もよかったということもいい影響をもたらしてくださったように感じます。復帰後の声かけについて、「登校できてすごい」など、行く行かないに関して重点を置いた褒めをしないようにされているとのこと、素晴らしいですね。登校できることはすごいことですが、しかしそこだけ言及してしまうと、“行けないのはすごくない”も(言葉にせずとも)伝わってしまいやすく、条件付きの褒めになってしまいます。学校には行ったほうがいいんだろうと思う、まじめなお子さんにとっては、そこに過敏になってしまうと苦しくなるかもしれません。頑張ってきたであろう学校での活動を終えて、家で過ごすときは、ほっとできるように安心できるように心がけてくださっていること、とても素晴らしいです。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2025年03月14日小学校入学を機に、発達支援施設の利用を開始しのくんは発達障害グレーゾーンの6歳の男の子です。現在小学1年生で、通常学級に籍をおいています。小学校へ進学するにあたり、一番不安だったのが、放課後のしのくんの居場所でした。私は仕事をしているので、仕事の日に合わせて放課後等デイサービスを利用することにしました。しのくんが利用している施設は、児童発達支援と放課後等デイサービスの両方を運営していたため、未就学期から児童発達支援の利用を開始したことで、放課後等デイサービスの枠を優先的に案内してもらうことができました。小学校入学という環境が激変する時に、慣れた環境でスムーズに利用を開始できたのは、しのくんにとってもよかったのではないかと思っています。しのくんの通う小学校は集団登校をする決まりになっています。小学校に通い始めてもうすぐ1年になりますが、朝はまだ登校に不安のあるしのくんと一緒に手をつないで学校へ行っています。下校時は自力で帰ってきていますが、心配ないとは言い切れないのが正直なところです……。しかし、放課後等デイサービスに行く日は、家まで送ってもらえるので非常に助かっています(送迎があるかは放課後等デイサービスによって異なります)。Upload By keikoまた、しのくんは発語が遅かったので、2歳から「ことばの教室」がある病院に通い、月に1回のペースで言語聴覚士の指導を受けていました。この「ことばの教室」は小学校入学のタイミングで卒業となり、相談先が減ってしまい心細く思っていましたが、放課後等デイサービスでは宿題もみてくれて、療育的な支援もしていただいているのでとても心強いです!利用した日には、その日の様子について写真と共に詳細を教えてもらえます。Upload By keikoしのくんの通っている放課後等デイサービスは、夏休みや冬休みなどの長期休暇中も利用することが可能です。長期休暇の時は普段より預かり時間が長く、朝から夕方までみてくださるので、とても助かっています。活動の一環で工場見学や室内遊園地に連れて行ってくれたり、夏は流しそうめんなどのイベントもあったりと、放課後等デイサービスの先生方には感謝しかありません(預かり時間や支援内容は放課後等デイサービスによって異なります)。2学期から通級指導教室を利用。どんなことをしている?しのくんは小学校の通常学級に在籍していますが、一斉指示が入っていきにくい傾向があるため、2学期から通級指導教室を利用することになりました。週に1回、学校内の別教室に移動して個別で支援を受けています。通級指導教室に通う前は、苦手な科目を個別で指導してもらうのかな?と思っていましたが、そうではなく、しのくんが苦手な短期記憶(特に聴覚的な記憶)を強化するトレーニングや、体の動かし方のトレーニングなどを行ってもらっています。通級の先生から授業のフィードバックやアドバイスをいただけるので非常に助かっています。通級の時間になると、通常学級の教室まで先生が迎えに来てくれるのですが、本人は特に友だちの目を気にすることもなく、「行ってきまーす!」と元気いっぱいで通級に行くらしいです。Upload By keikoまた、つい最近まで、国語が苦手なしのくんに対して、国語の時間は補助で先生がついてくださっていたようです。2月から先生の補助がなくなってしまったので、しのくんに不安はないか聞いたところ「やるしかないわと思って、頑張ってる」と言っていました。成長を感じます。Upload By keiko進級に向けて現在しのくんは、放課後等デイサービスと学校の通級指導教室で支援を受けつつ、苦手な部分をサポートしてもらうことで、通常学級でも大きな困りはなく過ごすことができています。また、月に1回のペースで担任の先生とも面談していただけるので、学校での様子もよく分かりますし、こちらが不安に思っていることも伝えやすいと感じています。たくさんの新たな相談先ができたことで、親としても安心感につながっています。これから学年が上がるにしたがって、さらに困りごとが出てくるかもしれないですが、その都度相談に乗ってもらえる環境があるので過剰に不安を感じることはないと思います。周りのサポートには感謝しかありません。家庭と学校、放課後等デイサービスと連携しながら、これからもしのくんを見守っていきたいと思います。執筆/keiko(監修:井上先生より)しのくんのように担任の先生が月に1回面談してくれるのはとてもいいですね。お母さん、担任の先生、通級の先生、放課後等デイサービスの4者が、互いに相談しやすい雰囲気を感じられました。家庭と教育と福祉の連携「トライアングル」プロジェクトを政府も進めているところですが、しのくんのケースは理想的な形だと言えるのではないでしょうか。これからしのくんが2年生になると学習内容の抽象度が上がったり、担任の先生が変わったりという不安要素もありますが、個別の教育支援計画なども見直しながら、このネットワークを存分に活用して「チームしのくん」が続いていくといいと思います。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2025年03月13日読めるけれど書けない漢字。問いから外れた答えを書く文章読解。ASD(自閉スペクトラム症)の息子は国語に困難さがありました6歳でASD(自閉スペクトラム症)の診断を受けた現在14歳の息子は、漢字を読むのは得意でしたが、書くことや文章の読解に困りがありました。幼児期からルビ付きの図鑑を一人で読んでいましたし、小学校入学後もテストはいつも満点。「漢字が苦手」と感じることは全くありませんでした。ところが、小学校2年生頃から、宿題の漢字ノートを1ページ書くのに1時間以上かかるようになりました。様子を見ていると、何度も手が止まり、書けなくなってフリーズする場面が。理由を聞いても「疲れた」と一言だけ。たくさん練習しても翌日には全部忘れてしまい、「思い出そうとしてもはっきり思い出せない!書けない!」と大泣きしたこともありました。Upload By ユーザー体験談また、文章読解でも、問いとまったく違う答えを書くことが増えました。どうやら、長文の前半は理解できているものの、後半になると頭が情報でいっぱいになり、話の要点がつかめなくなっているようでした。このような漢字と文章読解への困難さですが、小学校高学年になった頃にはずいぶん改善されました。この記事では、息子の漢字、文章読解への取り組みの工夫と、学校に求めた合理的配慮についてお話しします。国語に苦手さを感じている方にとって少しでも参考になるとうれしいです。覚えられない理由は「認知の偏り」?学び方の変更と板書対策、学校へ求めた「折り紙とお絵描き」という合理的配慮最初はLD・SLD(限局性学習症)を疑いましたが、かかりつけ医からは「認知の偏りの影響が大きい」との指摘がありました。「苦手な分野は繰り返し学習することで定着させていくのがいい」とアドバイスを受け、息子に合う学び方を模索しました。いろいろ調べていると、漢字の覚え方には「音と組み合わせる」「全体の形でとらえる」「部分的な形の組み合わせで覚える」などがあると知りました。息子の場合、音よりも視覚的に部分ごと形を覚え、それを組み合わせる方法が向いていたので、書き順ではなく、ブロックごとに分けて漢字を覚えることを意識しました。無料ダウンロードできる認知傾向に応じた漢字プリントを見つけ、それに取り組むようになりました。すると、50問テストで5問正解できたら大喜びするほどの状況から、45問以上取れるようになりました。また、漢字が苦手なこととつながっていると思うのですが、息子は板書がまったくできませんでした。また、当時は授業中の多動も多くあることも課題でした。息子に板書ができない理由、多動になる時の気持ちを確認したところ、はっきり教えてくれました。「何を書いて良いのか分かんなくなって、途中で書けなくなるんだよ」「じっと座っているとだんだん不安になるんだよ。息苦しくなるから、動き回ることで気持ちを落ち着かせようとしているんだ」私はさっそく医師に相談をし、板書については「絶対に覚えるべき単語のみをノートへ書き込み、ほかに写す必要のあった内容は、学校から帰宅後、家で記憶を手繰り寄せてノートに書きこむ」と方針を決め、学校の許可を頂きました。また、多動は不安からくる行動であることから、授業中、本人が望んだら折り紙やお絵描きといった座ってできる行動をすることで、不安を解消をさせてほしいと配慮を求めました。学校は始めこそ渋ったものの、医師の診断書を用意したことで何とか受け入れてくださりました。結果的に、折り紙やお絵描きをしながら学ぶことで、先生方が思う以上に勉強に集中し、積極的に挙手をして発言もするようになったという息子。先生方は苦笑いしていました。Upload By ユーザー体験談宿題は、漢字ドリルと漢字ノートへの書き込み2回が毎日の宿題でしたが、苦手が分かってからは漢字ドリルの書き込みと無料ダウンロードできる認知傾向に応じた漢字プリントに取り組み、それを宿題として提出しました。それからは、日々の勉強にも余裕が生まれ、息子も楽になったようでした。やがて3年生から理科や社会が始まると、特に社会で「漢字で答える問題」が書けず苦労していました。ですが、解答が漢字指定がない場合はひらがなで書いていいんだよ伝えると、いくぶん心の負担は軽減したようです。文章読解は、サクッと終わる負担の少ないドリルでコツコツ積み上げ文章読解については、小学3年生から市販の一般的なドリルを使って学習しました。特別支援の教材も試しましたが、問題量が多く、息子が「見るだけでつらい」と言うため、見た目の負担が少なくサクッと終わるドリルを選びました。2年生の頃からすでに長文読解が苦手だったので、2年生向けのドリルからスタート。毎日1枚ずつ解くことで、少しずつ正しく答えられるようになり、長文の最後までしっかり読めるようになりました。そして、中学生になってからは通信教材を活用して予習をするようにしました。そのおかげで学校の授業もしっかり聞けるようになり、小学校の頃のようなつまずきはなくなりました。また、今は読解のコツが書かれた高校受験向けドリルも活用中です。数学の公式のように「答えがどこにあるか見つけるコツ」が書かれているので、息子には分かりやすかったようです。ただ、例題だけは私も一緒にやっています。一緒に取り組みながら気を付ける点をさらにアドバイスすることで、息子は「一人でやるより、内容が印象に残る」と言っています。中学校では予習主義に。塾での取り組み方には成長が見えて感動!中学生から始めた「予習型」ですが、家で一度確認していることから心の余裕が生まれるようで、学校ではしっかり先生の話を聞き取り学べるようになりました。「予習型」は息子にあっているようです。Upload By ユーザー体験談また、通っている中学校では5教科すべてに先生方が作成した専用プリントがあり、生徒はそのプリントに黒板の内容や先生の話を書くようになっています。どこに何を書けば良いのかが一目瞭然でもあることから集中して学習できるようです。また、塾選びでは、高校受験を見据えて応用力をつけられるところを選択。先生の話が楽しいという理由で最終的に決めました。塾では自主的に問題に取り組むようになり、授業時間外に先生へ採点をお願いすることもありました。その姿に感動していたのですが、実はテキストを終わらせると先生から「検印」がもらえるそうで、その検印付きのテキストに憧れていたという単純な理由。それでも勉強する姿勢がついたことは大きな成長でした。Upload By ユーザー体験談息子は「勉強には終わりがないね」と嘆きつつも、目標の大学を目指しあきらめることなく毎日勉強を頑張っています。また、自分の特性も受け止められるようになり、今のうちに得意をさらに伸ばそうと英語に力をいれ、昨年無事英検3級も合格し、大喜びしておりました。目に見えにくい特性や学習の困難さにおいては、今も苦労が多くあり、その度に悔しいと落ち込むこともありますが、どうかこれまでの自身の積み重ねを否定することなく、これからも日々精進してほしいなと願っています。イラスト/志士ノまるエピソード提供/なの(監修:森先生より)勉強のつまずきについての体験談をありがとうございます。 お子さんに寄り添いながら、試行錯誤をして工夫を重ねられてきたのですね。 今ではしっかりとお子さんに合った勉強習慣が身について、英検合格まで達成されたとのこと、本当に頑張られましたね。さて、ASD(自閉スペクトラム症)の特性のひとつとして「認知の偏り」があります。 視覚的・聴覚的情報や記憶の定着に独自のパターンを持つことがあるのです。 そのため、漢字の「書き取り」が苦手でも「読む」ことは得意、といったケースがあり、勉強の方法に悩まれることも多いでしょう。 視覚的に全体を認識する能力が高い一方で、細部の記憶や短期記憶が難しいといったことが考えられます。「ブロックごとに分けて漢字を覚える」という方法は、この認知特性に合わせた素晴らしいアプローチですね。 全体像を分解して理解するのが得意なお子さんにはとっても効果的なのではないでしょうか。また、お子さんが「じっと座っていられない」という場合、感覚調整の難しさや不安が身体的なストレスとしてあらわれていると考えられます。そんな時には、今回のケースのように、折り紙やお絵描きなど、座ったままできる方法で気持ちを落ち着かせることが効果的です。 えんぴつ回しやハンドスピナーのような手遊び、感覚遊びで落ち着くこともありますね。 どのような方法が合っているか、試しながら探していくのがいいでしょう。発達障害は目に見えにくい特性ですので、時に周囲から誤解されてしまうこともあります。 医療機関などの専門家のサポートを受けながら、学校とよく相談して環境を整えることが大切です。 これからもお子さんが自分のペースで進んでいけるよう、応援しています。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2025年03月12日授業中トイレから戻ると、教室に鍵がかかってはいれない……Upload By かなしろにゃんこ。ある日、授業中にトイレに行きたくなったリュウ太は、先生に許可をもらい教室を出ました。トイレを済ませて教室に戻ると、ドアが開きません。いつの間にか鍵がかかっていたのです。先生が廊下に締め出すはずがないと思ったリュウ太は「誰かが中から鍵をかけたな!」と考え、頭にきて思いっきりドアを蹴りました。Upload By かなしろにゃんこ。Upload By かなしろにゃんこ。ドアを蹴った音で先生が気づき、鍵を開けてくれました。しかし、リュウ太は蹴ったことを注意されてしまいました。それでも、リュウ太には本人なりの理由があり、みんなの前で説明しました。「誰かがいたずらで、先生に気づかれないように鍵をかけたんだと思う。もしそんなことをされなければ、僕はドアを蹴らなかった!僕にこんなことをさせたのは、鍵をかけた人だから、僕は悪くない!」Upload By かなしろにゃんこ。「自分を守るため」リュウ太の考えUpload By かなしろにゃんこ。私は「ドアは蹴らずにノックで済ませればいいのに……」と思いましたが、リュウ太はこう言いました。「いつもからかってくる子がいて、先生以外の人は誰が悪いか分かったと思う。このみんなの前ではっきり言えば2度とこんなイタズラをしなくなると思ったからそうした!」リュウ太は、自分へのいたずらが繰り返されないように防ぎたかったようです。とはいえ、ドアを蹴るというやりすぎとも言えるリュウ太の行動に先生も頭を抱えたことでしょう。それでも、リュウ太の説明を聞き、先生は彼なりの理由を理解してくれました。この頃、リュウ太はクラスの男子によくからかわれていて、それがストレスになっていました。Upload By かなしろにゃんこ。リュウ太は「少しでもイヤなことが起きるのを防ぐには、“オレは弱くない!かかってこい!”という姿勢でいないとダメだった」と話してくれました。不条理と戦うためのトラブルならば……学童期、リュウ太はあちこちでトラブルを起こし、私はその尻拭いに謝ってばかりでした。「問題を起こさずに学校生活を送ってほしい」と願っていましたが、このときばかりは、不条理と戦うためのトラブルならば目をつぶろうと思いました。「自分を守るためなら、そういう方法でも仕方ないかな」そう思い、私はリュウ太を叱るのではなく、彼の考えを尊重することにしました。Upload By かなしろにゃんこ。最初にドアを蹴ったのはよくない行動でしたが、怒りにまかせて乱暴なふるまいを続けるのではなく、そのあと冷静に自分の意見をみんなの前でしっかり伝えられたことに、成長を感じました。これ以降、リュウ太が教室のドアを蹴ることはありませんでした。はい、二度とやらないでほしいと思ってハラハラ過ごしていた母でした。執筆/かなしろにゃんこ。(監修:初川先生より)リュウ太くんのドアを蹴ったこと、その理由についてのエピソードをありがとうございます。リュウ太くんがそれまでクラスのからかってくる子たちにとてもイライラさせられていて困っていたこと、そしてそれをいつか先生にもみんなにも伝えねばと思っていたことがよく分かる一件でした。たしかにドアを蹴ることはよくはないですし、ノックでも済むかもしれません。ただ、リュウ太くんにとって、「今、先生に、みんなに伝えなければ」と思ったことで、そしてある意味苦肉の策だったのでしょう。自分が弱くないということを伝えるというよりも、嫌なことをされて困っているんだ、そんなことはもうされたくないと強く訴えることは大事なことです。ただ、それを当該の子たちと対峙した場面でのみ伝えてもなかなか取り合ってくれないことも(残念ながら)あるかもしれず、学校の中では先生という大人のいる場面でそれを伝えられたのはよかったと思いますし、先生も頭ごなしに怒るのではなく、理由を聞いて、みんなに説明する機会も設けてくださり、よかったですね。学童期にさまざまトラブルを起こしたり、手や足が出たりするお子さんだと、周りの人たちも「またか……」や「粗暴な子だな……」とか、そのお子さんが悪いという前提で物事を見てしまうことが多いと思います。そして保護者の方も、とにかくもめごとを起こさずに過ごしてくれという願いを持つことでしょう。ただ、今回もそうですが、そのお子さんにはそのお子さんなりの強い思いがある場合があります。それが誤解や早合点によるものな場合もあり、話し合いながら修正する必要があることもありますが、「そう捉えたなら、そう思ってしまうよね」とお子さんの気持ち自体には理解ができる場面もあるでしょう。そのうえで、「しかし、○○したのはよくなかったかもね」と行動の話をしていただきたいなと感じます(いきなり問答無用で、「○○するのはダメでしょ!なんでそんなことしたの!」から入ると、本人の気持ちまで行きつくことなく、本人らもつらい胸の内を話そうとも思わなくなってしまうことが気がかりです)。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2025年03月11日