今回は、「キラキラした恋が終わるときとは、どういうときなのか」について見ていきつつ、キラキラした恋が終わらないようにするには、どうすればいいのか?について一緒に考えていきたいと思います。■■キラキラした恋が終わるときたとえば、大好きな彼に一方的に振られてしまって、キラキラした恋が終わってしまったとき・・・・・・一方的に振られたという事実を、素直に受け止めて、彼のことをさっぱりきれいにあきらめてしまう人もいると思います。一方的に振られたという事実を受け止めたくなくて、彼に追いすがる人もいると思います。***あるいは、振った・振られたではなく、自分の気持ちが彼から離れていっているのがわかったときについて、見てみましょうか。自分の気持ちが彼から離れていっているのがわかっても、どうにかふたたび、彼のことを真剣に愛して、キラキラした恋愛に戻ろうと努力をする人もいますよね。そうではなく、自分の気持ちが離れていっているのだから、彼とのキラキラした恋を終わりにしてしまおうと考える人もいると思います。■■きっと恋愛の神様が・・・さまざまなキラキラした恋の終わりのパターンがありますが、共通して言えることは、あきらめたらそこで恋が終わってしまうということです。当たり前のことですが、「あきらめるか、あきらめないか」というのは、恋のキラキラをキープするうえで、非常に重要なことなのです。言ってみれば、恋愛のキラキラというのは、さまざまなきつい状況を頑張って乗り越えてきたご褒美として、神様が女子たちに与えてくれるものだからです。***「あきらめない」と言葉にしてしまえば、非常にありふれた話ですが、恋に限らずどんなことにおいても、私たちってすぐにあきらめちゃうクセがありますよね。彼にちょっと冷たくされたというだけで、その彼との恋をあきらめちゃう人もいると思います。キラキラした時期が終わり、恋愛の安定期に入ろうとしているのを、彼の愛の終わりだと勘違いしてしまって、そこで恋にピリオドを打つ人だっていると思います。恋って、いつも不安定だから、きっと恋愛の神様が、わたしたちに「あきらめる地雷」をいくつも用意していて、「それをいかに踏まないか」ということに知恵を絞らないと、キラキラが手に入らないようになっているのでしょう。■■自分がいわば勝手に終わらせているあくまでもひとつのものの見方ですが、年を重ねるにつれ、「いかにあきらめないか」ということが大事になってきます。彼との関係において、ちょっとしんどいことやつらいことが重なった時、その恋を終わりにして次の恋に向かうというのは、誰にでもできるとは言いませんが、比較的簡単なことです。次の相手がいれば、わりと簡単に乗り換えることってできますよね。でもひとりの相手となにがあってもじっくり付き合うとか、ちょっとしんどいことがあっても自分自身のことをあきらめないとか、そういうことってなかなかできることではありません***つまり言ってみれば、キラキラした恋が終わるときというのは、「自分が、いわば勝手に終わらせている」という言い方もできるわけです。あとになって、あのとき彼のことをあきらめなければ、今ごろ彼とキラキラした恋をしているかな、と後悔をするとか。自分で自分自身のことをあきらめなければ、あのかっこいい彼と、今ごろキラキラした恋を楽しんでいるかな、と後悔するとか。そういういくつかの後悔を経て、おそらく私たちは簡単に恋をあきらめないことの大切さを覚えていくのです。いかにボロボロになったように見える恋であっても、カップルでお互いにお互いのことをあきらめさえしなければ、その恋はふたたびキラキラと輝きはじめます。彼女は彼のことをあきらめない、彼は彼女のことをあきらめない、そして彼も彼女もお互いに自分自身をあきらめない・・・・・・こういう、ちょっとした覚悟があるだけで、キラキラした恋の終わりを回避することができるのです。(ひとみしょう/ライター)(ハウコレ編集部)
2016年10月20日有名国立大学を卒業、20代での取締役就任や、30代での起業など華々しい経歴を持つ、大塚家具代表取締役社長・大塚久美子さん。常に新しいことへチャレンジする彼女の原動力とは?20代からビジネスパーソンとして走ってきた彼女の強さに迫りました。20代は「クヨクヨ」すべき−—銀行勤めを経て家業である大塚家具にご入社されたのは想定外だったものの「どんな状況もどう受け入れてどう価値あるものにするかが大事」とおっしゃっていますが、そのお考えの元になるものは何なのでしょうか。物事には「確定」してしまっていて自分で変えられないことが多々あります。その確定してしまったことに対して「ああすればよかった、こうすればよかった」と思い悩むのではなく、前向きに「やれること」を考えたほうが実りがありますよね。でも、こう考えられ始めたのは30代半ばを過ぎてからです。20代のころは状況をそのまま受け入れることが必ずしも良いことではないと思います。10代や20代前半は、あらゆる可能性が目の前に広がっているのですから、自分の状況をよくしていくチャレンジは絶対に必要です。チャレンジをすると、その先にある人生の糧になるような蓄積を作っていくことができます。特に20代って気力も体力もあるからクヨクヨ悩んだほうがいいと思います。悩んで考え尽くして。結論が出るか出ないかはテーマによると思いますが、それを経てきたかどうかは、のちに幸せになれるかどうかにつながっていくと思います。「クヨクヨ」から抜け出すにはもともと、私は物の考え方や感じ方が悲観的で、とってもクヨクヨするんです。20代後半から30代前半まではがむしゃらに仕事をしながらもクヨクヨしていました。20代は本当にエネルギーが無限にあって、3日間くらいほとんど寝ずに仕事しても大丈夫という感じですよね。だからクヨクヨしながらでも仕事ができたんです(笑)。でも30代に入ってくるとそうもいきません。女性は気力・体力の変化に敏感なので、クヨクヨする時間や深さ、重さを年を追うごとに少なくしていかないとバランスが崩れて体調に現れてきてしまいます。普通にしているとずっとクヨクヨしますし、それが自然なことだと思いますが、そうして時間が過ぎてしまうと不幸な人生になってしまう。自分が使えるエネルギーをどう配分するかの知恵が必要となってきます。どういう気持ちの整理をすれば前向きになれるのか?どうすればクヨクヨから抜け出せるのか?そういった心の整理の仕方、ストレス解消の仕方を同時に学べば、体力が弱ってきても上手にコントロールできるのではと思います。人によってその方法は違うと思いますが、私の場合はいろいろなことの合わせ技です。まずは、その悩んでいることは自分の努力でなんとかなるか、ならないか。そこを考えて、変えられないことは受け入れるしかない。その上で「自分はどうするのか?」に気持ちをフォーカスさせます。私は、その日にあったことを忘れたくても忘れられないので、ドラマや映画を観て上書きしたり、美味しいものを食べたり、部屋をリラックスできるようにしつらえたり、よく眠れる環境を整えたりします。まずは自分が自分を認められるかどうか——クヨクヨしていては時間がもったいないとはわかっていても、なかなか抜け出せない人が多いですよね。私もそうです。ポジティブに考えるには当然努力が必要です。そしてその努力をし続けるには、仕事にしろ何にしろ、今やっていることに価値があると思えることが大事だと思っています。価値があるかどうかを外から即座に認められれば、それは幸せなことだと思いますが、まずは自分の価値観の中でそれが大事だと思えるかどうか。そこが基本だと思います。素直に「自分がやっていることはいいことだ」と認められないと頑張れないのかなと。いつもできるかどうかはわからないけれども、1つでも2つでも、100%でなく50%でも自分が納得出来る仕事なり、日常生活をしていくことが重要です。ただ、100%納得する必要はないとしても、妥協しすぎないことも大事だと思っています。自分が一番大切だと思っていることで妥協をしてしまうと、自分で自分を認められなくなり自己嫌悪になってしまうので。リラックスとはあるべきポジションにリセットすること−—自分の価値観を見つめ直すには、自分との対話が必要となってきますね。自分と向き合う時間は意識して作らないと難しいかもしれませんが、お友達と愚痴を言い合っている時に見えることもありますし・・・。自分の価値観の確認や新しい発想にはインプットが必要です。情報や考え方もそうですが、自分の気持ちの持ちようであらゆることをインプットにできると思います。例えば美味しいものを食べることは、単純に気力・体力の回復にもなりますが「なぜこれはこんなに美味しいのだろう」「これを作った人はどんな気持ちでつくったのだろう」と考えれば、違った広がりがありますよね。そういう日常にある発見に敏感でいたいと思っています。自分と向き合うという意味では、自分が自分にかえれる場所、ニュートラルになれる場所はきちんと確保するべきだと思っています。特に女性は、他人に配慮する生き物ですよね。配慮しすぎて自分を見失いがちです。なので、本当に自分自身になれる場所がすごく大事なんです。1日8〜10時間も人の中で過ごし、家に帰っても自分自身になれる時間はとても短い。その短い時間に自分のあるべきポジションにリセットすることができるように、環境を整えることが自分を見つめ直すことにつながると思います。私にとってリセットができる場所は自宅です。実は最近寝室の改造を計画しています。今まではグリーンとベージュでまとめた落ち着いた大人っぽい感じだったのですが、少し気持ちを上げたい!と思い、綺麗な色を使った感じに変更を計画中です。その第1弾として先日、壁にラベンダー色の壁紙を貼りました。それだけで気持ちがガラッと変わるんです。「これからの私はこれだ!」と気分が上がります。自分の気持ちをコントロールするために、着るものや、食べるもの、部屋のしつらえなど、もっと積極的に考えていくといいのではないかと思いますね。部屋は特に大事ですよ(笑)。昨年、連日映されたテレビの中の彼女は美しく、見るからに“強い女性”でした。しかし実際お会いし、目の前で語っていたのは、柔和な笑顔でややおっとりとした女性。自身に降りかかってくる思いがけないさまざまな出来事を、懸命に、しかし、しなやかに乗り越えてきた“真の強さ”がそこにはありました。状況を受け入れるだけでなく、20代から可能性を求めてチャレンジを続けてきた大塚社長の次の挑戦は「リユース事業」。自らインテリア好きと言われるだけあって、大塚社長自身も古い家具が好きなのだとか。「上がる」新しい寝室にもそんな家具たちが並ぶのかもしれませんね。撮影:石田祥平
2016年10月17日私の周りでキラキラしている起業家の友人がいるのですが、彼女を見ていると「毎週毎週、よく人と会ってるよなぁ……」と感じます。寝ることでエネルギーチャージする私と違い、彼女は「人と会って食事したり、遊んだりするのがストレス発散」になるんだそう。世の中には「よく遊ぶ人ほど成功する」なんてジンクスもありますよね。全力で仕事をして、全力で遊ぶことが成功の秘訣なのかもしれません。その理由について今回はふれてみます。「遊び人」が成功する理由1:感性が養われる遊ぶ、というと「外に出て、人と会っている」状況が多いですよね。外に出ることは、書籍を読んだり、勉強したりすることでは身に付かない特別な感性を磨くことにつながります。また「今、こんなものが流行っているのか」「この街ってこんな感じなんだ」「こういう人っているんだね」など、時代や人を感じることで世の中の変化を受け入れ、対応する柔軟さが身に付くメリットも。こうしたスキルを養うことで、身のまわりに起きる急激な変化に翻弄されることなく、自分のペースを守ることができるのです。「遊び人」が成功する理由2:遊びが仕事のエンジンになっているみなさんの中に、遊ぶことに罪悪感を持つ人はいませんか?私はまさにそのタイプ。遊びにいけるほど仕事してないし、遊びにいったら仕事に支障をきたしちゃうかも……なんて不安を抱いてしまうことも少なくありません。一方、全力で遊びを楽しむ遊び人は「もっと遊びたいから、もっと仕事をがんばろう!」という思考回路です。「遊びたい!」という強い欲求が、そのまま仕事のやる気に直結しています。このシンプルで豪快な考え方、ちょっとうらやましいですよね。「遊び人」が成功する理由3:遊び友だちがクライアントになるかも遊び人には、飲み友だちや遊び友だちがたくさんいます。そして、彼らがそのままクライアントになることも少なくありません。初対面で突然「仕事をください!」といわれても「あなた誰?」「信用できない」と警戒されてしまいますよね。でも遊び仲間の関係からスタートすれば、人となりをある程度理解しているため、「こういう仕事があるんだけどさ……」と、向こうから声をかけてもらいやすいようです。遊んでいるつもりが、「いつの間にか仕事が増えていた!」なんて一石二鳥の状態になることも、遊び人にとっては珍しくないようですね。「遊び人」というと語弊があるかもしれませんが、「しっかり仕事をしたら、しっかり遊ぶ」人ととらえてみましょう。「遊ぶのも仕事のうち!」とわりきってライフスタイルを真似てみれば、新たな変化を感じることができるかもしれませんね!
2016年10月11日『稼ぎたければ、捨てなさい。―起業3年目までに絶対知っておきたい秘密の裏ルール』(船ヶ山哲著、きずな出版)の著者については、その名を聞いたことがあるという人もいらっしゃるかと思います。心理を活用したマーケティング手法により「人脈なし、コネなし、実績なし」の状態から急成長を遂げた起業家。起業後3年にして、上場企業から町の小さな商店まで300社以上のクライアントを獲得したのだといいます。つまり、そんな実績をベースとして、「永続的にビジネスを成功させるための秘密」を明かしたのが本書だということ。■価値にフォーカスすれば失敗しないビジネスとは、「価値と価値の交換」で成り立っているもの。著者は本書で改めて、その点を確認しています。商品という価値をお客様に届け、お金という価値を対価として受け取る。それこそが、ビジネスの本質だということ。だから、もし手元に資産や貯金がないのだとしたら、それはこれまで価値を届けてこなかった証拠だというのです。そして、その価値にさえフォーカスしておけば、大きな間違いを犯すことはないともいいます。なぜなら、「商品=価値=お金」だから。いいかえれば、価値が商品とお金を生み出してくれるということです。■価値の量が最終的な価格に比例するお金儲けが下手な人は、一生懸命やることと、売り上げは比例すると信じているもの。しかし、それが勘違いなのだと著者は指摘します。ビジネスがお客様に価値を届けるものである以上、それは自分のエゴを満たすことではないはず。だからビジネスを行う際には、お客様の価値にフォーカスしなければいけないというのです。そして、そのお客様が期待する結果の大きさや価値の量が、最終的な価格に比例する。すなわち、大きな売り上げを目指すのであれば、労働に頼らない仕組みや考え方を取り入れていく必要があるのだそうです。なお、それを叶えてくれるもののひとつが、著者のいう「秘密」に隠されているのだとか。■話していいor話すべきでないことその真実とは、「『what to(なにをやるか)』は話してもいいが、『how to(どうやってやるか)』は話してはいけない」といことだといいます。さらに、もうひとつ気をつけなければならないポイントがあるといいます。それは、「what toを聞くと、知った気になってしまう」ということ。そうなってしまった人は、自分の能力を過信してしまうというのです。でも、それは仕方がないと。「平均以上効果」という心理が働いてしまうため、自分の能力を過信してしまうのが人間だから。多くの人はなにかを行う際、「自分は最低でも平均以下になることはない」と信じているもの。そして、そのような“錯覚する行為”が自分を過信させ、失敗に導いてしまうというのです。しかし、それはあくまで幻想でしかなく、本当の答えなどそこにはないと著者は指摘します。なぜなら大切なのは手段ではなく、本質だから。しかし多くの人は、そのことに気づいていないというのです。■どうやってやるかを説明しない理由では、販売者はなぜ「how to(どうやってやるか)」をいわないのでしょうか?それは、「目的の違い」なのだそうです。販売者の最終目的は、商品を売ること(how to)です。しかし購入者の目的は、お客様を増やすこと。だとすれば、商品の先にある結果がそもそも違うのですから、成果が出なくても当然。だからこそ、本気で成功を望むのであれば、その目的の違いに気づき、これらの手法を知ることが大切だと著者はいうのです。ビジネスですから、目的の違いがあるのは仕方がないこと。たとえば、デパ地下で試食を延々と続ける人はいないでしょう。試食はあくまでお試しであって、信用を得るための手段にすぎないからです。大切なのは、目の前に来た情報をチャンスと捉えるのではなく、お互いの目的の違いに気づくことだといいます。なぜなら現代のビジネスは昔と違い、「仕組み」が成否を分けるから。■仕組みの裏側に潜む本質を知るべしいい商品さえつくれば売れるという過去の時代とは違い、現代では「いわれたことしかできない人=使えない」ということになります。いわれたことだけをきちんとやっていても、勝てる時代ではないということ。逆にいえば、いまは個人であっても、気軽に仕組みを構築できてしまう時代であるわけです。そこで、目先のものだけにフォーカスするのではなく、裏側に潜む本質を知ることが重要。それを知ることで、販売者の真意や本当の目的を知ることができるのだと著者は主張します。*著者の言葉はときにシリアスですが、だからこそ訴えかけるものがあるのも事実。稼ぎたいという思いを持っているのなら、その糸口をつかむためにも読んでみて損はないかもしれません。(文/作家、書評家・印南敦史) 【参考】※船ヶ山哲(2016)『稼ぎたければ、捨てなさい。―起業3年目までに絶対知っておきたい秘密の裏ルール』きずな出版
2016年09月24日【ママからのご相談】子どもが小さいので、特技を活かして自宅で起業しようと思います。ずっとフラワーアレンジを習っていて友だちの結婚式でブーケを作って喜ばれたことも多いです。主人に相談して一応は賛成してくれました。 起業するために、セミナーなどでまずは勉強しようと思います。何からやればいいでしょうか?●A. 覚悟も本気もなく、儲けていないのに“起業家”面して得るものはない。こんにちは。婚活・恋愛コンサルの菊乃です。ママ起業、プチ起業、はやっているみたいですね~。でも、起業セミナーに行って材料を仕入れてお金は出ていくのに、全くお客さんが来ない人も大勢いる。いや、こういう起業家気取りで赤字になっている人の方が多い ってご存じですか?今回は、サロン経営支援、ハンドメイド作品投稿サイト『シュミモ』を運営している工藤怜子さんに、ダメなママ起業家の事例をお聞きしました。●(1)旦那の給料でセミナー参加。売り上げもお小遣い程度旦那の給料でコンサルを受けに来たり、セミナーに参加したりする方もいます。本気で起業する方は、今が専業主婦で収入がないとしたら旦那さんからお金を借りて初期費用にあてて、売り上げからちゃんと返済しておりました 。旦那さんが毎月口座に振り込む生活費を起業資金にする方はほぼ稼げません。自己満足でサイトを作ってそこで終わり。●(2)人に頭を下げたくないもし自分が働くとしたらパートや中途採用。そういう働き方は嫌なのです。誰かに頭を下げるのは嫌いで、だから起業という方もいるそうです。ところが、起業すれば営業しなければなりません 。頭を下げて集客することはせず、お山の大将でいられるのですが、売り上げは上がりません。一方で軌道に乗る起業女性は、自分で作ったチラシをマンションにポスティングして回ったとか泥臭い営業をちゃんとやっているのです。●(3)「どうすれば確実に売り上げが上がりますか?」と起業家のくせに決断しない依存体質たとえばフラワーアレンジメントのECショップで起業をするとします。【Aさん】豪華さが売りで、本物志向の方やブライダルなどのハレの日用の商品を売るから、枯れやすいけれど生花を使う。【Bさん】手ごろに買える値段でお部屋にちょっと置けるプチギフト用商品を売るから、利益率の高い造花を使う。生花を使うAさんと利益率の高い造花を使うBさんはどちらが正しいか分かりますか?正解はどちらでもいいのです。お店の利益を出して続けていける なら、生花でも造花でも構いません。学校のテストと違い、“正解”があるわけじゃなく、その都度、自分の責任で決めなければならないのです。ところがママゴト感覚のママ起業家は、「利益率が高い方が良いって聞いたから」と断片的な情報に流されて、失敗さえも誰かのせいにしたがります。起業家と言うくせに依存体質で自分で決めないのが特徴。「確実に成功する方法はありますか?」と聞いてくる人もいるとか。だったらパートで働けばいいのに。●(4)娯楽を「仕事」と呼ぶため、きちんと働いている方が離れていく私も「今度無料Webセミナーをやるのでブログやメルマガで紹介してくれませんか?」って、主婦感覚が抜けない自称コーチングの起業支援をやっている女性から連絡をいただいたことがあります。そのWebセミナーのURLをクリックしたら、キレイに撮影した写真を使って“カリスマ講師”みたいに書いてあるの!カリスマ講師なら自分で集客しろと思いました。毎月オシャレなお店で自称起業家同士が、「素晴らしい皆さんとの出会いに感謝~」とポジティブキラキラメッセージの投稿を上げています。「セミナーに参加するから私のにも参加しませんか?」とかお中元のやり取り感覚で自分のスクール営業をする方も。「甘いよなぁ」って人からは、きちんと仕事をしている人が離れていく のです。●(5)偽起業コンサル、偽集客コンサル、ネットワークビジネスのカモになるそんな甘いプチ起業家の女性に優しく手を差し伸べてくれる方もいるのです。「すごいね。才能あるよ」と褒めちぎって。「もっとホームページをよくしたらいいんじゃないの。コンサルするよ」とお金を払ってホームページを作り、初期投資だけがどんどん出ていきます 。エステやネイルサロンなどの美容系の場合、サプリメントや化粧品、補正下着などのネットワークビジネスのカモになる場合も。なんちゃって起業家の方々はそもそも、起業をする理由があいまい。あなたは何が欲しいのでしょうか?・収入が欲しい・認められたい・「○○ちゃんのママ」「○○さんの奥さん」ではなく自分の名前で存在を確認したい・「先生」と呼ばれたい、ステータスが欲しいこの中でどれが一番近いですか?自分と向き合って本当の欲求に気が付きましょう。別に「先生」と呼ばれたいのも良いと思います。認められたいのも良いと思います。見栄を張りたいのは悪いことじゃないけれど、見栄っ張りに蓋をして格好つけるのはイタイです。工藤さんの生徒で成功されている、立川でアーユルヴェーダのサロンを経営している朝倉智美さんをご紹介しましょう。朝倉さんは、20代のころ原因がはっきりしない体調不良で悩み、病院では逆流性食道炎と診断される。アーユルヴェーダドクターから診療してもらったときに「胃の不調は便秘からきている」と言われ、生活習慣を変えてハーブと白湯で体調が良くなったそうです。体の不調は一部を直せば良いというものじゃないという自身の経験から、会社員を辞めてアーユルヴェーダサロン開業を目指すことに。こんなふうに起業のきっかけがしっかりしている のです。軽い気持ちで起業するのは、お金も時間も無駄になるだけでなく、人が離れていく可能性もあるのです。何がしたいのか、まずは自分と向き合いましょう。【取材協力/工藤怜子】成蹊大学卒。元銀行員。オフィスゼロイムズの代表。小さな事業の経営企画室として事業主の方をサポート。ハンドメイド作品投稿サイト『シュミモ』を運営。・shumi-mo●ライター/菊乃(婚活・恋愛コンサルタント)
2016年09月01日いま、誰でも起業できる時代と言われています。もしかすると、具体的なアイデアを持っていて、今すぐ事業を立ち上げたいと考えている人もいるかもしれません。しかし驚くべきことに、起業して10年後に生き残っている会社はたった5%しかないという残酷な現実があります。なぜこのような事態に陥ってしまうのでしょうか。『失敗をゼロにする 起業のバイブル』(中山匡著、かんき出版)は6,000人以上の起業支援を行っている著者が、起業で絶対に失敗しないための「方程式」を解説したもの。起業で成功するには能力や実力よりも、「何をテーマにするか」が何より大切であるといいます。今回は本書の中から、起業の失敗でよくある3つのパターンをご紹介します。■1:なかなか前に進まない「堂々巡りタイプ」「いいアイデアを思いついた!」と思って起業しようとしたのに、既に同じような事業をしている人がいた。どうしても諦めきれず考えていると、さらに良いアイデアが浮かぶ。しかし今度は友人に「それは無理じゃない?」と言われて落ち込む……。そんなことを繰り返しているうちに数年が経ってしまうというのはよくある起業の失敗パターンだといいます。考えが同じところを堂々巡りして、一向にゴールにたどり着かないのです。このようなパターンに陥りやすいのは、「自分のやりたいことを大切にしている人」や、「起業する際に理念をとても重要視している人」です。最初に理念を考えるところで停滞してしまうと、なかなか次の行動に移せません。そもそも理念は最初から決められるものではなく、起業活動が軌道に乗ってから自然に見えてくるものなのです。活動をしていないのに理念が明確になっているとしたら、それは独りよがりなものである可能性が高いでしょう。また、視点が「自分」に向いてしまっているため、競合の相手がたくさんいたり、需要のないマーケットで起業してしまったりすることにもなりがちです。起業において大切なのは、アイデアが素晴らしいかどうかではなく、そのアイデアで勝てるかどうか。しっかりと現実を見据えた上で、実現可能な戦略に落とし込んでいきましょう。■2:切り替えが早すぎる「放射型タイプ」「堂々巡り」のパターンとは反対に、とにかく行動が速いタイプ。勝てるマーケットを見抜く力も持っているのになぜか軌道にのりません。その理由は、競合に勝つための「強み」を持っていないから。そして、切り替えがとても早いので、少し手を出してはうまくいかず、また新しい分野にチャンレジするもののうまくいかず……というように「放射型」に様々なことに手を出しては失敗してしまうのです。表面だけを見ると簡単そうに見える事業も、現実には相当な強みが必要となります。例えばオシャレな焼肉屋がこれから流行りそうだと思っても、飲食店未経験の人が何のノウハウもなしに参入することは不可能です。それなのに、このタイプの人は「自分にできる」と勘違いして参入してしまうのです。チャンスがあっても、自分がそこで戦えるだけの強みを持ち合わせていない限り、それを活かすことはできません。またこのタイプの人は、うまい話に騙されやすい傾向にあります。「どうしても独立起業したい!」という思いが強すぎて資金を使い果たしてしまうというケースもあるので要注意です。絶対に失敗しないためには「一か八かのような決断」をともなう起業はやめましょう。■3:自信があだとなる「人脈依存型」新規事業ではなく、会社員として行っていた業務を独立して行うケースでも、失敗することはよくあるそう。それは円満退社となり、抱えていたクライアントを独立後もそのまま連れていった場合に起こります。このような方法で起業した場合は、1年目は安泰です。ゼロから起業した場合はなかなか顧客が増えず、軌道に乗るまでは最低1年はかかります。しかし、初めからクライアントがいる上での起業はこの心配がありません。独立1年目から食べていけるので、自分の自信にもつながります。しかしここが落とし穴。2年目以降に、少しずつ「顧客の流出」が始まります。例えば美容師なら、顧客は引っ越したり、転職して最寄り駅が変わったりするだけで、別の美容院へ行くようになります。税理士なら、相手の会社が廃業してしまうこともあります。少しずつであっても顧客が減ることは不安へとつながります。3年目以降、さらにこの流れが進むと、このまま顧客がいなくなるのではないかという恐怖心が出てきてしまうのです。そうなると目の前にある仕事にも出がつかなくなり、今いる顧客にも全力を尽くすことができなくなってしまいます。このような事態を防ぐには、1年目、2年目に新規開拓を行うこと。しかし、順風満帆な1年目は危機感がなく新しいことをやる気は起きません。そして2年目は日々の仕事が忙しいのに加え、いざ新規開拓をしようと思っても経験がないためやり方がわからないという事態に陥りがちです。ビジネスの原則として、新規開拓は広告費をしっかりかけることでうまくいくケースが多いもの。それを知らずに本やセミナーで学ぼうとしてもなかなか成果は出ないでしょう。*本書は全336ページとかなりのボリューム。勝てるマーケットの探し方から、強みを活かした「事業フォーマット」の選び方まで細かく解説されているので、これから起業を考えている人は参考にしてみてください。よくある失敗の罠に引っかかることなく、10年後も生き残れる5%を目指しましょう!(文/平野鞠) 【参考】※中山匡(2016)『失敗をゼロにする 起業のバイブル』かんき出版
2016年08月24日今、女性の起業がトレンドになっているのはご存知でしょうか。「起業」というと、とても大変なことで、従業員を雇って事務所を借りる……そんなイメージですが、それだけが「起業」ではないんです。今や、事務所がなくても一人でもノマドで開業できるやり方がトレンドになっているのだとか。何か特別なスキルを持っていなくても、自分の得意なところを伸ばして、ユニークな事業をしている人が多いのです。ここでは、そんなユニークな事業の内容に迫ってみました。■愛もビジネスの一環?「愛され女性になるためのコンサル」コンサルタントといえば、専門的な勉強を重ね、大企業を相手に高度な話をする……そんなイメージではないでしょうか。ですが、それだけがコンサルタントではないんです!世の中には「愛されるように女性をコンサルタントする」という事業があります。こんな内容をコンサルタントするとは、と驚く人も多いはず。モテるためのレッスンや、男性に長く愛されるためのコーチングがビジネスとして成立しているのです。しかも、月に100万円以上の売り上げが立つそう。それだけ、愛されたくてもどうしたらいいかわからなくてSOSを出している女性がたくさんいるということですね。モテる女性は、恋愛をテーマにした事業を考えてみては?■OL向け!「副業生活スタートをカウンセリング」こちらも大企業向けではなく、個人の女性をコンサルティングする起業。決まった時間に会社で仕事をしているけれど、現状に満足していない。環境を変えるために、まずは副業からはじめたい……。そんな女性のために、どんな副業がその人に合っているかをカウンセリングし、始め方をレクチャーしてくれるのです。一人ではなかなかきっかけが掴めず行動に移せなくても、自分をコンサルティングしてくれる人がいると、なんだか変われそうな気がしてきますよね。同じ女性ということで、気軽になんでも相談できるという点もウケているようです。■毎日がガラリと変わるかも?「時間管理のコーチング」時間は誰にでも等しく与えられているもの。しかし、有効活用できずに悩んでいる人は少なくないようです。そこで人気なのが、「時間管理をコーチングする」事業。社会人になって「周りの人より時間を使うのがうまいかも?」と気付いたのが創業のきっかけなのだそう。その長所を他の人にコーチできるまでに磨き上げ、ビジネスとして成り立たせたのだとか。時間の管理なんて人から習うものなのか、と思う人もいるかもしれませんが、自分では気づかなかった新しい視点を得られるかもしれません。時間をうまく使えるようになれば、毎日が劇的に変わりそうですよね。このように「一見ビジネスっぽくないけれど、一定の需要があるコト」を見つけるのが成功する事業の共通点といえるでしょう。上記の例はどれも、特別にものすごいスキルを持っている人が起業したものではありません。自分の長所をしっかり把握した上で、ビジネスにできるくらいに育てているのです。会社勤めの毎日はもう飽きた、何か自分で事業をしたい!そう思っている人は、こんな選択肢があることも視野に入れてみてはいかがでしょうか。
2016年08月14日今では珍しくなくなりましたが、それでもまだ「キラキラネーム」については賛否両論。子どもの友だちに多いからと安心していても、小学校受験などで不利になることもあるといわれています。このキラキラネームについて、教育の現場ではどのように思われているのでしょうか。小学校の先生たちに話を聞きました。■名前を覚えるのが大変!小学1~2年生を受け持つことが多い女性教諭は、新学期を迎える前に「正しい漢字と読み方を覚えるのが大変」といいます。「とくに低学年の子どもは、名前を間違えられることをとても嫌がります。まだ漢字を覚えていないので、名簿にもひらがなで名前が書いてあると思っている子も多いんですよ。間違えてしまったときに『先生なのにひらがなが読めないの?』と指摘されてしまったこともありました」また、読み間違いからいじめやからかいに発展することもあるので、春休み中に漢字の書き取りのごとく覚えるようにしているのだとか。彼女はキラキラネームをつけることに否定的ではないものの、「覚えやすい、書きやすい名前のほうが助かる」というのが本音だそうです。 ■偏見はよくないキラキラネームの子は悪ガキといわれることもありますが、「それは偏見だ」と語るのは、教師歴20年のベテラン男性教諭。周囲の大人がこうした先入観を持つことのほうが、子どもに悪影響を及ぼすといいます。「友だちとも仲良くしている子が多いですよ。たしかに想像できないような当て字もありますが、その名前には意味があります。これを知れば自分の名前に誇りをもてるし、親の愛情を感じられていいのではないでしょうか」最近では、「●●子」といった古風な名前が「シワシワネーム」といわれることもあるほどキラキラネームは一般的になり、名前だけでその子を判断することはできないそうです。■親に問題アリ!?30代の女性教諭は、キラキラネームの子どもに対して問題を感じたことはないものの、その親に対して警戒してしまうそうです。「言い方は悪いけれど、ちょっと変わった、こだわりが強い方が多いかもしれません。学芸会での配役や、運動会の種目に対してクレームをよこす、いわゆるモンスターペアレントが目立ちます。子どもは素直でいい子でも、親に対して注意するようにしています」もちろん、キラキラネームを名づけた親すべてがこのタイプではないけれど、先輩からも注意するようにいわれることがあるのだとか。世論だけでなく、教育現場でもキラキラネームは賛否両論。しかし、名づけられた子どもに対して批判的な意見はほとんどありませんでした。子どもが大きくなるまでに状況は変わるかもしれませんが、こうした現状も把握したうえで名前を考えていきたいですね。
2016年06月04日黒木華主演のTBS系ドラマ『重版出来!』(毎週火曜22:00~22:54)に、人気漫画家・いくえみ綾の描き下ろし作品が登場することが9日、明らかになった。本作は、『月刊!スピリッツ』で連載中の松田奈緒子作の同名漫画を原作とする物語。コミック雑誌『週刊バイブス』の編集部を舞台に、新人編集者の黒沢心(黒木華)が、一癖も二癖もある編集部員や漫画家、営業担当、書店スタッフたちを巻き込み、ライバル雑誌に打ち勝とうと奮闘する姿を描く。劇中に登場する漫画家の作品として描かれている漫画を、藤子不二雄Aをはじめ、ゆうきまさみ、河合克敏、村上たかし、のりつけ雅春、田中モトユキ、白川蟻んといった実在の人気漫画家陣が手掛け、話題となっているが、このたび新たにいくえみ綾が加わることが決定。ドラマのために描き下ろした作品を提供する。『潔く柔く』『I LOVE HER』『バラ色の明日』をはじめ、現在『月刊!スピリッツ』で連載中の『おやすみカラスまた来てね。』など、登場人物を瑞々しく描くことで人気のいくえみ作品。『重版出来!』に登場する描き下ろし作品がどのように仕上がっているのか注目だ。(c)いくえみ綾/小学館
2016年05月10日見ているだけで癒される「ステンドグラス」。ネイルに取り入れれば、エレガントで上品な雰囲気を演出できます。幻想的にキラキラ輝くので、目に入るたびにうっとり。大人可愛い「ステンドグラスネイル」ぜひ試してみてくださいね♪「ステンドグラスネイル」ペールカラーでまとめたステンドグラス風ネイル☆定番フレンチに、ステンドグラス風ネイルをポイントにしました★キラキラステンドグラスネイル♪濃淡をつけてピンクが主張しすぎないよう仕上げました。パールホワイトのグラデーションとパステルラメのステンドグラス風アートのMIXネイル☆バラのアートでステンドグラス風に仕上げたネイルデザイン。 ・≫≫新着ネイルデザイン ※掲載協力: ネイル ビューティーナビ編集部
2016年04月11日書店に足を運んでみれば、あるいはアマゾンでビジネス書をチェックしてみれば、「起業」に関する書籍はいくらでも見つかります。そしてそれらは、起業の素晴らしさをアピールし、読者をその気にさせようとやっきになっているようなものが大半。でも、起業したら本当に、その先にあるのはバラ色の未来なのでしょうか?そんなことはあり得ないと考えるほうがいいのではないでしょうか?そう思わずにはいられないからこそ強い説得力を感じさせるのが、きょうご紹介する『7人のトップ起業家と28冊のビジネス名著に学ぶ起業の教科書』(大賀康史、苅田明史著、ソシム)。著者は、「本の要約サイト」として知られる「フライヤー」の代表取締役と取締役。(1)「筆者の経験にもとづいた起業ノウハウ」、(2)「先輩起業家からの生々しいアドバイス」、(3)「起業家必読といえる名著の要約・紹介」という3つの要素で構成されています。■起業家は「天才」ばかりではない起業には特別な人にしかできないことのようなイメージがあり、最近の起業家は、ロックスターのようにも見えるもの。しかし、起業とはごく一部の天才だけが行えるものではないと 著者はいいます。起業家の世界に身を置いてみると、たしかに天才的な人もいるそうです。たとえば大学生時代に起業して、20代後半でベテラン社長としての風格を身につけ、特有のオーラを放つような人など。しかし決して、そのような人がすべてだというわけではないということ。起業家同士で話をしてみると、その多くは悩みを山ほど抱える普通の人間だというのです。数々のトラブルに直面しながら努力を重ねるなかで、名声を手に入れて行っているわけです。だからこそ、「遣り抜くという覚悟さえ決められるなら、起業家には誰でもなれる」と著者はいいます。■起業がしやすくなった3つの理由昔の起業のイメージは、「一世一代の大博打」というようなものだったかもしれません。しかしいま、起業環境は大きく前進したといいます。誰にとっても起業をすべきかどうかについては、もちろん簡単にいい切れない部分はあるでしょう。しかしそれでも、さまざまな要因から、起業にチャレンジしやすい環境へと変化しつつあるのは事実だというのです。そして最近の起業環境については、次の3つのポイントがあるのだとか。(1)借入金の融資の際に、必ずしも連帯保証を求められなくなってきたかつてスタートアップが借入をする際には、ほぼ例外なく社長の連帯保証が入り、万一資金が返せなくなった場合には、個人資産で返すか自己破産しか道がなかったそうです。もちろんいまでもその慣習は残っているものの、日本政策金融公庫の制度融資など、一部のローンは無担保・無保証(連帯保証人なし)で提供されるようになっているのです。(2)投資家に厚みが出てきており、資金の調達手段が広がってきた投資家は、数・質ともに、いままでになく充実してきているといいます。たとえば過去にベンチャーを成功させている「エンジェル投資家」、アイデアとメンバーだけの状態のスタートアップを育成する「ベンチャーアクセラレーター」、小規模から大規模のファンドを運営する「ベンチャーキャピタル」、新規事業の種を探してスタートアップへの投資に積極的な事業会社などがそれにあたるそうです。(3)スタートアップを支える支援組織が充実してきた最近はスタートアップと大企業をつなぐイベントが盛況。経済産業省も近年、『TOKYO イノベーションリーダーズサミット』というイベントで、スタートアップと大企業がマッチングできる機会を提供しているのだそうです。他にも、証券会社、監査法人の組織や、スタートアップと大企業のマッチングを担う企業が主催するイベントも増加傾向。大企業との事業提携の機会が得やすい環境になってきているというわけです。また、テレビや新聞などのメディアもスタートアップに注目しており、サービスの露出の機会も増加傾向にあるといいます。■起業家は金銭的な困難に直面するこのような企業環境のなか、誰もがうらやむような大企業から転じて企業したり、スタートアップに転職したりする人が増えているということ。そして著者は、こうもいいます。もしも起業のアイデアがあって、それは何度検証しても有効だと思え、自分がやり遂げたい「志」にも沿っている。そして、一緒に起業してくれそうな仲間もいる。だとすれば。起業に必要なのは、腹を決めて一歩を踏み出すことだと。ただし冒頭でも触れたとおり、本書ではやみくもに起業を勧めているわけではありません。それどころか、「起業すると、ほとんどの起業家は金銭的な困難に直面する」という、多くの人が触れたがらない現実にもしっかりと目を向けています。単なる机上の空論ではないからこそ、強い説得力が生まれているわけです。*起業を本気で考えている人にとって、とても意義ある内容。また「要約サイト」の著者であるだけに、読む価値のある多くのビジネス書も紹介しています。密度の濃い内容であるだけに、ぜひ読んでおきたい一冊だといえるでしょう。(文/書評家・印南敦史) 【参考】※大賀康史、苅田明史(2015)『7人のトップ起業家と28冊のビジネス名著に学ぶ起業の教科書』ソシム
2016年02月26日猫を愛する人は職業もさまざま。漫画家のいくえみ綾さんも大の愛猫家のひとり。猫愛炸裂マンガ『そろえてちょうだい?』にも登場する“いくえみニャンコ”の愛らしすぎる生態を紹介します。「何をするわけでもなく、一緒にまったりしていられる時、とても幸せな気分になります」と、猫との生活について語る漫画家のいくえみ綾さん。現在は北海道の家で5匹と暮らしている。家猫のみならず外猫もかわいがるいくえみさんが関係した猫は数知れず。猫と仲良くするコツは?「急な動きはしない。必要以上に大きな音を立てないことも大事。あと個別に『かわいいね攻撃』を日々繰り出していますね」早速、いくえみさんを魅了する、愛すべきにゃんこたちをご紹介。■ブン(♂ 8歳)「心の狭い甘えん坊。過ぎたことはすぐ忘れます」(いくえみさん)。『そろえてちょうだい?』のタイトルはブンの揃った前髪のような模様が由来。マンガのセンター的ポジションの猫。■きなこ(♀ 12歳)「ほかの猫にまったく興味ナシ。自分の幸せが一番!とにかく抱かれたい&くっつきたいタイプ」。ブンが家に来た2か月後、近所をウロウロしているところを家に招き入れ、晴れて家族に。■ロン(♀ 4歳)「運動神経抜群で賢い!コカブをつけ狙ってはいじめ倒す。甘え上手で、私のストーカー」。ロシアンブルーのようだけど、ただのグレーのクセ毛さん。■コカブ(♂ 2歳)「甘えん坊で小心者。ロンにいつもイジられています。要領の悪いおバカさん加減がまたかわいい!」。元は外猫。里親探しをしていたけど、いつのまにかいくえみニャンコに。■ヒゲちゃん(♂ 5歳)いくえみ家のニューフェイス。「猫があまり好きじゃないみたいです…。遊び好き。お腹がすくとすぐ『ごは~ん』と鳴きます」。立派なアゴ髭があるから、ヒゲちゃんと命名された。◇いくえみ・りょう「潔く柔く」「プリンシパル」…独特な世界観と、繊細な人物描写で人気を集める漫画家。いくえみ漫画に登場するリアルで色気のある男子はファンから“いくえみ男子”と呼ばれている。◇『そろえてちょうだい?』猫まみれな生活をユモラスに描いた人気シリーズ。3/8に待望の第4巻が発売。『そろえてちょうだい?』(1巻¥843、2~4巻 各¥864*税込み祥伝社)※『anan』2016年2月17日号より。写真・山越昭仁(C)いくえみ綾/祥伝社
2016年02月16日弥生は1月15日、法人起業検討者を対象とした、起業の直前直後に役立つ情報をまとめたWebサイト「弥生の起業家応援プロジェクト」を公開した。同サイトでは、起業の準備・手続きから起業直後の経理・業務管理までの情報が紹介されている。コンテンツは大きくわけて「起業の基礎知識」「起業と経理」「起業に役立つ製品・サービス」の3つが用意されている。「起業の基礎知識」では、起業前後に必要な情報にフォーカスし、法人設立の検討時に役立つ「会社設立のメリット・デメリット」や「設立費用、法人設立後に必要な届出書類」、起業後にすぐ決めておくと後々のお金の管理が楽になるという「請求・支払の期日 決め方の原則」や「現金と預金の管理方法」などが紹介されている。「起業と経理」では、主に起業後の経理にフォーカスし、起業家アンケートから割り出した、「業界ごとの売上に対する理想比率」や「黒字化経営企業の経営状態」が紹介されており、業界ごとの健全経営を把握することができるという。また、日々の経理の流れや決算の説明も紹介されている。「起業に役立つ製品・サービス」では、起業時に、個人事業主としてスタートするか、最初から法人として会社を設立すべきか迷う場合に、事業の売上と経費、希望する年収などを入力することで、概算の税金(法人税・所得税)がわかる「かんたん税金計算シミュレーション」が用意されている。これにより、個人事業主と法人で納める税金の差額や売上の多寡による変動額を把握することができるようになっている。
2016年01月15日起業家と一口に言っても、実にさまざまなタイプがいる。若い頃から使命感に燃えていた人、虎視眈々と機会を狙っていた人などはイメージしやすいが、あるとき運命の歯車が回り、偶然にも起業家の道を歩むことになった人物もいる。グルメチャットアプリ「ペコッター」を開発・運営するブライトテーブル 代表取締役 松下勇作氏がその一人だ。大学院でバイオテクノロジーの研究に励んでいたものの中退し、金融機関向けシステムのコンサルティングや開発、保守・運用業務を行う会社に入社した。3年半ほど勤務したころ、転機が訪れた。インキュベイトファンドに転職した知人から、インキュベーションプログラム「Incubate Camp」(2011年)の存在を聞き、松下氏は「面白そうだから行ってみたい!」と伝えた。しかし知人からは、「ダメだ。ビジネスのアイディアを持った人だけが、Incubate Campに参加できるんだ」と告げられる。そこで松下氏は、A4用紙にWebサービス「テーブルシェア」のアイディアを書いて知人にプレゼンし、プログラムの面接に潜りこませてもらう。その後、早朝7時からのプラン改善ミーティングを重ねた結果、キャンプへの出場権を獲得。今も継続した支援のあるインキュベイトファンドの代表パートナー赤浦氏に見いだされ、投資対象に選出される。その後の準備期間を経て、2012年2月、同サービスを開発・運営する組織としてブライトテーブルを立ち上げた。○「どんなときでも明るいですね!と言われます」松下氏 : 2011年夏、僕がまだ会社員だったときのことです。当時はFacebookのイベント機能を使う人が増えていて、僕も頻繁に活用しつつ、社内外問わず食事会を開催していたんです。その食事会が「テーブルシェア」の原型になりました。そもそも、なぜ食事会を積極的にやっていたかというと、みんなで悩みを打ち明けたり、近況報告したりできるような場を作らなければと思ったんです。入社1年目は内定者同士でよく食事に行っていたのですが、2~3年くらい経つと、皆それぞれ役職に就いたこともあり同期との交流が減っていきました。そんな中、仕事が忙しく、同期と話したり相談したりする機会もなく、心が疲れてドロップアウトしてしまう人が出てきていました。食事会は、こういう人を助けることができる場になるのではと思ったんです。とはいえ、同期は60人ほどいたので、全員が一度に集合するのは無理ですし、半分程度でも厳しい。では、5~6人の小規模な集まりならどうかと考えてやってみると、密に交流できる良さがあると気づいたんです。―― 人力でやっていた食事会を仕組み化したのが、テーブルシェアだったというわけですね。立ち上げは順調にいきましたか?上手くいきませんでしたね。当初、僕はプログラミングができなくて、友人が組んでくれていました。何度も手直しを重ねてようやくリリースできたのは、開発に着手してから1年後です。時間を要した理由としては、友人が仕事仲間になったこともあり、何か不満があったとしてもあまり強く言えなかったり、隣で並んで開発していて、ついダラダラしてしまったりと、僕自身、甘えみたいなものもあったと思います。また、「世界中の食卓を明るくにぎやかにする」というサービスのコンセプトはあったものの、課題解決における具体的なアイディアがなかったんです。結果、1年半運営を続けたものの、2013年夏にサービスを終了しました。―― とはいえ、1年半で見切りをつけるには、相当な覚悟も必要だったのではないでしょうか投資いただいた資金が底をつき、私有財産をつぎ込んで、さらには借金をしたこともありました。周りの人に食事を奢ってもらったり、当時の恋人と一杯のラーメンを分け合ったりと、ギリギリの生活をしていた時期もあります。ですが、落ち込んだりはしなかったです。むしろ、新しい価値を創る仕事が楽しくて、ファンドとのミーティングの際にも「どんなときでも明るいですね」と言われていました(笑)。というのも、30代の僕がやりたいことの実現を目指して2~3年がんばって、最終的に失敗したところで、世界は微動だにしないと考えているんです。逆に、万に一つでも世の中に残るような仕組みを残せたらいい。自分が死ぬときに、後悔したくないという気持ちが強くあったんです。そんな中、ファンドの方が「新しいサービスを考えてみたら?」と言ってくださり、2014年1月にリリースした2つ目のサービスが「ファイブシート」でした。こちらも食をテーマにしたサービスで、コンセプトは「仕事帰りの新習慣」。見ず知らずの人が集まって、1時間でサクッと食事して解散できるサービスで、開始時間と場所(店)を選ぶと、その日の食事メンバーになる5人が集まり、コース料理をシェアします。1時間きっかりでタイマーが鳴って、会計・解散という仕組みです。テーブルシェア運営時に「誰かと食事はしたいけれど、幹事はやりたくない」と思う人が多いと気づき、ただボタンを押すだけで参加できる食事会として設計しました。ファイブシートの開発時は、起業してから2年間のプログラミング経験のおかげもあり、3週間でリリースできました。参加者のリピート率もとても高かったですね。ただ、「見ず知らずの他人同士で食事すること」にハードルの高さを感じた人も多かったようです。今度はサービス継続か否かの判断を早めにしようと思い、サービス開始5カ月ほどで開発を中断しました。○サービス公式キャラクターの被り物で「自分を広告化」―― その後生まれるのが現在のサービス「ペコッター」ですね2014年夏ころ、会社と家の行き帰りに人間観察をしながら、事業のヒントを探していました。そのころはスマホの普及率がぐんと上がり、駅のホームを歩くと、ほとんどの人がスマホをイジっているような状況で、そのときに気づいたのが、スマホでグルメ系のクチコミサイトを見て、複数の店舗から比較検討するのは意外と大変だなということ。多くの人が、スマホの画面の中で複数店舗のクチコミを並べて選ぶ、いわば「PCのころの探し方」を続けていたんです。スマホの小さな画面であれば、たとえば「銀座で蕎麦」と希望を打ち込むと、グルメに詳しい人から「◯◯が良いよ」と1店舗だけおすすめを教えてもらえる……そういうサービスが向いているのではと考えました。行けるお店は一度に1店舗ですからね。そこからiOSアプリの開発に向け勉強を開始し、2015年3月にサービスをリリースしました。―― 認知拡大のための施策は展開していますか?いろいろと実験的な取り組みもやっています。中でも独特なのがTwitter上で「渋谷 ごはん 教えて」などのキーワードで検索し、お店を探している人に向けて、ペコッター公式キャラクターの「はらぺこ君」から「それなら◯◯というお店が良いよ」と教えるというもの。完全に手作業です。Twitter上でお店を探している人のニーズと、ペコッターアプリ内で探している人のそれには、違いがありません。自ら検索するのが面倒で、教えてほしくて質問を投げかけているわけなので。彼らはペコッターのユーザーになり得るので、積極的に声をかけています。ほかにも、初期に最もユーザーを獲得できたのは、羊のかぶりものを身に着けてペコッターのパネルを持って移動するという、いわば「僕自身が広告化する」施策でした(写真参照)。その格好で電車に乗っていると話しかけられ、「写真に撮ってSNSに投稿して良いですか?」と聞かれるんです。5,000フォロワーほどいる方がつぶやいてくれたこともありました。○レッドオーシャンでも、軸をズラせば勝てる―― ビジネスモデルはどう作っていく予定ですか?ユーザー数を増やすことが先決ですから、今すぐマネタイズしようとは思っていません。が、可能性としては3種類のマネタイズを考えています。1つ目はとてもシンプルですが、アプリ内に広告を配信すること。2つ目は店舗へ課金、3つ目はユーザーへ課金することです。はじめの2つのマネタイズ方法は、サービスのスケールが必要になりますが、3つ目のユーザー課金は短期的にスタートできます。それが、今ユーザーに大好評な機能が「ペコッター予約」です。ペコッター予約とは、ユーザーから予約依頼を受けると、僕たちが店に架電して席を確保するというものです。たとえお店の席が空いていなくても「◯時からは空いていませんでした。△時なら空いているようです」では終わりません。そのお店と同じジャンル・金額感などの店を探し、空席の有無まで確認した上で、「こういう店もありますよ。ここなら◯時から△人で入れます」とユーザーに伝え、そこでOKであれば予約を入れます。コンシェルジュのようなものですね。―― ペコッター予約は無料で提供しているんですよね。相当大変なのでは?1日数十件以上の予約依頼をいただきますからね。もちろん、僕たちも人力での検索・電話予約ではスケールできないと考えています。実は、予約業務を行うなかで「そのお店がダメならここはどうか……と検索し何件も架電して、空席を探して……」といった一連のデータをすべて記録し続けていると、知見がたまります。たとえば「恵比寿で焼き肉、予算は一人5,000円」と依頼がくると、以前受けた相談と同じように紹介していけば良い。近い将来、予約依頼の受付や店への架電、ユーザーへの提案までプロセスを自動化し、スタッフ一人でも回せるようにするつもりです。今のまま人力を続けていると赤字ですが、自動化すると黒字転換できるでしょう。ですから、まず1年くらいは人力で検索・架電し、データを蓄積しつつ提案のクオリティーを上げていきます。ペコッター側から提案する店に加え、ユーザーが他のユーザーに店を提案することもあります。こういった生きたデータが膨大にたまっていけば、ほかのサービスは追随できなくなるはずです。いずれ、人工知能を用いて店を紹介するサービスも出てくるでしょうが、リアルなお店についてのデータがなければ意味を成しません。アルゴリズムを作れたとしても、それだけでは不十分なんです。「先んじてユーザーに価値を提供することで膨大かつ使えるデータを収集し、その後アルゴリズムを適応していく」というサービスの進化を2~3年のスパンで考えているんです。―― 最後に、起業家を目指す人へ、アドバイスをお願いしますよく「競合は多いけれど、どうしてその分野に挑戦したんですか?」といった質問を受けます。でも、僕たちとしては、ほかのグルメ系アプリ・サービスとは「共生関係・仲間関係にあって、ライバル関係ではない」と捉えています。情報の海で溺れそうになりながら、なんとか情報を持ち帰るという「検索」という行動をペコッターに置き換えていきたいんです。検索する代わりに「~な店を教えて」と悩めるユーザーに対し、グルメに詳しいユーザーが情報の海を上手く泳いで、適切な良い情報をピンポイントで提示してくれる ―― そんな世界を実現したいなと。その際に、ほかのグルメ系アプリ・サービスのリンクを紹介するわけです。繰り返しになりますが、やはり僕たちにとって彼らは仲間。たとえライバルが多い分野で挑戦する場合でも、戦い方を少しずらせば上手くいくと思います。僕たちが着目したのは、ユーザーは「店を探したいのではなく、店を決めたいと考えていること」。情報が多ければ多いほど、人は決められなくなります。その悩みをどう解決しようかと考えたときに、決めるためのサービスを作れば良いのだ、と気づいたんです。起業して新しい価値を生み出したいなら当然、時代に即したものを創り出す必要があります。変化の多い今の時代に起こる不自由なことや不便なことを見つけ出して、ソリューションを上手く提示できる起業家が、成功を手にすると信じています。
2016年01月15日「起業したい」と思ったことはありませんか?しかしその一方で、「私にはムリ」とあきらめている人、「どうすればいいか分からない」なんていう人も多いのではないでしょうか?そんな人の背中を「大丈夫だよ」って押してくれるのが、『1年目から無理なく年収1000万円稼ぐ「起業一年目の教科書」』(今井孝著、かんき出版)です。著者は、WEBセミナーだけでも延3万人以上にノウハウを伝える起業支援の専門家。自身が起業当初はセミナーを開催しても閑古鳥が鳴き、数百万円投資して制作した商品は、ほとんどが在庫の山に。ネット広告につぎこんだ資金は一瞬で消えるなど、胃の痛みと闘いながらの1年目で、散々なものだったといいます。そうした自らの経験を生かして考案したのが「段階思考」。一気に駆け上がるのではなく、一歩一歩、段階を踏みながら上がっていくという考え方です。起業し成功している人は、この段階思考を用いているのだそうです。本書では、起業し成功した人が持つ、段階思考「こんな時はこう考える」という事例63項目が紹介されています。いくつかを見てみましょう。■1:起業を思いついたら-「最初の1歩」を踏み出す起業しようと思っているけれど、「ビジネスのアイデアが思いつかない」「なにを商品にすればいいのかわからない」と悩んでいる人も多いはず。でも、悩むのは起業家として正しい姿勢で、もっともっと悩むほうがいいのだそうです。最初からやり方を知っていて、なにかを成し遂げた人はいません。考えて悩んで計画を立て、まずは最初の一歩を踏み出すのです。最初の一歩とは、本や雑誌を読んだり、ビジネスセミナーに参加したり、人に会ったりとなんでもいいようで、こうして情報と情報が結びついたとき、いままで見えなかった道が見えてくるのだといいます。■2:起業までの準備-時間の確保とお金の不安を最小化する「起業したいけど、5年ぐらいなにも進んでいない」という人に対しては、まず時間を確保することが大事だと著者はいいます。起業のための時間をつくれば、少しずつでも準備が進むもの。そのためには現在やっている仕事を8割の時間で終わらせ、起業の準備時間に当てればいいのだそうです。また、起業するうえでもっとも大きな不安は「お金」。まずは固定費、準備に必要な経費などの計算を明確にしましょう。「これだけは必要」だとお金を明確化すれば、現状の家計を考え、予算を組むことが可能。これで起業に対する不安の半分は解消するようです。■3:商品をつくるには-お金をかけずに試作してみる「ビジネスを始めるには、しっかりと商品をつくらなければ」と考える人は危険。逆に最初はしっかりした商品を作らないほうがよいことのほうが多いとか。著者は自身の苦い経験から、「テストせずにいきなり完成品をつくるな」と訴えています。つまり試作品を作ってスタートし、何度もやりなおしていけば、最後には必ず売れる商品が生まれるのだということです。■4:価格設定するには-自分の都合で価格を決める「安くないと買ってくれない」と、価格に対して弱気な人は少なくありません。価格に対する弱気を解消するには、「価格を上げられない2つの心理的要因」があることを知ることが大切。まずひとつは、売ったあとに「この値段で満足してもらえるだろうか?」という不安です。そしてもうひとつは、売る前に「この値段でこの商品が売れるだろうか?」という不安。しかし多くの人は、「売る前」と「売った後」の不安をごちゃまぜにしているので対処できないのだとか。売ったあとの不安を解消するには「お客様に満足してもらえるまで価値を提供しよう」と覚悟することが大切。クオリティーを上げ、価格を高く設定したほうがいいというわけです。売る前の不安も「この価格で商品を広めるために、価値を伝える。価値を感じてくれる人を見つけるぞ」という覚悟が大事なのだとか。■5:マーケティングとセールスを行うには-まず仲間を増やすビジネスをスタートしたものの「どうやってお客様を見つければいいのだろう?」と悩んでいる人がいます。解決法としては、最初は家族や友だちにお客になってもらうのがいいそうです。著者自身もビジネスをはじめたばかりのころは、ほとんど知り合いが買ってくれたとのだとか。つまり、どれだけ助けてくれる人が周りにいるか、ということが初期のマーケティングのカギ。営業力は知らない人を引っぱる力ではなく、応援される力なのだといいます。ビジネス系のセミナーや交流会などに参加して知り合いを増やし、仲間を広げていくことが重要。すると、やがて人や仕事の紹介につながることもあるそうです。*このように起業1年目で成功した人たちの段階思考を、「第1章起業を思いついたら」から「9章起業家のチームづくり」まで、9つのテーマに分けて紹介しています。本書を読んだからといって、すぐに年収1,000万円になるわけではないでしょうが、起業に際してのストレスや恐怖を軽減してくれるのは確か。起業しようという人、はじめたばかりの人が感じる悩みや不安を和らげ、問題解決へと導いてくれます。どの項目をからも読めるようになっているので、本棚に保管して、悩んだとき、迷ったときにページを開くことも可能。起業を考えている人は、一度は読んでおきたい一冊です。(文/森美奈)【参考】※今井孝(2015)『1年目から無理なく年収1000万円稼ぐ「起業一年目の教科書」』かんき出版
2015年12月18日女子にとって『いつまでもキラキラ輝いていたい』というのは永遠のテーマなのではないでしょうか。『キラキラ女子』って不思議と同性からも魅力的にうつりますよね。そこで今回は、『女子にとって永遠のテーマ!キラキラ女子になる秘訣』についてアンケートを取ってきました。■1.周囲に流されない「自分をしっかり持っている子っていいなぁって思う。何か芯から溢れ出る輝きみたいなものがあるよね。」(27歳男性/保険)「高校生の時に、モテるんだけど、絶対自分の好きな人以外の告白は受け付けない子がいた。何となく『告られたから付き合っちゃえ』みたいな軽い子が多い中、すごくその子がキラキラして見えた。」(22歳男性/大学生)やっぱり女性から見ても調子が良いというか、自分の意思がない子って魅力を感じないですもんね。『ダメなものはダメ』『嫌なものは嫌』とはっきり言うことが時には大事なのかもしれません。■2.可愛いをとことん追求する「シャーペン一つ取ってみても、可愛い子が持っている物って惹かれる。私は基本、機能性重視なタイプなので(笑)細部にまでこだわっていてすごいなって思っちゃいます。」(16歳女性/高校生)「私の同級生は可愛いの追求が半端ない。芸能人のブログや本を参考にして、日々努力を続けている。やっぱり顔だけじゃなくて雰囲気も可愛いし、そういう努力って大切なんだなと感じます。」(20歳女性/大学生)これでもか!というくらい『可愛い』を追及している子っていますよね。そういう子って段々とあか抜けていくし、オーラが変わって来る気がします。まずは目標とする芸能人を見つけ、近づこうと頑張ってみるのも悪くないかも?■3.見た目だけを着飾らず、内面も磨く「学校の勉強とか頑張っている子って、良いなって思う。知的な感じも悪くないよね。」(21歳男性/大学生)「頑張って自分の夢に向かって勉強したらモテる機会が増えましたし、自分に自信がつきました。」(28歳女性/薬剤師)自信によるものなのか、内面からにじみ出るキラキラ感って、メイクとまた違う形で顔に出ますよね。無意識のうちに『この子幸せそうだな』と周りに感じさせることが、何よりの『キラキラ女子』なのかもしれません。■4.アクティブに行動する「家に引きこもっている子より、休みの日はアグレッシブに行動している子の方が、毎日輝いて見える。SNSとかで『今日は○○行きました~』とかいって写メがアップされていると、なんだかんだ見ちゃうし興味がわくもん。」(24歳男性/整備)もちろん家が好きで、オフは家にいたいという人もいるでしょう。ただ周りから見ると、アクティブな女子の方が輝いて見えるようですね。色んな人や物と触れ合うことで、自分の感性も高めることができるのも、『キラキラ女子』の魅力に繋がる要因なんでしょうね。■おわりにいかがでしたか?なによりも毎日を自分らしく楽しむことが、『キラキラ女子』への近道なのかもしれませんね。これを機にダイヤモンドのように輝いてしまいましょう!(和/ライター)(ハウコレ編集部)(吉木千沙都/モデル)(柳内良仁/カメラマン)
2015年11月30日世界各地の大学で「知的財産」と「起業」について講義を行っている、イタリアの靴メーカー、ジェオックス(GEOX)グループの会長、マリオ・モレッティ・ポレガート氏が早稲田大学での講演のために来日した。マリオ会長は北イタリア・トレヴィゾのワイン生産家の三代目として家業を継ぎながら、90年代初めにあることをきっかけにシューズブランドを創業。カジュアルシューズメーカーとしてまたたく間に売り上げを拡大。ベネトン、デロンギなどグローバルなブランドを生み出すトレヴィゾ特有のブランディング戦略にも注目が集まっている。ジェオックスグループは創業10年足らずの04年にミラノ証券取引所に上場を果たした。マリオ会長の起業力、急成長させたビジネスリーダーとしての資質が話題を集め、00年代に入ってさまざまな大学の客員教授として招聘。これまでに伊ヴェネツィアのカ・フォスカリ大、ボストンのMIT、ケンブリッジ大、コロンビア大、北京大、香港大、モスクワ大などで講義やカンファレンスを行っている。「そもそものきっかけは米国ネバダ州リノの砂漠。ワインの展示会でリノを訪れ、散歩していたときにゴム底のスニーカーが蒸れてあまりに暑くて不快だったので、持っていた旅行用のスイスのアーミーツールのナイフで靴底に穴を空けたんだ。それがすべての始まりさ」とマリオ会長は楽しそうに話し出す。その効果が快適でゴム底に通気口を空け、防水機能を持たせた“呼吸する靴”の特許を世界100ヶ国で登録。「その当時は靴を売ろうとは思っていなかった。アイデアを売ろうと思っていた」(マリオ会長)が、3年経ってもそのパテントに興味を持つ企業は現れず、それならと自らヴェニスにシューズメーカーを設立。5人の仲間と数人の大学生でスタートしたシューズメーカーは、現在イタリアのカジュアルシューズメーカーとしては業界トップの地位を確立。現在、世界115ヶ国で1,250店舗を展開しており、14年度の売上高は前年比109.6%で約1,200億円。世界中で約2,000万足を販売し、その内イタリア国内では700万足を販売し、イタリア国民の8人に1人が購入している計算になる。「我々の成功の要因はテクノロジー、イタリアンモード、コンフォータブル(快適さ)の3つ。コレクションのモードはアーバンスタイルだが、我々はデイリーなアーバンでの快適さを求めた結果だ。ゴム底シューズの国内シェアは95%に達しているが、今後は革底靴、ウェアへとテクノロジーを広げていく」とマリオ会長は意欲的。自身もルーマニアやイタリアで農業、獣医学、化学、経営学、経済学と次々に博士号を取得し、欧州の各大学の生徒との共同開発を進めており、最新テクノロジーを活用した生徒とのコラボ企画などにも意欲的。一方で、デザイナーラインとしてパトリック・コックスも展開し、ファッションアングルでの視野の広さや、イタリア、スペインでスタートしているダウン症児との協業など企業活動も、講師として認められる所以だ。家業のワイン農家は7つのブリュワリーを持ち、年間約3,000万本以上を販売しており、その盤石なる歴史があってのジェオックス成功秘話ながら、「一つのアイデアは一つの工場より価値がある。イノベーションに投資したい人は世界中に多数いる。日本のテクノロジー、企画力には世界中から注目が集まっており、若い世代のパワーに期待している」と同会長は話している。Text:野田達哉
2015年11月25日彩ファクトリーは12月1日、京都初となる起業家シェアハウス「Fespa京都」をオープンする。シェアハウス内では、起業家同士の質の高い情報交換やメンターとなる先輩経営者からの学び・経験・スキル・人脈のシェアを図り、互いの夢の実現を加速させていく環境を整えている。彩ファクトリーはすでに東京で2軒の起業家シェアハウスを運営し、3年間で8人名以上の起業家が住み、30以上の新規事業が立ち上がり、15人以上が新規に会社を設立している。年代は20代から50代までと幅広く、中には20年以上の経営経験で年商50億規模の会社経営をしているベテラン経営者や、起業家シェアハウス内で起業してから2年間で年商4,000万円を越える急成長を達成した若手起業家もいるという。Fespa京都での居住者は本気で成長したい人限定で、面談審査を通じて自身の達成したい目標が明確な人を募集する。また、日常的に気軽な相談をし合う入居者専用コミュニケーションツールとして先輩経営者からアドバイスを得る機会を提供し、毎月グループごとに「先月の目標を達成できたか。何で苦労したか。どんな支援がほしいか。来月の目標は何か」を発表し互いにアドバイスし合う場を提供する。また、定期的に先輩経営者によるビジネススキルセミナーや自分たちの事業アイデアをプレゼンしあうイベントも開催する。ほかにも、毎月外部の起業家仲間も参加歓迎の交流パーティーを開催することで、モチベーションの高い人材同士のつながりを増やす機会を提供し、24時間無料で使える共用ラウンジはコワーキングスペースとして仕事場や入居者主催の勉強会、イベントに活用できる。Fespa京都の所在地は京都府向日市寺戸町乾垣内5-2で、阪急電鉄「東向日駅」から徒歩13分(「河原町駅」から15分)または、JR「向日町駅」から徒歩20分(京都駅まで8分)。入居開始日は12月1日で、家賃は6万円~10万円、共益費は2万円(2LDK部屋は3万円)。共益費には水光熱費やインターネット、各種イベント・セミナー費用が含まれている。なお、初期費用として事務手数料5万円が必要となる。部屋は10平方メートル(1R/単身者向け)から60平方メートル(2LDK/家族、カップル向け)まで。全個室で家具あり部屋と家具なし部屋から選択できる。先行予約申込は彩ファクトリー公式サイトから。
2015年11月15日劇場版公開も間近に迫った『プリパラ』より、キラキラと楽しいLEDキーホルダーシリーズ【きらりむ!】が、グルーヴガレージより展開される。ブラインドボックス仕様で、価格は1個700円(税別)。約90mm×60mmとコンパクトなサイズで、キャラクターのイメージカラーに合わせて綺麗に光る「【きらりむ!】プリパラ」。ラインナップは、「真中らぁら」「北条そふぃ」「南みれぃ」「東堂シオン」「ドロシー・ウェスト」「レオナ・ウェスト」「ファルル」、そしてシークレットの全8種となっている。ブラインドボックス方式なので何が出るかはお楽しみのアイテム。発売は2015年12月中旬の予定だが、すでにネット通販およびアニメショップでの予約受付が開始しているので、気になる人は早速チェックしてみよう。(C)T-ARTS / syn Sophia / テレビ東京 / PP2製作委員会
2015年10月01日起業願望があってもベストなタイミングはいつだろうかと悩み、なかなか踏ん切りが付かない人は少なくないだろう。一方で、そもそも時期を遅らせる意味がないという理由で、決断してすばやく事業を興した起業家もいる。「30代か40代か……いずれは起業するものと思っていました。とはいえ、起業後に失敗が待っているかもしれない。もし失敗するなら、20代のできるだけ早いうちにしておきたかった」こう語るのは、企業がコミュニティに対して、直接サンプリングやモニタリング、販促などができるマッチングサービス「ナヲナス」を8月にリリースした京橋ファクトリー 代表取締役社長の八木太亮氏だ。ベンチャー創業者の中で、八木氏の経歴は一風変わっている。新卒でリコージャパンに入社し、法人営業の経験を3年半積んだのちに独立。「定年まで営業の仕事だけをすると考えたとき、物足りなさに似た気持ちを感じた」と八木氏は振り返る。○自分にしか作れないものを残したい八木氏 : 昔から、ものづくりや価値づくりに興味がありました。特に「価値を生みだすこと」を意識したのは中学時代にさかのぼります。実は僕、中二病だったんです(笑)。自分はどうして生きているのか、人や社会の役に立つにはどうすれば良いのか、みたいなことを真剣に考え続けていて。大人になってもそれを引きずっています。自分でなければ生み出せないものを世に残したいですし、それが人のため社会のためになれば、まわりまわって自分が生まれた意味があるかな、と思うんです。昔から抱いているこの気持ちは、起業を後押ししたひとつの要素でしょうね。また、2010年から約2年、ちょうど社会起業ムーブメントが起きた時期に、一般社団法人シブカサ(※1)の運営に携わった経験も、起業のきっかけになりました。動けば動くほど世の中に影響力を与えるものを生み出せるという実感が持てて、自分一人の動きがどんな形で社会の役に立てるかを考えるようになりました。そのときに営業ではなく、自分でゼロから何かを作る仕事をしたい、と思ったんです。退職から半年後の2012年6月に、1社目となるcaravina(カラヴィナ)を立ち上げました。※1 廃棄されたビニール傘の無料シェアリング事業を渋谷で行う一般社団法人。2007年に任意団体として設立された。何を事業としてやっていくか決めないまま起業したので、空白の半年間は、情報収集をしたり人と会ったりしていました。1カ月間、アメリカにも行きましたね。海外でも通用する事業をやりたいと考えるようになり、海外に住む人の生活を知るため東海岸と西海岸を巡ったんです。半月ほどニューヨークにいて、カウチサーフィン経由で見つけたホスト宅やゲストハウスに泊まって、現地の人のような暮らしをしていました。そのときに芽生えたのは普遍的なものを作りたい、という意識でした。○ニッチすぎるサービスで経験した "失敗"――― 帰国後、caravinaを起業したんですね。どんなサービスを作ったんですか?最初に作ったのは、左利き専用ギターを販売するECサイトです。左利きの人は10人に1人の割合でいるんですよ。僕が昔バンド活動をしていたとき、左利きのメンバーが「左利き専用ベースが手に入らない」という理由で、仕方なく右利きのベースを使っていたこともありました。大きな元手は不要で、かつ場所に囚われませんし、左利き専用ギターは非常にニッチなので、流通を補完するサービスであれば回していけるのでは、と期待しました。SEOの知識もサイト制作経験もない中、なんとかサイトを作ったところ、意外と売れたんです。半年ほど運営を続けましたが、結果として成功はしませんでした。単価は1本あたり約20万円と高いものの、ニッチすぎる商品なので、売れる本数が少ない。また、ギターは消費財ではないため、1本買うと次に買う機会はもうないかもしれないんですよね。ただし、狭い分野に特化することでニーズに応えられることや、ものが売れる感覚値などは、この事業を通じて得ることができました。失敗した経験と言えば、もう1つあります。ECサイトをたたんでから、クラウドファウンディングサービス「Kickstarter」に挑戦したんです。ものづくりをしたいと思い、アメリカでウケることを狙った「忍者PCバッグ」を作りました。なんとか目標金額の1万ドルを集めたまでは良かったんですが、量産体制や販売網を作れず、失敗に終わりました。PCバッグもギターと同じく、短期間にリピートされる消費財ではないですし、あらゆるリソースのないことが敗因でした。この後に2社目となる、京橋ファクトリーを設立しました。○「コミュニティマーケティング」を普及させたい――― 京橋ファクトリーとcaravinaの違いは、どのようなところでしょうか?caravinaは自分が好きなことを自分視点でやっていた会社です。でも、自分がただ楽しくて作るものって、エゴでしかないんじゃないかと、ふと思う瞬間があって。対して、京橋ファクトリーはチーム全員で大きな価値を作り、人や社会を幸せにすることを目指している会社です。目的や位置づけが全然違うんですよね。8月より提供を開始したサービス「ナヲナス」の構想は、2014年9月頃からありました。当時から、コミュニティを支援するサービスの市場規模は相当大きいぞ、とは思っていて。ちなみに最近きちんと算出したものだと、企業がイベントにかける販促費は約1兆2000億円だとか。ゲームやアニメの市場とほぼ同等です。2013年に京橋ファクトリーを創業後、大小問わず事業案を複数考えてリサーチしながら、コンパクトなサイトを作って仮説検証を繰り返していました。いくら良い企画案が生まれても、それをそのままスタートしてしまうと、机上の空論で終わってしまう可能性があります。過去2度の失敗でわかっていたことなので、本格始動する前に時間をかけました。――― その後、ナヲナスの開発は順調に進みましたか?いえ、けっこう紆余曲折がありました。最初はコミュニティと企業のタイアップという形ではなく、企業にイベント協賛してもらう形で実験していましたね。イベント協賛を何度か行った結果、イベントの上位概念である"集団"に価値があるのでは、という考えにシフトしたんです。今年の3~4月頃のことです。弊社が運営するメディア「ビール女子」事業で得た気づきも、ナヲナス開発に活かせたと思います。企業から広告やタイアップの発注をいただく中で、読者を集めたイベントや座談会の開催を期待されることが頻繁にありました。企業はビール女子に対し、メディア要素だけではなく、コミュニティ要素も期待していたんですね。確かに、ビール好きな女性が集まれば、商品のサンプリングやニーズ調査をすることもできるわけですから。また、企業と話をすると「マス広告よりもリアルなコミュニケーションに力を入れたい」といった声を多く聞くようになりました。情報過多の時代で、消費者はどんどん賢くなっています。ですから、一方通行の情報だと、商品の訴求ポイントがなかなか伝わらない。複数の小さなコミュニティに対して、商品をアプローチしていこうという流れがきているように感じます。この取り組みを僕たちは「コミュニティマーケティング」と名づけ、普及させていこうとしています。コミュニティを使ったマーケティングを実践し、大規模に成功できているところは目立っていないので、新しい文化として確立させていきたい。規模が大きくなっていったら、ナヲナスを「日本最大のコミュニティマーケティングサイト」と標榜したいですね(笑)。――― 最後に、年内に仕掛ける新サービスがあれば、教えてください有料老人ホームの紹介を高齢者向けにわかりやすく提供するサービスを9月中に公開予定です。生活をきちんと伝えている「ひつじ不動産」や「北欧、暮らしの道具店」などのサービスがイメージに近いかもしれません。高齢者事業の市場規模の大きさは、頭では理解していましたが、決して自分事にできていませんでした。でも、高齢者の方に話を聞いていると、皆さんの"暮らし"に課題があると気づいたんです。奥さまに先立たれてから一人暮らしとなり、栄養価の高い食生活ができなくなって、食が細ってしまった男性がいました。後に男性は施設に入ったんですが、バランスのとれた食生活に戻り、入居2カ月で体調が良くなったそうです。さらに、アクティビティやイベントで他の入居者と交流するようになり、人付き合いを楽しむようになったと聞きました。京橋ファクトリーの根底にある願いは「社会の課題を解決すること」ですから、お話をじっくり伺っていると、ハラオチ感があったんですよね。有料老人ホームは、高齢者のシェアハウスみたいなものだと思うんです。そこでの生活を丁寧に伝えられる、価値あるサービスサイトを目指していきます。
2015年09月24日世の中ちょっとした起業ブームだ。書店に行くと起業を勧める書籍がコーナーになって多数置かれている。だが、それほど多くの人が実際に起業をしているとは思えない。「いつかは」って夢を持っている人は多いかもしれないが、いざ本気でトライしようと思えばハードルは高いし、本当に取り組む人は多くないはずだ。企業に入社した時には誰しも少なからず何か「この会社に入ったら○な仕事をしてみたい」という思いを持っているものだ。けれど実際にはその通りのミッションにつけないことの方が多いのが現実だ。そうすると「他の会社に行けばできるんじゃないか」と考えて転職を検討することになる。そんな、なかなか自分の思いを実現できていない企業人に向けて、筆者は独立起業や転職を考える前に「自分が今勤めている会社の中で起業にトライしてみれば?」と勧めている。それが「社内起業」だ。ただ、「起業」というと新会社を設立するなど大袈裟なものに映るが、ここで対象にしているのは「新たな販路を開拓する」とか「異なる顧客層に広げる」とか「新たな製品ラインナップを増やす」といった言わば企業活動として日常的に繰り返されていることも対象にしている。「それがその会社にとって新たな取組みなのであれば、それも小さな起業の一つだ」と。そう考えると、企業人にとっても「起業」はもう少し身近なものに感じられる。しかし、やはり組織の中で何か新しい取組みを始めようというには、規模の大小はあるにしても、なんらかの準備は必要だ。自分の考えを何かにまとめ、社内で起案し、承認を取りながら進めなければいけない。しかし、意外とこういうHowToが書かれた本と言うのは少ない。とかく経営学の本というのは、「なるほど」と思うことはあっても、なかなか実践で活かせる場面がないというのは、多くの読者が経験してきていることだろう。大学の研究者にはイノベーションの理論を解説することは出来ても、企業の中で働いたことがない人にその組織の中での立ち居振る舞いを助言することは出来ない。プロジェクトに第三者として携わるいわゆる戦略系コンサルタントにしても同様だ。やはり、当事者として企業の中で経験を積んできた人だけが持つHowToが知りたくなる。独立起業しようという人向けには多数のHowTo本が出ている。会社設立の手続きから、資金調達、人材採用、製品・サービスの設計、販路開拓……、起業するためにしなければいけないことは沢山ある。起業家はこれらのことを一つ一つ学びながら実行していくことになる。しかしこれは社内起業においても同じことだ。何か新しい取組みを始めようとすれば社内で予算を確保しなければいけないし、上司や人事部とかけあって人の配属をお願いしなければいけない。製造部署や営業部署に協力を求めることも必要だろう。実は、こういう社内での動き方が一番大事だったりする。もちろんそんな「社内政治」だけで案は通せない。ちゃんとロジカルに企画案を検討し書面にまとめて起案しなければいけない。自分に経営学やマーケティングの専門知識がないことを不安を感じる人は多い。著者は、リクルート社の新規事業開発室のマネージャとして長く勤務してきた経験から編み出した「国語・算数・理科・社会」という思考フレームを紹介している。・事業は「算数」から考え始めてはいけない・まず大事なのは「国語」。人の気持ちを慮る・人が抱えている「不」を解消することこそが事業の本質・「不」が発生している理由を考える(理科)・「不」が解消されていない背景を洞察する(社会)で、骨太の魅力的な事業コンセプトを考えていくのだという。これまで3,000人の事業企画書を見てきた経験から、多くの企画は「国語」の掘り下げが甘く、「理科」の分析が弱いことが多いと言うのもわかる気がする。新規事業の検討でよく使われる「アンゾフの成長マトリックス」という思考フレームに筆者オリジナルの「5W2H思考」を組み合わせて発想の幅を広げるという手法も面白い。「誰に×何を」「どこで×どうやって」「いつ×いくらで」と軸の組み合わせを変えながら9種のマトリックスを使って発想を広げていく。これはかなり実践的でイメージが湧く。新規事業の担当者は、とかく企業の中で「金食い虫」と厳しい目で見られたり「遊んでるんじゃないか」と揶揄されたり、組織の中で孤軍奮闘になることが多い。実際、なかなか成果を出すことができず苦労している人も多い。けれど、入社間もない若いうちは「決められたことをちゃんとやる」だけで評価されても、年次を重ねていけばそれだけでは評価されなくなってくるし、役職者ともなれば今までと同じことをやっているだけでは更なる昇進は期待できなくなっている。そんな時代だ。企業に変革が求められているとと同じように、企業人にも働き方、仕事に取り組む姿勢を変えていくことが求められているのも自然な流れだ。そんな企業人にぜひお薦めしたい1冊だ。著者紹介リクルート社の新規事業開発室で長くマネージャを勤めた後、「社内起業」でオールアバウト社を創業(2005年JADAQ上場)。事業責任者等を務めた後、2010年に独立。社内起業の支援に特化し活動。早稲田大学ビジネススクール研究センター特別研究員。SBI大学院大学客員教授。著書に「はじめての社内起業」(ユーキャン刊価格:1,600円+税)がある。
2015年09月10日コミュニケーションデザイン総合研究所は8月24日、全国の20歳~49歳の男女1000名を対象に行った「起業社長に関する意識調査」の調査結果を発表した。「好感度の高い社長は誰ですか?」という質問に対し、最多得票を獲得したのはソフトバンクグループの創業者で、現在、ソフトバンクの代表取締役社長を務める孫正義氏(23.5%)だった。これに、京セラの創業者の稲盛和夫氏(13.1%)、楽天の創業者で、代表取締役会長兼社長を務める三木谷浩史社長(11.9%)が続いている。「好感度が高い」と回答した社長に好感度を持った理由を回答してもらったところ、「企業の業績を大きく伸ばしているから」(24.2%)という理由が最も多かった。第2位は「カリスマ性があるから」(20.2%)、第3位は「人格が優れているから」(13.1%)という結果になった。
2015年08月25日日本一キャバ嬢ショップが渋谷109に!日本一のキャバ嬢“愛沢えみり”。彼女がプロデュースするECサイトアパレルショップ「EmiriaWiz」が、9月5日~7日までの3日間限定で、渋谷109にオープンすることになった。彼女はその美貌と才能から歌舞伎町ナンバーワンの座を欲しいままにし、その人気ぶりに雑誌「小悪魔ageha」が特集を組んだことがきっかけとなり、2012年から同誌の専属モデルとしても活躍している。異性から大事にされるファッション抜群のファッションセンスを活かして、同店を立ち上げたのは2013年7月のこと。以降、オシャレ女子から熱烈な支持をうけて、即完売状態が続いていたのをうけて、今回の出店に至ったという。同店のアイテムは誰からも愛されるかわいいものばかり。エレガントさも兼ね備え、異性から大事にされるファッションを提案している。カタログは「AUBE」の世界観たっぷりまた、話題を呼んでいる毎シーズン海外撮影を行うカタログは、今回も必見だ。パリに実在する城を舞台に撮られたショットはため息がでるくらい美しく、テーマ「AUBE」の世界観をたっぷりと楽しめる。ショップのオープンイベントには限定ノベルティや撮影会なども予定されており、ファンならずとも訪れたい。(画像はプレスリリースより)【参考】・voyage プレスリリース(PR TIMES)
2015年08月22日リクルーティング スタジオはこのほど、「2015年 上半期キラキラネームアクセスランキングベスト30」を発表した。同ランキングは、「無料 赤ちゃん名づけ」アプリと「赤ちゃん名づけ実績No.1/無料赤ちゃん名づけ(Web)」、「無料 キラキラネームクイズ」アプリにおいて、アクセス数の多い順に抽出した結果をもとにしている。集計期間は1月~6月、集計日は8月11日。まず、1位となったのは「苺愛」(いちあ、べりーあなど)で、昨年の「キラキネームアクセスランキング」でも上半期と年間で1位を獲得している。2位には「皇帝」(しいざあ、ふらんつなど)がランクイン。昨年上半期の18位から急上昇となった。3位はキャラクターと同じ読みの「黄熊」(ぷう)。同様にキャラクターと同じ読み方をする名前は、13位「希星」(きらら、きてぃなど)や、28位「今鹿」(なうしか)などがランクインしている。また、4位の「星凛」(きらり、あかり)をはじめ、15位「陽空」(はるく、ひだかなど)、17位「輝星」(べが、だいやなど)など星や空に関連した名前8件がベスト30入りとなった。同ランキングでは、4位「星凛」(きらり、あかり)、5位「唯愛」(いちか、ゆめなど)、6位「永恋」(えれん)、7位「空蒼」(くう、あせいなど)、8位「志暖」(しのん)など、「2014年 上半期キラキラネームアクセスランキング」では30位圏外だった名前が17件ランクインした。さらに、ベスト10のうち7件が初登場の名前となった。
2015年08月20日ビーンスターク・スノーは8月1日、むし歯菌のひとつであるミュータンス菌の感染を防ぐことを目的とした「ハキラでキラキラキャンペーン」「歯みがきできたねフォトコンテスト」を開始した。実施期間は、どちらも11月30日まで。ハキラでキラキラキャンペーンは、同社が販売している口中清涼菓子、薬用歯みがきの「ハキラ」シリーズ購入で、毎月抽選50人に仕上げ磨き用電動歯ブラシ「Panasonic 音波振動ハブラシ ポケットドルツキッズ」をプレゼントするというもの。対象商品についている「ハキラマーク」1枚を専用応募はがきまたは郵便はがきに貼って応募する。対象商品は、「ビーンスターク ハキラ(ほんのりオレンジ味、ほんのりリンゴ味、ほんのりブルーベリー味、ほんのりバナナ味)」「ビーンスターク ハキラ おためしアソート3つの味」「ビーンスターク ハキラ はみがきジェル(ほんのりリンゴ味、ほんのりブルーベリー味)」。歯みがきできたねフォトコンテストは、パソコン、またはスマートフォンから専用のフォトコンテストサイトにアクセスし、必要事項を記入して写真を投稿。グランプリに選ばれた1人は、雑誌広告モデル出演ができる。さらに、電子マネー「EJOICA(イージョイカ)」1万円分をプレゼント。また、応募した中から抽選で100人には、EJOICA1,000円分が送られる。
2015年08月04日デルは7月7日、代表取締役社長の郡信一郎氏が退任し、8月1日付で平手智行氏(前ベライゾンジャパン合同会社 執行役員社長)が、新たに代表取締役社長に就任する人事を発表したが、7月24日、同社は新社長就任に関する記者説明会を都内のホテルで開催した。○やリ残したことはない最初に登壇した郡氏は2011年からの約4年間の社長業を振り返り、「2011年の社長就任時には、デルがソリューションを提供できる信頼できるパートナーだということを多くのお客様に知ってもらいたいと述べた。それ以降、総合ITカンパニーを目指し、パソコンのデルからソリューションプロバイダーのデルへ、さらに直販のデルから直間両輪のデルにするべく、組織や社員のマインドを変えてきた。結果、お客様をサポートする領域も広がり、幅広いソリューションを提供できるようになった」「デルはこれまで18億ドルの投資を行い、30以上の企業を買収してきた。そして、これらをいち早く日本の市場に投入すべく、デル・ソフトウェアの設立やSecureWorksの事業を日本で開始した。SecureWorksは直近で200%近い成長を遂げている。これにより、これまで弊社が得意としていたハードウェアに加えて、ソリューションも提供できるようになり、End to Endでセキュリティソリューションを提供できようになった」「直間両輪の面では、パートナーと組みやすくするべく、人員を倍にする強化や自営保守の導入、型番のパートナーとの共通化による簡素化を図ってきた。これにより、これまでデルを競合と考えてきた企業も、協業パートナーとしてとらえてもらえるようになった」と、ソリューションプロバイダーとして順調に成長してきた実績を強調。その上で、「やり残したと感じるものはない」と、満足感を示した。そして、新社長となる平手氏を「グローバルで抱負な経験を持っており、真のソリューションプバイダとしてデルを新たな時代に切り開く上で、最適な人材だ」と紹介。「平手はグローバルの視点で、大きな実績を残しており、行動力、決断力などのリーダーシップを高く評価している。また、われわれがさらに大きなソリューションを提供していく上で必要な、直間(販売)での豊富な経験を持っている」と、新社長に選ばれた理由を説明した。なお、郡氏は8月から米デル 日本アジア太平洋地域担当 副社長 グローバルセールスオペレーションに就き、営業の計画、戦略、リソースの配分など、アジア各国の営業支援を行うという。郡氏は今回の人事について、「私の希望であり、今後は国境を越えた経営の力を蓄えていきたいと思っている。デルには国籍を問わずグローバルで活躍できる風土がある。今回の私の人事が、日本の社員がグローバルで活躍したいと思うきっかけになればうれしいことだ」と述べた○デルはソリューションプロバイダとしていい品揃えになってきた続いて登壇した新社長となる平手氏は、「私は約25年、IBMを中心に製造、流通、金融、通信などIT業界でさまざまな役割を担ってきた。デルは、ソリューションプロバイダとして、いい品揃えになってきた。会長のマイケル・デルはお客様に必要なものを、お客様が必要な形で届けるため、株の非公開化を行うなど、ブレない経営をしている。IBMはプロダクトからソリューションに大きく転換したが、それをIBMで先導した立場、お客様の業務に役立てる視点で、お客様に足りないものをパートナーとともに、ソリューションに仕立て提供していきたい」と抱負を語った。同氏は具体的な戦略については、「デルについてはまだ勉強中で、具体的な戦略はこれからだ」と、今回発表は行わなかったが、「お客様が経営視点で求めるものは、スピード、フレキシビリティ、コストが共通の課題だ。デルが提供できるソリューションはアプリの下のプラットフォームレイヤにあると思うが、以前はアプリケーションレイヤで提供していたものが、最近はその下のインフラで提供されるようになっている。これにより、コスト、スピード、フレキシビリティ、コネクティビティをお客様に提供できる。これがお客様の経営にメリットをもたらす価値だ。インフラは、インテグレートした形で提供していかないと、お客様に価値を見出してもらえない」と、インテグレートされたインフラソリューションを提供することがデルの役割であるという認識を示した。そして、同氏は今回社長を引き受けた理由を、「マイケル・デルの志が、常にお客様、市場のためにというところにある点に魅力を感じた。また、デルが持っているソリューションで、お客様にいい化学反応を起こすことができると思ったからだ」と説明した。郡氏は平手氏対する要望については、「デルが持っているグローバルでの組織の力を使って、日本のお客様にはまだまだやれることがあると思っている。われわれは、お客さまの本業にインパクトを与えるソリューションを提供していかなればならない。それが、現在のデルの目標だ。平手には、変化するお客様のニーズに対応していってほしいと思っている」と述べた。
2015年07月27日米Dellは6月30日、女性起業家に関するレポート「Global Women Entrepreneur Leaders Scorecard」を発表した。日本を含む31カ国における女性起業家の現状を分析・評価したレポートで、日本は100点満点中49点の10位となった(スペイン、ジャマイカと同順位)。10/31という数字は決して悪くなさそうに見えるが、その一方でスコアリングが満点の半分にも至らない事実もある。日本の課題は何か、Dell出資のもと、同レポートを作成したジョージ・メイソン大学で博士号を持ち、ACG創業者兼CEOのRuta Aidis氏に話を聞いた。○女性起業家のタイプは3つこのレポートはDellが3年前からAidis博士とともに年に一度作成しているレポート。女性起業家の現状をデータにより示すことで、各国の政府などの当局や産業界による課題の認知を促すことを目的とする。31カ国で世界の女性人口の70%をカバー、これらの国のGDP総額は世界のGDPの76%を占める。レポートは、毎年Dellが主催する女性起業家イベント「Dell Women’s Entrepreneur Network Summit 2015」で発表された。今年のイベント開催地となったドイツ・ベルリンの会場で、Aidis博士は3回目となるレポートのポイントを説明した。これまでは数値やスコアの提供にとどまってきたが、今回の特徴は「単なるアウェアネス(意識)の喚起から一歩踏み込み、この現状からどのようなアクションをとれるのかのアクションステップの提案も行なった」とAidis氏。女性起業家はヘルスケアのTheranosを立ち上げたElizabeth Holmes氏などの成功例が出てきているが、まだまだ課題は多い。例えば、Jessica Alba氏が立ち上げたベビー用品のECサイトThe Honest Companyなどもあるが、「セレブなのでリソースにアクセスできるものの、他の一般の女性にはこのようなメリットはない」(Aidis氏)。このような特権階級にある起業家(グループ1)のほかには、成長の可能性を追求し潜在性のある起業家(グループ2)が成長国で生まれつつある。そして最も多いのが、途上国で見られる女性起業家で、生活のために起業し、成長を考えず、そのノウハウを持たない消極的なビジネスオーナー(グループ3)の3種類に大別できるという。これらの問題をすぐに解決できる「万能薬」は存在しない。全体的なアプローチが必要とはAidis氏の弁。そこで、ビジネス環境リソースへのアクセス女性のリーダーシップと権利起業家パイプライン潜在的な起業家リーダーの5つのカテゴリから31カ国を評価した。その結果、総合トップは米国、次いでカナダとオーストラリアが2位となり、4位スウェーデン、5位イギリスとなった。日本は北アジアではトップの10位だが、課題が多い。○日本の問題点は?女性CEOの比率をみると、米国ではS&P500インデックスの企業で4.6%を女性が占めており、上級管理職は21%、取締役会の肩書きを持つ女性は19.2%となっている。また、総合15位の中国でもCEO比率は5.6%となっている(McKinsey データより)。翻って日本を見ると、日経225インデックス企業における女性CEOはゼロ。上級管理職についても日本は8%と他国(ロシアの40%、ポーランドの37%、ジャマイカの35%など)に比べると格段と少なく、取締役会も3.1%と韓国の1%の次に低い。日本がそれでも10位にランクインした理由は、1つ目に挙がった「ビジネス環境」で高い評価を受けているためだ。ビジネス環境は、研究開発への投資、イノベーションエコシステム、資本、競争を重視する市場などから割り出すものだが、日本はこのビジネス環境、高い教育レベルなど素地はそれなりに整っている。「ビジネスの成長が簡単で、新規事業参入障壁も低い。大学と企業の連携もあり、インターネットや教育へのアクセスが整っており、雇用均等法もある」とAidis氏は日本の状況を評価する。一方で、起業家創出につながる「起業のためのパイプライン」は、31位の最下位に。日本では女性の75%が就労しているが、上記のようにリーダー的立場にある女性となると少ない。また、起業マインドの低さも指摘されている。なお、これは女性だけの課題ではなく、「男性も起業するというマインドが少なく、ビジネスをスタートするチャンスをあまり見出していない」とレポートは日本を評価している。総合的に、「ビジネス環境は強いが、女性にスキルがないこととビジネス創出の機会を感じていないことが課題」とAidis氏は分析する。安倍政権になり女性の就労支援に関連したイニシアティブが取られつつあるが、女性が働く意識を損なわせるといわれる"税制の改革"も必要だとレポートでは指摘している。○日本のビジネス環境の改善に必要な要素とは?日本へのアクションステップとしてAidis氏が提案するのが、公共調達で女性がトップを務める企業の比率を設けることだ。「公共調達はGDPの10~15%を占める重要な市場だ。米国では女性企業の比率を設けており、これが企業の成長を支援している。政府が女性を支援しているというメッセージをもっと明確にすべきだろう」(Aidis氏)女性リーダーを増やすという点でも、英国ではじまった「30%Club(取締役会における女性の比率を30%にする)」など自発的な動きがあると紹介した。なお、Aidis氏がDWENの前である5月に来日した際、女性経営者のための一般社団法人エメラルド倶楽部代表理事の菅原智美氏ら4人の女性起業家や経営者が募ってラウンドテーブルが開催された。その際、集まった4人の中からは、「日本の女性は受け身」「学校教育にビジネススキルの獲得が含まれていない」「昇進すると叩かれる」「働いている女性が退社すると周囲が文句をいう。このようなコメントを聞くと未婚の女性は働くか家庭かしか選択するしかないと思うのでは」「転職をもっと簡単にすべきだ」といった課題が提起されたとしていた。
2015年07月09日モテる男子の本音って、気になりますよね。世の中にはいろんなイケメンがいますが、若手起業家はどんな恋愛観を持っているのでしょうか。大学生のインターン支援としてウェブ教育を手がける会社を経営する白澤 慶幸さんと、電子書籍の出版支援を行う会社を経営する梅田 憲嗣さんにお話を聞いてみました。■1.理想は里田まいさん!キャリアウーマンより家庭的な女性がいい若手起業家として賢明に仕事に取り組むふたりにとって、率先して家事をしてくれたり、忙しさを理解してくれる女性はありがたいようです。「バリバリのキャリアウーマンより、仕事はそこそこでも家庭的な人がいいですね。里田まいさんとか理想的。アスリートの夫を支えるために海外についてって専門の資格を取ったりして。それでいてちゃんと自分の人生を楽しんでる」(白澤さん)「たしかに。縁の下の力持ちでいてくれると嬉しいですね。うまくできなくても、理解しようとがんばってくれるだけで嬉しい」(梅田さん)■2.彼女のファッションやデート場所は、こだわる会社の顔である経営者。自分が社長だからこそ、彼女にも気をつけてほしいのが、人からの見られ方だと言います。「経営者として、いつ誰に見られても恥ずかしくないことって大事だと思う。だから彼女の服装も気になりますね。好きな服を着てほしい気持ちもあるけど、個性的すぎたり派手なのは困ります。カジュアルでも大人っぽいZARAとか、いいなと思う」(白澤さん)「服装以外にも、デートの場所もお互い気を使える人がいいですね。ファミレスデートとかはちょっとできないかな。きちんと経営者として恥ずかしくないカフェやレストランに行きます」(梅田さん)■3.ガールズトークは女の子だけのときにしてほしいふたりのような起業家に会ったとき、女の子が気をつけた方がいい言動についても聞いてみました。「女の子側が2人以上になったときって、女の子同士で盛り上がりますよね。プライベートでも仕事でも、女性ってガールズトークに走りがちだなって思う」(白澤さん)「ありますね。女の子だけで盛り上がられると印象が悪いです。男は2人以上になっても、女性がその場にいたらわからない話はあまりしないと思うんですよ。相手に楽しんでほしいと思うし、気を使います」(梅田さん)「たとえば人見知りで話しづらいんだとしても、せめてこっちが話を引き出そうとしてるのを察して、ちゃんと答えてほしいですね」(白澤さん)起業家やモテる男子といるときに限らず、ガールズトークは、女子だけの場にとどめておいた方がよさそうです。■4.大きなわがままも叶えてあげたいおどろいたことに、ふたりは女の子のわがままを積極的に聞きたいタイプだそうです。ちょっとムリなわがままも、がんばって稼ぐためのモチベーションになるんだとか。「僕は、わがままな子が好きですね。行きたいところや食べたいものはどんどん言ってほしい。自分1人だと仕事を優先しちゃうんで、提案してもらえると世界が広がるから嬉しいです」(梅田さん)「僕もわがまま聞きますね。喜んでほしいのと、ケンカになったら面倒くさいって気持ちがあって。プラダが欲しいとか、タワーマンションに住みたいっていう大きなわがままも、なるべく叶えてきました。それが仕事へのモチベーションにもなりますから」(白澤さん)「関係が深まる前でも、ガマンせずにわがままを言ってみるといいと思う。そのとき面倒くさがる男なのか、興味持ってくれる男なのか、早いうちに知れた方がいいじゃないですか」(梅田さん)気になる男性に気を使ってしまう女性は多いもの。でも、早くわがままを言ってみることで、付き合うべき男性を見極めるくらいでいいのかもしれませんね。■おわりに支えてくれる女性を好んだり、人からの見られ方を意識したり・・・若手起業家ならではの恋愛観が垣間見えましたね。起業家男子と恋愛したい女性は、参考にしてみてください。(かみむらゆい/ライター)
2015年07月09日仕事と育児をどう両立させるか――これは、仕事を持つママにとって永遠の命題ともいえる課題です。妊娠~出産を経ると、女性はいやおうなしにライフスタイルが変わるわけですから、働き方もそれに合わせて変化させる必要が出てきます。多くの人が時短勤務という方法を取る中、フリーランスになる人や、いっそのこと起業してしまおうと考える人もいるでしょう。しかし、起業となると、特にお金の面でのハードルやリスクが高いように感じられ、二の足を踏む人も多いのでは。今回はそんな、女性の起業にまつわるお金の問題について、ママ起業家たちのリアルな数字を紹介します。人気のママ起業家たちが実際に起業した時、自己資金はいくら用意していたのでしょうか? 2015年5月23日~24日に開催された、働く女性がもっと活躍できる環境づくりを応援するイベント「WOMAN EXPO TOKYO 2015」の中のトークセッション「働きかたNext Presents 女性の起業Q&A~7人の女性起業家がお答えします!~」でのトークの内容をまとめました。起業時の自己資金、もっとも多かったのは500万円、もっとも少なかったのは10万円トークセッションに登壇したのは、以下の7人のママ起業家たち。● Studio-navel (スタジオネーブル)代表 高田 奈付子さん ● Solace代官山 代表取締役/加圧インストラクター 山崎 麻央さん● 株式会社タイドハーツ 代表取締役/「 Glolea! 」編集部編集長 内海 裕子さん ● 株式会社ポーラスタァ 代表取締役社長/ママのための情報サイト「 Ca-sun 」編集長 高沖 清乃さん● 株式会社エグゼクティブコンシェルジュ 代表取締役 野原 千春さん ● SugarBaby 代表取締役/バイヤー 吉田 悠里さん● 株式会社ai 代表取締役 /「 東京こども★レストラン 」編集長 今西 敦子さん前列左から、高沖さん、野原さん、今西さん、山崎さん。後列左から、吉田さん、高田さん、内海さん。皆さん、ママ起業家としてさまざまなメディアに引っ張りだこな人たちばかり。なかでも今西さんは、Woman.excite ママで、 子連れで行けるレストラン や エステサロン の紹介記事も書いてくれています。そんな皆さんが、起業のきっかけや準備、家庭と仕事の両立、起業に対する家族の理解について、赤裸々に語ってくれていました。特に興味深かったのは、起業時に用意した自己資金の話。今は資本金1円から会社を起こすことができますが、そうは言っても、物事を始めるには何かと元手が必要になります。ママ起業家たちは、開業時、自己資金をいくら用意していたのでしょう。7人のママ起業家たちのうち、起業時の自己資金がもっとも多かったのは、加圧トレーニングのスタジオの代表で、みずからもインストラクターとして活躍中の山崎 麻央さん。スタジオを借りたり、マシンを用意したり、もろもろで500万円ほどかかったそうです。逆にもっとも自己資金が少なかったのは、個人向けの金融相談サービス会社の代表である、野原 千春さん。自己資金らしいものは、ファイナンシャルプランナー(FP)として独立するために、3ヵ月間FP養成の専門クラスに通ったお金、約10万円だけだったそうです。そのほか、マタニティヌード撮影の先駆け的フォトスタジオ「Studio-navel」の代表、高田さんと、オシャレな輸入ベビー服のネットショップ「SugarBaby」の代表兼バイヤーの吉田さんの、起業時の自己資金は30万円ほど。グローバル志向なママ&キッズのための情報サイト「Glolea!」編集長の内海さんと、「ニンプス」や「Ca-sun」といったママ向け情報サイトを運営している高沖さんは、起業時に用意した資金は約100万円だったと話していました。今ではしっかりと経営しているママ起業家たちも、起業当時はいろいろあったようで、PCが1台しか買えず、もう1人のスタッフと時間を区切って使ったり、旦那さんに反対されたり、さまざまな苦労があったことをうかがい知ることができました。会場ではたくさんの女性たちが、ママ起業家たちの話に聞き入っていました。1日のうち、仕事に費やす時間は平均9時間そんな起業家のママたちは、一体1日何時間くらい仕事をしているのでしょう? 気になるその話題にも、トークセッションでは触れられていました。仕事の時間が長めだったのは、山崎さん、野原さん、今西さん、高沖さんの4名。今西さん、高沖さんはそれぞれ、山梨と東京、長野と東京でデュアルライフを送っているため、「東京にいる時はずっと仕事をしているけれど、地元に帰るとほとんどしない」スタイルではありますが、大体1日12時間ほどお仕事。野原さんと山崎さんは約10時間とのことでした。一方、1日の仕事時間が比較的短かったのは、吉田さん、内海さん、高田さん。吉田さんは5時間ほど、内海さんと高田さんは大体7時間とのことで、7人の時間を平均すると、ママ起業家たちが仕事に費やす時間は、1日あたり9時間ということに。単純に時間だけを見ると長く感じられるかもしれませんが、自分で起業している分、調整はしやすいので、毎日仕事ばかりしているわけではないということは、皆さん口を揃えておっしゃっていました(もちろん、その逆の場合もあるわけですが)。トークセッションのなかではほかに、「起業することで、個人の時とは違う、規模感のある仕事をできるようになった」という、今西さんのコメントが印象に残りました。たしかに、フリーランスの場合は受注仕事がメインになってしまいますが、法人になると、受注だけではない取り組みも増えますよね。「起業」を働き方の1つとして選べるようになったいま、自分に本当にあった働き方は一体何なのか、あらためて考えてみてはいかがでしょう。
2015年06月25日コンピュータソフトウェア協会(CSAJ)は6月15日、世界を変える革新的なソフトウェアを生み出し、シリコンバレーのような、起業家が起業家を育てる好循環を日本に創り出すことを目的に、「CSAJスタートアップ支援事業」を開始すると発表した。これにともない、支援先である「スタートアップ企業」ならびにファンドへの「一般投資家」を募集する。今回の募集では、CSAJがソフトウェアを中核とした技術系スタートアップを公募・選定し、出資を行う。あわせて、起業経験を持つ現役経営者による経営指導、メンタリング、教育・訓練などの支援体制で、革新的なソフトウェアを生み出すスタートアップ企業をバックアップする。また、同事業の運営開始に伴い、出資面で支援する「CSAJスタートアップファンド投資事業有限責任組合(CSAJファンド)」を新たに設置。「CSAJスタートアップ支援事業」で発掘・育成された起業家には、「CSAJファンド」から、シード期の少額出資と成長の期待できる企業への多額出資の2段階での投資を予定している。支援対象は、ソフトウェアを中核とした技術系スタートアップ企業またはチームとし、募集期間を2015年6月15日~7月31日(一次募集)、2015年9月1日~11月30日(二次募集)としている。一般投資家の募集期間は2015年6月10日~9月30日、出資規模の目標は10億円。投資企業の組成は豆蔵ホールディングス、フォーラムエイト、サイボウズ、コーエーテクモキャピタル、さくらインターネット、フリービットインベンスメント、キャピタル・パートナーズ証券、コンピュータソフトウェア協会(無限責任組合員)などとなっている。
2015年06月17日