睡眠に関する研究が始まったのは1930年ごろからで、まだまだ研究としては日が浅い分野です。しかし、現代社会で起きる睡眠障害や事故によって、睡眠研究のニーズが急速に高まっています。今回は、睡眠医療の歴史と今後について紹介します。睡眠医療の歴史~最初に睡眠を科学し始めたのはどこの国?眠りに関することは、太古の昔から多くの人々によって関心が寄せられていました。しかし、睡眠が科学として研究され始めたのはごく最近のことでした。その初めは1930年。オーストリアの神経科学者であるvon Economoが、睡眠をコントロールする中枢の存在を明らかにしたのです。続いて、ドイツの精神医学者Bergerがヒトの脳波を発見した後、1953年にはシカゴ大学のAserinskyとKleitmanによってレム睡眠が発見されました。その後、スタンフォード大学で睡眠障害クリニックを設立したDementは、睡眠医療分野のパイオニアと呼ばれています。そして、睡眠時無呼吸が明らかになる時代がやってきます。睡眠研究はなぜ発展したの?現代は、これまでにないほど睡眠に対して高い関心が寄せられています。この背景には、脳科学の進歩によって、睡眠の重要性が認識されはじめてきたことがあるでしょう。また同時に、現代社会の活動様式が睡眠を慢性的に犠牲にするようになり、さまざまな悪影響を生じさせたことも原因だといわれています。私たちが生活している高度技術化社会は、生産活動や経済利益を重視する代わりに、睡眠を軽視し、犠牲にしてきた背景があります。この睡眠を軽視した結果は、各地の大事故にも発展してしまったのです。睡眠に対する研究が推進されているのは、この社会的な要請によるところが大きいといわれています。睡眠医療の今後深刻な睡眠障害や、睡眠を軽視したことによる大事故が各地で頻発していることにより、ますます睡眠研究が求められています。科学的な成果にもとづいて、健康を維持するにはどのような生活パターンを構築すべきであるか、また、どのような睡眠障害対策を実施すればいいかということが、年々重みを増す課題となっているといえるでしょう。課題を解決するには、まだまだ遅れている日本の睡眠研究を行うための環境面や費用面の充実が必要です。社会的要請が増大する中で、今後は学部レベルの学科や講座を増やすなどの早急な対策が求められています。今後の睡眠研究の成果に期待していましょう。photo by omoon
2014年10月16日睡眠に関する研究は日々進んでいます。今後もますます各種多様な研究が進められていくことでしょう。今回は100年前に行われたという、ヒトではなく犬を対象とした睡眠物質に関する、ある研究をご紹介したいと思います。睡眠誘発物質とは?人はなぜ眠くなるのでしょうか。それは睡眠を誘発する睡眠物質が存在するからであり、この物質が発見されたのは約100年前と言われています。最初にこの物質が発見されたのはヒトではなく犬でした。石森國臣博士という研究者が断眠の状態においた犬の脳の抽出物を別の正常な状態の犬に注射する、という実験を行いました。すると、正常な犬は十分な睡眠をとっていたにもかかわらず寝てしまったのです。このことから、博士は脳内に睡眠を誘発する物質が含まれているのではないかという仮説をたて、論文を発表しました。そこからヒトの研究へと進んでいったというわけですね。約30種類もある睡眠物質その後、研究は進み、現在では脳だけでなく、血液や尿などから約30種類の睡眠物質が発見されています。そのなかでも、早石修博士という研究者が発見した睡眠誘発物質「プロスタグランジンD2(PGD2)」は強力な睡眠誘発作用を有すると言われています。このPGD2が脳脊髄液に溜まると、アデノシンと呼ばれる第2の睡眠物質が睡眠中枢を刺激することで睡眠を誘発するということがわかっています。一方で、プロスタグランジンE2(PGE2)と呼ばれる同じプロスタグランジンの物質は逆の作用=覚醒の働きをすることで睡眠と覚醒のバランスをとっている、ということも判明したそうです。がん細胞と睡眠物質が関係している!?このPGD2は、がん細胞の成長を抑制する効果があるとも言われています。PGD2の働きを強めることができるようになれば、新たな治療法にもなりうると考えられているとか。そのために必要なことは睡眠誘発作用をもつPGD2をたくさん出すこと。つまり、質の良い睡眠をたくさんとることで睡眠物質もたくさん出て、免疫効果も高まるということですね。これからますます、睡眠とがん細胞など、病気との関連性が最新の研究によって解き明かされていくと思うと楽しみですね!私たちは病気を防ぐためにも、日々、快適に眠って健康的な生活を送るように心がけましょう!Photo by John Tyler
2014年10月15日新婚生活では睡眠環境が合うかどうかは大事なポイントとなります。軽視しがちですが、新しい生活を始める前に睡眠環境について考えてもらえればと思います。自分たちに合った睡眠環境を整えていきましょう。軽視されやすい睡眠環境夫婦ならば一緒に寝るのが当たりまえ!と日本では考えられがちで、睡眠環境について考えることなく、寝室はひとつと決めてしまってはいませんか?しかし、男女で睡眠環境に求めるものは違っています。例えば、女性の多くは冷え性で寒がり。寝る前にクーラーなどで体を冷やすことを避けたい方もいます。また男性は暑がりで、広いスペースを使って寝たいという人も多いでしょう。センシティブな方は、小さな振動で目が覚めてしまう、という方もいるでしょう。1つのベッドに寝なければいけない、1つの部屋で寝なければいけない、という決まりはありませんので、自分たちに合った睡眠環境を考えてみましょう。どうしたらいい?ベッドのサイズ睡眠環境を整えていくうえで、3つ考えるべきことがあります。1.一緒の部屋で寝るかどうか2.一緒のベッドで寝るかどうか3.ベッドのサイズはどうするか特に1と2についてはじっくり話し合って決めましょう。1を決める際には、部屋の間取りに関わってくることなので、部屋の間取りを決める際に、話し合うべき項目となるでしょう。3のベッドのサイズについてですが、パートナーと2人で寝ている場合のベッドのサイズは、60%以上がダブルかセミダブルのベッドを選んでいるようです。別々の寝室で、一人で寝ている場合のベッドのサイズでも、約30%がダブルかセミダブルのベッドとなっているようです。これはどういうことでしょうか?結局、寝室環境を分けることに別々の寝室で一人で寝ているのに、ダブルかセミダブルのベッドに寝ているのにはわけがあります。もともと一緒に寝ていたけれど、別々に寝るようになり、夫婦の片方がもともとあったダブルかセミダブルのベッドに寝ているという理由がほとんどのようです。つまり、新婚時代はよかったものの、睡眠環境が合わず、結局別々のベッドで寝るようになったのです。先のことも考えて、しっかりとベッドは選びたいものです。また、エアコンの位置やベッドの配置などによっても睡眠環境は変えられるので工夫してみてはいかがでしょうか?睡眠環境だけでなく、新しい生活環境は、しっかり考えたうえで決めていきましょう。Photo by Club Med UK
2014年10月14日平均睡眠時間が7~8時間と言われている日本。それよりも長い人、短い人、同じぐらいの人、さまざまな人がいるでしょう。最近の研究で睡眠時間と脳の劣化の関係が発表されました。いつまでも快活に生きるためには何時間の睡眠が最適なのでしょうか?脳と睡眠には関係がある?睡眠時間と脳の老化には関係があるのか、ないのか? これは誰もが非常に興味のあるテーマだと思います。じつは最近、これに関する最新の研究成果が発表されました。「睡眠時間の短い人のほうが脳の老化が早く、さらに認知力も低下しやすくなる」。これを証明するために、実験が行われました。被験者の脳の容積をMRIで測定し、さらに血液検査や神経心理学的検査を行い、睡眠時間が脳にどのような影響を与えているのかについて、数年間にわたって調べたそうです。実験では、睡眠時間の短い被験者ほど、認知能力が低下し、さらに脳室の拡大が早くなる、という傾向がみられたようです。アルツハイマーとも関わりが?睡眠は脳に大きな影響を与えるということが、ほかの研究からも解明されています。アメリカの大学の研究チームが発表した研究結果によると「睡眠は脳の老廃物を排除する効果がある」そうです。老廃物のなかにはアルツハイマー病にも深く関連しているタンパク質アミロイドベータと呼ばれる物質もあると言われています。これを調べるために行われたのがマウスを用いた実験です。マウスの脳の体液を調べたところ、起きているときに比べて、なんと2倍もの速さで脳内からアミロイドベータが取り除かれていたと報告されています。やはり睡眠は健康に生きていくために欠かせないものだということがわかりますね!睡眠は脳をつくる「睡眠は脳をつくる、脳は睡眠をつくる、睡眠は脳を守り、修復し、賢くする」という言葉があります。これは井上昌次郎・東京医科歯科大名誉教授が言ったとされる言葉です。睡眠がいかに脳に大きな影響を与えているかということがよくわかる言葉ではないでしょうか。人は大脳を酷使した後は、睡眠が欠かせないと言われています。みなさんも頭から湯気が出そうなほどに脳ミソを使った後は、ぐったりしてちょっと眠らないと頭が働かないという経験があるかもしれません。それは決して怠けているから、ということではなく、人間が本質的に求める行動だったということが最近の実験で明らかになっています。これからも睡眠に関する研究が進めば面白いですね!Photo by Nima Fatemi
2014年10月14日あなたの睡眠不足、いつからですか?「いつからともなく……」「最近かな?」「ずーっと!」。いろんな答えがあるかもしれません。でも、人はたった5日間の睡眠不足でも深刻な影響が及ぶかもしれないことがわかってきました。がんばっているのに、マイナス思考に陥る?試験前の追い込みや仕事がたまっているときなど、睡眠時間を削って1、2週間くらい忙しくしていること、誰でもあるかもしれませんね。そんなときの気持ちって、どうでしたか?あたふたと目の前にあることを一生懸命にこなすのに精一杯で、気持ちにゆとりなんかありませんよね。それに、もっとひどくなるとピリピリ、カリカリ……なんてことに。おまけに自分でも、「あ~あ、こんな自分は大嫌い!」と反省しつつも、「なかなかポジティブになれない」という人も多いのではありませんか?でも、こんなふうになるのには、脳の変化による影響があるそうなんです!たった5日間の睡眠不足で脳に変化が!がんばっているのにネガティブな気持ちになるのは、どうしてなのでしょう?国立精神・神経医療研究センターの発表によると、睡眠不足の時はネガティブな情動刺激に対して反応しやくすなることが明らかにされました。具体的には、健康な成人男性に、8時間睡眠と4時間睡眠のグループに分かれ5日間過ごしてもらい、脳活動の変化を機能的MRIで測定するというもの。結果、睡眠不足の状態で「幸福な人の顔写真」を見せても、左扁桃体の変化はなかったものの、「恐怖におびえる人の顔写真」を見た後は、左扁桃体の活動量が増大していたそう。つまり、睡眠不足のときには、ネガティブな情動刺激に対してだけ反応しやすいことがわかったんです。どうりで、睡眠不足のときにはピりピりしがちだったわけですね!睡眠不足は脳にもっと深刻な影響が!でも、睡眠不足による脳への影響は、これだけではないのです。もっと深刻な影響があることが確認されました。それは、この左扁桃体の活動は、亢進するほど不安や混乱が高まり、抑うつ傾向が強まるということ。たった5日間の睡眠不足が、ネガティブな思考を起こさせるだけにとどまらず、さらに心の病さえ引き起こしかねないことがわかるのではないでしょうか?研究グループの一人、三島氏は、「睡眠を犠牲にして勤勉であることが、日本人の美徳であると考えられてきた(が)、このような生活が本当に効率的かつ持続可能なのか、考え直すべき時期に来ている」と述べておられます。睡眠不足でがんばっているあなたも、一度一息ついて、ご自分のスケジュールを調整してみてはいかがでしょうか?Photo by wolfgangfoto
2014年10月12日「睡眠衛生」という言葉をご存じですか?なんだかカタい響きのある言葉ですが、睡眠衛生は自分が健康でハッピーな生活を送るために欠かせない、睡眠の質を上げるために大事なものなのです。睡眠衛生って?夜寝る前のお酒やたばこ、カフェインなどが眠りの妨げになることは、多くの人に知られています。すでに自分の寝室環境を整えたり、よりよい睡眠を得るために日中の運動を心がけたりと工夫している人もいるかもしれません。睡眠衛生とは、よりよい睡眠習慣を身に付けること。この良い睡眠について正しい知識を得ることはとても重要です。もし睡眠に関する悩みでお医者さんにかかることがあった際も、睡眠衛生の指導を受ける機会が今後ますます増えてくるかもしれません。自分の睡眠をよくして快適な生活を送るためにも、ぜひ「自分ごと」として睡眠衛生と向き合っていきたいものです。睡眠衛生教育が医療の現場で取り入れられている理由不眠などの悩みに対して、近年、非薬物的アプローチが進められています。薬に頼らず、睡眠衛生教育と実践によって問題を改善していこうという動きが出てきているのです。実際、不眠の認知行動療法は、薬物と同等の改善効果があり、安全性の面でも優れていて、長期的な効果は薬物より高いことが数多く報告されています。ポイントは、サーカディアンリズムの規則性の確保や、日中や就床前の良好な覚醒状態の確保、就床前のリラックスと睡眠への脳の準備にあるといわれています。例えば、寝る前の激しい運動、熱いお風呂、食事など体温が上がる行動は望ましくありません。睡眠健康教室「脳とこころの癒し塾」では何が行われたの?広島国際大学では、うつと評定された55~75歳を対象に、短期集中体験型の睡眠健康教室「脳とこころの癒し塾」が開催されました。これは、快眠とストレス緩和のための習慣づけを行うためのものです。教室で行われたのは講話やグループワークのほか、30分の軽い運動。そして30分間の昼寝を自宅でとる生活を習慣づけた結果、8割の参加者の睡眠状態や体調が改善したといいます。しかも、この教室の体験後、大半の参加者がこの生活習慣を維持しているのだそうです。この睡眠健康教室は、自ら睡眠に対する対処スキルを習得できたというのが一番の成果物であるといえそうです。つまり睡眠衛生教育がいかに大事かということがわかります。睡眠衛生について知る機会は増えています。まずは厚生労働省の「健康づくりのための睡眠指針2014」を確認してみましょう。photo by PhoTones_TAKUMA
2014年10月10日美容に気を遣う女性であれば、睡眠が必要不可欠であることはご存知のことでしょう。睡眠には疲れたお肌を修復してくれる役割があります。良質な睡眠をとることは誰もが望むこと。しかし実際は忙しい日々が続くと、どうしても睡眠不足になってしまいがちです。そんなときにおすすめの栄養素を紹介します。アミノ酸で睡眠の質が良くなる?!ある栄養素を摂取すると睡眠の質が良くなる、と聞くと、特に睡眠時間が少なくなってしまいそうなときにその質を上げることができれば、これほどいいことはないですよね。短時間でもぐっすりと眠ることができれば、美肌や健康をキープできるのですから。その栄養素とは、ずばり「アミノ酸」。特に、アミノ酸の中でも「トリプトファン」がいいといわれています。トリプトファンとは、牛乳から発見されたという必須アミノ酸の一つで、乳製品や大豆製品、ナッツ類などのたんぱく質に多く含まれているものです。良質な睡眠で美肌も健康もキープ!トリプトファンは、体内に取り入れられるとどうなるのでしょうか。食物から取り込まれたトリプトファンは、いったん肝臓や腎臓で分解されます。そしてエネルギー源として利用されます。また、脳に運ばれたトリプトファンは、「セロトニン」という物質を生成します。このセロトニンが良質な睡眠を得るカギとなるのです。セロトニンは、一般的に神経の高ぶりを抑えてくれ、リラックスさせてくれる物質だといわれていますが、実際、睡眠にとても深く関わっているのです。なぜなら、セロトニンが不足すると、睡眠障害やうつ状態、不安感などが引き起こされると考えられているからです。そして何より私たちが欲しいのは、眠気を誘うホルモン「メラトニン」。セロトニンの分泌を促すことによって、このメラトニンが分泌され、良い睡眠が手に入るというわけです。具体的な食べ方は?では、トリプトファンを効率良く摂取するにはどうすればいいのでしょうか?多く含まれているのはレバー、牛乳、チーズ、バナナ、大豆、アーモンド、まぐろやかつおなどです。中でもバナナには、精神状態の安定に役立つというビタミンB6やマグネシウムも含まれていることから、良質な睡眠を得たい人にはぴったりの食材といえます。ホットミルクと一緒にバナナを1本食べるだけでも、ぐっすりと眠れるための準備は万端だそうですよ!トリプトファンは必須アミノ酸なので、毎日摂取しなくてはなりません。そこで、サプリメントを活用するのもいいといわれています。ただし、取りすぎにはご注意を。
2014年10月08日夫婦によって睡眠環境は異なります。多くの夫婦は一緒に寝ているのでしょうか?それとも別々?多くの夫婦がどうやって寝ているのか、なかなか聞けないところですよね。今回は、夫婦の睡眠事情についてご紹介します。約9割の夫婦は一緒の睡眠環境で寝ている!女性向けサイトで、いまどきの夫婦の寝室事情を調査することを目的として、「旦那様と一緒に寝ているかどうか」を調査したそうです。その結果、『一緒に寝ている』と答えた人は87%。約9割の夫婦が、一緒の寝室で寝ているそうです。別々の寝室で寝ている夫婦は、13%で全体の1割程度という結果がでています。しかし、これは結婚年数によっても変化するようです。夫婦は結婚○年目から別々に寝始める?!次は、結婚年数ごとの結果をみてみたいと思います。結婚1年目だと96%の夫婦が一緒に寝ているとのこと。しかし、6~10年になると80%までその割合は下がります。さらに、11~20年になると65%にまで下がります。結婚5年目あたりから一気に一緒に寝る割合が下がっていき、10年を超えるとそこからさらに15%下がる傾向にあることがわかりました。結婚年数が経つにつれて、寝室やベッドを分ける夫婦が増える傾向にあります。睡眠環境を別々にしたい理由別々で寝ている夫婦にもさまざまな理由があるようです。まずはイビキ問題。相手のイビキがうるさくて眠れない、ということも多いようです。また、ひとりの時間を確保したいという人もいます。さらに大きく影響するのが子どもの問題です。夫婦で寝ていたが、子どもが生まれたことで別々で眠るようになった、という家庭もあるようです。また、生活リズムが違うと、一緒に眠ることも難しくなります。睡眠環境が違うからといって、家庭に問題があるわけではありません。夫婦にとって最適な睡眠環境を選ぶようにしましょう。【参考】朝日新聞『【引越し侍/エイチーム】夫婦が別々で寝始めるタイミングは、結婚○年目だった!?~誰と寝ている?ベッドのサイズは?いまどき夫婦の寝室を徹底調査!~』Photo by Vladimir Pustovit
2014年10月07日日本人の睡眠時間は、他の国と比べると短いといわれています。全世界でみるとフランスが一番多く睡眠をとっているとのことです。そこで今回は、他の国の睡眠に目を向け、睡眠重視の生活リズムを学んでいきましょう。「眠らない日本人」といわれる理由日本人の睡眠時間は、この半世紀で徐々に減ってきています。経済協力開発機構(OECD)の調査では、日本人の1日の平均睡眠時間は7時間50分。これは1位のフランスより1時間も少ない結果となっています。また、調査を行った18カ国中、ワースト2位を記録しています。では、日本はなぜここまで睡眠時間が少ないのでしょうか?睡眠時間が短いのは生活リズムの問題?!睡眠時間が短い傾向にある原因の一つは、夜型の生活をする人が増えてしまったことが考えられます。近年では、インターネットの普及などによって、24時間いつでも娯楽に触れられるようになったといえますが、その影響が中高生にまで及んでいるのです。成長期に夜型の睡眠時間の少ないライフスタイルが定着してしまうと、大人になってもそのままその生活リズムを続けてしまう可能性があります。フランス人は睡眠への意識が高い?!全世界でみると、フランスが一番多く睡眠をとっていることがわかっています。では、日本人との違いはなんなのでしょうか?フランス人は、睡眠はとても重要なものである、と考えている人が多いのです。睡眠を重視しているため、自分がどれだけ睡眠をとっているかしっかりとチェックしていて、足りていないようならばその分の睡眠を補おうとします。生活リズムを整える中で睡眠が何よりも大切だと考えられているのです。日本との差の一番の原因はここにあると考えられます。睡眠を軽視しがちな日本人ですが、他国の睡眠に対しての意識を照らし合わせて考えると、根本的な部分から意識を変えていく必要がありそうですね。Photo by Moyan Brenn
2014年10月04日近年、地球温暖化によって引き起こされている睡眠障害が増えているそうです。そこで今回は、快適な睡眠を得るためにどんなことができるのか、国はどんな対策をしているのかをご紹介します。日本のおかれた環境を知っておくことで、睡眠障害の謎を探るきっかけにもなりますよ。快適な睡眠が得られないのは地球環境のせい?近年、夜眠りづらくなった、快適な睡眠が得られないと悩んでいる方が増えているようです。そういうとき、自分自身に原因があると考えがちですが、そうとも限りません。年々、地球環境も大きく変化してきています。地球温暖化にヒートアイランド現象が加わり、体感温度はどんどん上昇しています。特に、都市はその影響を強く受けています。これによって、熱中症や睡眠障害などの健康被害が増えているというのです。そこで、環境省は主に3つの対策をたてて健康被害を減らそうとしています。「白」「緑」「青」の対策環境省が進めている対策は3つあり、「白」「緑」「青」の色でイメージ付けられています。「白」は、太陽の熱を反射させる対策で、「緑」は植物を増やす計画です。また「青」は水を活用する対策です。この3色のイメージカラーをたてて、都市を冷やそうという対策は世界中から注目されています。実際にこの計画は行われており、気温を下げることで快適な睡眠を得られるようになりますし、体調を崩した人は回復が期待できるでしょう。世界でも注目される気候問題暑さに伴う健康被害は都市部に集中するといわれており、都市の暑さへの対応策を考えているのは日本だけではなく世界的な課題となっています。世界的にみても都市人口はさらに増え、それに比例して健康被害も膨れ上がることが予測されています。しっかりとした対策をつくった上で、生活の質や資産価値を高めていく街づくりが世界では進んでいます。これから進んでいく対策に期待して、将来的に快適な環境で豊かな睡眠が得られるようになるといいですね。Photo by Roger Wollstadt
2014年10月03日睡眠不足だとなんだか風邪をひきやすい。そんなことってありませんか?それを証明するために、今から約35年前にラットを使ったある実験が行われました。果たして、睡眠と免疫の間には関係性があったのでしょうか?ラットの研究で判明したこと1980年代、アメリカの研究者がラットを使ってある実験を行いました。それは、餌は豊富に与え続ける反面、睡眠は一切断つというもの。この結果は、通常よりも餌をたくさん食べるものの、次第にやせこけていき、最後は体温が下がっていった結果、3週間足らずで死んでしまったのだそうです。この実験やその後の研究で、断眠は免疫力を低下させる、ということが明らかになったそうです。それだけ生物にとって睡眠は欠かせない大切なものだということですね。ここで突然ですが問題です。そもそも免疫とは何なのでしょうか?免疫ってなに?免疫とは簡単に言えば、病気や病原菌などから身体を守る仕組みのことです。感染症などで発熱を伴うのもこの仕組みのためで、免疫に関係するリンパ球や白血球が増加し、熱で病原菌を殺していると考えられています。私たちが眠くなるのは、白血球からつくられる免疫物質が増加するためと言われています。つまり、しっかり睡眠をとることでエネルギーを蓄えることができ、病気や病原菌と戦えるというわけですね。実験のラットが死んでしまったのは、健康な状態であれば免疫によって防げた病原菌が血液へ感染し、敗血症となったことが原因と考えられています。睡眠時間はしっかり確保が原則!私たち人間もラットと同様に、睡眠不足では免疫力が低下します。眠ることで自律神経のバランスもとっているため、できれば7~9時間は睡眠時間を確保したほうがよいと言われています。ただ、睡眠時間が長すぎてもリンパ球が過剰な状態になるなど、よくないと考えられているので、寝すぎには注意が必要です。夜更かしをすれば交感神経が優位になりすぎ、昼夜逆転のような生活では副交感神経が優位になりすぎるそうです。何事も大切なのは塩梅(あんばい)ということでしょうか。季節の変わり目は特に体調を崩しやすいので、しっかりと睡眠時間をとって、毎日健康的な生活を送るようにしたいですね!Photo by michibanban
2014年10月02日9月の睡眠に関するニュース記事もたくさんありました。9月3日の秋の睡眠の日にまつわるものや、誰もが気になる寝不足の解消法など、参考になる記事を厳選してまとめています。ぜひチェックしてみてください。東京都港区のホテルに「心地よい睡眠のための宿泊プラン」登場ワコールは9月3日~2015年2月28日、東京都港区のザ・プリンス さくらタワー東京とコラボし、同社ナイトウェアブランド「睡眠科学」のパジャマと、心地よい睡眠、快適なホテル滞在を提供するコラボレーション宿泊プラン「さくら Sleep」を展開する。……続きを読むマイナビニュース2014年9月1日9月3日は睡眠の日!すっぴん協会が提唱する「ねむり美人のお作法5ヶ条」とは?本日9月3日は睡眠の日!みなさん睡眠はしっかり取れてますか?美しいお肌でいるためにはターンオーバーを整えることが不可欠ですが、細胞を新しく生み出し、紫外線やストレスなどによるダメージなどを修復するのも寝ている間です。……続きを読むLBR2014年9月3日9月3日は睡眠の日!ブルーライト対策でリラックマもグッスリ安眠!?9月3日は“ぐっすり”と読める語呂合わせから、精神・神経科学振興財団と日本睡眠学会によって「睡眠の日」に制定されている。その「睡眠の日」の本日、安眠の象徴ともいえる人気キャラクター「リラックマ」が、アイウエアブランド「JINS」吉祥寺ダイヤ街店に登場。……続きを読むORICON STYLE2014年9月3日上手な睡眠で「人間力」もアップ!?文科省が検討渡辺敦司多くの学校では、まだ夏休みが明けたばかりかと思います。お子さんの生活は、普段どおりに戻ったでしょうか?早寝早起きの規則正しい生活習慣は、十分な睡眠時間を確保するためにも大切です。……続きを読むMSN産経ニュース2014年9月10日羊を数えると逆に眠れなくなる!? 睡眠にまつわる8つの神話を科学的に検証「食べてすぐ寝るとウシになる」なんて言葉を文字通り信じている人はいないと思いますが、それ以外にも、睡眠にまつわる神話がたくさんあるのをご存知ですか?睡眠に関して、表面上はロジカルでも、詳しく試してみるとまったく真実でない神話がたくさんあります。……続きを読むLifehacker2014年9月19日良質な睡眠のカギは「朝」にあり過去2回にわたって最近注目を集めている瞑想に関する研究をご紹介してきました。今回は少し趣向を変えて、睡眠をテーマにしてみようと思います。突然ですが、昨晩の睡眠時間は、昨日の疲れがしっかり取れるくらいに十分でしたか?……続きを読むハフィントンポスト2014年9月22日あなたは当てはまる?翌日に影響するちょっと変わった睡眠障害たち朝目が覚めると、意識がもうろうとしており、少し錯乱しているとさえ感じる…。この混乱が日常化すると、目覚まし時計を止めようとして電話に出てしまったりなど、おかしな行動が表れます。「朝起きづらい」以上の深刻な問題にも発展することも。……続きを読むLifehacker2014年9月25日寝不足?上手に「睡眠の借金」を清算する方法―アメリカ研究寝だめはできないと言いますが、実は睡眠不足は清算できる事がハーバード大学医学大学院の研究により判明しました。睡眠時間が少なくなってしまっても、その時間を適切な方法で取り戻すことができるのだそうです。……続きを読むマイナビウーマン2014年9月27日Photo by @Doug88888
2014年10月02日現在では、睡眠に関するさまざまな情報がWEB上に公開されていますが、昔はわからないことだらけだったに違いありません。その解明のために必要なことは、やはり生身の人間での実験しかありません!今回は実際に行われた睡眠に関する実験をいくつかご紹介します。睡眠の実験を調査する!実際に、睡眠の実験内容とはどのようなものなのでしょうか。早速1つめをご紹介します。これは心理学者が睡眠に関して行った実験です。内容は、まず10個の意味のない言葉を覚えてもらい、それから(1)就寝するグループと、(2)起きたままのグループの2つに分けて、一定の時間ごとにいくつ覚えているか確認する、というもの。結果はどうだったと思いますか?まず(1)のしっかり睡眠をとったグループは何時間経ってもほぼ50%の言葉を覚えていたそうですが、(2)の起きたままのグループは、8時間後には覚えているのは約10%だったそうです。このことから、睡眠と記憶に深い結びつきがあるということがよくわかりますね。断眠実験とはどんなもの?2つめに紹介するのは「断眠実験」です。1965年のアメリカで、高校生が自由研究のために睡眠の専門家立ち合いのもと、断眠に挑戦しました。結果はなんと、264時間12分。約11日間も寝なかったことになります。この断眠を終えたあと、この高校生は14時間40分眠り続けたといわれています。パソコンの文字が笑って踊っている!?2006年にはイギリス在住の別の男性が高校生の記録に挑戦しようと断眠を行っています。目をつぶっている内に寝ていたなどと言われないために、この男性は32台のカメラでインターネット配信をしました。発想が凄すぎますよね……。結果的に高校生の記録を2時間上回る266時間でこの実験は終了しています。このぐらい眠らないと人はどうなるのでしょうか?5日目の男性の日記には次のように書かれていたそうです。「パソコンの文字が笑いながら踊っている。次第に文字が妖精に変わる。最後には苦痛からの一時的救済がZキーの上に来ていた」――この男性がどのような精神状態だったかはわざわざ説明する必要はありませんね。いかがでしたか?いずれの実験にしても、睡眠がいかに大事かということが分かる内容です。みなさんは、興味本位で断眠実験などしないようにしましょうね。
2014年10月01日電車の中の時間を、睡眠時間に充てている人が多いようですが、疲労回復のためにも、空き時間に少しでも睡眠をとろうとする気持ちはなんだか分かる気がしますよね。移動中の空き時間の使い方について、疲労回復のための睡眠を含めてご紹介します。通勤時間の過ごし方は?疲労回復のために睡眠!英会話のGabaが、「新年度を迎えるビジネスパーソンの年代別意識調査」を実施しました。その調査の中で、通勤時間の電車内での過ごし方を調べています。その結果によると、最も多いのが「寝る」の51.3%だったそうです。多くのビジネスパーソンは、電車内での通勤時間を寝て過ごしているのです。移動中の空き時間に少しでも疲労回復させたい、という気持ちがうかがえます。「メールをする」「車内広告を見る」「音楽をきく」「ボーっとする」「考え事をする」などという回答も多くありましたが、それよりも睡眠を必要としていることがわかります。通勤時間にビジネストークのためのネタを収集睡眠をとっている、という声が多かったものの、ビジネスパーソンの約7割が、移動時間を使ってビジネストークのためのネタを収集しているそうです。ネタの収集は、「テレビ」が最も多いようですが、移動時間に見られる「インターネット(ニュースサイトなど)」や「新聞」も利用されています。特に若い世代では「SNS・ミニブログなどソーシャルメディア」からの情報収集の割合が高い傾向にあります。空き時間に見ることができ、電車内でもアクセスできるため、若者は積極的に利用していると考えられます。短時間睡眠で疲労回復!効率をアップ!睡眠不足が続いていると、どうしても集中力が落ちてしまい、作業効率が下がりますよね。そんなときに短時間睡眠は非常に有効です。もちろん、そんなことせずに、しっかりと夜の睡眠時間を確保することが一番ですが、いつもきちんと十分な睡眠時間をとることはなかなか難しいでしょう。移動時間などを利用して、睡眠に充てることで集中力をコントロールしていきましょう。【参考】朝日新聞『ネタの情報源は新聞よりネット–20代の3人に1人はソーシャルメディア』
2014年09月30日「よく眠れない日が続いているけど、病院へ行くほどでもないよね。」――こんな自己判断をされている方はいませんか?今回は、睡眠のプロが監修した睡眠診断サイトをご紹介します!睡眠は人生の時間の3分の1を占める人生の時間の3分の1を占める睡眠。仮に人生を60年とすると20年間は眠っていることになります。そんな多くの時間を占める睡眠について、日本人は5人に1人が悩みを抱えているといわれています。昔と違い、コンビニエンスストアは24時間営業で、ネットの世界も時間は関係なく活動を続けています。睡眠に関する悩みはこれからますます増えていくのかもしれません。ちなみに、日本人によくみられる睡眠障害というものがあるそうで、それは睡眠時無呼吸症候群や不眠症だそうです。睡眠障害は100種類近くあるともいわれているので、自分が気づいていないだけというケースもありそうですよね。睡眠の悩みを診断するサイト今回は、睡眠に悩む日本人を対象にしたあるサイトをご紹介します。その名は「睡眠医療プラットフォーム(睡眠医療および睡眠研究用プラットフォーム Research Platform for Advanced Sleep Medicine; 略称PASM)」。これは、国立精神・神経医療研究センターが全国の睡眠医療施設や大学、研究機関の専門家と協力して作成した、いわば「睡眠健康度の診断サイト」です。睡眠の状態や習慣に関する6つの質問に答えることで、睡眠障害の有無を簡易判定してくれる、という優れものです。さらに、睡眠障害の疑いありと判定された方には、ID登録の後に詳細診断が可能なサイトを案内してくれます。どのような設問があるの?6つの設問をここでご紹介したいと思います。1.夜、よく眠れませんか?2.日中に強い眠気がありますか?もしくは眠りこんでしまうことがありますか?3.寝ている時に、いびき、もしくは呼吸が止まる、のどちらか1つでも指摘されたことがありますか?4.夜、寝床に就くと、次のような症状が1つでもありますか?・足をじっとしているのがつらい・足がむずむずする・足がほてって苦しい5.寝ている時に、次のような症状が1つでもありますか?・手足を動かしたり、歩き回るなどの行動がある・興奮したり泣き叫ぶなど混乱した言動がある・夢と関連した仕草や寝言がある6.睡眠のリズムに関して、次のような症状が1つでもありますか?・遅寝が直せない、朝起きるのがすごくつらい・昼夜逆転になっている設問は、その場でパッと答えられるものばかりなので、睡眠に不安のある方はぜひサイトから診断を行ってみてくださいね!【参考】睡眠医療プラットフォームphoto by rachel CALAMUSA
2014年09月29日就寝前の喫煙、飲酒。良く眠りたいと思うが故のその行動が、実は良質な睡眠を妨げています。厚生労働省が定めた「健康づくりのための睡眠指針2014」は12箇条あります。第2条では就寝前の嗜好品摂取について、警鐘を鳴らしています。第2 条.適度な運動、しっかり朝食、ねむりとめざめのメリハリを。定期的な運動や規則正しい食生活は良い睡眠をもたらす朝食はからだとこころのめざめに重要睡眠薬代わりの寝酒は睡眠を悪くする就寝前の喫煙やカフェイン摂取を避ける今回は、就寝前の飲酒、喫煙、カフェイン摂取について、詳しくご説明します。「お酒を飲むとよく眠れる」は気のせいまずは飲酒です。就寝前に、睡眠薬代わりに寝酒を飲む習慣を持っている人は男性に多いことが分かっています。アルコールの摂取は、熟眠感が得られないばかりか、中途覚醒も増えるので、眠る前の飲酒は控えた方がよいと、指針は示しています。眠る前の一服が、睡眠時の無呼吸につながる喫煙も入眠を妨げ、睡眠を浅くします。ニコチンには覚醒作用があるためです。飲酒や喫煙は、そもそも生活習慣病の発症と重症化の危険因子となります。睡眠の質を低下させるだけではなく、睡眠時無呼吸のリスクも増加させます。緑茶、ココアにも含まれているカフェイン、持続時間は3時間睡眠指針2014の第2条では、カフェインの摂取にも気を配るように呼びかけています。就寝前3~4時間以内にカフェインを摂ることは、入眠を妨げたり、睡眠を浅くしたりする可能性があるので控えた方がよいとのことです。カフェインの覚醒作用は、3時間程度持続します。またカフェインには利尿作用があるために、眠っているときに、尿意でひんぱんに目が覚めてしまう原因にもなります。カフェインを含む飲み物と聞くと、コーヒーを思い浮かべる人が多いでしょうが、緑茶、紅茶、ココアや栄養・健康ドリンクにも、カフェインは含まれています。食事は就寝2時間前まで、お茶やコーヒーは4時間前まで人は、脳にある体内時計の指令により、日中は活動状態、夜間は休息状態に切り替わるようになっています。眠る前のカフェイン摂取により体内時計が乱れ、良質な睡眠が妨げられてしまいます。体内時計を整えるために、就寝2時間までに食事を済ませ、お茶やコーヒーは就寝4時間前までにしましょう。また、目覚めの際に朝の光を浴びると、体内時計をリセットすることも出来ます。寝る前の飲酒、喫煙、カフェイン摂取を控え、体内時計を整えることで、良質な睡眠を心がけたいものです。参考文献『厚生労働省第3回健康づくりのための睡眠指針の改定に関する検討会』『厚生労働省健康づくりのための睡眠指針2014』Photo by John Loo【提供:武田薬品工業株式会社】
2014年09月29日睡眠不足はダイエットの敵!ダイエット中にもかかわらず、どうしても食べたい気持ちが抑えられなくなったことはありませんか?それは、もしかしたら睡眠不足のせいかもしれません。睡眠不足が続くと、体力や脳の活動のためのエネルギーを補おうとして、体は無意識に「もっと食べ物を食べろ」という指令を出すようにできているようです。今回は、睡眠不足と食欲の関係をご説明します。睡眠不足と食欲の関係とは睡眠不足だと太ってしまう理由は、2004年のシカゴ大学の研究で明らかにされました。シカゴ大学の研究チームは、健康な成人の睡眠時間を強制的に4時間に制限したのです。4時間睡眠で2日を過ごさせた人たちの血液を採取したところ、グレリンというホルモンが増加し、レプチンというホルモンが減少していました。グレリンは成長ホルモンの分泌に影響するホルモンですが、食欲を増強する働きを持っています。胃で作られ、脳の視床下部にある食欲中枢に作用して、食欲を増すのです。一方のレプチンは、脂肪細胞で作られ、血中に分泌され、脳の視床下部の満腹中枢に作用して、満腹感をもたらす働きをします。つまり、睡眠不足になると、食欲増強ホルモンが増えて、満腹ホルモンが減ってしまうのです。食べたい気持ちを抑えられず、なおかつ、食べても食べても、なかなか満腹感を得られない状態に陥ってしまいます。ダイエットの前に、まずは睡眠の見直しを睡眠不足による食欲増加は、意思の力でねじ伏せられるものではありません。意識的にダイエットに取り組んでいたとしても、睡眠不足があると、食欲は増強し、満腹感は得られない体になってしまうのです。ダイエットに取り組みたいのであれば、まずは睡眠不足に陥らないように心がけたいものです。参考文献『睡眠のはなし – 快眠のためのヒント 』日本大学医学部付属病院精神科教授/内山真著中央公論新社Photo by Aaron Edwards【提供:武田薬品工業株式会社】
2014年09月27日あなたは寝る前に、アルコールに頼ってしまうということはありますか?実はアルコールは、睡眠の質を下げてしまったり、夜中に途中で目が覚めてしまったりと、ぐっすり眠る妨げになってしまいます。思い切って禁酒すれば睡眠の質が上がる可能性が高いのは事実です。では、禁酒することによって、具体的にどのような効果が得られるのかを見てみましょう。アルコールは睡眠に影響あり!あなたは、仕事や人間関係で嫌なことがあったときに、アルコールでその苦しさを紛らわしてしまうことはありませんか?いっそアルコールの力で寝てしまおうとすることもあるでしょう。しかし、アルコールが睡眠の質を低下させてしまうことは事実です。多量に飲んでしまうと二日酔いになり、さらに翌日の気分を悪化させてしまいます。また、アルコールを分解するのにもエネルギーを要するため、眠ったはずなのに疲れがとれないという状態に。アルコールは睡眠をどう変化させる?ある不眠の悩みを持つ女性が禁酒してみることで、中途覚醒がなくなったという事例があります。夜中に何度も目が覚めてしまうというのがきっかけで、睡眠日記をつけてみたところ、アルコールを飲まなかった日は中途覚醒の回数も減ったそうです。試しにいつも寝る前に飲んでいた缶ビールの本数を5本から2本に減らして寝てみると、案の定、中途覚醒の回数が減ったり、起きてから再び眠りにつくまでの時間も短くなったりしたそうです。この女性の場合、寝る前のアルコール摂取が不眠の原因だと分かったそうですが、量を減らすことで結果的に睡眠の質が上がり、自分でアルコールの摂取量を調整できるようにもなったそうです。賢く禁酒して、睡眠の質を上げよう禁酒すると、睡眠によいとは考えられます。でも、禁酒しなければと思うと、途端にストレスが増大するという場合には、量を調整するところから始めてみましょう。ついついお酒に頼って眠ろうとしてしまっている方は、ご自身の睡眠の質を見直して、賢いお酒との付き合い方を見つけてみてはいかがでしょうか。Photo by B Rosen
2014年09月26日社会人を対象にした調査で、一日の睡眠時間が4時間未満の人は肥満を自覚する傾向にあるという結果が出たそうです。そこで今回は、4時間睡眠に絞って肥満と睡眠時間の関係についてご紹介します。4時間睡眠に関する意外な調査結果?!アイシン精機株式会社という寝具ブランドを扱っている会社が、全国1,206名の社会人に「睡眠」に関する実態調査をしました。その結果、睡眠4時間未満の人は、4時間以上の人より2.8倍も肥満の傾向にあることがわかりました。平日は特に時間がとれず、寝ていたい時間まで寝ていられないという人が多いようで、睡眠時間が短い人ほど肥満について悩んでいる傾向があることがわかりました。現代人の多くは、単純に「睡眠不足」の一言で片付けられないような悩みを抱えていることがわかります。4時間睡眠だと肥満になる理由睡眠時間が短い人が肥満を自覚する傾向にあるという結果については、しっかりとした理由があります。睡眠時間が短いと、食欲を抑える役割を果たすホルモンのレプチンが出にくくなってしまいます。すると、肥満だけでなく、糖尿病や高血圧にもなりやすくなります。さらに、睡眠不足がきっかけで肥満になり、肥満になったことで糖尿病や睡眠時無呼吸症候群になり、さらに睡眠障害を引き起こすという悪循環に陥ってしまうケースもあるようです。そのため、睡眠の質を向上させ、睡眠をしっかりと取ることが大切になります。起きたい時間よりも早く目が覚めてしまう起きようとする時間に起きられるかどうかという調査結果でわかったことは、約8割の人が起きたい時刻よりも前に目が覚めてしまうことがあるということです。寝ていられる時間よりも前に、または途中で起きてしまうとのことです。さらに42.5%の人は、1時間以上も前に目が覚めてしまうといいます。ストレスや日常の焦りなどもあり、十分な睡眠が取れない環境を自ら作り出してしまっているともいえます。睡眠を取る前にしっかりと気分をほぐしリラックスさせ、平日から十分な睡眠が取れるように心がけましょう。【参考】朝日新聞『全国1,206名の社会人に聞いた「睡眠」に関する実態調査』Photo by Charlie Barker
2014年09月24日最近、寝付けない、よく眠れない。それは、眠りの環境が整っていないからかもしれません。良い睡眠のために、入浴、寝室の温度、照明を見直しましょう。「健康づくりのための睡眠指針2014」の第6条では、睡眠のための環境作りを提言しています。第6 条.良い睡眠のためには、環境づくりも重要です。これには、次のような補足文が続きます。自分にあったリラックス法が眠りへの心身の準備となる自分の睡眠に適した環境づくり習慣となっている就寝時刻が近づくと、脳は目覚めている状態から徐々にリラックスした状態に移ります。やがて睡眠に就きます。このときの脳の変化を妨げないような生活での工夫が必要です。ぬるいお湯にゆったり入浴工夫は人それぞれですが、指針では、入浴についての例を挙げています。熱い湯ではなく、ぬるいと感じる湯温で、ゆったりと入浴するのが良い睡眠に就くには適していると説明しています。部屋の温度は適切にまた、環境は、寝つきの良さや睡眠の深さに影響します。ひとつには、体温調節の仕組みを理解していると、環境作りのヒントになるでしょう。体の内側の深部体温は、手足の末端から熱が放出されることで低下し、眠りを誘います。寝室や寝床の温度が低すぎると、手足の血管は収縮してしまいます。皮膚から熱を逃がそうとしないため、体の熱を放出できなくなります。深部体温が効率的に下がっていかないために、寝つきが悪くなります。この悪循環を絶つためには、寒い季節には、寝室を心地よいと感じる程度に暖かくしておくとよいでしょう。暑い季節にも、環境作りは大切です。温度や湿度が高すぎると、発汗による体温調節がうまくいかずに、やはり皮膚から熱が逃げていかなくなります。これも寝つきが悪くなる環境だといえます。冬の暖房や、夏の冷房を上手に利用して、睡眠に適した環境を作りましょう。極端な暖房や、極端な冷房は、季節が逆転する環境になってしまうため、やはり良い睡眠には適しません。節度が大切だということですね。寝室は暗くして、メラトニンの分泌を促すもうひとつには、メラトニンの分泌の仕組みを理解していると環境作りのヒントになるでしょう。メラトニンは、脳の松果体と呼ばれる部分から分泌される、自然な眠りを促すホルモンです。メラトニンの分泌は主に光によって調節されており、明るい環境では分泌されません。朝の光を浴びるとメラトニンの分泌は止まり、目覚めてから14~16時間ぐらい経つと再び分泌されます。夜、明るい環境にいるとメラトニンの分泌量が減って、睡眠の質が低下します。眠りに就く際には、寝室は暗くして、メラトニンの分泌を促し、良質な睡眠をとりたいものです。また、眠る際に気になる音は、できる範囲で遮断する方がよいでしょう。睡眠環境を整えて、ぐっすりと眠りましょう。参考文献『厚生労働省第3回健康づくりのための睡眠指針の改定に関する検討会』『厚生労働省健康づくりのための睡眠指針2014』Photo by Waterfall Lodge【提供:武田薬品工業株式会社】
2014年09月23日寝つけない、満足に眠れないという症状を訴える人がいる一方で、突然襲われる強烈な眠気に悩まされている人もいます。本当に睡眠に関する悩みは十人十色。いろいろな症状を知って、お互いを思いやれるようにしたいものですね。睡眠発作とは、どのような症状?睡眠発作と聞くと、どのような症状を思い浮かべますか?よく睡眠発作=睡眠時無呼吸症候群と考える人がいるようですが、そうではありません。ちなみに、睡眠時無呼吸症候群とは、就寝すると呼吸が止まってしまい、高血圧や過眠を引き起こすと言われている睡眠障害の1つです。睡眠発作とは、昼間に強烈な眠気に襲われることを指すのだそうです。この眠気はランチを食べたから眠いというようなレベルのものではなく、引きずり込まれるような眠気と表現されるほど強い眠気を指しています。ナルコレプシーが原因?この睡眠発作が起きる原因の1つにナルコレプシーがあります。ナルコレプシーの主な症状は、日中の強烈な眠気のほかに、笑ったりした後に首や膝の力が抜けてしまう脱力発作、金縛り、就寝直後の幻覚などがあると言われています。ナルコレプシーの原因は、今のところまだ完全には判明していません。生まれつきの先天的な要素も少し関係するそうですが、後天的な要素が影響する部分もあると考えられています。自己判断は禁物!睡眠発作には次のような危険性があるといいます。それは、冒頭に記したように睡眠発作が起きると、睡眠時無呼吸症候群だと誤診または勝手に自己判断をしてしまう恐れがあることだと言います。そのようなことにならないためには、自分でネットなどで調べて判断するのではなく、専門の睡眠クリニックまたは医療施設に宿泊して、詳細な検査を受ける必要があるのだそうです。日中の眠気は、だるい、辛いだけの感情的な問題だけでなく、運転中の突然の居眠りなどの危険が潜んでいます。何か心配や悩みがある方は、一度、お医者さんに相談してみましょう。Photo by Kostya Koukey
2014年09月22日睡眠時間には個人差があります。自分にあった自然な睡眠を心がけましょう。「健康づくりのための睡眠指針2014」の第5条では、睡眠時間の目安を示しています。第5 条.年齢や季節に応じて、ひるまの眠気で困らない程度の睡眠を。必要な睡眠時間は人それぞれ睡眠時間は加齢で徐々に短縮年をとると朝型化 男性でより顕著日中の眠気で困らない程度の自然な睡眠が一番日本の成人の睡眠時間は6時間以上、8時間未満がおよそ6割を占め、これが標準的な睡眠時間と考えられます。だからといって、睡眠時間を厳守しなければならないわけではありません。ポイントは、日中の眠気で困らないことです。季節の移り変わりと、睡眠時間の変化季節の変動を受けて、睡眠時間が変化するのも自然なことです。陽の長い季節(春から夏)では、睡眠時間は短くなり、陽の短い季節(秋から冬)では、睡眠時間は長くなるという変化を示します。20年ごとに睡眠量は30分短くなる一晩の睡眠の量は、成人してからは加齢とともに徐々に減っていきます。10代前半までは8時間以上眠ります。25歳で約7時間、45歳では約6.5時間、65歳で約6時間と、20年を経るごとに30分くらいの割合で減っていくことが分かっています。歳をとると、早寝早起きの傾向が強くなり、生活が朝型になるのも自然なことです。また、加齢による朝型化は、女性より男性に顕著に現れます。加齢による睡眠時間の短縮は、日中の眠気で困らなければ問題になりません。歳をとると、睡眠を司るホルモンであるメラトニンの分泌量は減少します。よって、加齢とともに睡眠時間が短くなることは、自然な現象なのです。睡眠時間は、個人差があるとお話ししましたが、健康のためには睡眠が大切であるからといって、必要以上に長い時間の睡眠をとれば、健康になれるわけではありません。日中の眠気で困らない程度の、自然な睡眠が大切であることを理解しておきましょう。参考文献『厚生労働省第3回健康づくりのための睡眠指針の改定に関する検討会』『厚生労働省健康づくりのための睡眠指針2014』Photo by Vic【提供:武田薬品工業株式会社】
2014年09月19日睡眠障害は、細かく分類すると90種類に達すると言われています。それを正しく診断し、治療を加えることができるのはやはり睡眠専門のクリニックでしょう。この睡眠専門クリニックはどのようなところなのか、調べてみました!睡眠専門のクリニックとは?5人に1人が睡眠に対して何らかの悩みを抱えているという日本。ただ、悩みがあったとしても、「この程度の悩みで病院へ行っていいものなのか」「そもそもどこへ行けばいいのか」などと考えてしまったり、自分で何とかするもの! と思い込んでいる方もいるのではないでしょうか?そこで今回は、睡眠専門の病院である「睡眠総合ケアクリニック代々木」に着目し、どのようなところで、どのような時に行けばよいのかを探っていきたいと思います!もしも、毎日1人で悩んでいる方がいましたら、ぜひ参考にしてみてください。歯科や内科もあるのは、なぜ?まず、このクリニックは「総合」と名の付く通り、精神科、歯科、耳鼻咽喉科、循環器内科、呼吸器内科、神経内科、内科の7つの科で構成されています。睡眠専門クリニックなのに歯科? と思われた方もいるかもしれません。このようなさまざまな科がある理由は、睡眠障害の原因は1つではなく、多種多様な疾患が影響することが考えられるからです。その疾患に対して、それぞれ医師と心理士が治療を行う方針をとっているのだそうです。たとえば、睡眠時無呼吸症候群であれば、口腔内装置の使用など専門的歯科の治療が必要になるケースがあるというわけです。臨床心理士によるカウンセリングもう1つの特徴は、診療・治療とは別に「睡眠健康事業部」という診療・治療とは別にカウンセリングを主な目的とした部署があるところです。カウンセリングは臨床心理士が行い、不眠症と睡眠覚醒リズム障害などが対象になっているそうです。最後に、どのような時にこのクリニックへ行けばいいのでしょうか。下記を参考にしてみてください。(1)睡眠の質・量に問題がある(寝付けない、日中眠い)(2)時間帯に問題がある(通常とは睡眠時間が大きく異なる)(3)睡眠中の異常行動(呼吸障害など)上記の症状に心当たりがある場合は、ぜひ睡眠専門クリニックに足を運んでみてはいかがでしょうか。photo by Seattle Municipal Archives
2014年09月17日5人に1人が睡眠に何らかの悩みをもつという日本。そこで今回は睡眠障害の専門医である遠藤拓郎先生がすすめる「快眠のコツ」を5つご紹介したいと思います。今日からできることがたくさんあるかもしれませんよ!睡眠障害の専門医とは?今回は睡眠障害の専門医である遠藤拓郎先生が語る快眠のコツをご紹介します。遠藤先生は医学博士であり、睡眠医療認定医でもあります。また、親子3代にわたり睡眠の研究者というまさに日本を代表する睡眠界の第一人者なのです。そんな遠藤先生が提唱する「快眠のコツ」とは、どのようなものなのでしょうか?まず1つめ。意外ですが、睡眠は満足するよりも少し短くしたほうがよいのだそうです。遠藤先生が推奨するのは、平日は毎日6時間睡眠にして、週末は少し長めに眠ること。ただ、昼間まで寝てしまうとリズムが崩れてしまうので、遅くとも10時ぐらいまでに起床することをすすめています。快眠のコツを紹介!2つめは眠る時間帯。みなさんは何時から何時まで寝ていますか?ベストな時間帯は0時から6時なのだそうです。理由は、ノンレム睡眠とレム睡眠を両方とれるから。0時から3時間は深い睡眠のノンレム睡眠、3時から6時までは浅い睡眠のレム睡眠と両方をじゅうぶんにとることができると考えられています。この時間帯から大きくずれると2種類の睡眠のバランスが悪くなってしまうのだそうです。3つめは朝に太陽の光を浴びること。体内リズムは25時間周期と考えられていて、1日24時間とはずれています。その1時間を解消するため、朝に太陽の光を浴びることが必要だと考えられています。5つのポイントを取り入れてみよう!4つめは運動・ストレッチをすること。体内時計の9割は太陽の光で、残りの1割は運動と食事によって調整されているのだそうです。そのため、毎日の生活に運動をとりいれることが効果的です。ただ、翌日にまで疲れが残るようなハードなスポーツは要注意。おすすめはヨガやウォーキング、ストレッチなどの軽めの運動を夕方~夜の間に行うことだそうですよ。5つめは体温調整。人は体温が下がった時に眠くなるので、寝る前に体温を上げておくと眠りやすくなると言われています。そこで、就寝1時間前を目安に入浴をするとよいのだそうです。今回は5つのポイントをご紹介しました。ぜひ、みなさんも生活に取り入れてみてくださいね!【参考】京都西川「睡眠の専門医遠藤拓郎とは」日立ソリューションズ「CHAPTER1 20代の睡眠事情を探る」
2014年09月15日睡眠を改善したい、そう考えている方も多いのではないでしょうか。その時、まず考えるのは睡眠時間を長くする、ということではありませんか?でも、時間よりも質に注目したほうがよいかもしれません。「四当五落」はもう古い?昔は受験生時代によく「四当五落」ということが言われていました。「四当五落」とは、毎日4時間睡眠で勉強を頑張れば受験戦争を突破できるけど、5時間眠ったら失敗しますよ、ということです。この考えは、現在では間違っていると言われています。昔は睡眠の時間がとにかく重要だと考えられていましたが、現在では睡眠の質の大切さが見直されているからです。睡眠時間よりも質が大切!そもそも考えてみれば、私たちの体調は1日として全く同じ日はありません。そう考えると、日によって睡眠時間が異なるのはとても自然なことと言えるのかもしれません。実際のところ、現在は睡眠の研究では、年齢などによって必要な睡眠時間は人それぞれと考えられています。平均8時間と言われているから、眠くもないのに無理して布団に8時間入ることよりも、朝目が覚めた時に「ぐっすり眠った! 快眠!」と思えることのほうが大切なのだそうです。確かに、たくさん眠ったのに日中だるい日などはありますよね。規則正しい生活が快眠ライフを生むそれでは、睡眠改善=睡眠の質を高めるにはどうしたらいいのでしょうか?とても基本的なことですが、まず「規則正しい生活を心掛けること」が大切だと言われています。人間には体内時計があり、1日のリズムが刻まれています。自然に眠くなる夜にちゃんと寝て、朝起きて光を浴びることでこの体内時計が正確に進むと考えられているのです。他にも1日3食の食事をとる、適度な運動をする、就寝前にカフェインを含む飲料は控えるなどを心掛けるとよいそうです。早速、今日からでも睡眠改善をして健康的な生活を送りましょう!Photo by Mark K
2014年09月12日若年型の寝ぼけがノンレム睡眠時に現れるのに対して、高齢者の寝ぼけはレム睡眠時に現れます。「レム睡眠行動障害」は、放置しておくと、本人や家族がケガを負う危険があります。レム睡眠時に起こる寝ぼけが、「レム睡眠行動障害」です。高齢者に多くみられる症状です。レム睡眠のときは、脳は活発に活動していますが、筋肉は弛緩している状態にあります。ところがレム睡眠時なのに、筋肉の動きを停止させている体の仕組みが異常をきたし、安全装置が外れたように筋肉が活動してしまうのがレム睡眠行動障害です。暴力的な夢に始まり、やがては歩いたり、走ったりするようになるレム睡眠行動障害は、筋肉が活動するので眠っていても、体が動いてしまいます。肉体的な疲労が回復しないだけならまだしも、レム睡眠行動障害では、起き上がって、壁や家具に体をぶつけたり、家族に暴力をふるったりします。はじめは暴力的な夢をみることから始まり、手を動かしたり、腕を動かしたり、やがては立ち上がったり、歩いたり、走ったりするようになります。夢のなかの敵から逃げようとしたり、夢のなかの敵と闘ったりするようになると、眠っている状態にありながら、大声を出したり、起きあがって暴れたりするようになります。そして、悪夢のなかでの行動を、現実の世界でも実行してしまうのです。殴る、蹴る、ときには窓から飛び出してケガを負うこともあります。レム睡眠行動障害では、本人だけではなく、家族がケガを負う危険があるのです。レム睡眠行動障害は、悪化するケースがほとんどレム睡眠行動障害が自然治癒することは希です。さらにレム睡眠行動障害では、症状が悪化していくケースがほとんどなのです。放置しておくと、本人や家族がケガを負う危険性は治まりません。また別の病気へと移行してしまう危険性があるのも、レム睡眠行動障害の特徴です。レム睡眠行動障害の2~3割の人が、パーキンソン病になることが報告されています。パーキンソン病は安静時に手足の震えがとめられず、手足の曲げ伸ばしが困難になる症状を伴う神経系の病気です。また認知症の初期段階の症状へと移行することも多く報告されています。レム睡眠行動障害は、男性に多いレム睡眠行動障害は男性に多く発症し、また高齢者の0.5~0.7パーセントが、レム睡眠行動障害にかかるというデータがあります。レム睡眠行動障害の症状が現れたら、早めに専門医に相談しましょう。参考文献『誰でもスグできる睡眠障害で眠れない夜の不安をみるみる解消する200%の基本ワザ』東京医科大学教授医学博士/井上雄一著日東書院『厚生労働省e-ヘルスネット』Photo by KellyB.【提供:武田薬品工業株式会社】
2014年09月10日眠っている間に、立ち上がったり、歩いたり、食べたりしてしまう、「夢中遊行症」。大脳が休息状態にあるノンレム睡眠時におこる睡眠障害の一種です。「夢中遊行症」について、詳しく解説いたします。脳の休息“ノンレム睡眠”と筋肉の休息“レム睡眠”眠りは、ノンレム睡眠とレム睡眠から成り立っています。まず、入眠すると、段階の1と2の浅いノンレム睡眠に入ります。その後、段階3と4の深いノンレム睡眠へと移行していきます。このノンレム睡眠を経て、レム睡眠へと移行し、脳や自律神経の活動は活発で、おもに筋肉を休めるための睡眠状態に移っていきます。ノンレム睡眠は、おもに脳を休息させている睡眠状態です。大脳が休息状態にあり、筋肉は活動できる状態です。ノンレム睡眠では、成長ホルモンの分泌が行われ、免疫機能を活発化しています。ノンレム睡眠の間に、体が勝手に動く!?「夢中遊行症」という睡眠障害の症状があります。覚醒障害の一種で、深いノンレム睡眠から生じる寝ぼけの状態です。寝ぼけて、立ち上がったり、歩いたり、食べたり、ときにはトイレ以外の場所に排泄をしてしまったりする症状を起こします。この「夢中遊行症」は一般的には、寝ぼけているとみられる症状です。小児期から小学低学年の子どもに多く見られるのですが、大人になっても夢中遊行症を発症する人はいます。本人は眠っている状態で、体が勝手に動いてしまう症状です。ノンレム睡眠時のため、本人は行動を記憶していない夢中遊行症に陥っているときは、何らかの覚醒刺激を受けたものの、十分に頭が起きていない状態にあります。ノンレム睡眠状態にあるので、脳は十分に機能していません。目を開いていることが多く、他人からは起きて活動しているように見られます。しかし目はすわり、うつろな表情で、はっきりと覚醒させることが困難です。ときには部屋の外や、家の外に出て行ってしまうこともあります。周囲の人が止めようとしても、本人は覚醒していないので、理解ができず、トイレ以外の場所に排泄したり、外出してしまったりという行動を止められません。寝ぼけて行動している間のことは、覚醒した後の本人は、ほとんど記憶していないのも特徴です。過度の心配はいりませんが、事故には気をつけましょう夢中遊行症は、幼児から小学低学年頃の子ども時代にはよく見られます。しかし、危険が及ばないように親などの周囲の人たちが気をつけてあげれば、問題はありません。小学高学年頃の年齢になると自然と治っていくケースがほとんどです。ただし、大人になっても夢中遊行症が治まらないときや、治ったはずの夢中遊行症が、大人になってから再発するとなると、治療の対象となります。夢中遊行症で気をつけなければならないのは、事故です。階段を降りたり、登ったりしているときの転落事故や、勝手に外出してしまうときの転倒や、ときに交通事故などに遭遇してしまう危険があるからです。夢中遊行症は、睡眠障害の一種です。睡眠の専門医の治療を受けることをお勧めします。参考文献『誰でもスグできる睡眠障害で眠れない夜の不安をみるみる解消する200%の基本ワザ』東京医科大学教授医学博士/井上雄一著日東書院Photo by Peter Alfred Hess【提供:武田薬品工業株式会社】
2014年09月07日ダイエットと睡眠秋の夜長は楽しんでばかりはいられない?!マイクロダイエットネットが発表したレポートによると、ダイエットと睡眠には深い関係があることが判明しました。睡眠不足の日は、疲れが取れなかったり集中力が続かなかったりと、体の調子が悪くなることは多くの人が経験済みですが、実はダイエットにも悪影響を及ぼしているのです。7時間半が理想的米シカゴ大学が実験したところ、「寝る子はやせる」と言っても過言ではない結果が得られました。睡眠時間が5.5時間の人よりも8.5時間の人の方が脂肪を良く燃焼し、食欲も抑制されていたことがわかりました。また、米コロンビア大学の調査でも、普段7~9時間眠る人の肥満度が最も低く、ダイエット効果を考えると7時間半が理想的であると報告しています。美肌づくりにもそして、美肌づくりにも質の良い眠りが欠かせません。遅くても12時までには就寝し、肌の再生を促す成長ホルモンの分泌を活発にさせてあげることが大事です。眠りにつきやすいよう就寝1時間前から寝る準備をはじめましょう。PCや携帯の画面は脳を活発化させてしまうのでNG。照明を暗めにし、下着は楽なものを。眠りを味方につけて、ダイエットを成功させましょう!【参考】・マイクロダイエットネット
2014年09月06日9月3日は、「睡眠の日」であるのをご存じですか?この9月3日を含む秋の睡眠健康週間(8月27日~9月10日)には、ホテルの企画プランが発売されたり、市民公開講座などが開催されたりしています。日頃の睡眠を振り返るきっかけとなる睡眠週間には、ぜひ質の高い睡眠を意識して過ごしましょう。9月3日は睡眠の日、その理由は?睡眠の日とは、2011年に精神・神経科学振興財団が日本睡眠学会と協力して定めたという年に2回の日。2回の日とは、3月18日と9月3日のこと。それぞれ、春の「睡眠の日」と、秋の「睡眠の日」として制定されました。3月18日は世界睡眠医学会が「世界睡眠の日(ワールド・スリープ・デー)」と定めている日。一方9月3日は「ぐっすり(キュースリー)」の語呂合わせで制定された日です。睡眠の日には、生活習慣改善のきっかけにしてほしいという啓蒙の意味が込められています。今年も、秋の睡眠の日に睡眠を見直そうという呼びかけがされています。秋の睡眠の日に合わせた企画も睡眠の日である9月3日を迎え、各所で睡眠の日にちなんだ企画が打ち出されています。ホテルレム日比谷とレム秋葉原は、このコンセプト「上質な眠り」をさらに人々に提供するべく、健康と美をテーマにした特別宿泊プランを9月3日の朝10時より販売しています。日頃の疲れをほぐし、プロによるオーラルケアを体験できる、毎日の健康習慣を創造するきっかけづくりを提供する新しいプランです。(2014年9月3日(水)から2015年3月31日(火)まで販売)また、ワコールはザ・プリンスさくらタワー東京と共に、「睡眠科学」というブランドのパジャマと心地良い睡眠と快適なホテル滞在を提供するコラボレーション企画を打ち立て、宿泊プラン「さくらSleep」を9月3日から販売。ゆったりとした客室で、快適な着心地のパジャマで優雅にバスタイムとハーブティーを楽しみ、リラックスタイムを過ごすことができるというプランです。(2014年9月3日(水)から2015年2月28日(土)まで販売)秋の睡眠健康週間に合わせて市民公開講座が開催9月7日(日)には、ベルサール九段で精神・神経科学振興財団による市民公開講座が開催されます。「睡眠は健康のパートナー睡眠障害の予防と治療」と題して、睡眠衛生や睡眠障害の早期発見、各種療法についての講座が予定されています。江戸川大学では、さる8月31日に市民公開講座を開催しました。眠りの正しい姿を専門家が分かりやすく説明。主に子どもの睡眠についての内容で、幼児期、小児期、思春期、青年期それぞれの睡眠に関する講座でした。9月3日、この秋の睡眠の日をきっかけに、自分の睡眠習慣を振り返ってみませんか。Photo by Andrew Hill
2014年09月03日みなさんは、毎日快適な睡眠をとれていますか?自分の睡眠にあまり自信がないという人は、自分の睡眠を管理してみてはどうでしょうか。今回は、睡眠を管理して快適な睡眠につなげられるようなアイテムをご紹介します。パナソニックのエアコンはスマホの睡眠計を利用して快眠を実現!熱帯夜で眠れない夜も快適に眠るためにとエアコンを買ったのに、「明け方冷え過ぎて体がだるい」「睡眠時に冷え過ぎて却って眠れない」と感じたことがある人は多いでしょう。だからといって寝入った頃エアコンが止まるようにタイマー設定して眠って、夜中の暑さで目が覚め睡眠不足になったりと、快適な睡眠環境を作るのはなかなか難しいものです。最近のスマホアプリは睡眠管理までできるほど進化したようです。スマホを枕元に置き寝返りの振動でレム睡眠とノンレム睡眠を記録します。その機能を利用して一緒に室内温度・湿度を測定し、エアコンの温度設定も1時間毎に行えて、アラーム機能も付いている画期的なアプリをパナソニックが開発しました。(スマホの機種やスマホを置く場所で睡眠計の正確度は変わりますので、これらの記録には誤差が生じます。)パナソニックの睡眠計はねむろうくんの「おやすみナビ」がご活躍先述したように、パナソニックのエアコンには「スマートナビ」というアプリ機能がついています。お持ちのスマホに「おやすみナビ」というアプリをダウンロードしてエアコンの型番を登録するだけで、快適な睡眠をサポートしてくれます。「ねむろうくん」を選択すると、快適睡眠環境生活が始められます。あなたの睡眠計となって、毎日の1時間毎の睡眠の状態と、お部屋の温度・湿度を記録し、その日の睡眠の快眠状態まで5つ星で評価してくれるのです。睡眠計で星マークが少ない時間の温度設定は、体が求める快適温度ではないということなので、温度設定を調節して自分で快適な睡眠環境を作り出しましょう。「ねむろうくん」で設定した温度はエアコンに連動します。ねむろうくんで快適な目覚めも得られます「ねむろうくん」の「おやすみナビ」の睡眠計機能で、スマホの機能や睡眠の1時間毎の状況と室温・湿度でその日の睡眠状況が星マークで表示されます。その1日の平均の睡眠と室温の1週間分の記録を見て、自身の快眠に最適な温度設定が毎日の星の数でわかるでしょう。また、「ねむろうくん」の「おやすみナビ」には、目覚まし機能もついています。「ねむろうくん」の睡眠記録を見ると、起きなければいけない起床時間前の直近のレム睡眠の時間帯がわかります。「ねむろうくん」を上手に活用して、レム睡眠の時間帯の中で、目覚ましのアラーム設定をすれば、快適な目覚めが期待できますね。スマホに登録されているお気に入りの音楽をアラームにすると、さらに快適な朝の目覚めが期待できるでしょう。Photo by Brian Warren
2014年09月02日