チケットぴあがお届けする新着記事一覧 (34/342)
2009年、2011年に上演され、好評を博したDIMOND☆DOGS「SAMBA NIGHT 2022」が、東京・博品館劇場にて開幕、初日に先駆けてゲネプロが行われた。本作は3度目の再演となる人気演目。SHOW1、2の二部からなり、第一部は2つの盗賊団が「運命の宝石」を狙いカーニバルの一夜に起きる争奪戦を描く芝居仕立てのダンスショー。宇月颯率いる「サファイアムーン」と、中塚皓平率いる「サニールビー」、それぞれ性格の違うチームが、ダンスで物語を進行していく。さらに第二部はサンバ、ラテン、タンゴ、ジャズと様々なジャンルで魅せるショー。こちらもゲスト含めた全メンバーが踊り、歌う、気分が盛り上がるステージだ。DIAMOND☆DOGS中塚、咲山類が中心となり創り上げていく今作は、まさに「ダンス・ダンス・ ダンス、&ソング・ショー」。ゲストには宝塚歌劇団で屈指のダンサーと謳われた宇月颯、沙月愛奈が出演。宇月は男役時代を思わせるスタイリッシュな衣装で、ダンサーとしての魅力を遺憾なく発揮。咲山、小寺利光と披露するパワフルな歌声も見どころ。宝塚退団後、初の舞台出演となる沙月も、SHOW1では2チームから取り合われる可憐な魅力をもった宝石を、SHOW2ではキレのあるかっこいいパフォーマンスをみせた。さらにD☆D作品には常連となる、米原幸佑、木戸邑弥、小寺、常川藍里、穴沢裕介も出演。木戸、穴沢は、Homer、廣瀬真平と共に、第一部では宇月率いるチームで、よりスタイリッシュに揃ったダンスをみせる。米原は、和田泰右、新開理雄とともに中塚率いるチームに。コミカルなシーンもあるナンバーは、D☆D常連だからこそのチームワークにも注目だ。小寺、常川藍里は咲山とともに、ステージでの歌唱パートを担当。第1部では沙月とともに「人ではない」役となり、舞台をミステリアスに演出。第2部は打って変わってシンガーとしてステージを盛り上げた。難しいことを考えず、ダンサー、シンガーたちのパワフルなパフォーマンスを楽しむことができる「SAMBA NIGHT 2022」。DIAMOND☆DOGS流のカーニバルはぜひ劇場で体験してほしい。公演は5月29日(日)まで、東京・博品館劇場にて。5月25日(水)18:30、26日(木)18:30、27日(金)14:00公演はアフタートークも開催予定。詳しくは公式ホームページにて。
2022年05月26日7月23日(土)・24日(日)の2日間、舞洲スポーツアイランド特設会場にて開催される、夏フェス「ジャイガ」こと『OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL 2022』。今年は続々と各地で春フェスが開催されライブシーンが盛り上がってきており、夏に向けてさらに期待が高まるところ。『OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL 2022』チケット情報ついに、最終アーティストが発表に!23日(土)に秋山黄色、ねぐせ。、Reol、24日(日)にasmi、osage、DISH//、マカロニえんぴつの計7組が決定した。2日間合わせ、合計42組のアーティストが集結!大人から子供まで最大限楽しめる、ジャイガならではの様々なジャンルのアーティストが出演する。チケットは、5月31日(火)23:59までセブン-イレブン先行(抽選)受付中。
2022年05月25日センセーショナルなデビューから20年。ノラ・ジョーンズが、10月に5年ぶりとなる来日公演を開催する。今回の日本ツアーは、札幌、仙台、東京、大阪の4都市6公演を予定している。NORAH JONES チケット情報アルバム『ピック・ミー・アップ・オフ・ザ・フロア』をリリースした2020年の秋に来日する予定だったが、新型コロナウイルスによる影響で、予定から2年後にようやく実現することとなった。デビュー20周年というアニバーサリー・イヤーでの来日を、何よりもノラ本人が楽しみにしているとのこと。甘くスモーキーな歌声と美しいピアノに酔いしれる特別な夜を過ごしてほしい。公演は、10月11日(火)札幌文化芸術劇場 hitaru、10月13日(木)ゼビオアリーナ仙台、10月14日(金)・16日(日)・18日(火)日本武道館、10月17日(月)大阪城ホールにて。5月25日(水)12:00から31日(火)23:59まで、東京・大阪公演のいち早プレリザーブ(抽選)を受付中。
2022年05月25日熊川哲也が芸術監督を務めるKバレエ カンパニー「カルメン」のリハーサルの模様が公開され、カルメンとホセを演じる4組のうち日高世菜&石橋奨也、成田紗弥&山本雅也、小林美奈&堀内將平の3組が、2幕2場(闘牛場の前)のシーンを披露。さらに4年ぶりの舞台出演となる浅川紫織はアリア「ハバネラ」のシーンのダンスを披露し、その存在感を見せつけた。2幕2場の闘牛場前のシーンは、ホセが闘牛場からカルメンを連れ出すも、もはやカルメンの心は彼にはなく、何を言っても彼女の心には響かず、嫉妬に駆られたホセはカルメンの首に手をかけ、最後は逃げるカルメンを銃で撃つというシーン。演出・振付を手掛けた熊川だが、基本的に演出を押し付けることなく、それぞれのダンサーの解釈に委ねているとのこと。最初に登場したのは日高と石橋のペア。昨年、カンパニー史上初のプリンシパル入団を果たし、新時代を背負う存在と期待を集める日高はカルメンの自由奔放な魅力に重きを置き「歌うように踊れたら」と語り、石橋はホセを「真面目で一途」と評し、最後の感情は「怒りが強い。プロローグから(覚悟を)決めている感じ」と語る。その言葉を体現するかのように、石橋のホセは激しくカルメンを求め、すがりくつも、日高のカルメンはするりと彼の束縛を振りほどき、感情のまま奔放に踊り、最後は激情をそのまま込めたようなホセの弾丸を受けて倒れる。続いて、成田&山本ペアが登場。山本はホセの根底にあるのは「怒り」と「哀しみ」であり「なんで伝わらないんだ?」という思いが彼に引き金を引かせることになると分析。一方の成田は、そもそもカルメンにとってホセはあくまで「一晩限りの相手」であったのにも関わらず、激しく迫ってくるホセを「煙たがっている」と語っており、まさに2人の温度差の違いを巧みに表現。怒りと悲しみを激しくぶつける山本のホセを、成田のカルメンは冷たい怒りさえ感じさせるほど決然と拒否するさまが感じられる。3組目の小林と堀内のパフォーマンスからは、とにかく豊かな感情のぶつかり合いが伝わってくる。「真面目に生きてきた青年が全てを捨てて来たのに、捨てられてしまう。傷ついて、愛を伝えようとするけど、伝わらずに混乱してしまう」と語るように、堀内のホセからは戸惑いと混乱が、そして「ストレートに生きてきた自由な女。周りを巻き込んでいきたい」という小林のカルメンからは天衣無縫の彼女の魅力が情感豊かに伝わってくる。最後に浅川が「ハバネラ」を披露。「今日はわからない。明日かもしれないし、一生ないかも。私に惚れるのは自由だけどお気をつけなさい」という劇中の歌詞を心に宿し、カルメンを演じていると語る浅川。群がる男たちに挑発的な笑みを振りまきつつ、女王然とした強さと誰にも縛られない奔放さを備えた魔性の女を見事に体現する圧巻のパフォーマンスを見せつけた。本公演は6月1日から5日までオーチャードホールで上演。取材・文:黒豆直樹
2022年05月25日2017年の発足以来、オリジナル作品や、国内外のオペラ・文学作品を題材とし多彩な作品に取り組む、日本舞踊未来座=SAI=。「=SAI=」は継承と革新を意味する「Succession And Innovation」の頭文字。現代に息づく、新しい日本舞踊の創造に取り組む公演を毎年上演し、日本舞踊の伝統をつむぎながら、「いま」輝き、「未来」へと光を放つ、そんな願いが込められている。毎年テーマとなる「SAI」には異なる漢字が当てられており、今年は「才」となった。上演作品は誰もが知る普遍的名作『銀河鉄道999』と、5周年にふさわしいテーマ、演目が揃った。脚本は、劇場版『銀河鉄道999』、『さよなら銀河鉄道999』を元に構成。作品のテーマである「受け継がれる想い」に、舞踊家たちが背負う使命ともいえる「芸と思いを受け継ぐ」ことを重ね、オリジナルで書き下ろされた。アニメやミュージカルと、様々な手法で発表されてきた『銀河鉄道999』。今公演では、着物をベースにアレンジされた目に新しい衣装、洋楽・邦楽を取り入れた音楽で舞台を彩り、日本舞踊ならではの表現を駆使した振り付けで、「受け継がれる想い」の大切さを、日本舞踊でしかできない技術と表現で伝える。主演となる星野鉄郎役には、12年に第69回東京新聞主催全国舞踊コンクール邦舞第1部1位、15年には(公社)日本舞踊協会主催各流派合同新春舞踊大会にて大会賞を受賞する他、多数の舞台に出演、振り付け・演出も行う藤間直三。同主演となるメーテル役には、古典演目はもちろん創作舞踊劇場『火の鳥』、『陰陽師』にて主要キャストを勤め、優れた技術と豊かな表現力を持つ、花柳笹公。さらに第4回公演では構成、演出、出演すべてを務め、本作でもプロジェクトメンバーの一人として制作にかかわる松本幸四郎が、星野鉄郎、キャプテン・ハーロックなどの声で出演し、作品にさらなる厚みを持たせる。若手からベテランまで、総勢64名の個性豊かな舞踊家たちが磨き続ける「才」を、ぜひ劇場で体験してほしい。公演は2022年6月3日(金)から6月5日(日)まで、東京・国立劇場 小劇場にて。チケットぴあでは、チケット発売中。
2022年05月24日演劇ユニットiakuを率いる横山拓也の代表作『エダニク』。2009年に発表し、同年に日本劇作家協会新人戯曲賞を受賞、高い評価を得て再演を重ねている作品だ。食肉加工センターの一室を舞台に、取引先の新入社員と加工センターの職人ふたりが何気ない会話の中で食肉解体の仕事や企業間の駆け引きなど、さまざまな価値観をぶつけ合う三人芝居。今回は、心の機微の丁寧な表現に定評がある演劇集団円の内藤裕子が演出を手掛け、横山と初タッグ。主演は多彩な活躍をみせる、ふぉ~ゆ~の辰巳雄大、そして加藤虎ノ介、小日向星一という組み合わせで。大好きな横山作品に初挑戦が叶った辰巳が、その熱い思いを語った。「エダニク」チケット情報「ついに横山さんの本の世界に飛び込めると、お話をいただいた時は心が躍りました。そして、また役者人生の中でたくさんの挑戦ができる作品に巡り合えたと、うれしく思っています」と喜ぶ辰巳。横山作品の魅力を「登場人物の生活感まで感じる脚本に特に魅力を感じています。僕が一番大切にしているのは、その役としてその場所で生きること。その人の人生や生活感を背負って芝居をやりたいと思っているので」。今回演じるのは食肉加工センターの職員で33歳の沢村。妻子がいる役に初挑戦だ。「仕事に誇りを持ち、人付き合いもこなす。こだわりを強く出さず、軸は家族の生活。妻子がある方の空気感を持ってそこにいることができれば」と、信頼する演出の内藤と役の深化を目指す。役づくりへの準備に観た映画で、ナイフの持ち方や働く人たちの体にも注目し「肩や腕の筋肉の付き方が独特だなと思ったので、ジムに行こうかと。できることはすべてやりたいタイプなので、体も説得力を持ってステージに立ちたい。お客様には演劇というよりドキュメンタリーのような作品に映ったらいいなと思うので、しっかり準備したいです」。共演者の小日向を「柔らかい空気の持ち主」、加藤は「存在感やたたずまいにオーラがある」と言い、「3人で信頼感を持って舞台上で生きていきたい」と話す。作品の魅力は「お客様にも3人の部屋の中で一緒に観ていただいているような臨場感が魅力のひとつかと思います。観終わって食へのありがたみや『いただきます』『ごちそうさまでした』という言葉の意味を、皆さんそれぞれの価値観で改めて考える時間になれば素敵ですね」。今回「役者として確実にステップアップしたという作品にしたい」、ふぉ~ゆ~のメンバーにも「いつもの辰巳じゃない芝居をせたい」と強い思いで臨む。コロナ禍で数本の大阪公演の中止を経験し「大阪で上演できる喜びと責任感を改めて感じています。今回、東京で成熟させて、しっかり作品の魅力を届けに行きます!」。公演は6月4日(土)大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールにて。チケット発売中。取材・文:高橋晴代
2022年05月24日片岡愛之助と戸次重幸。それぞれ個性あふれる魅力を持ち、多彩な活躍を見せるふたりが次回挑むのはフランス発の大ヒット喜劇。本格的な演技共演は意外にも本作が初めてという彼らに、役者としてのお互いの印象や作品の見どころなどを聴いた。『奇人たちの晩餐会』は、フランス喜劇を代表する脚本家フランシス・ヴェベールが、1998年に発表した舞台作品。さらに彼自身が監督を手がけ映画化もされたシチュエーションコメディだ。舞台となるのは、パリに住む編集者のピエール(戸次重幸)が友人たちと毎週水曜に開くディナー。主催者たちは、そこに“とっておきの馬鹿ゲスト”を同伴し、その中からキング・オブ・馬鹿を決めるという悪趣味な会だ。ピエールが今回のゲストに選んだのは、マッチ棒を30万本以上使って巨大な模型を作る変人で、官庁に勤めるフランソワ(片岡愛之助)。しかし、ピエールは晩餐会直前にギックリ腰に。さらに妻は彼の悪趣味に耐えられず、彼のもとを去ってしまう。止むを得ず、ディナーをキャンセルしようとした矢先、フランソワがアパートに現れたことから、ピエールは人生最大の危機をむかえることに…!「『この先どうなるんだろう』と思いながら台本を読んでいたらあっという間にクライマックスという感じでした(笑)。お客さまにも物語の結末がどうなるかを想像しながら観て頂きたい」と愛之助。フランソワについては、「真面目で親切丁寧な、いわゆる“いい人”なのですが、良かれと思ってピエールにしてあげることが全て裏目に出てしまう…。その辺りもお楽しみください(笑)」。一方、慢性腰痛のため、ぎっくり腰のピエール役にはうってつけと語るのは戸次。「ピエールはひと言でいえば、最低なやつ(笑)。常に人より優越感を感じていたいタイプで共感はできませんが、こういう人いるなってちょっと思ったり(笑)。ピエールの立場で観て頂くと、ひと時も心休まらない緊張感を感じるところも見どころのひとつではないでしょうか」と笑った。互いの印象を聞かれ、「戸次さんは男前で何でもできるというイメージ。役者としても人間としても器用な方という印象があります。共演が今から楽しみですね」(愛之助)。「面白い芝居をされる方は、その方自身が面白いというのが僕の持論。愛之助さんのお芝居を見るたびに“面白いな~”と思っているので、これから愛之助さんの人となりを知っていけるのもワクワクします」(戸次)。演出を務めるのは、これまで様々なヒット舞台に携わってきた山田和也。山田の演出は『五瓣の椿』出演時以来17年ぶりという愛之助は「この脚本をどんなふうに演出されるのか興味津々」と笑顔。山田が演出を手掛けた『巌流島』と『笑いの大学』が観劇人生のベスト5中2作品と評する戸次も、楽しみで仕方ない様子だ。2人の芸達者俳優が山田演出の元でどんなシチュエーションコメディを見せてくれるのか。公演は7月9日(土)・10日(日)博多座にて。その他、東京、大阪、長野、愛知で上演。チケットは発売中。
2022年05月24日声だけでディズニー音楽を奏で、世界中のファンを魅了してきたアカペラグループ「ディカペラ」。この夏、待望の3年ぶりの日本公演が決まった。演奏曲の半分は新曲というディカペラの新たな世界を、音楽監督のディーク・シャロンさんとバリトン担当のオーランド・ディクソンさんが語ってくれた。ディズニー初の公式アカペラグループとして2018年に結成。美しいハーモニーで世界中の人々を魅了してきた「ディカペラ」。日本でも19年に全国公演が行われ、夢の国に迷い込んだかのような楽しいステージで、老若男女を熱狂させた。ただその後、コロナ禍によってグループは3年近く公演活動を休止せざるをえなかった。「夏の日本公演は、私たちが世界に本格的にカムバックする最初の一歩。大好きな日本のみなさんに最高のギフトを贈ろうと、メンバーやスタッフ一同、心待ちにしています」と音楽監督のディーク・シャロンさんは語る。日本公演では、おなじみの最新ヒット曲から昔の曲まで、ディズニー音楽の集大成となる曲を披露する。なんと29曲中、16曲が新曲。リアル会場での本格的な公演で演奏されるのは、日本初という曲が大半を占めるというから楽しみだ。前回同様、ステージの大型スクリーンにはディズニーアニメの映像やライブアクションが映し出され、サプライズの演出も用意されているという。「コロナ禍でメンバーと一緒に歌えなくなったことで、改めて自分にとってディカペラというグループの存在の大きさを痛感しました。子供時代にワクワクしながら、夢中で見ていたディズニー映画の音楽を、アカペラで日本のみなさんと共有できることは大きな喜びです」とバリトン担当のオーランド・ディクソンさんは語る。アカペラは「鳥がさえずるように、人類が声を使って思いを共有し、絆を深めてきた、音楽の最も古い形態」とシャロンさんは言う。そんなアカペラで、時代を超えて老若男女の心をとらえてきたディズニーの音楽を奏でる。それこそが、ディカペラというグループの最大の魅力である。さらにすごいのが、メンバー一人ひとりがソロとして活躍できる実力の持ち主であることだ。「全米1,500人以上の応募者から選び抜かれたメンバーで結成されたディカペラは、全員がリードシンガーであり、スーパースターという豪華なグループ」とシャロンさんは自負する。実力派シンガーたちの高さや質感の異なる多様な声が、縦横無尽にからみあい、変化してく。そのハーモニーの美しさは、声による魔法のようだ。「アカペラを通して、調和のすばらしさを人々に伝えたい。どんな困難も人が力を合わせることで解決でき、新たな道が切り開かれると信じています。それを体現しているのがディカペラの音楽です」(シャロンさん)。「大好きな日本のみなさんと同じ空間と笑顔を共有し、この夏、最高の思い出をつくりたいと思っています」(ディクソンさん)声が持つ力、音楽の喜びをわかち合い、老若男女がみんなでとびきりの笑顔になれる。ディカペラの日本公演が、そんな今の時代にもっとも必要な空間となることは間違いない。
2022年05月24日8月20日(土)・21日(日)の2日間、東京・大阪で開催される『SUMMER SONIC 2022』。SUMMER SONIC 2022 チケット情報大阪公演のみのサプライズとして、8月21日(日)MOUNTAIN STAGEヘッドライナーにYOASOBIの出演が決定した。日本武道館で初の有観客ライブを大成功におさめ、Spotifyの“2021年海外で最も再生された日本のアーティスト”ランキングにて1位を獲得し、米国のニュース情報誌『TIME』に掲載された“The10 Best Songs of 2021”に『怪物』が選出されるなど、海外からの注目も集めているYOASOBIのステージは必見!明日からチケット一般発売日の5月28日(土)まで毎日、ソニックマニアもしくはサマソニ関連について発表があるそうなので、最新ニュースがチェックできるSNSの登録を!一般発売に先駆け、5月26日(木)23:59まで、大阪公演のチケット先行先着プリセール実施中。
2022年05月24日世界的な童話『オズの魔法使い』が、新たな物語と音楽で新作ミュージカル『DOROTHY~オズの魔法使い~』として上演される。ドロシーを演じるのは、本作が単独初主演となる桜井玲香。「カンパニーを引っ張っていけるように自信を持って頑張りたい」という桜井に話を聞いた。ミュージカル「DOROTHY~オズの魔法使い~」チケット情報『オズの魔法使い』はライマン・フランク・ボームが1900年に児童書で出版。1939年にはハリウッドで映画化され、ジュディ・ガーランドが演じた少女ドロシーは世界的なアイコンとなった。桜井は「大人でも楽しめる世界。まさか、この年でドロシーを演じることができるなんて」と微笑む。原作はアメリカ、カンザス州で暮らすドロシーが、臆病なライオンや心を持たないブリキ男らと共にオズの国を旅する物語だ。今作では、オペラから演劇、映像作品など幅広く手掛ける田尾下哲が演出・脚本を担当し、とある都会の大学オーケストラ部を舞台に展開。オケのコンサートマスターのドロシーは、学生最後の定期演奏会を前に他の楽団員たちと意見がすれ違う。ショックを受けたドロシーは、自らヴァイオリンを封印しようとすると音楽の都「OZの王国」に飛ばされる…。桜井演じるドロシーは気の強いお嬢様で、“バリバリ”のプロ志向だという。「バリキャリ志向でも意外とドジで、決して完璧ではない子だろうなと。今までのドロシーのイメージが変わると思います」。宮川彬良が手掛ける音楽にも注目で、桜井は「私やキャストの歌声を聴いてから曲を作られるとのことで、実際にお会いして歌わせていただきました。どうなるのかすごく楽しみです」と期待を膨らませる。2019年に乃木坂46を卒業後、数々のミュージカルに出演。「今思えば、知らないことは強いなと思うぐらい最初は突っ走れたんです。でも、ある作品で帝国劇場に立たせていただいて、帝劇のレベルの高さを肌で感じ、自分の無知や至らなさを痛感してトラウマになるぐらいにへこみました。それでも続けさせてもらえているのは、何か意味があるから。これからもしっかりと舞台に向き合っていきたいです」と熱を込める。『オズの魔法使い』の登場人物たちは、知識や勇気など、自分にはないと思い込んでいたものが、実はあったことに気づいていく。桜井がないと思っていて発見したことについて聞いてみると、「舞台でのハプニング対応力ですね。“出落ち”の逆をやってしまったんです。俳優さんがセリフを言っている最中に、私の出番でもないのに舞台に出て行ってしまって。皆、びっくりしていました(笑)。何事もなかったように笑顔ではけましたが、よくあんな大失敗をして、同じテンションでまた演じられたなと(笑)」。余裕とまではいかないが、今は、開き直ってハプニングも楽しめるようになったという。本作で、頼もしいドロシーを見せてくれそうだ。公演は8月20日(土)~28日(日)東京・日本青年館ホールを皮切りに、全国10都市を巡演。関西公演は、9月16日(金)~19日(月・祝)兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールにて。取材・文:米満ゆう子
2022年05月23日2人のゲスト声優に50の質問をぶつけ、ゲスト自身が気づいていなかった深層心理を探るイベント「ある日のアルフレッド研究所」が、6月25日(土)に東京・浅草にある雷5656会館のときわホールにて開催されることが決定した。アルフレッド研究所は、心理学を通して、“これまでの自分”と“これからの自分”を知ることのできる研究所。その研究員として、『KING OF PRISM』などに出演している寺島惇太がホストとなり、2人のゲストは被験者として研究所に招待されるという設定だ。6月25日に開催される初回のゲストは、『ハイキュー!!』や『東京リベンジャーズ』で人気を博している林勇と、『うたの☆プリンスさまっ♪』や『アイドルマスター SideM』などに出演し、アーティストとしても活躍している寺島拓篤。その2人と親交がある寺島惇太が、天の声として50の質問をぶつけていく。その回答を受け、プロフェッショナル心理カウンセラーの浮世満理子が、ウラに隠れている深層心理を分析。新たな自分を知った2人がどんな反応をするのか、イベントの参加者となって一緒に「研究」しよう。イベント「ある日のアルフレッド研究所 File.1」は、13:30開演と17:00開演の二部制で開催となる。配信公演あり。現地参加・配信参加のどちらも各公演のチケットのみ、または当日の模様を収録したDVDがセットとなったチケットが選択できる(配信のみ、第1部・第2部の配信チケット+DVDのセットも用意 ※1,100円お得)。DVDには第1部・第2部の両公演に加え、特典映像を収録した2枚組を予定しており、イベントの模様やオフショットを収録したブックレット付きとなっている。『ある日のアルフレッド研究所 File.1』開催日時:6月25日(土)第1部:開場13:00 / 開演13:30第2部:開場16:30 / 開演17:00会場:雷5656会館 ときわホール出演:林勇、寺島拓篤寺島惇太(研究員 / MC)浮世先生(プロフェッショナル心理カウンセラー)
2022年05月20日21回目を迎えるジャズフェスティバルTOKYO JAZZが東京芸術劇場とお届けするスペシャルプログラム。世界を舞台に活躍するジャズ作曲家、挾間美帆プロデュースのもと、最注目アーティストの中村佳穂をスペシャルゲストに迎え、MISIAとの共演など幅広い活躍で知られるトランペッター黒田卓也、millenium paradeのメンバーでもあるピアニスト江﨑文武とドラマー石若駿、人気実力派ベーシストの須川崇志が集結。映画とジャズをテーマにまったく新たなステージを展開します。中村佳穂のヴォーカルをフィーチャーする『竜とそばかすの姫』や『ダンサー・イン・ザ・ダーク』、今年のアカデミー賞で作品、監督賞など 計7部門にノミネートされた、バーンスタインの『ウエスト・サイド・ストーリー』、今年4月に開催されたグラミー賞で5冠に輝いたジョン・バティステが作曲し、第93回アカデミー賞長編アニメーション賞、 作曲賞にも輝いた『ソウルフル・ワールド』、挾間美帆が編曲に参加した『エヴァンゲリオン』シリーズ(鷺巣詩郎)など、バラエティ豊かなラインナップが揃いました。映画音楽をフレッシュなスピリッツで演奏。オーケストラの豪華なサウンドと共に至福の音楽をお届けします。挾間美帆コメント人生をかけての夢だった管弦楽ジャズ・コンサートのプロデュースが叶った「NEO-SYMPHONIC JAZZ at 芸劇」と、のちに首席指揮者を務めることになるデンマークラジオ・ビッグバンドをはじめ世界中のジャズ音楽家と私を繋いでくれたTOKYO JAZZ... 私の人生において、とても大きな意味を持つふたつのイベントがコラボレーションすることになり、大変興奮しています。TOKYO JAZZが創り上げてきた“祭典”の要素をより盛り上げようと、目も眩むような本当に素晴らしいゲスト・ミュージシャンたちが集まってくれました。今までのイメージを刷新する最新のシネマ・ジャズ・コンサートです。どうぞご期待ください!挾間美帆中村佳穂コメントこんにちは、中村佳穂です。未だに沢山の弦の音を聴くと胸が震えて泣きそうになるのに、共に歌えるなんて!全身で喜ぼうと思います。どうぞよろしくお願い致します!中村佳穂
2022年05月20日『billboard classics CHEMISTRY Premium Symphonic Concert 2022』が、7月27日(水)東京文化会館 大ホール、8月7日(日)フェスティバルホールにて開催される。CHEMISTRY チケット情報デビュー後ほどなくして2004年に行われた『CHEMISTRY in SUNTORY HALL~響~』以来、実に18年ぶりとなるフルオーケストラを従えての公演を前に、CHEMISTRYのふたりからコメントが到着。堂珍嘉邦「21年目のこのタイミングで、再びオーケストラの皆さんと一緒にステージに立てる機会をいただけたのは、本当に恵まれていると思います。20年間歌ってきた曲の中から、オーケストラのみなさんと楽しくコラボレーションできる曲達をピックアップしました。どうなるか想像がつかない分、今からワクワクしています」川畑要「2004年のオーケストラ公演のことははっきり覚えています。あれから18年経って自分の歌がどれだけ変わったか、自分がどう成長できているのか確認できる場なので、ある意味挑戦だと思っています。あの独特の緊張感を皆さんと一緒に楽しみたいと思います」国内外で精力的に活躍する指揮者の栗田博文のもと、2度目の共演となる東京フィルハーモニー交響楽団、そして初共演の大阪交響楽団とともに、また、CHEMISTRYとこれまでも舞台をともにしてきた渡辺シュンスケをゲスト・ピアニストに迎えて行われる新たなステージに期待したい。チケットは、5月21日(土)10:00より一般発売開始。
2022年05月20日6月19日(日)の東京国際フォーラム ホールAを皮切りに3会場で開催される「billboard classics Mai Kuraki Premium Symphonic Concert 2022」。2019年以来3年ぶりとなる今年は、東京に加え、初の愛知・京都を含めた3都市での開催となる。すでに演奏予定曲として発表されている『渡月橋 ~君 想ふ~』『Secret of my heart』『冷たい海』などのヒットソング、そして昨年発売の最新アルバムから『Sea wind』のほか、どんな楽曲たちが新たにオーケストラアレンジで披露されるのか、各地のファンの期待もますます高まっていることだろう。倉木麻衣 チケット情報そんな中、2013年に東京芸術劇場で行われた倉木麻衣の2度目のシンフォニック・コンサートである「Mai Kuraki Symphonic Live -Opus2-」が、5月14日よりU-NEXTにて見放題配信されている。このコンサートは、オーケストラアレンジされた華やかな楽曲はもちろん、通常のライブツアーでは見られない豪華絢爛なドレス衣装、そしてステージ後方のパイプオルガンも含めて丸ごと舞台セットのように魅せた圧巻の照明と、聴きどころも見どころも満載の公演だ。倉木麻衣の歌声がオーケストラの響きによってより活きるシンフォニック・コンサート。体験したことのない人はこの配信を見て雰囲気を知ることができ、今ツアーに参加を予定している人は予習になる、そんな良い機会になりそうだ。なお、U-NEXTでは、厳選された5曲のMVと、昨年12月に配信限定で行ったライブ「Mai Kuraki Live Project 2021 “unconditional LOVE”」(※)をDolby Atmos(R)対応で見放題配信中。バンド編成のライブとの違いも楽しめるので、こちらもチェックして欲しい。※LOVEの「O」はハートマークが正式表記。公演は、6月19日(日)東京国際フォーラム ホールA、6月24日(金)愛知県芸術劇場 大ホール、7月1日(金)ロームシアター京都 メインホールにて。チケットは発売中。
2022年05月20日7月26日(火)になんばHatchで開催される『なんばHatch 20th Anniversary ~Hey Music! Let’s Change the World!!~』に、ザ・クロマニヨンズとGLIM SPANKYの出演が決定した。本公演は、2002年7月にオープンしたライブハウス・なんばHatchの20周年企画。ザ・クロマニヨンズ×GLIM SPANKYチケット情報5月20日(金)17:00から31日(火)23:59までチケットオフィシャル先行(抽選)を受付中。『なんばHatch 20th Anniversary ~Hey Music! Let’s Change the World!!~』▼7月26日(火) 19:00なんばHatch1Fスタンディング-6000円(整理番号付、ドリンク代別途要)[出演]ザ・クロマニヨンズ/GLIM SPANKY※未就学児童は入場不可。
2022年05月20日「ブロードウェイミュージカル『RENT』25周年記念Farewellツアー来日公演」が、5月18日に東京・東急シアターオーブで開幕した。『RENT』は20世紀末の米ニューヨークを舞台に、HIV感染症や友人の死、ドラッグや同性愛といった社会的困難に直面しながらも懸命に生きる若き芸術家たちの姿を描いたミュージカル。オフ・ブロードウェイでの初演(1996年)を経て、ブロードウェイ進出後に約12年ものロングランを記録し、世界で上演されている青春群像劇だ。オリジナル演出版の来日公演はコロナ禍を超えた4年ぶりで、初演20周年を記念して立ち上がった全米ツアーの集大成となる。演出には、初演のマイケル・グライフ版が採用されている。固定セットかつ映像効果の活用は最低限で、それだけにキャストの肉体や歌声が際立った。2幕冒頭の名バラード「Seasons of Love」をはじめ、疾走感あふれるロックチューン「Rent」、自由を求める芸術家の大騒ぎ「La Vie Boehme」ではカンパニーの一体感を目の当たりに。中でも作品に通底する“No Day But Today(大切なのは今この瞬間)”のメッセージに集約されていく「Another Day」が聴かせる。ミミがロジャーにモーションをかける「Out Tonight」では、振り乱した髪からラメが舞う迫力のパフォーマンス。奔放なモーリーンの元カレ・マークと今カノ・ジョアンが不本意ながらも意気投合する「Tango: Maureen」では二人の踏むタンゴのステップが楽しい。エンジェルとコリンズが愛を誓う「I’ll Cover You」は悲しいリプライズに注目だ。一曲一曲が各キャラクターの抱える葛藤やドラマに満ちており、目と耳が離せない。キャストの躍動感で魅了するステージには、ドキュメンタリー作家を目指すマークが撮影した映像がリアルタイムでうつし出され、キャストを乗せた美術セットが動くなど劇効果にあふれた新演出版には見られない素朴なシンプルさがある。本作の作詞・作曲・脚本を手がけたジョナサン・ラーソンの半生を映画化した『tick, tick...BOOM!』(2021年)で彼が覗かせた初期衝動が形になっているようにも見受けられ、感じ入った。開幕に際して、ロジャー役のコールマン・カミングスは「コロナ禍でも劇場で待ってくれている皆さんの存在が自分の支えになりました」とコメント。2018年の来日公演にアンサンブルで出演したマーク役のJ.T.ウッドは「生きることの大切さを謳う『レント』で劇場に戻って来ることができて幸せです」と観客にメッセージを送った。オリジナル演出と本カンパニーにFarewell(お別れ)すべく、今この瞬間しかないラストチャンスを見届けてみては。上演時間は約155分(20分休憩を含む2幕)。公演は5月29日(日)まで。取材・文:岡山朋代
2022年05月20日夏フェス「ジャイガ」こと『OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL 2022』。7月23日(土)・24日(日)の2日間、舞洲スポーツアイランド特設会場にて開催される。『OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL 2022』チケット情報3月から続々と出演アーティストを解禁し、現在第6弾まで発表済み。このあとも追加アーティストが発表される予定なので期待して待とう。また「ジャイガ」公式アプリもリリースされているので、こちらもぜひダウンロードして必要な情報をチェックして。チケットは、5月31日(火)23:59までセブン-イレブン先行(抽選)を受付中。『OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL 2022』▼7月23日(土)・24日(日) 11:00舞洲スポーツアイランド特設会場1日券-9000円 1日券(小学生)-4000円2日券-17000円 2日券(小学生)-8000円[23日(土)出演]Crossfaith/coldrain/Suspended 4th/Survive Said The Prophet/さユり/湘南乃風/ずっと真夜中でいいのに。/Def Tech/ハンブレッダーズ/ビッケブランカ/Fear,and Loathing in Las Vegas/HEY-SMITH/マキシマム ザ ホルモン/mahina/ヤバイTシャツ屋さん/yama/Lenny code fiction/ROTTENGRAFFTY/他[24日(日)出演]androp/ウルフルズ/Omoinotake/ORANGE RANGE/キタニタツヤ/Creepy Nuts/sumika/Vaundy/FUNKY MONKEY BΛBY’S/04 Limited Sazabys/BLUE ENCOUNT/ベリーグッドマン/Penthouse/MY FIRST STORY/Mr.ふぉるて/優里/緑黄色社会/他※雨天決行・荒天中止。※小学生以上はチケット必要、未就学児童は入場無料。小学生以下の入場は保護者同伴のみ入場可能。※出演アーティストは都合によりキャンセル・変更となる場合があります。その際払い戻しは行いません。予めご了承ください。※チケット購入後のキャンセル・変更は一切出来ません。※公演中止の場合を除き、お客様の体調不良および新型コロナウイルス感染によるチケットの払い戻しは致しませんので、あらかじめご了承の上チケットをご購入ください。ご自身の体調や環境をふまえご判断くださいますようお願いいたします。※詳細はオフィシャルホームページ www.giga-osaka.com にてご確認ください。[問]キョードーインフォメーション■0570-200-888
2022年05月20日2人のピアニストがこの日のために特別なデュオを組み、それぞれの個性をぶつけあう、東京芸術劇場の「VS」シリーズ。第一線で活躍する音楽家同士の共演は、ライブ感と相まって特別な夜を演出してきた。第4回には、世界的ジャズ・ピアニストの山中千尋と、ピアニストとしてはもちろん、ボーダーレスに作曲家として活躍する妹尾武が登場する。互いに桐朋学園大学でピアノを学んだ“学友”でもあるという。「学内よりも学外で一緒になることが多かったのですが、仲良くしていた友人ですね。今回のようにコンサートで一緒に演奏するのは初めてですが、色々な曲を二人でアレンジしながら演奏してきたので、今回の“VS”シリーズのお話を頂いたとき、すぐに思い浮かんだのが妹尾さんでした」学生時代からその演奏や作品に接してきた山中からの、妹尾の音楽の魅力を尋ねた。「演奏についていえば、繊細でありながら非常にダイナミックな演奏する人です。とても幅広い音楽性の持ち主ですね。作品については、メロディのセンスが抜群です。ジャズの場合、複雑なコードやスケールを多用することも多いですが、彼はシンプルに旋律的な音楽を紡ぎ出すピアニストです。尊敬する音楽家の一人です」今回の演奏曲にはラフマニノフの「交響曲第2番」の第3楽章が含まれているが、これはラフマニノフ好きの妹尾の選曲だという。「妹尾さんは学生時代からラフマニノフ・フリークでしたね。私は同じロシアでも、倍音がたくさんあって複雑な、少し狂った感じのスクリャービンの方が好きだったのです。最近ラフマニノフのメロディの美しさとピアニスティックな書法の完璧さの魅力を再発見しているところです。今回は即興もたくさん入れる予定なので、私なりのラフマニノフを出せるようにしたいですね」山中の出身地である群馬県桐生市の民謡「八木節」も含まれているが、今回はもちろん二人で演奏する。様々なジャンルを横断する二人ならではの魅力あふれるコンサートとなりそうだ。「『八木節』は妹尾さんから“やろう”と言ってくださりました。八木節は私の郷里の民謡で日本はもとより、海外のコンサートでも数多く演奏しております。八木節は器楽的な要素が強い楽曲なので、思い切ったアレンジをしています。妹尾さんと私の2台ピアノならではの魅力を出していけるようにしたいです」(文:長井進之介)
2022年05月19日3年ぶり初の2日間開催となる、8/20(土)・21(日)に長崎市稲佐山公園野外ステージで開催される野外ロックフェス、Sky Jamboree 2022。今年で22回目を迎え、日割りと第2弾アーティストが発表。既に発表済みのストレイテナー、10-FEET、ROTTENGRAFFTY、THEイナズマ戦隊、SUPER BEAVER、マカロニえんぴつの6組に加え、フジファブリック、go!go!vanillas、ニガミ17才、Saucy Dog、Dragon Ash、日食なつこ、サンボマスター、佐野元春&THE COYOTE BAND、打首獄門同好会の9組が追加発表となった。チケットの一般発売は7/10(日)10時より開始。また一般発売に先駆けて、5/25(水)11:00~5/31(火)23:59 まで、SkyJamboreeオフィシャルwebサイトにてチケット先行を受け付ける。■Sky Jamboree 2022 ~one pray in nagasaki~日時:8/20(土)、21(日) 11:00開場12:00開演会場:長崎市稲佐山公園野外ステージ ※雨天決行(荒天の場合は中止)出演者=8/20(土)ストレイテナー / フジファブリック / go!go!vanillas / マカロニえんぴつ / ニガミ17才 / Saucy Dog / SUPER BEAVER / THEイナズマ戦隊8/21(日)10-FEET / Dragon Ash / 日食なつこ / ROTTENGRAFFTY / サンボマスター / 佐野元春&THE COYOTE BAND / 打首獄門同好会 and more
2022年05月18日2CELLOSのルカ・スーリッチ初のソロ来日公演が6月に開催される。公演は、6月25日(土)軽井沢大賀ホール、26日(日)東京国際フォーラム ホールC、27日(月)メルパルクOSAKAにて。ルカ・スーリッチ チケット情報内容は「LUKA SULIC LIVE! CELLO & PIANO Special Performance with Evgeny Genchev」と題したチェロとピアノによる構成で、ルカ入魂の初ソロアルバム『ヴィヴァルディ:四季』から「春」「冬」、そしてロックや映画音楽までジャンルレスなレパートリーが予定されている。ピアニストのエフゲニー・ゲンチェフはブルガリア出身、ロンドン王立音楽院等で研鑽を積み国際的なピアノコンクールにおいて15以上の受賞歴をもつ実力派だ。チケットは発売中。この来日公演を記念して、6月19日(日)までルカ・スーリッチの直筆サイン色紙が当たるキャンペーンを実施中。詳細はウドー音楽事務所ホームページをチェック!【ルカ・スーリッチ 直筆サイン色紙が当たるキャンペーン】ルカ・スーリッチ初のソロ来日公演を記念して、直筆サイン色紙を抽選で各公演3名様(合計9名様)にプレゼント!たくさんのご応募お待ちしております。詳細はウドー音楽事務所ホームページをご覧ください。■応募期間5月18日(水) 12:00~6月19日(日)23:59<詳細・ご応募はこちら>
2022年05月18日福田悠太(ふぉ~ゆ~)が主演を務める『ボーイング・ボーイング』において、開幕3日目の公演を鑑賞した。フランスの劇作家マルク・カモレッティが戯曲を手がけた本作は、1960年にパリで初演されたコメディ。日本を含めた世界中で上演が繰り返され、2008年度のトニー賞ではリバイバル演劇作品賞と主演男優賞を獲得した。1965年には映画化もなされている。物語の舞台は1960年代のパリ。国際線のキャビンアテンダント(以下CA)3人との三重生活を謳歌している建築家の“モテ男”ベルナール(室龍太)のもとに、旧友の“非モテ男”ロベール(福田)が訪ねてくる。驚き戸惑うロベールに、ベルナールが「フライトスケジュールをうまく管理すればバレない」と自慢した矢先、婚約者の3人(大友花恋・飯窪春菜・愛加あゆ)が同じタイミングでベルナールの暮らす空港近くのアパルトマンに立ち寄ることになって──。ベルナールの婚約者3人が顔を合わせることのないよう、悪戦苦闘するロベールの姿が何ともおかしい。演じる福田の“非モテ”仕草は絶品で、タイプの異なる美女揃いのCAに翻弄され鼻の下を伸ばしたかと思えば、事態が収集せず虚無の表情で立ち尽くすなど枚挙にいとまがない。緩急自在の間やバリエーション豊富なボケで、客席に爆笑の一体感を生み出していた。喜劇人としての本領発揮といえるだろう。対する室ベルナールは余裕綽々。話し方・身のこなし・表情ともに“プレイボーイ”そのもので、事態を引き起こしている張本人にもかかわらず悠然としている姿が笑いを誘う。このベルナールに仕える家政婦ベルタには、松本明子。米仏独とそれぞれ出身国の異なるCAに対して料理に工夫を凝らすなど三重生活を成立させようと必死だが、雇い主に対する文句が絶えない基本スタンスがひたすら滑稽だ。ベルナールの婚約者たちも、三者三様のコメディエンヌぶりを見せつけた。アメリカ人CAのジャネットを演じる大友は、奔放で大らかな恋愛観を発揮するユニークな役どころを愛らしい魅力で立ち上げる。飯窪扮するフランス人CAのジャクリーンは、3人の中でいちばん嫉妬深いキャラクター。ベルナールが外に連れ出しても帰宅してしまい万事休す、の事態をまっすぐに演じるほどおもしろい。ドイツ人CAジュディス役の愛加は、言動がひたすら熱くトゥーマッチ。終盤の急展開も、このマッドな愛加ジュディスなら「あり得るかも」と感じてしまう説得力に注目して欲しい。「3人が鉢合わせませんように」といつの間にロベール視点で手に汗握っている約140分(休憩含め2幕)の“搭乗”時間、ぜひご体感あれ。公演は5月29日(日)まで、東京・自由劇場にて。その後、6月3日(金)~5日(日)に京都・京都劇場と巡演する。チケットぴあでは当日引換券を販売中。取材・文:岡山朋代
2022年05月17日今年デビュー25周年を迎えるGRAPEVINEが7月から開催する全国ツアーの、追加公演が決定した。新たに発表されたのは、7月2日(土)東京・昭和女子大学 人見記念講堂公演、9月22日(木)新潟・NIIGATA LOTS公演、9月25日(日)大阪・大阪城音楽堂公演。大阪はバンドのホームタウンでツアーファイナルとなる。GRAPEVINE チケット情報本公演は、2002年にリリースされた5枚目のフルアルバム『another sky』のリビジッド (REVISIT/再現)・ツアー。アルバムには、シングルカットされた『ナツノヒカリ』や『BLUE BACK』、タイトルトラック『アナザーワールド』など、バラエティにとんだ楽曲がこの時期のGRAPEVINEならでは感性で収められている。また、アルバムに収録されている『ドリフト160(改)』のミュージックビデオも公開された。追加公演のチケットは、6月18日(土)一般発売開始。
2022年05月17日前進座が恒例にしている国立劇場での歌舞伎公演が間もなく開幕する。鶴屋南北作の古典歌舞伎『杜若艶色紫』(かきつばたいろもえどぞめ)は、「悪婆もの」と呼ばれるジャンルの歌舞伎で、主人公のお六は、今風で言うところの「ダークヒロイン」。破戒坊主の相棒とグルになって悪事に手を染めていたが、その悪事をきっかけに実の妹・八ツ橋が殺されてしまい、そこから改心してゆくという物語だ。主人公の悪婆・お六と、花魁・八ツ橋の二役を演じるのは六代目河原崎國太郎。祖父の五世国太郎は「悪婆ものの国太郎」と呼ばれるほど、晩年近くにこのジャンルの役々で名演を残したことで知られる。その三十三回忌の追善公演で、お六、八ツ橋ともに初役でつとめる。「お六は、ただの悪役ではなく、信念を持って行動する女性。頼りない夫の伝兵衛を食わせ、その弟の金五郎のかけ落ちを助けたりする。夫や身内を守るために相棒だった男をばっさり裏切る。自立していて、ある意味、現代的な女性像だと思います。そういう姿が痛快だから、江戸のご見物衆に大いに受けたのではないでしょうか。」文化12年(1815)の初演は、五世岩井半四郎が二役を演じて大ヒットだったという。タイトルにある「杜若」は、上演月の季節の花と半四郎の俳名「とじゃく」にかけたものだそう。南北劇には定評がある前進座が、全員初役で臨む41年ぶりの上演。願哲役の藤川矢之輔の愛嬌ある敵役や、佐野次郎左衛門を演じる嵐芳三郎の二枚目ぶりも楽しみだ。また、公演期間中には、五世国太郎の舞台衣装や写真などのロビー展示や、國太郎も出演するアフタートーク(5/21の15時開演の部)など、先代を偲ぶイベントが企画されている。
2022年05月16日平日午後の「とっておきアフタヌーン」はサントリーホールと日本フィルのコラボ企画。6月の公演には指揮者・鈴木優人とヴァイオリンの石上真由子が出演。ブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番とラヴェルの《ツィガーヌ》、メンデルスゾーンの《真夏の夜の夢》を演奏する[6月2日(木)サントリーホール]。“とっておき”が満載の公演だ。まずは、いくつもの“初めて”。6月にブラームスのソナタなどを収録したCDを出す二人。鈴木「でもお客さんの前では初共演なんです」ブルッフの協奏曲は、石上が子供の頃に一番好きだったという曲だ。石上「聴き憶えでよく弾いていました。でもソロでなくオーケストラ・パートを(笑)。旋律のラインがしっかりしているので、弾いていてすごく気持ちがいいんです。もちろんソロ・パートも。魅力的なメロディ・メーカーだと思います」鈴「ごく短い序奏のあとヴァイオリンから始まるので、すぐに石上さんの音が聴けます!ト短調という調性はヴァイオリンがすごく鳴りやすい。ロマンティックな短調で、アフタヌーンというより、昼ドラ悲劇に巻き込まれる感じかもしれません(笑)」石「美しい第2楽章、快活な第3楽章。ヴァイオリン協奏曲の代名詞のような曲です」鈴「これを弾かずにプロになるヴァイオリニストはいないんじゃない?」石「ぎょっ!(笑) 私はプロオケとは初めてです。レッスンでもやらなかったので」鈴「僕もピアノ伴奏は何度もしたけど、指揮はこれが初めてです」石「私はソリストとしてサントリーホールに立つのも初めて。楽しみです」《ツィガーヌ》は石上のとっておき曲。石「いろんな節目の曲です。CDデビューもこの曲がきっかけ。大阪フィルとの演奏がネットに上がってるんですけど、まだ面識もなかった指揮者の坂入健司郎さんが気に入ってくれて、坂入さんの縁で日本コロムビアから声をかけていただきました」ナビゲーター役の俳優・高橋克典が《真夏の夜の夢》を朗読するのも、かなりのとっておき。鈴「克典さんはネットで絵本の読み聞かせをしているんですけど、そのリアル版。シェイクスピアを短くわかりやすくしたものを、音楽と交互に朗読します。序曲以外はなかなか演奏されませんが、今回は物語つきで演奏できる。最後は結婚行進曲でハッピーに。かなり楽しいと思いますよ」石「私、中学生の時、学校の演劇祭で妖精パック役をやりました!」鈴「本当?じゃあ出てもらうおうかな(笑)」(宮本明)
2022年05月16日新国立劇場がオペラ芸術監督大野和士のもとで展開するバロック・オペラシリーズ、その一環として取り組む舞台、グルックの『オルフェオとエウリディーチェ』がまもなく開幕する。指揮者の鈴木優人と、演出・振付・美術・衣裳・照明を担う勅使川原三郎。才気あふれる二人の刺激的なコラボレーションだ。感染拡大予防のためリハーサルは非公開で進められたが、5月上旬に実施された通し稽古の映像には、鈴木と勅使川原の陣頭指揮で、グルックの音楽に真摯に向き合う出演者たちの姿があった。ダンサー、振付家、演出家として国際的な評価を得ている勅使川原。ダンス作品のみならずオペラにも意欲的に取り組み、その身体表現と美意識をもって数々の独創的な舞台を創り上げている。今回の舞台では花器に見立てた円形の舞台装置を用いると明かしていたが、果たして舞台上にどんな世界が立ち上がるのか、自ずと期待は高まる。第1幕第1場、合唱メンバーたちに囲まれ装置の中央に立つのは、オルフェオ役のローレンス・ザッゾ。亡き妻を思う彼の嘆きの歌、その切なげな声が響くと、やがて重々しい足取りの4人のダンサーが登場する。アーティスティック・コラボレーターとして勅使川原の創作で常に重要な役割を担う佐東利穂子と、ドイツの名門ハンブルク・バレエのプリンシパルで、昨年夏に勅使川原版『羅生門』に参加、その世界観を見事に体現したアレクサンドル・リアブコ。また、高橋慈生、佐藤静佳も勅使川原作品に出演した経験を持つ。ファン待望の出演となるリアブコは、勅使川原と佐東が4月にパリで公演を行った際にリアルでのリハーサルが実現したが、それ以外はずっとリモートで稽古を重ね、この通し稽古直前に来日した。空気の中をたゆたうように動く佐東との息の合ったデュエットの美しさは、静けさの中に、私たちを作品世界へとぐいぐいと引き込んでいく力を秘める。エウリディーチェ役のヴァルダ・ウィルソン、アモーレ役の三宅理恵も、勅使川原の身体の使い方に意欲的に取り組んでいた。「このオペラのテーマは、愛の葛藤と矛盾」と動画メッセージで語る勅使川原。「この混迷する時代に共通する普遍的テーマをグルックの美しい音楽とともに上演することは、今の時代にとってとても有意義なことだと思っています」と、充実感にあふれた笑顔を見せていた。公演は5月19日(木)、21日(土)、22日(日)、新国立劇場オペラパレスにて。チケットは発売中。新国立劇場オ文:加藤智子
2022年05月13日聴き逃したら後悔するはず。番組を生演奏で再現するだけのコンサートでない。6月と9月に開催されるNHKスペシャル『映像の世紀』コンサートは、音楽と映像とが、がっぷり四つに組んだ迫真のコラボレーションだ。作曲とピアノの加古隆に聞いた。「NHKスペ「演奏する音楽は『映像の世紀』『新・映像の世紀』のために書いた曲です。しかしそれを今回の構成のキーワードやコンセプトに沿って、そしてピアノとオーケストラという編成を念頭において書き直しました。まず先に、映像抜きのコンサートでも十分に聴いていただけるような音楽を作り、それが完成したあとで、音楽の起承転結や流れを考慮しながら、映像を再編集してもらった。このプロセスは今までになかったものです」つまり音楽も映像もこのコンサートのために生まれ変わったもの。そして同時に、音楽は、映像を説明したり伴奏したりする役割から自由に解き放たれることになる。「どちらが主でも従でもなく、互いが100%のパワーでぶつかり合う形です。しかも生のコンサートですから、それが見る人、聴く人の心に直接飛び込んでくる。その力は大変なものです。そこに今までにない大きな感動が生まれうる。実際、生まれていると思います」コンサートは、映像の始まりから現代までを時代順に追った7つの部分からなる。全体が巨大な音楽作品だと考えてもいいだろう。番組を代表する名曲であるメインテーマ〈パリは燃えているか〉がさまざまに形を変えながら繰り返し登場するのも、まるで循環形式の主題のよう。ちなみに「パリは~」は、パリ破壊を命じたヒトラーの言葉から取った。「パリ」と「燃える」とが、人間の豊かな生活と愚かな戦争の歴史の二面性を象徴し、番組の主旨と「本当にうまく結びついた」と自負する。番組で描かれた20世紀は残念ながら戦争の世紀でもあった。その愚かな歴史が今また繰り返されている。そんな時、コンサートは私たちに何を語りかけるのか。「平和の尊さは、誰もが理性ではわかっています。でも今回はそれを、あえて言葉ではなく、映像と音楽とで、感性に直接語りかける。音楽も映像も、国や人種を超えて語りかけることができます。その2つが今までにない一体感で合体するとで、大変な力強さを生んでいます」長崎公演では広島交響楽団が演奏することも重い意味を持つ。「広島でこの作品を上演した時、やはり何か違うものを感じました。それがエモーショナルな力になる。今度は長崎で、しかも広島からオーケストラが来てくれる。特別な空間、時間になると思います。大いに期待しています」使用ピアノは加古の愛するベーゼンドルファー・インペリアル。その深い響きがオーケストラと共振して、私たちに〝いま〟を問う。『映像の世紀』コンサートは、6月10日(金)東京・サントリーホール、6月26日(日)長崎ブリックホール、9月19日(月・祝)愛知県芸術劇場大ホール。3公演とも指揮:岩村力、ナレーション:山根基世。(宮本明)
2022年05月13日5月29日(日)大阪・BIGCATで開催される『ツタロック DIG LIVE Vol.9-OSAKA-』のタイムテーブルが発表された。「ツタロック DIG LIVE Vol.9-OSAKA-」チケット情報出演アーティストは、ammo、Ochunism、ケプラ、ドラマストア、ねぐせ。、ハク。、pachae、ヤユヨ、ユアネスの9組。今、チェックしておきたい次世代のシーンの主役が集結する本公演、今回は初の大阪開催となる。チケットは、5月14日(土)10:00より一般発売開始。
2022年05月13日ゴツプロ!『十二人の怒れる男』が、5月13日に東京・本多劇場にて開幕。前日夜に公開されたゲネプロの様子をレポートする。なお本記事はネタバレを含んでいるので、鑑賞前の読者は注意して欲しい。テレビドラマ(1954年)として放送され、舞台化・映画化(1957年)もされている本作は、アメリカの脚本家レジナルド・ローズの代表作だ。日本でもさまざまなキャスト・スタッフが挑み、数多くの上演版が存在している不朽の名作を、今回はゴツプロ!初参加の西沢栄治による演出で立ち上げる。会場入りして驚いたのは、四方を客席に囲まれたオープンステージ。舞台空間を額縁のように切り取ったプロセニアム形式が主流だった本多劇場で初めての試みだという。父親殺しの容疑で起訴された少年の罪について、年齢や境遇の異なる12人の陪審員が自分のプライドや信条をもとに審議しぶつかり合う。観客はプロレスのリングや相撲の土俵をイメージさせるこの“コロッセオ”(円形闘技場)で、12人が交わす言葉と感情の応酬を見守るのだ。有罪・無罪を問わず、判決は全員一致でなくてはならない。誰もが少年の有罪を確信する中で、陪審員の一人が「もし我々が間違えていたとしたら」と異議を唱える。少年に不利な証言の疑わしい点を再検証するよう彼が働きかけると、他の陪審員が抱えるさまざまな思い込みや先入観、無関心が浮き彫りになっていく。最終的に全員が無罪に転じる法廷劇の金字塔であることは広く知られている。だからこそ、議論の来し方行く末を通じて炙り出される男たちの“生き様”がどのように立ち上がっているか──。そこが鑑賞のポイントになるだろう。この点において、演出の西沢やゴツプロ!主宰の塚原大助(4号)をはじめとするカンパニーは奇をてらうことなく、硬派なクリエーションに徹した。たとえばそれは、発話している相手に対する“体の向き”に表れる。劇中で偏見にまみれた男が総スカンを喰らい、冷戦沈着で論理的な4号を除く全員から背を向けられるシーンがある。この時ばかりは他人の言動にすぐ同調する男、持論を押しつける男、少年と同じスラム街出身の男、早く議論を終わらせたい男たちが全員一定のモラルで抗議の意を示していた。議論への熱意や少年に対する印象にそれぞれグラデーションのあった一同が見せる良心に、思わず胸を掴まれた。キャストは塚原(4)のほか、ゴツプロ!メンバーの浜谷康幸(11)、佐藤正和(7)、泉知束(8)、渡邊聡(1:陪審員長)、44北川(6)に加えて、関口アナン(5)、三津谷亮(12)、劇団桃唄309の佐藤達(2)、椿組の木下藤次郎(守衛)、山本亨(3)、ワハハ本舗の佐藤正宏(10)、文学座の小林勝也(9)がキャスティングされている。上演時間は約105分(休憩なし)。公演は5月22日(日)まで。チケット販売中。取材・文:岡山朋代※(カッコ)内の数字は、役名となる陪審員の番号
2022年05月13日滋賀ふるさと観光大使を務めるアーティスト・西川貴教が発起人となり、琵琶湖の水質保全と地域振興をテーマに掲げ、毎年9月に琵琶湖岸で開催している、滋賀県下最大の大型野外ライブイベント『イナズマロック フェス 2022』。今年は9月17日(土)・18日(日)・19日(月・祝)の3日間にわたって開催されることが発表された。「イナズマロック フェス 2022」チケット情報2009年にスタートし、今ではすっかり滋賀の夏の風物詩として定着しているこのイベントは、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け一昨年はオンラインによる開催、そして昨年は開催中止となったが、14年目を迎える今年は、おなじみの滋賀県草津市の烏丸半島芝生広場での開催となる。開催発表に伴い、雷神ステージ第一弾出演アーティストも発表された。17日(土)に、Da-iCE、西川貴教、Fear, and Loathing in Las Vegas、04 Limited Sazabys、ももいろクローバーZ。18日(日)に、アイドルマスター SideM、打首獄門同好会、THE ORAL CIGARETTES、T.M.Revolution、DISH//、Vaundy。19日(月・祝)に、T.M.Revolution、西川貴教、Novelbright、モーニング娘。’22。チケットは、5月22日(日)23:59までオフィシャル先行(抽選)を受付中。『イナズマロック フェス 2022』▼9月17日(土)~19日(月・祝)滋賀県草津市 烏丸半島芝生広場<LIVE AREA・雷神STAGE>[17日(土)出演]Da-iCE/西川貴教/Fear, and Loathing in Las Vegas/04 Limited Sazabys/ももいろクローバーZ/他[18日(日)出演]アイドルマスター SideM/打首獄門同好会/THE ORAL CIGARETTES/T.M.Revolution/DISH///Vaundy/他[19日(月・祝)出演]T.M.Revolution/西川貴教/Novelbright/モーニング娘。’22[IGA 17日券/18日券/19日券] 各12,000円(税込)[IGA 3日セット券] 36,000円(税込)【特典グッズ付き】※ブロック指定、立見、入場整理番号付き、3歳以上有料[IVIP(Left/Right) 17日券/18日券/19日券] 各30,000円(税込) 【プレミアム特典付き】[IVIP(Left/Right) 3日セット券] 90,000円(税込)【プレミアム特典付き】※特別観覧席・特別立見エリア有り、入場整理番号付き、3歳以上有料※特別観覧席と特別立見エリアどちらでも観覧可能※観覧席⇔立見エリア間の移動は転換時に限る※特典グッズ付き※専用エントランス、専用クローク、優先トイレ有り
2022年05月13日シンフォニック・ジャズはオーケストラが演奏するジャズ。ジャズ作曲家の挾間美帆がプロデュースする、映画とジャズをテーマにした「TOKYO JAZZ 2022 NEO-SYMPHONIC!CHINEMA JAZZ」が8月19日(金)東京芸術劇場コンサートホールで開催される。「TOKYO JAZZのお祭り感に合うテーマとして、新しい映画音楽を選びました」「新しい」というのがミソで、奇しくもこの1~2年、ジャズと映画を結ぶホットな話題が相次いでいるのだと語る。「スピルバーグ監督が『ウェスト・サイド・ストーリー』をリメイク。ディズニーの『ソウルフル・ワールド』のサウンド・トラックはジャズ・ピアニストのジョン・バティステです。そしてジャズ界隈では大騒ぎになったんですけど、スパイク・リー監督の映画音楽でも有名なジャズ・トランペッター、テレンス・ブランチャードのオペラがニューヨークのメトロポリタン歌劇場(MET)で上演されたのです」バティステは、先日発表された今年のグラミー賞で最優秀アルバム賞を受賞した注目アーティスト。ブランチャードのオペラ《Fire Shut Up in My Bones》は、METの歴史上初の黒人作曲家の作品として話題を呼んだ。「映画にまつわるセンセーショナルなニュースがジャズから次々に出てきた。音楽がボーダーレスになってきた証拠。今知ってほしい音楽、今起こっていることをプレゼンテーションしたいと思います」自身もその波に乗る。本年度の日本アカデミー賞最優秀音楽賞の『竜とそばかすの姫』(監督:細田守/音楽監督:岩崎太整)は、シーンごとに異なる音楽家を起用する独特の方法で作られた。挾間もその一人。「音楽家それぞれがインスパイアされて、それぞれのシーンが出来上がる。すごくいいんです」さらに、もはや伝説の『新世紀エヴァンゲリオン』(音楽:鷺巣詩郎)。そのジャズ・アルバムのための編曲にも参加した。もともと、大河ドラマの音楽を書きたくて作曲を学んだ。「動くものに音楽をつけることには並々ならぬ愛があります」と言い切る。共演は今回も東京フィルハーモニー交響楽団(指揮:挾間美帆)。ヴォーカルの中村佳穂(*公演全編にわたっての出演ではありません)のほか、ジャズ界から、石若駿(ドラム)、江﨑文武(キーボード)、黒田卓也(トランペット)、須川崇志(ベース)も参加予定。ジャズとシネマが交差する、その最前線を楽しませてくれるはずだ。(宮本明)
2022年05月13日