軽快なマーチ(行進曲)に乗せて、登場するモデルたちはどこに向かうのだろうか? 武器は勿論、バッグは持たず、両手は常に手ブラ。必要なガジェットは身の回りにすべて携行し、午前中の明るい日差しの中、軽快に歩を進める。『サンダーバード』のテーマに始まり、『戦場にかける橋』の『クワイ川マーチ』、『史上最大の作戦』と、夢見る男たちの郷愁をくすぐるサウンドをバックにコム デ ギャルソン・ジュンヤ ワタナベ マン(COMME des GARÇONS JUNYA WATANABE MAN)の2019年春夏コレクションが6月22日、パリファッションウィークで発表された。フロントに大きな立体ポケットの付いたサバイバルベストにボーダーT、イエローのダブルポケットのサコッシュと合わせられた同色のブルゾンに、ポップなカモフラージュパンツ。ブルゾンは漁師たちが海に落ちたときに視認性が良いように着た「ソーウエスターコート(Souwester Coat)」を連想させる。シャツやテーラードジャケットに合わせられたホルスターバッグやウエストバッグは、ウエアと同素材のセットアップ、もしくは軽量ナイロンでボディにフィットしたときのバランスが計算されている。前後で表情を変えるライフベストや防弾チョッキを思わせるさまざまなギアベストと、フルーツ柄のプリントシャツ、ギンガムチェックといったドリーミーなアイテムとの相性が意外性を生む。ミリタリー、ワークウエア、アウトドアなどのユニフォームから機能性やディテールを巧みに取り入れるアイデアやテクニックが先駆的であった同ブランドにとって、それが今やメインストリームになりつつあるメンズファッションの状況のなか、今シーズンはそのディテールの背景をコンサバティブに消化して見せることが目的だったようにも取れる。ジェンダーやシーズン性がどんどん曖昧になっていくメンズモードのなかで、ウエアのユーティリティーを高めることで活動性をフォローしながら、ネイチャー指向へは矛先を向けない。さまざまなスポーツブランドとコラボを重ねながら、そのインディペンデントな視点に救われる。Text: Tatsuya Noda
2018年07月17日阿部千登勢によるサカイ(sacai)がパリファッションウィークで2019春夏メンズと2019年ウィメンズプレスプリングコレクションを発表した。リベラシオン紙が入居していたマレ地区のビルのガレージ、2フロアを使用した会場は自然光が入り、フロアにはレゲエのサウンドシステムよろしくおびただしい数のスピーカーが蛍光テープでシールドされ並べられ、ランウェイを形成する。ネイティブモチーフにミリタリージャケットのパーツがコラージュされたトップスとナイキのロゴのスパッツにネイティブ柄のショートパンツのメンズのファーストルック。続くウィメンズはネイティブモチーフのショート丈のジャケットに、同柄のプリーツをバイアスにレーシーな素材でアシンメトリーに仕上げたドレス。ドレスのヘムにはペンドルトンのタグが大きく付けられ、足元はナイキとのコラボスニーカー。一見してサカイと分かるハイブリッドは今シーズン、ウールのブランケットで知られるペンドルトン(PENDLETON)とのコラボを中心に構成された。毛織物で知られるペンドルトンを春夏シーズンにという試みは、2018-19年秋冬シーズンにハワイアンシャツの老舗ブランド、レインスプーナー(reyn spooner)とのコラボに引き続いての逆転の発想。シーズンのボーダーも疑う、というサカイらしいスピリットを感じさせる。Tシャツやフーディーの胸には“SPRING/SUMMER”の“SUMMER”の上に、赤で“WINTER”の文字が重ねられた。そのネイティブ柄はウィメンズでは細畝コーデュロイ、ニット、プリントとさまざまな素材でパーツがギミックされている。メンズもチェックの上にネイティブ柄がレイヤードされたコートや、ネイティブ柄のカラーのグログランテープをフリンジ的に使用されるのはウィメンズと共通したディテール。デニムとMA-1の解体と再構築、セレブの間で人気のタトゥーアーティスト、ドクター・ウー(Dr. Woo)によるモチーフはニット、デニム、コート、スーベニールジャケットなどさまざまなアイテムに登場し、アームをジップすることでポンチョ風に変化するアイデアはメンズ、ウィメンズともに提案されており、今シーズンの特徴的なアイテムだ。Text: Tatsuya Noda
2018年07月17日プラダの2019年春夏メンズコレクションがミラノで発表された。60年代のスペイシーなサイケなイメージをポップにこなしたアイテムに注目。Courtesy of Pradaメンズのコレクションをウィメンズに統合するなどこの数シーズン、ランウェイショーが減少傾向にあるミラノメンズ。展示会オーダーだけでショーはスキップというバイヤーが増える中で、彼らの足をミラノに向かわせるのはプラダの存在が大きい。単にメンズのコレクションと言うだけでなく、3ヶ月後に発表されるウィメンズのプロローグの要素も含んでおり、その背景にあるミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)の感じている時代感を知るには、ショー会場の空気感を知っておく必要があるからだ。毎シーズン、AMOがデザインするショーの会場デザインは、そのシーズンのプラダのファッションストーリーを解読する重要な手がかりとなる。今シーズンはネオンライトと透明のシート。客席はすべて透明のインフレータブルスツール。ヴェルナー・パントン(Verner Panton)の60年代の作品だが、ピンクのネオンライトがビニールに透過、反射する不思議なトリップ感が包む。60年代米アニメの『宇宙家族』(原題: The Jetsons)のような空間。ショーの会場に並べられたヴェルナー・パントンのインフレターブルスツールCourtesy of Pradaインナーにグリーン、ピンク、ブルー、マスタード、バーガンディーのハイネックにブラウンのレザーコート、広いラペルのシングルジャケット、サーファーブームの時に流行したホップサックパンツを思わせるベルテッドのニットパンツと無地のアイテム。オープニングは明るいカラーでコーディネートされた70年代カレッジルックを思わせるタイニーなルックが続いた。ショートスリーブのニットシャツの胸や、インに着たハイネックシャツの首元にはプラダのロゴ。ミントグリーンのハイネックにクリースの入ったデニムパンツ、黒のローファーに代表されるキャンピーなインテリスタイルながら、インフレートされたかのようにデフォルメされたフライトキャップ(あるいは闘牛士帽/モンテラ)が、年代やライフスタイルを超越した不思議なバランスを描く。ジャケットだけではなくブルゾン、シャツ、大きな衿のハーフジップのニットプルオーバーなど、ほとんどのトップスがショート丈で、すべてボトムとのボーダーをはっきりさせるシルエット。それは昨今のオーバーサイズのトレンドと袂を分かつプラダの宣言にも映る。特に、超ミニとも言えるショートパンツは白、黒、デニム、オレンジ、バーガンディーなどさまざまなカラーで展開され、新しいイタリアンスタイルを生み出している。北欧のミッドセンチュリーモダンのインテリアファブリックを代表するかのようなフラワーやオプティカルのモチーフ、サイケデリック、アニメ、フォトコラージュなどプリントアイテムはいつもながらの楽しさ。ヴェルナー・パントンのスペイシーなデザインのなかでミウッチャ・プラダのレトロスペクティブが、独特の新しさを感じさせたコレクション。Text: Tatsuya Noda
2018年07月15日ジョン ローレンス サリバン(JOHN LAWRENCE SULLIVAN)が2019年春夏ウィメンズコレクションを発表した。
2018年07月14日デザイナー森下公則による08サーカス(08sircus)の2019年春夏ウィメンズコレクションのルックが公開された。スタンダードなスタイルでありながら、どこかアンバランスさを感じさせる今シーズン。ベーシックライクなシャツはバックスタイルにたっぷりと空気をはらみ、 ヴィンテージ加工を施したサテン地のラップスカートは、ウエストベルトの着脱で様々な陰影を作り出すなど、スタンダードなアイテムをモダンな印象へと昇華させた。カラーパレットはブルーやグレーをメインカラーに、 ゴールデンロッドやオレンジ、カーキを合わせることでクリーンでありながらもアンティークでナードな空気を漂わせている。
2018年07月14日デザイナー島瀬敬章、パタンナー島村幸大太のタクタク(tac:tac)が、2019年春夏コレクションのルックビジュアルを発表した。今シーズンのビジュアルテーマは一人旅。ファーストルックの羽田空港を出発地点に、浅草寺、秋葉原、増上寺、東京タワーと、東京を象徴する観光名所へ訪れていく。初めて、もしくは久々に東京へ訪れたためか、この地で暮らす誰しもが見慣れたあるシーンを背景に佇む人物は、どこか侘しげ。その様子を切り取るといかにも非日常的。集団や社会に呑み込まれてしまうことほどつまらないものはないのかもしれない。tac:tacの思想にある反骨精神は、日常に対する概念を柔らかく打ち崩していく。男性であるのか、女性であるのか、そんな一つの定義さえ。写真それぞれに刻まれた数字は座標。それをGoogleで検索し、撮影地を辿る遊びも楽しめる仕掛けに。
2018年07月11日川久保玲によるコム デ ギャルソン・オム プリュス(COMME des GARÇONS HOMME PLUS)が2019年春夏コレクションを6月23日、パリファッションウィークで発表した。残念ながら、今回シートは得られずショーはスタンディング。2重のスタンディングの後ろから最初に見えたのは、モデルの髪型。黒のジャケットにモデルの頭頂部はグレイス・ジョーンズ(Grace Jones)のようなフラットのリーゼント。白人なら80年代キース・ヘリング(Keith Haring)やケニー・シャーフ(Kenny Scharf)と良くつるんでいた、アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)回りで良く紹介されていたパフォーマーのジョン・セックス。懐かしい80年代のNYアートシーンを回想していると、ショーが進むうちにそれがソフビ人形のようなウィッグ、かぶりものであることに気付かされる。マルチカラーのボーダーのスーツはシャーリングが施され、サテンのピンクシャツ、グリーンのタイ、フラットヘッドではないが、ポマードで固めたウェービーなヘア。まるでダギー・フィールズ(DUGGIE FIELDS)、日本では資生堂のパーキージーンで覚えている方もいるかもしれない英国のイラストレーターだ。花柄やカラフルなボーダーにボウタイ、ショートパンツのルックはピーウィー・ハーマン(Pee-Wee Herman)でお馴染みのポール・ルーベンス(Paul Reubens)まで思い浮かべてしまう。日本の証券会社のCMにも起用されていた彼がセクシャルな話題で公から姿を消したことが、昨今の「me too」の問題提起につながるのか考えさせてしまうのが、コム デ ギャルソンというブランドの面白いところ。ここまで挙げたさまざまな人物の共通点は、彼らがアバンギャルド。ヒップなアウトサイダーな表情をしていながら、パブリックイメージはスーツで登場していたことだ。今シーズンのテーマは「クレージースーツ」。カモフラ柄シフォンのパーツを重ねたスーツや。身頃、袖にシャーリングを施したエドワーディアンスタイルのロングジャケットや、メッシュのアスレチックシャツを解体し、ハイテク素材で再構築したアスレジャーへの解答とも取れるデザインなど、スーツという枠に固定しながら、現在のあらゆるファッションの要素をコラージュしている。首にチェーンを巻き、ケージを背景にしたモデルたちがケージの中から出てきたのか。入ってきたのかは想像次第だ。Text: Tatsuya Noda
2018年07月10日アンダーカバー(UNDERCOVER)の2019年春夏メンズコレクションが、6月20日にフランス・パリのパレ・ド・トーキョーで発表された。今シーズンから9月のウィメンズのパリコレでのショーをやめ、6月のパリメンズでの発表にシフトしたことでも注目が集まった。メンズのランウェイは今年1月にイタリア・フィレンツェでピッティ・ウオモのゲストデザイナーとして、ショーを開催。タカヒロミヤシタザソロイスト.の宮下貴裕とのジョイントショーだったが、ピッティでの2回目のコレクション発表となり、高橋盾のメンズデザイナーとしての評価を世界的にさらに高める結果となった。一貫してシーズンコンセプトのストーリーが明確なのはウィメンズのコレクション同様。ピッティ・ウオモで発表された前シーズンは映画『2001年宇宙の旅』へのオマージュだったが、今回のテーマは「ニュー・ウォーリアーズ(THE NEW WARRIORS)」。『2001年宇宙の旅』が公開された約10年後の1979年に公開された米映画『ウォリアーズ(The Warriors)』が下敷きとなっている。会場外にはニュー・ウォーリアーズのロゴのフラッグが掲げられ、計8チームのグラフィックが大きく描かれたフラッグを掲出。ショーはその8グループ各6人の不良チームがフラッグを掲げて次々にランウェイに登場するという構成。モデルとして本木雅弘・内田也哉子夫妻の長男であるUTAが同ショーでパリコレデビューを果たした。各チームは80年代初めにロンドンの4ADレーベルからデビューしたゴシック系の先駆者とも言えるバンド、バウハウス(Bauhaus)の世界観を白と黒のグラフィックでチームカラーを構成した「VLADS」や、アーガイルやタータンなどブリティッシュトラッドを『時計仕掛けのオレンジ』を思わせるシルクハットとライダースなどでポップにまとめた「Bootleg Truth」、ヲタク文化をイメージさせる「Bloody Greekers」はアニメのスウェットにセンタークリースのデニムパンツで手に金槌、フルフェイスのヘルメットやマスクに“禅”の文字をフロントにあしらったブルゾンやライダースパンツで現れた「Zenmondooo」など、それぞれのチームの背景を想像するのが楽しくなるパーツが随所に潜んでいる。各チームのコンセプトワーク、秀逸なグラフィックに心と目が奪われがちながら、全48ルックスのアイテムは、アンダーカバーの得意とするワークウエア、アウトドア、スポーツウエアなどをベースに、ブリティッシュトラッド、パンクなどの要素をミックスし、現在のメンズファッションの本流となるマーケットコンシャスなアイテムに落とし込まれている。特に「X SHADOW HOPPERS」のテーラードのテクニックとミリタリー、アウトドアの機能性をミックスしたアイテムや、アスレジャーをパンクにこなした「THE LARMS」などは、その素材使いの先取精神と反骨精神といったブランドの魅力が十分に伝わってくる。ショー終了後の楽屋では海外メディアのベテラン記者たちが目を輝かせながら、「この場面のインスピレーションソースは○○だと思うんだけど? 」「僕はこのチームが気に入ったんだけど、ジュンはどれが一番好き? 」とデザイナーに質問している姿は、“ストリート”と評されるブームの背景がサブカルチャーであり、その震源地のひとつが紛れもなくこのブランドであることを確信する。そして、その質問に楽しそうに答える高橋盾の楽しそうな顔を見ると、ウィメンズからメンズにステージを変えた理由は言わずもがなだ。Text: Tatsuya Noda
2018年07月09日デザイナー森下公則によるキミノリ モリシタ(KIMINORI MORISHITA)が2019年春夏コレクションを発表した。
2018年07月08日デザイナー森下公則による08サーカス(08sircus)2019年春夏メンズコレクションのルックが公開。
2018年07月08日コム デ ギャルソン・シャツ ボーイ(COMME des GARÇON SHIRT BOY)が、2019年春夏コレクションを発表した。
2018年07月05日川久保玲によるコム デ ギャルソン・シャツ(COMME des GARÇON SHIRT)が2019年春夏コレクションを発表した。
2018年07月04日ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)の2019年春夏メンズコレクションが6月18日ミラノで発表された。エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)が9月のウィメンズのショーでメンズと統合して発表することになり、6月のミラノファッションウィークメンズでショーを行うのは、ジョルジオ アルマーニだけとなった。エンポリオは休止となったものの、同コレクションに先駆け、ピッティ・ウオモ会期中の6月14日にフィレンツェのパンドルフィーニ宮(Palazzo Pandolfini)で、英国のバンド・モーチーバ(Morcheeba)を招いてのライブパーティーを開催。1日にフィレンツェにニューブティックがオープンしたことを記念してのイベントながら、沈滞気味のイタリアメンズ業界の活性化に向けて、話題を与え続けるのはさすが、イタリアファッション界の帝王健在といったところ。スカイ・エドワーズ(Skye Edwards)今シーズンのコレクションはアルマーニが帝王の称号を得た80年代を思わせる大きなショルダーと広いラペル。ダブルブレストジャケットとワイドパンツが描くゆったりしたシルエットをベースに、ミリタリーなディテールをエレガントに仕上げたアイテムが全体を構成する。全体がルーズフィットでオーバーサイズ。幅の広いラペルは40年代のズートスーツのようだが、ショールカラーの役割を果たすようにウエスト位置までVゾーンが下げられている。ジャケットの丈は短めでワイドパンツとリラックスしたシルエットを描く。淡いアーシーなトーンで展開されるカラーはインディゴをシャイニーに仕上げることで品の良い大人のアイテムに。ボタニカルを思わせるモチーフのやわらかなニットや、二重ベルト、サスペンダーなど遊び心のあふれるスタイルが楽しい。オプティカルやタイダイ、ボタニカル柄のベストやニット、サテンのルック、リュックなど、旬なトレンドがコレクションを彩る。オープニングのガウチョスタイルに代表されるようにAI、ICTと変化への対応が慌ただしい時代に、ゆったりすることがラグジュアリーな生き方、という帝王の声が聞こえてきそうだ。Text: Tatsuya Noda
2018年07月03日ジョニー・ヨハンソン(Jonny Johansson)によるアクネ ストゥディオズ(Acne Studios)が、2019年春夏ウィメンズコレクションのルックを公開した。
2018年07月02日ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)の2019年春夏メンズコレクションが、6月21日パリファッションウィークで発表された。ファーストルックは色のグラデーションがうねるスイムパンツ。モチーフはミッド・センチュリー・モダンデザインを代表するヴェルナー・パントン(Verner Panton)のプリント。今シーズンは全編、パントンとのコラボレーションで、パントンモチーフをドリスらしい色のマジックでリズミカルなメンズコレクションが提案された。スイムパンツにも使用された鮮やかなレインボーモチーフはビッグT、ワークジャケットなどでも展開され、オレンジのジャケットにボルドーのシャツと色の重なりでドリスらしい世界が続く。ブルーからネイビー、イエローからブラウン、オレンジからレッドへのパントンモチーフのグラデーションがメンズテーラード、ワークウェア、スポーツウェアのベーシックなアイテムに置き換えられ、コットン、リネン、光沢感のあるナイロン、デニム、トランペアレントな素材とのレイヤーを楽しめる。コレクション前にスペインのプーチグループへ株式の過半数を売却するというニュースが発表され、アントワープの独立系ラグジュアリーブランドとして外部資本に頼ることなく成功したブランドの今後に注目が集まったが、ドリス本人はクリエイティ ブディレクター兼会長として残ることが発表されている。
2018年07月02日ヘロン・プレストン(HERON PRESTON)が、2019年春夏コレクションをフランス・パリで発表した。カニエ・ウェストとともにYeezyも手掛けたヘロン・プレストンナイキ(NIKE)のグローバル デジタル プロデューサー、そしてカニエ・ウェスト(Kanye West)のクリエイティブ・コンサルタントとしてLife of PabloやYeezyを手がけてきたヘロン・プレストン。2017年秋冬シーズンより自身のブランドをスタート。同じくカニエ・ウェストと交流のあるヴァージル・アブロー手掛けるオフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)とのコラボレーションで一気にストリートシーンから脚光を浴びた。作業服の魅力に迫る2019年春夏シーズン今シーズンは、ブランドのDNAである作業服の魅力、インダストリアルデザインからインスピレーションを受け、セーフティウェアのグラフィックやハードウェアのディテールと機能服の再構築をテーマとした。ワークジャケットは、フィッシャーマンコートのようなディテールをミックス。さらにリフレクターを配してデザイン性と機能性を高めた。偶然だろうか、リフレクターのオレンジはブランドのアイコニックなカラーとも重なっている。ボトムスはもちろんワークウェアから着想を得ていて、カーゴタイプかつダブルニーの仕様。特に目立った装飾はなく“機能性”へのフォーカスが垣間見える。アイテムそのものがリフレクターの役割を果たすかのようなウィメンズのラップコート、解体と再構築によってまた新しい形を手に入れたデニムジャケットなど、ワードローブの従来とは異なる在り方を模索している。また、「PULL」と書かれたタグ付きのベルト、工場のアッセンブリーラインやファクトリーでよく見られるプリント、シリアル番号など、機能的部分から生まれたディテールは、今季らしさの表れだ。今季は、フレームにヘロン・プレストンのシグニチャー "HP"と "STYLE"ロゴを装飾したナイキとのコラボレーションアイウェアも登場。軽量かつ滑らかなシルエットの「Nike Tailwind」の特徴を活かし、グレー、オレンジグレー、イエロー、ブラックの4種類の交換可能なアクセサリレンズを完備。変化する日陰に合わせてレンズを変えることができるという。今季のワークウエアに、ひと際シャープな印象を加えた。
2018年07月01日ストーンアイランド(Stone Island)が、2019年春夏コレクションのルックとムービーが到着。
2018年06月30日ケンゾー(KENZO)の2019年春夏ウィメンズコレクションが、2018年6月24日(日)にフランス・パリで発表された。様々な出会いを描く今シーズン今季のショー会場は、天井から植物が吊るされた、ボタニカルな空間。ステージが設置されているのだが、特にそこに意味はなくて、皆が分け隔てなく盛り上がれるように、ランウェイはオーディエンスからステージに至るまで迷路のように配置された。今季、クリエイティブディレクターのウンベルト・レオンとキャロル・リムが表現したかったのは「様々な出会い」だ。ショーがスタートする合図は、トランペットの音。ブラスバンドの生演奏が、会場を快活とした音で満たしていく。今季のウィメンズコレクションは、とにかくカラフルで、ジョーゼットやパイソンなどのクラシックで上質な素材イエローやグリーン、コバルトブルー、ライラック、オレンジといった明るいカラーであわせた。そこに絡み合うローズやバード柄、チェックのプリントは、センシュアルな服の上で自由に出会い、華やかでロマンティックなムードを創り出す。特に目を惹いたのは透け感のある素材とレイヤードしてこれらの柄を立体的に見せるスタイリング。ドットのワンピースにはシースルーのドットを、ギンガムチェックのショートパンツには、バード柄の総レースを。これだけ楽しい色とプリントがあっても、ポップになるわけではない。なぜならシルエットは常に女性らしいエフォートレスなフォルムだから。ドレープがナチュラルに感じられる、繊細なドレスルックを主流としている。一方で、柔らかなウールやニットによるスーツスタイルは、とにかくタイトな提案で、ウエストラインからヒップラインにかけてぴったり身体に添っている。また、アクセサリー類では、キャリアバッグからインスパイアされた「ドット」と「グディ」が登場している。また、ケンゾーらしい和洋折衷なエッセンス満載の下駄のようなサンダルは、カラフルなノームコアスタイルに抜群のインパクトを与えていた。
2018年06月28日Y-3(ワイスリー)の2019年春夏コレクションが、パリファッションウィーク最終日の2018年6月24日(日)に発表された。会場は、ルーヴル美術館にあるパリの「Muséedes ArtsDécoratifs」。この歴史ある空間で、今シーズンはまったく対照的な近未来的ワードローブを披露した。身体と服のあいだにある“空間”に着目今季は、身体と服の間にある空間に着目し、風を味方にして飛び立つパラシューティングとセーリングから着想を得た。軽量化された機能素材を用いて、身体と服の間に空気を含ませている。機能素材とひとくちに言えど様々で、その種類はGORE-TEXをはじめ、軽量ナイロン、パッチワークメッシュ、ハイテクコットン、アディゼロ、そしてハイストレッチなど。とにかく軽やかな素材群は、動きに伴う予期しないボリュームを生み出している。とりわけGORE-TEXは、世界で最も軽量と謳われる「SHAKEDRY GORE-TEX」を採用し、フード付きのジャケットとロングコートを制作した。また、その素材感を活かすためのディテール構成も魅力で、ウィメンズのワンピースにはたっぷりギャザーを施しているし、メンズのパンツはタックを入れてワイドに仕立てた。さらに、躍動感を示すランダムに配置された斜線状のスリーラインは、風を受けるワードローブの滑らかな動きとは対照的にシャープな印象へと導いている。毒気の強いスカルモチーフはY-3のロゴとともに配置。一方で、最後に登場したウエディングドレスのようにトレーンを引く大胆なルックには、十分すぎるほどのテキスタイルの上に“LOVE”の文字を描いた。その横にはヨウジヤマモト(Yohji Yamamoto)のアイコニックなロゴも添えている。シューズは「Y-3 RUNNER 4D」に新作シューズは、ライトレーサーの新作をはじめ、EVAのミッドソールを採用した「Ren」、70年代のバスケットボールシューズへのアップデートした「Kasabaru」などが登場。また、安定性とクッション性を兼ね備えた、ユニークなオープン構造のソールが特徴の「Y-3 RUNNER 4D」にも新作が仲間入りする。
2018年06月28日カラー(kolor)の2019年春夏メンズコレクションが発表された。今季は、スポーツのフレーバーを香らせながら、カラーお得意の異素材と色のミックスを楽しんだシーズンだ。今季のハイブリッドはスポーツフレーバーカラーの真骨頂“ハイブリッド”で、スポーティとトラッドをミックススポーツブルゾンは、カラフルなナイロンとメッシュの組み合わせで構築。ボトムスはトロピカルウールを合わせて爽やかなトラッド感をプラスしている。グログランテープを走らせたフーディーも、ガングラブのクラシックなスラックスにタックイン。レザーやナイロンなど異素材をミックスしたスニーカーを合わせて、さらにアクティブな要素を加えた。ニットカーディガンは、編地そのものの色使いが独特で、カラーパレットだけでも今季らしさが感じられるのだが、ディテールが何よりポイント。メッシュを被せたナイロンにドローコードを通して、アウトドア感あふれるポケットを配置。そのアイテムに、シルエットの緩いスーツをあわせているのも面白い。対照的に、トップスがトラッド、ボトムスがスポーティなスタイルも提案していて、深いブラウンのチェック柄テーラード、あるいは脇部分だけナイロン素材のVネックカーディガンには、ジャージ感覚のジョガーパンツをセレクトした。ウィメンズではフェミニンも加えてウィメンズも同じように、スポーツフレーバーが効いていて、メンズに比べるとよりミックスする素材感に色柄が増える印象。ランダムにプリントが配されたプリーツスカートやワンピース、シェブロン柄とドット柄に加えて立体的なクロッシェレースを被せたタイトスカート、解体したところにビジューを並べたようなニットなど様々。チェック柄とデニムのハイブリッドでは、さらにその境目からフリルを覗かせている。
2018年06月28日セバスチャン・ムニエ(Sebastien Meunier)によるアン ドゥムルメステール(ANN DEMEULEMEESTER)が6月22日、パリで2019年春夏メンズコレクションショーを開催。
2018年06月28日メゾン ミハラヤスヒロ(Maison MIHARA YASUHIRO )の2019年春夏コレクションが、2018年6月22日(木)にフランス・パリで発表された。パリに帰ってきた三原康裕、膨大なアーカイブにフォーカスした今シーズン前シーズンでブランド20周年を迎え、東京で盛大なショーを行ったメゾン ミハラヤスヒロ。その際には、これまでの膨大なコレクションにフォーカスを当て、新しいものへとリプロダクトしてくことにフォーカスを当てた。発表の場をパリにうつした今シーズンもまた、同じ気持ちをもってコレクションの創作に挑んだという。ハイブリッドによる日常着の複雑化最初から最後まで一貫した、何かと何かを複雑に組み合わせるハイブリッドは、20年間変わらず三原康裕の創作に欠かせない手法だ。今季の主役はステレオタイプな服。あくまで日常カジュアルに着られるワードローブだ。2枚のスキッパ―シャツやデニムパンツ、MA-1とスタジャン、そしてストライプシャツとハーフパンツなど、解体と再構築という手順ではなく、構築を繰り返して服を服が装飾していく。パターンの複雑化は、不要なまでの装飾に繋がっていて、特にデニムスタイルはその筆頭。濃淡異なるデニムのジャケットとパンツは幾枚もレイヤードして、さらに袖は計4本備えた。また、MA-1は袖があるのに、そこから腕を通すことはせず、脇に穴をあけることでベストのように着こなす。そうすればインナーシャツがあらわになるという構造だ。ブランドの原点であるシューズはスニーカーを中心にブランドの原点であるシューズは、スニーカーを中心とした豊富なラインナップ。バルカナイズ製法の靴の長年の歩みを表現した、ソールが歪んだ「インパーフェクトソールスニーカー」や、シューレースが膜に覆われた「トランスペアレントスニーカー」などのスニーカー、釣り込みをあえてせずにアッパーのスエードを遊ばせたデッキシューズ。靴を知り尽くした三原だからこそできる独自製法は、アヴァンギャルドでありながらも日常性をもった靴を生む。これが恐らく、服にも通ずるメゾン ミハラヤスヒロの真意である。
2018年06月27日トム ブラウン(THOM BROWNE)が6月23日に、パリで2019年春夏メンズコレクションを発表した。
2018年06月26日メゾン ミハラヤスヒロ(Maison MIHARA YASUHIRO)がパリで2019年春夏メンズコレクションを発表した。
2018年06月25日エトロ(ETRO)がミラノで2019年春夏メンズコレクションをプレゼンテーション形式にて発表した。
2018年06月25日アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)が2019年春夏メンズコレクションをパリで発表。
2018年06月25日アレッサンドロ・デラクア(Alessandro dell’Acqua)によるヌメロ ヴェントゥーノ(N°21)の2019年春夏メンズコレクションが、6月18日にミラノで発表された。
2018年06月24日