焼きたてチーズタルト専門店「ベイク チーズ タルト(BAKE CHEESE TART)」などを手掛ける株式会社ベイク(BAKE)から、ガトーショコラ専門店ブランド「ショコラフィル(Chocolaphil™️)」がデビュー。1号店が自由が丘駅直結の「エトモ自由が丘」内に、2月1日オープンする。ショコラフィルは、“チョコレートよりもチョコレートを感じるガトーショコラ”をコンセプトに誕生した専門店ブランド。ブランドネームであるショコラフィルは、「チョコレート(Chocolate)」と、愛でるという意味の「フィル(Phill)」を掛け合わせており、口にした瞬間の満ち足りた気持ちが込められている。(左)焼きたてガトーショコラ ロンド 1個 税込320円、(右)ガトーショコラ レクタングル 1個 税込2,916円ガトーショコラには、鎌倉のアロマ生チョコ専門店「カカオ(ca ca o)」が手掛ける、厳選されたコロンビア産のチョコレート2種を使用。カカオに秘められたポテンシャルを最大限引き出すためチョコレートとバターのバランスを考え、一口食べたときのインパクトと後味のまろやかさを追求した。熱を入れると開花するカカオの華やかな香りと、チョコレートが口の中で溶けていく味わいを感じられる。メニューは、口どけや味わいの違いを楽しめる2種をラインアップ。ふわふわムースのような焼きたての口どけが味わえるカップタイプの「焼きたてガトーショコラ ロンド」と、おいしさをぎゅっと濃厚に閉じ込めたバータイプの「ガトーショコラ レクタングル」。カカオ豆をフレーク状に砕きキャラメリゼした「カカオニブ」が個包装で別添えされており、お好みでトッピングできる(「焼きたてガトーショコラ ロンド」はその場でトッピングして提供)。クランチ食感と、キャラメリゼした程よい甘さとカカオ本来の苦味を感じる「カカオニブ」のアクセントが加わった新食感ガトーショコラとなっている。自由が丘店の他、銀座三越でも2月4日〜2月14日の期間ポップアップストアを展開する。チョコレートの旨味を余すことなく焼きあげたガトーショコラを味わってみては。【店舗情報】ショコラフィル(Chocolaphil™️) エトモ自由が丘店住所:東京都目黒区自由が丘一丁目31-11(自由が丘駅改札外) 営業時間:11:00〜20:00 ※オープン初日は変更の可能性あり
2019年01月17日ガトーショコラ専門店「ショコラフィル(Chocolaphil)」が、2019年2月1日(金)、自由が丘にオープンする。ベイクが新たに展開するガトーショコラ専門店チーズタルト専門店「ベイクチーズタルト(BAKE CHEESE TART)」などで知られるベイク(BAKE)が新たに展開する「ショコラフィル(Chocolaphil)」は、フリッパーズ スタンドやゴンチャなどの話題スイーツ店とともに「エトモ自由が丘」内にオープンすることとなるガトーショコラの専門店。コンセプトは、“チョコレートよりもチョコレートを感じるガトーショコラ”だ。食感も楽しめる、2種類のくちどけガトーショコラ店内での展開メニューは、ふわふわムースのような焼きたてのくちどけが味わえるカップタイプ「焼きたてガトーショコラ ロンド」と、おいしさを閉じ込めた、濃厚な味わいのバータイプ「ガトーショコラ レクタングル」の2種類。バータイプは、カカオ豆をフレーク状に砕きキャラメリゼした「カカオニブ」を個包装で別添えしており、自分の好みでトッピングを変えられる。チョコレートとバターを絶妙なバランスで混ぜ合わせ、カカオに秘められたポテンシャルを最大限引き出したガトーショコラは、一口食べたときのインパクトと、余韻を残すまろやかな後味が魅力だ。あつあつの状態であれば、カカオの華やかな香りをより一層楽しめるだけでなく、チョコレートが口の中で溶けていく味わいも感じられる。出来立てはもちろん、自宅で温めて、芳醇なカカオの旨味と香りを楽しんで。【詳細】ガトーショコラ専門店「ショコラフィル」オープン日:2019年2月1日(金)住所:東京都目黒区自由が丘1丁目31番11号TEL:03-6459-5821営業時間:11:00~20:00 ※オープン初日は営業時間が変更になる場合有。価格:焼きたてガトーショコラ ロンド 1個 320円(税込)ガトーショコラ レクタングル 1個 2,916円(税込)
2018年12月23日12月14日(金)今夜放送の日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」は、“平成のイチオシ名作クリスマス映画”として1990年に公開され世界的ヒットとなった『ホーム・アローン』をオンエアする。本作の主人公・ケビンはイタズラが大好きな少年。クリスマスに家族と親戚一同でヨーロッパ旅行に行くことになったケビンだが出発前日、ケビンの家に総勢15人が集まって準備にディナーにと大騒動。大はしゃぎする子どもたちだがケビンは兄姉やいとこたちとケンカ、屋根裏部屋に閉じ込められてしまう。翌朝、寝坊してしまった一家はケビンのことを忘れ大慌てで空港へ。全員そろって旅行へ出発…したところ機内で母・ケイトがケビンを家に置き去りにしてしまったことに気付く。とんぼ返りで自宅に戻ろうとするもホリデーシーズンで飛行機の空席はあるはずもない。その頃ケビンは誰もいない自宅でやりたい放題。食べたいものを好きなだけ食べられると大喜びでスーパーに向かうが、兄から殺人鬼だと聞かされていた隣人のマーリーから逃げようとして車にひかれそうになってしまう。その車を運転していたのは、クリスマスの旅行で留守になる豪邸からお宝を奪おうと計画していた、まぬけな泥棒・ハリーとマーブ。2人の狙いが自分の家だと知ったケビンは泥棒たちから家を守るための大作戦に着手。一方ケイトもなんとかアメリカ行きの飛行機に乗りこみ遠く離れた空港から陸路自宅へ。そして教会でマーリーと会ったケビンは彼の意外な一面を知ることに…という物語。ケビンには本作をきっかけに『マイ・ガール』などに出演、大スターとなったマコーレー・カルキン。泥棒ハリー役には『リーサル・ウェポン』シリーズや『グッドフェローズ』のジョー・ペシ、マーブには『ベリー・バッド・ウェディング』などのダニエル・スターン、ケイト役には『フランケンウィニー』などで声優としても知られるキャサリン・オハラ、マーリー役には『未知との遭遇』などのロバーツ・ブロッサムといったキャスト。(笠緒)
2018年12月14日日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」では「秋はハリポタ&ファンタビ!」と題して「ハリー・ポッター」&「ファンタスティック・ビースト」シリーズを3週連続オンエア。11月16日(金)今夜は『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』をお届けする。J.K.ローリングが生み出した「ハリー・ポッター」シリーズはファンタジーの金字塔として小説、そして映画ともに大ヒットシリーズとなり、その世界観を受け継いだ新たな魔法シリーズとして誕生した「ファンタスティック・ビースト」も2016年公開の『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』も大ブームを巻き起こしたのは記憶に新しい。同シリーズの最新作となる『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』が11月23日(金・祝)から公開されることを記念した今回のシリーズ連続放送、第1夜を飾る『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』は2010年公開、「ハリポタ」シリーズ最終章の前半となる作品。ホグワーツ魔法魔術学校の校長、ダンブルドア(マイケル・ガンボン)がスネイプ(アラン・リックマン)に殺され、闇の帝王・ヴォルデモート(レイフ・ファインズ)はハリー(ダニエル・ラドクリフ)への本格的な攻撃を開始。ヴォルデモートに対抗するため不死鳥の騎士団のメンバーたちは自在に姿を変えられる“ポリジュース薬”を使ってハリーを逃がそうとするが、そこでもまた新たな犠牲が出てしまう。ヴォルデモートの魂を収めた「分霊箱」を破壊しない限り彼を倒すことができないと知ったハリー、ロン(ルパート・グリント)、ハーマイオニー(エマ・ワトソン)の3人は「分霊箱」を探し出そうと決意。「分霊箱」を盗み出すもロンが大けがを負ってしまう。極限に近い状況の中でハリーとロンは激しい口論に。3人の絆は引き裂かれてしまうのか…というストーリー。今夜の『死の秘宝 PART1』に続き、次週11月23日(金)には『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』、11月30日(金)には『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』が待望の地上波初放送となる。そして『死の秘宝 PART2』放送日の11月23日(金)には待望のシリーズ最新作『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』が公開。最新作の公開を前を改めて「金ロー」で「ハリポタ」ワールドを復習してみては!?金曜ロードSHOW!『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』は11月16日(金)今夜21時~日本テレビ系でオンエア。(笠緒)■関連作品:ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1 2010年11月19日より丸の内ピカデリー1ほか全国にて公開© 2010 Warner Bros. Ent. Harry Potter Publishing Rights © J.K.R. Harry Potter characters, names and related indicia are trademarks of and © Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.
2018年11月16日9月21日(金)今夜の日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」は、シリーズ最新作『ザ・プレデター』の公開を記念して、2010年に公開されたシリーズ第3作『プレデターズ』をオンエアする。『プレデター』シリーズはアーノルド・シュワルツェネッガー主演、ジョン・マクティアナン監督による第1作が1987年に公開され世界的に大ヒット。その後ダニー・グローバー主演の第2作、さらにクロスオーバータイトルとして『エイリアンVSプレデター』と『AVP2 エイリアンズVS.プレデター』の公開と世界観を広げていった。そして2010年に公開されたシリーズ第3作、クロスオーバーを含めると5作目となるのが本作『プレデターズ』である。突如謎の惑星に連れてこられた傭兵ロイス(エイドリアン・ブロディ)。そこには自分のほかにもメキシコの暗殺集団の一員クッチーロ(ダニー・トレホ)、ロシア特殊部隊所属のニコライ(オレッグ・タクタロフ)、CIAの天才スナイパー・イザベル(アリシー・ブラガ)、アフリカの戦士・モンバサ(マハーシャラルハズバズ・アリ)、FBIの最重要指名手配犯である死刑囚スタンズ(ウォルトン・ゴギンズ)、日本人の殺し屋・ハンゾー(ルイ・オザワ)ら戦闘のエキスパートたちと謎の医師のエドウィン(トファー・グレイス)たちが集められていた。イザベルは目撃した様々な状況から“敵”がかつてアメリカの精鋭部隊をほぼ全滅させた究極の戦闘種族だと気づく。周囲の色に同化、人間の体の熱を察知して巧みな攻撃をしかけてくる“敵”によって次々と犠牲になっていく仲間たち。この惑星に集められた人間たちは最強の戦闘種族=プレデターが“狩り”を楽しむための“獲物”だった。そんな中、ロイスたちは長きに渡りこの惑星で戦い続けてきたノーランド(ローレンス・フィッシュバーン)に惑星とプレデターに関する情報を教えてもらい、惑星から脱出しようと計画を立てる…というストーリー。シリーズのリブート的作品となる最新作『ザ・プレデター』では異種交配したことでさらなる進化を遂げたプレデターたちが登場。巨大な“アルティメット・プレデター”まで登場。ボイド・ホルブルック演じる傭兵の父が息子と世界を守るために壮絶な戦いを繰り広げる。金曜ロードSHOW!『プレデターズ』は9月21日(金)21時~日本テレビ系でオンエア。『ザ・プレデター』は大ヒット公開中。(笠緒)■関連作品:プレデターズ 2010年7月10日よりTOHOシネマズ 有楽座ほか全国にて公開© 2010 TWENTIETH CENTURY FOXザ・プレデター 2018年9月14日より全国にて公開(C)2018 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved
2018年09月21日映画『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』が、2018年11月10日(土)より新宿シネマカリテ他にて公開される。主演はニコラス・ケイジ。妻を殺された男によるリベンジホラー『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』は、愛する妻マンディを理不尽に殺された男、レッドの復讐物語。妻を殺したバイク集団への復讐に燃えるレッドが繰り広げる、ウルトラバイオレンスなリベンジホラーだ。第71回カンヌ国際映画祭の監督週間や、サンダンス映画祭2018ミッドナイト部門に出品され、話題を呼んだ。主演はニコラス・ケイジ主演を務めるのは『ゴーストライダー』『コン・エアー』などに出演するニコラス・ケイジ。彼の 愛する女性マンディは、『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』のアンドレア・ライズブローが演じる。監督は、『ランボー/怒りの脱出』『コブラ』のジョルジ・パン・コスマトス監督の息子である、パノス・コスマトス。音楽は今年急逝した『ボーダーライン』『博士と彼女のセオリー』でアカデミー賞ノミネートのヨハン・ヨハンソンが手掛けている。ストーリー過去のある男レッドは、愛する女性マンディと人里離れた場所で静かに暮していた。しかし、マンディに固執する狂気の集団によって、彼女は炎につつまれレッドの目の前で惨殺される。怒り狂ったレッドは、オリジナルの武器を携え復讐に向かう。しかし、彼の前には、得体のしれない姿をしたバイク軍団が立ちはだかった――。詳細映画『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』公開日:2018年11月10日(土)監督・脚本:パノス・コスマトス音楽:ヨハン・ヨハンソン出演:ニコラス・ケイジ、アンドレア・ライズブロー、ライナス・ローチ原題:MANDY
2018年09月16日マーベル・スタジオ最新作『アントマン&ワスプ』の公開を記念して9月7日(金)今夜の日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」ではシリーズ第1弾となる『アントマン』を地上波初放送する。『スパイダーマン』や『アベンジャーズ』など数々の最強キャラクターを擁するマーベル・スタジオが生み出した「わずか1.5cmの体長」「意表を突く特殊パワー」「ヒーローになるためハンパない努力が必要」というユニークなヒーロー・アントマン。主人公は仕事も人間関係も空回りばかりの主人公スコット・ラング。仕事も家族も失い、別れた妻と暮らす最愛の娘の養育費を払えないせいで会うことすら許されない…絶体絶命の彼にオファーされた唯一の“仕事”。それは、身長わずか1.5cmになれる驚異の“スーツ”を着用し、未知なる潜在能力を持つ“アントマン”となることだった。最愛の娘のために猛特訓を開始した彼は、本当のヒーローとなり、人生のセカンド・チャンスをつかむことができるのか?そして、アントマンに託された決死のミッションとは…という物語。『ウォールフラワー』『40歳の童貞男』などのコメディで知られるポール・ラッドがスコットを演じ、『ウォール街』や『危険な情事』など数々の作品で知られる名優マイケル・ダグラスがスコットを導く謎の男ハンク・ピムに扮するほか、『リアル・スティール』『ホビット』シリーズのエヴァンジェリン・リリーがピムの娘ホープを演じる。また日本語吹き替えの声優として「ブラックマヨネーズ」小杉竜一がマイケル・ペーニャを担当、小杉さんの声の演技にも注目だ。『アントマン』シリーズの続編にして最新作となる『アントマン&ワスプ』は現在絶賛公開中。スコットの前に新型スーツの力を手に入れた完璧ヒロイン“ワスプ”ことホープと、“アントマン”スーツを開発したピムが「チカラを借りたい」と現れる。“アントマン”の秘密を狙って謎の敵“ゴースト”がピム博士とホープを追っているという…この強敵にアントマンたちはどう立ち向かっていくのか?今作でもポール・ラッド、エヴァンジェリン・リリー、マイケル・ダグラスらが続投、前作を上回るエキサイティングな映像に釘付けになること必至だ。金曜ロードSHOW!『アントマン』は9月7日(金)21時~日本テレビ系で地上波初放送。(笠緒)■関連作品:アントマン 2015年9月19日より全国にて公開© Marvel 2015アントマン&ワスプ 2018年8月31日より全国にて公開©Marvel Studios 2018
2018年09月07日『ロード・オブ・ザ・リング』、『ホビット』の両シリーズでエルフのレゴラス役を演じたオーランド・ブルームが、同シリーズのキャストと再会を果たした。オーランドは魔法使いのガンダルフ役のイアン・マッケラン、ドワーフのオーリ役のアダム・ブラウンと3人で撮った写真をSNSに投稿。「ドワーフ、魔法使い、エルフがバーの中に入っていくよ…#lotr」とキャプションを添えた。立ち位置は向かって左がアダム、真ん中に年長のイアン、右にオーランドで、3人ともニコニコの笑顔で写真に収まっている。オーランドは1週間前にも、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズで共演したアルウェン役のリヴ・タイラーとも再会。リヴはロンドンで行われていたオーランド主演の舞台「KILLER JOE」を観劇したという。オーランド、リヴ、オーランドの愛犬のマイティと映った写真に「エルフのペアとわんこ」と綴り、ファンを喜ばせたばかりだった。シリーズ第1作目から17年経ったいまもキャストの友情の絆は固く、時折プチ同窓会を開いては誰かがSNSで知らせてくれている。2015年にはホビットのメリー役のドミニク・モナハンが、主人公フロド役のイライジャ・ウッド、ピピン役のビリー・ボイド、そしてオーランドと4人で会食している写真をSNSに掲載した。昨年はこの4人のメンバーにアラゴルン役のヴィゴ・モーテンセンを加えてつるむ様子が報じられた。『ロード・オブ・ザ・リング』の主要キャストたちは仲が良く、9人でおそろいのタトゥーを身体に刻んだことでも知られている。(Hiromi Kaku)
2018年08月15日今度は、何を、どうやって?----9月は、今年にかぎったことではないが、これが気になる。山田和樹のふる日本フィルである。この列島で、西洋芸術音楽が生まれ育ったヨーロッパからはなれた極東の島国で、どんな「芸術音楽」が、「オーケストラ音楽」が生まれたのかを、山田和樹は掘りおこそうとする。【チケット情報はコチラ】まず三善晃《ピアノ協奏曲》。第二次世界大戦が終結し、まだ海外渡航者がわずかしかいなかった時期にフランスに留学、かの地の音楽を吸収し、書き下ろされた作品だ。いま聴いてもフレッシュで、デリケートでありながらもアグレッシヴな、簡潔な音楽。音色の美しい萩原麻未がソリストなのもうれしい。三善晃とつながりが深いフランスの作品がつづく。プーランクとデュティユー、ともに作品は「交響曲」の体裁をとりつつ、前者は軽妙さをうちだす「シンフォニエッタ=小交響曲」、後者は、「ル・ドゥーブル」、英語でいうなら「ザ・ダブル」を副題に持つ。分身・もうひとつの自分、であり、鏡やエコーといったニュアンスも。これ、指揮者の前に12人からなる小オーケストラが、その背後に通常の三管編成のオーケストラが位置する、文字どおりの「ダブル」。ふたつのオーケストラがモティーフを、音色を、リズムを投げ、投げかえし、いわば共鳴箱のよう。ひびきの点でも、視覚的にも、おもしろい。プーランクとデュティユー、作曲・初演、ともに第二次世界大戦後。いわば19世紀的な「交響曲」の解体と変容がみてとれる。ドイツ・オーストリア流の肩肘張った「交響曲」への批評になってもいよう。唯一、有名曲といえるデュカス《魔法使いの弟子》はどうか。こちらは19世紀の終わり、20世紀にもう片足いれているくらいの1897年の初演、これだけ時代的に「前」である。もしかすると、あまり馴染みのないプログラムに有名な、それも諧謔味のある楽曲をいれようという指揮者のサーヴィスだろうか?いやいや、そうではないらしい。だって、ここには「ストコフスキー編」とあるではないか。山田和樹はわざとディズニー映画『ファンタジア』の、ミッキー・マウスが箒に魔法をかけ、水を運ばせたアニメーションのヴァージョンをひびかせようとしているのだ、きっと。だとすると?そう、だとすると、『ファンタジア』は1940年だから、コンサートにならぶ楽曲たちは1940年代から1960年代にかけてのオーケストラの諸相を提示することになる。それもフランスとかかわりのある作品ばかり。ひとつはハリウッド的なメディアとのかかわりを持ち、もうひとつは留学帰りの極東の作曲家の手によって。どの楽曲も躍動感がある。端的に、ノリがいい。靴のなかであしゆびにリズムをきざませてほしい。テンポのゆっくりした部分でも、そこには緊張感が満ち、ちょっとしたアクセントが加えられるだろう。そのコントラストが、この指揮者、ピアニストの、「いま」の感覚で体感できる。ほかのプログラムでは味わえないテンションを心身に得られるコンサートになるだろう。文:小沼純一
2018年08月09日8月3日(金)今夜の日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」では、リドリー・スコット監督&マット・デイモン主演のサバイバル・アドベンチャー大作『オデッセイ』を地上波初放送する。先月7月31日(火)に15年ぶりに地球に大接近した火星。夜空に赤く輝く姿に目を奪われた人も多いのではないだろうか。今夜は火星大接近を“記念”して火星を舞台にしたサバイバル超大作をお届けする。『ブレードランナー』で退廃的な近未来を圧倒的な映像美で描き出し、『エイリアン:コヴェナント』に至る『エイリアン』シリーズを生み出すなど、映画界に大きな影響を与えてきたリドリー・スコット監督が『オーシャンズ11』や『ボーン・アイデンティティー』から始まるジェイソン・ボーンシリーズなどで知られるマット・デイモンを主演に迎えた本作。マット演じる植物学者のマークは、火星の有人探査ミッション<アレス3>のクルーの一員だが、ある日火星の大嵐に遭遇、退避中に通信アンテナが大破。クルーはマークが死んだと判断し火星を飛び立ってしまう。NASAの長官・サンダースはマークの死亡を発表。葬儀も執り行われるが、マークは奇跡的に命を取り留めており、居住施設に戻り大嵐の際に負った傷を自力で治療。次の探査機が来る4年後まで生き延び地球に還ることを決意。一方、マークの生存を知った火星ミッションの責任者・カプーアは救出に向けてNASAと行動を開始するのだが…という物語。本作でゴールデングローブ賞に輝き、アカデミー主演男優賞にノミネートされたマット・デイモンの迫真の演技と圧倒的な映像は必見だ。『オデッセイ』は8月3日(金)21時~日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」で放送。(笠緒)
2018年08月03日今年のNHK音楽祭の中でも特に注目されるのが、サイモン・ラトル&ロンドン交響楽団のコンビ初来日だ。ラトルは、ベルリン・フィルのポストを経験後、別の常設オーケストラの音楽監督に就任した史上初の指揮者。つまり我々は、歴史上初めて“ベルリン・フィルの先”を体験することになる。【チケット情報はこちら】英国リヴァプールに生まれたラトルは、バーミンガム市響を世界的な楽団に育て上げ、2002年から2018年にはベルリン・フィルの芸術監督として活躍。2017年9月、ロンドン響の音楽監督に就任した。彼は、常にクリエイティブな発想をもって、明晰かつ生気に溢れた音楽を創造する世界きっての名指揮者。しかし首都ロンドンの楽団を率いるのは生涯初となる。今年まだ63歳で指揮者としてはこれからが円熟期だけに、母国の雄とのコラボに熱視線が注がれている。1904年に創設されたロンドン響は、英国五大オーケストラの中でも最上位に位置する名門。世界トップクラスの高性能集団であると同時に、指揮者の持ち味に即したサウンドを奏で、『スター・ウォーズ』の華麗な響きも生み出すなど、柔軟な対応力を有している。すなわち今回は、最上の経験値をもつラトルの意図が隅々まで反映された、最高級の音楽が期待される。プログラムも実に興味深い。1908年作のラヴェルのバレエ音楽『マ・メール・ロワ』、1916年作のシマノフスキのヴァイオリン協奏曲第1番、1926年作のヤナーチェクの『シンフォニエッタ』と、20世紀初頭の名作が時系列で続く。コンセプトも明確だし、どれもラトルの才気とセンス、ロンドン響の精緻な機能性が生きる作品だ。童話を題材にした『マ・メール・ロワ』は、精妙でフランスのエスプリに富んだ佳品。当コンビならば、この上なく緻密な演奏を聴かせるに違いない。『シンフォニエッタ』は以前、村上春樹の小説『1Q84』に登場して話題を集めた小交響曲。チェコの巨匠が描いた民族的な音楽で、トランペット9本をはじめ13本の金管別動隊を用いた壮麗なサウンドが聴きものだ。そしてシマノフスキのヴァイオリン協奏曲は、ショパン以来のポーランドの大家が全盛期に残した、エキゾティックで妖艶な音楽。ここでは、モデルのような長身と美貌を誇るオランダの人気奏者、ジャニーヌ・ヤンセンがソロを弾く。艶美な音色、高度のテクニック、繊細な感性を併せ持つ彼女は、官能的でいながら難技巧を要する同曲に相応しい名手だ。しかもこの曲は、多数の管・打楽器やハープ2本を用いた、協奏曲としては異例の大編成。それゆえ強力なバックも華麗な効果を発揮する。全てが生演奏でこそ真価がわかる演目。英国史上最強コンビでそれを堪能できる絶好機を逃してはならない。公演は9月27日(木)東京・NHKホールにて。チケットは発売中。文:柴田 克彦
2018年07月18日6月15日(金)今夜の日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」は、2週連続ディズニー映画オンエアの初週として2016年洋画No.1ヒット作にしてアカデミー賞長編アニメーション賞を受賞した『ズートピア』を“地上波最速初放送”する。動物たちが人間のように暮らす楽園“ズートピア”の危機に、「夢を信じる」ウサギと「夢を忘れた」キツネがコンビを組み大奮闘する本作。製作総指揮には『アナと雪の女王』や『ベイマックス』などで知られるジョン・ラセター。監督には『塔の上のラプンツェル』のバイロン・ハワードと、『シュガー・ラッシュ』のリッチ・ムーアを迎えた。日本版の声優陣としてヒロイン・ジュディ役に上戸彩、ニック役にはトム・クルーズ、ウィル・スミス、キアヌ・リーブスなどの吹き替えで知られる森川智之、またジュディの同僚クロウハウザー役に「サバンナ」高橋茂雄が起用されている。さらに主題歌「トライ・エヴリシング」を担当したDream Amiもガゼル役で出演。田舎町で育った明るく元気なウサギの女の子ジュディは、誰もが夢を叶えることができる街・ズートピアで立派な警察官になるのが夢だが、警察官になれるのは大きな動物だけだった。それでもジュディは夢を諦めず警察学校をトップの成績で卒業し憧れのズートピアへ。ズートピアでは動物の連続行方不明事件が発生しており、事件解決のため活躍できると思ったジュディだったが、署長のボゴから駐車違反の取り締まりを命じられる。驚異的な仕事ぶりを見せるジュディだったが取り締まり中に出会ったキツネの詐欺師・ニックに騙されてショックを受けてしまう。その後イタチの泥棒を捕まえるも大騒動を巻き起こしボゴ署長から叱られたジュディはすっかり落ち込む。ある日、ヒツジの副市長・ベルウェザーの後押しもあり、ジュディは行方不明になっているカワウソ・オッタートンの捜査を担当することに。1枚の証拠写真から手掛かりを見つけたジュディは、早速ニックの元へ。ジュディに弱みを握られ渋々捜査に協力したニックだったが彼の情報網のお陰で、ある車からオッタートンの免許証を発見する。しかしその車の持ち主はニックの宿敵でもある闇のボス“ミスター・ビッグ”(山路和弘)のものだった・・・という展開。2週連続ディズニー映画企画、来週6月22日(金)は『ファインディング・ドリー』をオンエア。こちらもお楽しみに。金曜ロードSHOW!『ズートピア』は6月15日(金)今夜21時~日本テレビ系で放送。(笠緒)
2018年06月15日ペリーロード散歩の休憩に。ホッと一息できるカフェ下田条約締結の際、ペリー率いる黒船艦隊が了仙寺まで歩いて向かったペリーロード。平滑川沿いに柳並木が連なり、石畳とガス灯、柳橋と下田の風物詩・なまこ壁、伊豆石造りの蔵や古民家が立ち並び、今ではレトロな街並みとして、ノスタルジックな雰囲気を醸し出しています。そんなペリーロードをお散歩中に、少し休みたくなったら、カフェでコーヒーブレイクはいかがでしょうか?カフェ「irori」でまったりコーヒーブレイクをコーヒーブレイクにおすすめしたいカフェ「irori(イロリ)」の店先ではハンドドリップで丁寧に淹れたコーヒーの香りが漂います。その名も「黒船ブレンド(400円)」。開国の街、下田をイメージした、力強いキレと深いコクを感じる味わい。テイクアウトもできます。コーヒーと一緒に食べたい濃厚ブラマンジェコーヒーのおともには、手作りの「ブラマンジェ(350円)」がおすすめです。アーモンドミルクと生クリームを合わせて、ほんのりコーヒー風味。濃厚でありながら、さっぱりとしていて、ぺろりと食べられてしまいます。地元の食材を使った絶品とろとろオムライスiroriでは、地元の食材を使ったお食事メニューも充実。一番人気は、下田市場の赤玉の卵を使った「とろけるオムライス(980円)」。とろとろの卵にかかった、酸味もありさっぱりとした甘みのあるデミグラスソースが絶品です。また、中伊豆のワイナリーから取り寄せたワインなど、お酒も充実! 夜はガス灯が灯り、昼とはまた違ったロマンチックな雰囲気のペリーロードを通って、お酒と手作りの美味しいお食事目当てに通いたくなるお店です。取材・文/中野さゆみスポット情報スポット名:irori住所:静岡県下田市3-10-12電話番号:090-7401-4850
2018年06月04日1999年にスタートしたサントリーホールの「ウィーン・フィルハーモニー ウィーク イン ジャパン」。世界最高峰のオーケストラ、ウィーン・フィルの豊麗な響きを、ほぼ毎年、東京にいながらにして直に聴くことのできる機会がうれしい。2年ぶり16回目の開催となる今年は、「ウィーン・フィル オペラを謳う」と題した、オーケストラ・メンバーによる室内楽のスペシャル公演で開幕する(11月19日(月)・サントリーホール大ホール)。5月下旬の段階で、出演者詳細は未発表だが、曲目(編成)は次のとおり。【チケット情報はこちら】●R.シュトラウス:弦楽六重奏のためのカプリッチョ●ワーグナー:歌劇《ローエングリン》より前奏曲(ヴァイオリン・アンサンブル)●モーツァルト:ハルモニームジークによるオペラ・メドレー 《フィガロの結婚》より(木管アンサンブル)●ワーグナー:《ヴェーゼンドンク歌曲集》より〈夢〉、ジークフリート牧歌(管楽アンサンブル)●ウェーバー:歌劇《魔弾の射手》より「狩人の合唱」(ホルン四重奏)●バーンスタイン:《ウェストサイド・ストーリー》よりシンフォニック・ダンス(打楽器アンサンブル)ほかコンサート・タイトルどおり、オペラに関連した曲目によるプログラムだ。ご承知のように、ウィーン・フィルは、ウィーン国立歌劇場管弦楽団員として、毎晩のように劇場のオーケストラ・ピットで演奏している奏者たちで構成されている。団員たちに話を聞くと誰もが、オペラの大切さを、また日常的に歌とともに演奏している経験が彼らの音楽作りに大きく寄与していることを教えてくれる。いわばウィーン・フィルの基盤を聴かせましょうというプログラムなわけだ。しかも編成を見ると、弦楽六重奏曲から管楽アンサンブル、打楽器アンサンブルまで、ウィーン・フィルの名技を、パートごとに代わる代わる楽しめてしまう贅沢な内容だ。むろん、小編成の室内楽が、オーケストラのアンサンブル能力を研ぎ澄ますうえでも基盤になっていることはいうまでもない。曲目とオペラの関係について少しだけ補足しておこう。最初の弦楽六重奏は、シュトラウス最後の歌劇《カプリッチョ》の導入の音楽。モーツァルトのオペラ・メドレーの「ハルモニームジーク」は、当時流行した管楽アンサンブルのこと。録音のなかった時代、劇場外でオペラの音楽を楽しむために、この編成用の編曲は人気だった。ワーグナーの歌曲〈夢〉の旋律は、同じ時期に書かれた楽劇《トリスタンとイゾルデ》にも用いられている。《ジークフリート牧歌》は、妻コジマへの私的なプレゼントとして書かれた。「ジークフリート」は彼らの息子の名前だが、曲中の素材が、後年書かれた楽劇《ジークフリート》にも転用されている。という具合に、オペラとの関係もひとひねり効いたプログラム。なんとも粋な、ウィーン・フィルの室内楽スペシャルだ!チケットの一般発売は5月26日(土)午前10時より。なお、一般発売に先がけて、プリセールを実施。受付は5月23(水)午前10時より。文:宮本明
2018年05月21日Amazonが1,000億円以上をかけて製作するドラマ版「ロード・オブ・ザ・リング」は、若きアラゴルンが主役となるようだ。ピーター・ジャクソン監督の映画版『ロード・オブ・ザ・リング』では、ヴィゴ・モーテンセンが演じたアラゴルン。原作者J.R.Rトールキンや『指輪物語』に詳しい「TheOneRing.net」は、シーズン5まで決定している同ドラマのうち、少なくともシーズン1は若い頃のアラゴルンに焦点が当てられると報じている。このニュースを受け、同ドラマを楽しみにしているファンたちの意見は割れた。「ますます期待が募る」という声や、映画版で当初アラゴルンを演じる予定だったスチュアート・タウンゼントに「やっとアラゴルンを演じられるんじゃない?」と推す声など、SNSにはポジティブなコメントが寄せられている一方、「トールキンは原作で若い頃のアラゴルンにはほとんど触れていないのに、どうしてドラマ化できるのか?」と疑問を呈するファンも。「TheOneRing.net」は、「指輪物語」の「追補編」に若きアラゴルンが登場すると主張したが(「アラゴルンとアルウェンの物語」)、この物語はわずか12ページほどだという。たった12ページを元にドラマ展開するためには、原作からかなりの脚色が予想されるとして「不安だ」というファンもおり、現在のところはまさに賛否両論だ。(Hiromi Kaku)■関連作品:ホビット 思いがけない冒険 2012年12月14日より全国にて公開© 2011 WARNER BROS. ENTERTAINENT INC. AND LEGENDARY PICTURES
2018年05月18日4月5日に82歳で逝去した高畑勲監督の集大成にして遺作となった『かぐや姫の物語』が、5月18日(金)の「金曜ロードSHOW!」でオンエアされることになった。1935年、三重県伊勢市に生まれた高畑監督は東京大学仏文科卒業後、東映動画(現在の東映アニメーション)に入社「アルプスの少女ハイジ」や「赤毛のアン」「じゃりン子チエ」などの演出、監督を担当。物語の世界のなかに生きる人々の営みを的確に捉えた繊細な日常描写でキャラクターの内面を浮かび上がらせる演出技法は、後の日本のアニメーションの表現、技術に大きな影響を与えた。東映動画の後輩でもある宮崎駿らとスタジオジブリを設立すると、『火垂るの墓』『おもひでぽろぽろ』『平成狸合戦ぽんぽこ』『ホーホケキョとなりの山田くん』といった作品を監督、プロデューサーとしても『風の谷のナウシカ』『天空の城ラピュタ』などいまだに愛される名作を世に送り出した。そんな高畑監督の遺作となった『かぐや姫の物語』は、誰もが知っている日本最古の物語「竹取物語」を全く新しい解釈で映画化。水彩画がそのまま動き出したような美しさとダイナミックさを併せ持ったその映像は日本のみならず。第87回アカデミー賞長編アニメーション映画部門にノミネートされるなど、海外の多数の映画賞を席巻したのは記憶に新しい。「かぐや姫」という一人の女性が誕生し、少女時代を経て美しい姫に成長していく物語を日本の原風景ともいえる美しい景色とともに描くことで、命の輝きと“生きる喜び”というテーマを表現。感動のラストへとつながっていくこの超大作を今回完全ノーカットで放送。かぐや姫役の朝倉あきをはじめ高良健吾、宮本信子、田畑智子、宇崎竜童、上川隆也、朝丘雪路ら豪華声優陣による声の共演も注目だ。今回の放送にあたり本作のプロデューサー・西村義明(スタジオポノック)は「かぐや姫はなぜ、数ある星の中から地球を選んだのか。この地で何を思い、どう生きたのか。かぐや姫は、なぜ地球を去らねばならなかったのか…高畑勲監督の3つの問いから、映画『かぐや姫の物語』の企画が始まりました。8年間という長期の制作期間を経て完成した映画ですが、ジブリ第7スタジオのスタッフ達とともに、とても楽しそうに映画を作っていた高畑監督を思い出します。残念なことに高畑監督は亡くなってしまいましたが、最後の長編映画『かぐや姫の物語』を、この機会にぜひ日本中の皆さんに楽しんでいただければと思います」とコメントを発表。高畑監督と日本アニメ界最高のスタッフたちによる渾身の名作『かぐや姫の物語』は5月18日(金)21時~日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」枠で完全ノーカット放送。また5月15日(火)には監督を偲ぶ「お別れの会」が東京・三鷹の森ジブリ美術館にて執り行われる。(笠緒)■関連作品:かぐや姫の物語 2013年11月23日より全国にて公開© 2013 畑事務所・GNDHDDTK
2018年05月04日今春、誰もが大切な人に会いたくなるハートウォーミングな映画が公開される。タイトルは『ばぁちゃんロード』(4月14日公開)。海沿いの田舎町を舞台に、結婚を間近に控えた根っからの“おばあちゃんっ子”の孫娘・夏海(文音)が、足をケガして施設で暮らす祖母・キヨ(草笛光子)と一緒にバージンロードを歩くためふたりでリハビリに奮闘する物語。女性自身は、本作でヒロインを務めた文音に独占インタビュー。W主演を務めた草笛との共演秘話をはじめ、女優デビュー10年目、30歳という節目を迎えた心境を聞いた。 ――完成した作品の感想から聞かせてください。 最色で言ったらパステルカラー。とても爽やかで、透明感のある作品だと思いました。篠原哲雄監督が得意とするジャンルだと思いますが、日常生活の一コマを上手に切り取った作品だなあ、と。 ――富山県氷見市で撮影されたんですよね。 とにかく、絵がとてもキレイなんですよ。花、空、海……さまざまな実景が美しくて。どこを取っても絵ハガキになるような写真の連続のようです。 ――撮影期間は昨夏に2週間ほどだったと聞きました。撮影中の思い出は? 2週間の撮影期間で1日だけ撮休があったので、その日、スタッフとキャスト総出のバーベキュー大会をやりました。地元の人たちが氷見牛などの特産品を提供してくださったり、監督自ら焼きそばを作ってふるまってくれたりと、とても和やかな会で。スタッフと役者がそんなふうに交流するって、映画の撮影現場ではかなりめずらしいことだと思います。地方ロケということがみんなの絆を深めたのかもしれないし、篠原監督のお人柄のせいなのかもしれない。役者同士が仕事の現場以外で話すことが作品自体に生きることもありますし、こういうことは貴重だし、もっとやらなきゃダメだなって思いました。 ――今作は、祖母役の草笛光子さんとのW主演ということもあり、ご自身がリーダーシップを発揮しなきゃという思いもあったのですか? “主演だから”ということは、逆に、あまり考えないようにしていたと思います。プレッシャーになるだけですし。その点で言えば、映像の現場よりも舞台のときのほうが意識的にみんなを引っ張っていこうとしますね。作品自体が座長のカラーになりますから。でも、主演かどうかに関わらず、私自身、日ごろから自分が関わる人と積極的に話しかけよう、コミュニケーションを図ろう、と心がけているほうだと思います。それは、私のデビュー作を撮ってくださった佐々部監督の教えのおかげです。 ――デビュー作は、2008年公開の映画『三本木農業高校、馬術部』ですね。佐々部清監督からどのような指導があったんですか? 映画というのは、「役者だけで作っているわけではない」と。照明や録音という撮影部がいて、いろいろな人たちがいて一つの作品が作られているということです。だから、「主演がやらなきゃいけないことは、みんなの名前を覚えることだ」と佐々部監督に言われて、それはもう、私の体にしみっついていますね。「照明さん!」とか呼ばず、スタッフさんは必ずお名前で呼ぶというのは意識的にやっています。 ――今作で文音さんが演じる田中夏海の魅力は? 脚本を読んだときは、“夏の海”だから、名前のとおり太陽のような女のコというイメージでした。元気で、明るくて、28歳という年齢にしてはちょっと落ち着かないというか、いつも動き回っていて、子供っぽい。でも、演じていくうちに、「夏海って、めちゃくちゃ甘え上手だな」という印象が強くなりました。草笛光子さんが演じるキヨばぁちゃんがとてもお茶目でかわいらしいので、そういう部分を受け継いでいる感じもします。 ――具体的にはどういうところが甘え上手だと思ったんですか? とにかく、台風の目のような女のコなんですよ。夏海が動くと周りの人間がみんな巻き込まれる。「ばぁちゃんとバージンロードを歩きたい!」という彼女の思いつきに、キヨばぁちゃんをはじめ、両親、恋人の大和(三浦貴大)、病院の人たち、みんなが振り回されることになるわけですから。それって、信念があるといえばそうだし、純粋に、まっすぐに育ってきたんだなあと思いました。計算がないぶん、魔性の女ですよ(笑)。 ――文音さんご自身はそういう魔性的な部分はないんですか? 全くない、ない!(笑)。私自身は、まったく甘えられない女なので、彼女のように甘え上手になりたいですよ。夏海みたいな女のコだから、大和のような優しい男性がそばにいてくれるんだろうなあって羨ましくて。「バイトはやめていい。俺が働くから、おばぁちゃんのそばにいてやれ」と言ってくれる恋人なんて、よくないですか!演じながら、「彼女、マジで無意識に甘えてる!」と思いましたもん(笑)。私自身は、まだ結婚できないですね。「家事は全部僕がやるから、君は思う存分仕事をしていいよ」と言ってくれる人が現れてくれたらわからないけど(笑)。 ――草笛さんと共演されるのは、『SAKURA~事件を聞く女~』(’14年)以来、3年ぶり。一緒にお仕事されて、改めて草笛さんから学んだこと、影響を受けたことはありますか? いちばん勉強になったのは、本番前のお稽古ですね。草笛さんは、2人のシーンの前には必ず、セリフ合わせをするんです。「ヨーイ、スタート」でいきなり演技に入るのではなく、呼吸を合わせてから本番に臨むというやり方がとても勉強になりました。また、草笛さんは、役に対して良い意味でわがままというか、「ここはどうしても譲れない」というところをしっかり持っていらっしゃる。相手が監督でも決して妥協しない。そういうお姿を間近で見て、私も、もっとわがままなってもいいんだなあと思いました。 ――草笛さんは、最近、着こなし術の本を出版されるほど、ふだんからオシャレに気を遣われる方だと聞きましたが。 富山に滞在期間中、草笛さん、ホテルのご自分のお部屋にワードローブを運び入れて、ダンボールで5~6箱のお洋服を持ってきていました。私、ロケ先でタンスを買われた方を初めて見て(笑)。あと、ツインベッドルームのベッドを1つ取り外してエクササイズスペースを作られて、ストレッチや筋トレをされていました。「さすが、一流の女優さん!」とホレボレ。 ――文音さんご自身のこだわりは?新作に入るとき必ずされることとか? 私、役のかけもちができないんです。器用じゃなくて。あまり作品が縫わないようにしてもらうことはしていますね。 ――器用にこなすところは? 運動は得意です!バレエもやりますし、アクションのお稽古もしていますし、ヨガもやって、とにかくつねに動いていないと気持ち悪い。運動は何でも器用にこなすと思います。 ――ちょうどデビューして10年。振り返って、女優のお仕事についてどう思っていますか? 私にとっての20代の10年の月日は、本当にいろいろなことがありました。落ち込むこともあれば、もう1回頑張ろうと思ったこともあったし。今回、10年という節目で、『ばぁちゃんロード』のような作品をできたことは本当によかったなあと思います。何よりも、「私は、やっぱり映画がいちばん好きだ!」って再認識できたことがうれしくて。映画を作る現場が大好きなんです。これまで、何度となく“将来、どういう女優になりたい?”って問われてきて、これまでは、サイコパスや殺人鬼などインパクトのある役をやりたい、と。そのほうが役者として成長できると思っていたんです。でも、『ばぁちゃんロード』をやり終えて、リアリティーのあるお芝居というものにもっと寄り添っていきたいと思うようになりました。等身大な役ほど、掘り下げれば掘り下げるほど、どんどん追求できるような気がするし、もしかしたら、そっちのほうが難しいのかもしれない、と。ようやく答えが見つかったような気持ちです。 ――昨年から出演作品が続いていますし、30代に向けて運気が上向きな感じですね。 よくなっていればいいなって思います。でも、自分自身のなかでは、よくなっている実感は全くないですね。主演が続いたからって安心できるわけでもないし、本当、この世界っていつ仕事がなくなるかわからないですから。そのなかで自分にしかない武器を持つということはすごく大切ですし、そういう意味でも、もっともっと成長しなきゃいけないと思います。役の幅を広げたいし、アクションもやりたいし、そこは貪欲になっていきたいです。実は私、“ネクストブレーカー”と言われて数年経つんですよ。「いつ本当にブレークするんだろう? 」って思っています。 【文音(あやね)プロフィール】’88年3月17日生まれ。東京都出身。’08年、映画『三本木農業高校、馬術部』で女優デビュー。同作で第33回報知映画賞新人賞、第32回日本アカデミー賞新人賞を受賞した。近年の出演作品は、映画『八重子のハミング』、『イタズラなKiss THE MOVIE』 シリーズ、舞台は、『熱海殺人事件 NEW GENERATION』ほか、ディスグーニーpresents Vol.4 『GOOD-BYE-JOURNEY』にジャンヌダルク役で主演、ネットニュースの裏側を描いた『Fake News』ではジャーナリスト役で主演をはたした。 【公開情報】映画『ばぁちゃんロード』4月14日(土)、有楽町スバル座ほか全国順次ロードショー出演/文音、草笛光子、三浦貴大、桜田通、鶴見辰吾ほか監督/篠原哲雄脚本/上村奈帆配給/アークエンタテインメント (C)2018「ばぁちゃんロード」製作委員会
2018年04月14日サイクルホリック運営委員会はこのほど、4月21日にロードバイク専用トレーニングジムを備えた「サイクルフィットネスバー CYCLE:HOLIC(サイクルホリック)」を東京都千代田区神田淡路町に新規オープンさせる予定であることを明らかにした。同施設では、「トレーニング」「スポーツリラクゼーション」「トレーニング後の飲食」という自転車乗り向けの3つのサービスを1つの店舗内で提供する。自転車に詳しい"サイクルジャージ女子"が接客を担当するという。トレーニングは、大画面のロードバイクシュミレーターや、スマートトレーナー「Tacx NEO Smart」を備えたロードバイク専用トレーニングジムで行える。ロードバイクはレンタル可能(10速・11速対応予定)であるため、仕事帰りでも気軽に利用できるとのこと。自転車の設置や操作方法などはスタッフがサポートする。また、ローラー台の上で走行したデータをリアルタイムでオンライン上のアバターに反映し、世界中のユーザーとサイクリングを楽しむことができるオンラインゲーム「Zwift」も取り入れる。壁面に映し出される「Zwift」の臨場感あるプレイ画面を見ながら、トレーニングやゲームに打ち込めるという。トレーニング後は、自転車乗りに効く部位を中心に、身体をほぐすリラクゼーションを受けられる。カフェ&バーコーナーでは、自転車に詳しいスタッフとコミュニケーションしながら、ドリンクやフードが楽しめるとのこと。このほど、店舗立ち上げに先立ち、「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」にてクラウドファンディングプロジェクトを公開した。募集期間は2018年4月20日まで。支援者には、お試し体験チケットやオープニングパーティへの参加権などのリターンが用意されているという。
2018年02月26日高橋ジョージ(59)が220万枚を売り上げ、発売25周年を迎えた大ヒット曲「ロード」。その新作「ロード~第十四章」を制作したことが、一部スポーツ紙で報じられた。 同曲は「高橋ジョージ&THE虎舞竜」名義の新アルバム「原宿★ロックンロール★ヒーローズ」(13日発売)に収録。昨年3月に離婚した元妻・三船美佳(35)が親権を持つため会えない長女・蓮音(れんおん)さん(13)への思いを、そのまま歌詞にしたという。 「高橋と三船は1年2カ月にわたる離婚係争の末、三船が訴えを取り下げ、協議離婚が成立しました。渦中のときは2人とも話題性があるだけにたびたび表舞台に登場していましたが、離婚成立後は明らかに2人とも仕事が減ってしまいました」(芸能デスク) 三船は慰謝料・養育費なしでの離婚に合意。昨年9月に三船が財産分与を求めて裁判所へ申し立てをしたが、記事によると高橋は年内にも解決の方向性が見えそうなことを明かしている。そんな状況で浮上しているのが、元夫婦共演だというのだ。 「なんとか高橋さんと三船さん、その娘を共演させられないかと探っているそうです。まずは高橋さんと三船さんにトークをさせて、そこで娘さんが登場。高橋さんが『ロード』の新作を歌い上げれば、3人とも感動で涙することは必至です。曲は話題になるでしょうし、高橋さんと三船さんに対する仕事のオファーも増えるはず。デメリットはないので、実現の可能性はあるのではないでしょうか」(民放キー局のバラエティー班スタッフ) オファーを受けるかどうかは裁判でモラハラを主張していた三船の気持ち次第だと思われるが、果たして……。
2017年12月01日赤いレーシングカー“マックィーン”を主人公に、“クルマ”の世界のドラマをカーアクション満載で描くヒットシリーズの最新作『カーズ/クロスロード』。本日11月15日(水)より先行デジタル配信開始されることにあわせ、本編から強烈なライバルとなる新キャラクター、ミス・フリッターが登場する約7分間ものプレビュー映像と、メイキング映像がW解禁された。ベテラン・レーサーになったマックィーンが、次世代レーサーの“ジャクソン・ストーム”に王者の座を奪われ、現役レーサーとして最後のチャンスに賭ける本作。クルマの世界を舞台に、圧倒的なスケールのアクションと、人間よりも人間らしい魅力的なキャラクターによる“人生の岐路(クロスロード)”や仲間との絆を描き、劇場公開時には大人たちの涙も誘った。そんな本作から貴重な映像が2本も到着。■ハラハラドキドキのレースシーン!本編映像が7分間も!まずは本作のハイライトの1つでもある、泥の中でつぶし合いを繰り広げるという恐怖のデモリッション・ダービーのシーン。デモリッションとは破壊の意味。その名の通り、「破壊上等」な命知らずの車たちが、泥まみれでしのぎを削っている恐怖のレースなのだ。ひょんなことから、マックィーンとトレーナーのクルーズ・ラミレスは、このハラハラドキドキのレースに参加することに。そこに待ち受けるのは、もともとはスクールバスの“美しき破壊の女王”ミス・フリッター!今回到着した本編映像(日本語吹き替え版)では、このインパクト大の新キャラクターがマックィーンとクルーズに襲い掛かる!ちなみに、液体でも個体でもない“泥”を描くことはピクサー初の試みだったそうで、「本作最大のチャレンジ」と多くのアニメーターが苦労を語っている。そんな苦労の末にでき上がった、リアリティ溢れる泥の表現にも要注目。■恐怖のスクールバス!?ブッ飛び新キャラクターのメイキング映像プロデューサーのケヴィン・レハーや、多くのアニメーターたちが最も好きなキャラクターとしてあげるミス・フリッター。今回はMovieNEXに収録されるボーナス映像の中から、そんな大人気キャラクターの魅力に迫るメイキング映像も解禁。本国版でミス・フリッターの声を務めたのは、大ヒット海外ドラマ「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」にも出演するリー・デラリアだ。もともとは、子どもたちを安全に目的地まで送り届けるスクールバスだったミス・フリッター。しかし、いまでは車体に装備された「止まれ」の標識を丸鋸に変えて、ライバルたちに襲い掛かる、まさに怪物のようなマシンに変身を遂げている。そんな彼女の恐ろしさは、車体のサイドにぶら下がる過去の“被害者”たちのナンバープレートの数々が物語っていて…。ちなみに、ミス・フリッターの顔の横から突き出たマフラーは、あの『眠れる森の美女』の邪悪な妖精マレフィセントのツノをイメージしたとか!まさに恐怖のスクールバスにふさわしいデザインに仕上がっている。このほかにも、MovieNEXには未公開シーンやインタビューなど、ボーナス映像が満載。たっぷりのボーナス映像で作品の世界観を堪能してみては。『カーズ/クロスロード』は先行デジタル配信中、11月22日(水)よりMovieNEX発売。(text:cinemacafe.net)■関連作品:カーズ/クロスロード 2017年7月15日より全国にて公開(C) 2017 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2017年11月15日この夏のディズニー映画界隈では、大人気シリーズ最新作『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』が7月1日に日本で公開され、3週連続で週末興行成績ナンバーワンを獲得するという夏映画の王座に堂々と君臨し、東京ディズニーシーでは、ディズニー映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズの世界をテーマとしたスペシャルイベント「ディズニー・パイレーツ・サマー」が7月11日にスタート。パークのハーバーではキャプテン・ジャック・スパロウとキャプテン・バルボッサが荒くれ者同士のバトルや大宴会を繰り広げるなど、パイレーツの大熱狂ブームはしばらく収まりそうにない。そして、7月15日にはディズニー/ピクサー最新作となる『カーズ/クロスロード』が公開に。全米では6月16日に全米で公開され、ディズニー/ピクサー映画として16作品目の初登場第1位という良発進。しかも、全米メディアなど観た人の中には、“大人が泣ける映画!”という評価も出ている。本作では、我らが天才レーサー、ライトニング・マックィーンがレース中に大クラッシュしてしまい、およそディズニー/ピクサー映画ではないようなシリアスリーな映像が話題に。華々しく活躍してきた天才レーサー“マックィーン”は、これからも走り続けるといつものように信じていたが、嵐のごとく現れた最新テクノロジーを追求した次世代レーサーのジャクソン・ストームとの激しいレースで大クラッシュしてしまい、“人生の岐路”(=これがクロスロードという邦題に込めたテーマ)に立ってしまう。ストームを筆頭とする新たな世代の台頭とレース人生を揺るがす衝撃的な大クラッシュで心が折れそうなマックィーンは、“夢の続きか、それとも新たな道か?”と人生の岐路で悩みまくるが、レーサーにあこがれるも夢をあきらめた過去を持っているトレーナー、クルーズ・ラミレスに支えられ、再起を賭けてレースに挑もうとするマックィーン。その展開は大人の共感を呼び、ディズニー/ピクサー史上最大の衝撃作と言う人も。このお話のスジを聞いて真っ先に思い出しそうな映画が、シルヴェスター・スタローンの『ロッキー』シリーズ。かつて栄光を得た主人公が加齢に伴う現実に直面して戸惑い、台頭する新たな世代、それに負けそうな自分自身と戦うという大展開は、我々が必ず感動するアメリカ映画の類型のワンパターンだ。すなわち、ざっくり言ってしまうと『カーズ/クロスロード』は“クルマ版『ロッキー』シリーズ”で、マックィーン、そして新たな相棒クルーズ・ラミレスの関係性に着目して観ると、感動も味わいも深まるというものだ。この点、すなわち大人が泣けるという問いについて来日していたブライアン・フィー監督は、「マックィーンというキャラクターがぶちあたる葛藤や困難、予想を超える衝撃の展開に皆さんが共感してくれるのではないかと思います。人生とは、必ず変化が起こるものです。そんなときに、自分たちは上の世代から教わることがあり、その次に下の世代へ伝えていくメッセージがある。それがこの映画の魅力です」とコメント。アンドレア・ウォーレン共同プロデューサーも「夢を追うことは怖いことかもしれない、でも困難に直面しても、夢を追い続けるインスピレーションをクルーズから感じてほしい」と説明していた。『カーズ/クロスロード』は観る人の“その時の状況”によって受け止めるリアルなメッセージがいくつもあり、あんぐりと口を開けていればいつか夢は叶うというような漠然とした肯定感が漂っていることはない。実にリアルで、実人生にリンクするテーマが満載だ。ちなみに本気の余談で本作の公開と直接的な関連性はほぼないが、舞浜にあるディズニーアンバサダーホテルの「ハイピリオン・ラウンジ」(ロビーラウンジ)では、7月31日まで、ディズニー/ピクサー最新映画『カーズ/クロスロード』の公開を記念したスペシャルケーキセット(1,700円)を数量限定で提供中。2個のタイヤの上をマックィーンが駆っているというなかなか思い切ったビジュアルの特製ケーキで、味も悪くない。シネマイクスピアリで映画を観た後、同ラウンジで映画感想トークに花を咲かせても楽しいかも!(C)2017 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2017年07月25日ディズニー/ピクサー最新作は、真っ赤なボディがトレードマークの天才レーサー、マックィーンが主人公のシリーズ第3弾、『カーズ/クロスロード』(7月15日公開)だ。今作のマックィーンは、最新技術を限界まで追求したレーサー、ストームをはじめとする新たな世代の台頭に追い込まれ“人生の岐路”に!新たな相棒クルーズとともに、現況を打ち破る旅へと出て行く物語で、本作で監督デビューを果たしたブライアン・フィー監督も「人生の過渡期の物語」と説明する。深みを増した「カーズ」について、来日した監督に話を聞いた。――クルーズがアメリカのディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー・パークに登場して話題になりましたが、この新しいキャラクターについて教えてください。この映画中の彼女はとても重要な役割を担っていて、彼女は次世代のキャラクターです。ストームはレースという目的のために作られた車ですが、クルーズはストリートカーで、見た目的には無理そうですよね。それなのに夢が実現できそうな車というところが、この作品の中でテーマ的にとても重要なんです。自信をもって夢を見れば、実現できるということを表しています。マックィーンにとっても、彼女を見ることで満たされます。彼女が成功に導くわけですね。彼女が成功することで自分も満たされるという。言ってみれば、親の子どもに対する誇りのようなものです。自分ではなく、自分の子どもが成功することで満たされることほど、素晴らしいことはない、そういう影響を彼女が与えるわけですね。――そのストーリーの開発については、どの程度かかわっていたのでしょうか?かかわっていたというよりも、メインの仕事でした。本当に初期の開発段階から参加して、ほぼそれが仕事でした。そのほかの仕事もストーリーを支える補完みたいなもので、ストーリーの開発に最大限の時間を費やしました。とてもパーソナルな要素を反映しています。――パーソナルな要素とは、具体的には何でしょうか?自分自身で実際に関係したことを描いています。たとえば両親との関係、わたしと娘たちとの関係、世代というもの、教える側、教えられる側というということなどです。わたしは母を失くしていて、父も歳をとっています。大人になっても、両親がいることの安心感はあったわけで、それがなくなりつつあることを自覚することは、とても怖いものでした。――それをマックィーンに投影しているわけですね。マックィーンは人生の過渡期に遭遇しているので、そういう意味で投影しています。わたしもまた娘たちの親になり、かつて自分が体験したようなサポートをしてあげる立場になっている。そういう想いを、脚本を開発する段階では、いつも思い出していた気がします。――以前ピクサーへ取材に行った際に、アンドリュー・スタントン監督も実体験をニモの物語に投影していたと言っていましたが、ピクサーの社内では、自分の家族を扱うというトレンドが確実にありますよね。それはもう絶対に必要なことなんです。この作品で言うと6年くらい費やしているわけで、自分が呼吸している間はずっとこの作品に携わっているので、多くの情熱を持って向かわないと、やり遂げること自体が難しいものになります。したがって個人的に想い入れがある題材であれば周りの人間、クルー全員にとってもモチベーションが上がるものなんです。――ジョン・ラセター氏は、どういうリアクションでしたか?最終的にすべてのピクサー作品はジョン・ラセターがGOを出さないと作れないわけで、彼の承認を得ないものは手がけられないんです。ジョン自身もすべてを注げるような題材である必要があって、過去作品も共感しうる人生経験を元にして生まれたものだと思います。――ところでマックィーンがジョンで、クルーズがあなた自身という関係性で描いているということはありますか?それは一個の見解であって、真実ではないですね(笑)。ただ、ジョンからバトンを受け取って、この作品を手がけているわけ、似たような縁は見出せるかなとは思います。でも、僕たちは、そのことを追い求めていたわけではなかったわけで、あくまでも偶然の結果として、そう見えることはあったということです。もちろん、ジョンもこの作品を誇りに思ってくれればうれしいです。クルーズのマックィーンへの想いは、共通しているかな(笑)。――そういう深読みも楽しめるほど、普遍的なテーマで描いていることですよね!確かに、制作中にクルーズの気分になったことはありました。なぜなら、監督という経験がなかったから、どうしてもジョンのサポートが必要でした。経験のないなか大変な仕事をするということで、学びながら監督業をやってたので、そういうところで、ジョンに頼ったというところは確かにありました。なのでそういう指摘や解釈は間違いではなく、映画と通じるところもあったかもしれないけれど、あくまでもいい意味での偶然ですね(笑)。(C)2017 Disney/Pixar. All Rights Reserved.■プロフィールブライアン・フィーケンタッキー州アレクサンドリア出身。少年時代、両親と地元のドライブインシアターで『ジャングル・ブック』(67)と『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(77)を観て以来、映画が好きに。コロンバス・カレッジ・オブ・アート&デザインを卒業後、手描きアニメーションやキャラクター・デザインの仕事に携わり、2003年ピクサー・アニメーション・スタジオに。ストーリーボード・アーティストとして『カーズ』(06)、『レミーのおいしいレストラン』(07)、『ウォーリー』(08)、『カーズ2』(11)を手掛け、『モンスターズ・ユニバーシティ』(13)ではストーリー・アーティストを担当。本作で監督デビュー。
2017年07月17日『カーズ』(06)でアート部門マネージャーを務め、最新作『カーズ/クロスロード』では共同プロデューサーを務めたアンドレア・ウォーレンにインタビューしました。『カーズ』シリーズはファミリー映画としても人気を博してきましたが、アンドレアも一男一女の母親であり、本作には「親目線からのメッセージ」がたくさん込められていると話します。物語の主人公はトップレーサーとして活躍してきたスポーツカー、ライトニング・マックィーン。しかし、レース中にまさかの大クラッシュ事故を起こし、自信を喪失してしまいます。そんななか出会うのが、女の子なのにマックィーンに憧れ、レーサーを目指していたというクルーズ。本作では、人生の岐路(クロスロード)を迎えたマックィーンの葛藤や挫折からの再生はもちろん、新しい相棒となるクルーズをとおして夢を追うことの大切さも描かれていきます。■子育ての体験談が『カーズ』の物語に生きている!プロデューサーであるアンドレアもブライアン・フィー監督もお子さんがいます。そんな二人がタッグを組んだとき、子育てで起きる体験、そして子どもへのストレートな想いが込められたといいます。「子どもたちには、将来に向けて大きな夢を抱いてほしいし、何にでもなれるという自分の可能性を信じてほしい。私もブライアン・フィー監督にも子どもがいますが『子どもたちは自分たちの限界を定めてしまいがちだよね』という話になったことがあります。たとえば監督がお嬢さんに『ギターをやってみない?』と提案したら、お嬢さんから『やらない。だって男子がやるものでしょ』と言われたそうです。彼女は頭の中で、女子はギターを弾かないと決めつけてしまっている。でも、クルーズの姿を見て、やりたいことがあれば、男女関係なくチャレンジするという心意気を持ってほしいと思いました。自分の夢をあきらめてしまうことは確かにつらいこと。でも、恐れをのり超えて、自分の限界までやってみれば、きっとそこで何かが見えてくるのではないかしら」アンドレアのお子さんはすでに本作を観て、とても喜んでくれたそう。「実際、親が直接子どもに何かを言うよりも、映画で同じことを言ってもらう方が伝わりやすいんです。子どもに『夢を追いなさい』と頭ごなしに言ってもダメ。そういうところを含め、子育ての体験が物語に反映されていると思います」日本のアニメでは宮崎駿監督作が大好きで、なかでもいちばんのお気に入りが『となりのトトロ』(88)だとか。「子どもと一緒に映画を観ることで、最高なのは子どもたちといっしょに学べることです。長女が小さいとき、ビーチで波をとても怖がっていたのです。でも私が、『トトロのように叫ぼうよ』と言って『わ~』と叫んだら、娘はその怖さを乗り越えることができたんです。それからは、何か怖いことがあると、トトロのように叫ぶようになりました(笑)」 ■夢をあきらめない! いまも大切にしているものとは『カーズ』では人生の岐路が描かれますが、アンドレアさんにとっても「人生での選択」というべき岐路はたくさんありました。「私はピクサーで19年働いていますが、1つのプロジェクトから次のプロジェクトに移るときも岐路になります。もちろん、パートナーを選んだり、子どもを産んだりという選択もそうです。でも、もしかしたらいちばん大きかった岐路は、『クリエイティブな仕事がやりたい!』と決意して、カリフォルニアに出てきたことかもしれない」アンドレアの地元サウスダコタ州は、映画業界とはかけ離れたアメリカ中部の農家が多い田舎町。彼女はクルーズのように意を決し、自分の夢を追いかけたわけです。「いま思えば、当時は『やりたい!』という一心で動きました。引越した先には知り合いはほとんどいないし、やりたい仕事にも就けるわけでもなくて。でもあきらめず、少しでもつながりそうな方々の連絡先をアドレス帳に書いていきました。いまでもそのアドレス帳は大事にもっています。だって、当時の気持ちを忘れたくないから」『カーズ』の主人公マックィーンも世間から見放され、自信喪失に。この挫折を終わりとするのか、始まりとするのか、どう立ち向かうべきかが描かれ、まさにアンドレアさんと物語もシンクロしていきます。■家族に届ける作品を作る「ディズニー/ピクサー」が大事にすることアンドレアは、大きな仕事を手がけ、はたから見るととても順風満帆の人生のようにみえます。しかしアンドレアにも、仕事を始め、結婚したあとは、仕事と家庭のバランスを取ることに悩んだ時期もあったと話します。「私のような仕事の場合、制作が佳境になってくると、残業が増えていきます。ただ、「ディズニー/ピクサー」は家族を大事にする会社。だから、病院に行ったり、学芸会で子どもたちのお芝居を観たりする時間はみんながとても大切にしています。なぜなら、私たちが作品を届けたいのは家族。だからこそ「ディズニー/ピクサー」は、家族の価値観をおざなりにはしません。仕事場が家族のために時間を取ることを許してくれる応援体制ができていることは、とてもありがたいです」最後に日本でがんばる働くママにアドバイスをいただきました。「私自身も初めての子育ては、とても悩みました。そのとき、サポートしてくれる人を複数見つけることが大事だと思ったんです。私の場合は、夫や遠く離れた親、子どもを送り迎えしてくれる人を頼って生活しています。助けを借りること、『助けて』と言えること、そんな自分を受け入れてほしいと思います。じつはそこがとても難しいということは、私も実感しているんですが。当時、私よりも先に子どもを授かった妹から『家をきれいに片付けるとか、時間どおりに全部こなすなんてことはできないからね』と言われました。あきらめるというと聞こえは悪いんですが、母親はまず『何でも完璧にしたい』という思いから解き放たれることが必要なのかなと。また、家でも仕事場でも、その場にいるときは、ソコに集中するようにしています。家にいるときは仕事の電話をしない。子どもと過ごすときは『100%あなたたちのことを見ているよ』とメッセージを送りながら過ごします。大切なことは、理想の半分くらいしかできていなくても、『自分はベストを尽くしているよね。これで足りているよね』と自分に言い聞かせることかしら」 『カーズ/クロスロード』7月15日(土) 公開主人公の天才レーサー“マックィーン”。ベテラン・レーサーになりつつある彼に待ち受けていたのは、最新テクノロジーを限界まで追求した新たな世代の台頭と、レース人生を揺るがす衝撃的な大クラッシュだった…。「いったい自分はいつまで走り続けるのか?」──誰もが直面する人生の大きな壁や、思いがけない挫折、そしてその先に見えてくる新たな道。自らの運命を左右する“人生の決断”が迫られる。 『カーズ/クロスロード』公式ホームページ
2017年07月15日ハン・ソロの若き日を描いた『スター・ウォーズ』のスピンオフ作品(以下、略して“ヤング・ハン・ソロ”)の監督コンビ、クリス・ミラー&フィル・ロードの2人が、撮影の真っ最中に突然クビになった。この異様なニュースでハリウッドは蜂の巣をつついたような大騒ぎになった。いったい何があったのか?本当の理由は本人たちのみぞ知るところだが真相を解明するべく色々まとめてみた。■楽園のトラブル『スター・ウォーズ』の登場人物の中でも特に人気があるハン・ソロの若き日々、知られざる過去を描いた作品として注目を集めていた本作。撮影がスタートした日、監督コンビのひとりであるクリス・ミラーはツイッターで、「この映画のコードネーム(暗号)は『レッドカップ』!」と発信。Very excited. Celebrating by drinking fancy whiskey out of this cup: pic.twitter.com/RpJKzmW5Ns— Chris Miller (@chrizmillr) 2015年7月7日暗号:レッドカップの由来は、アメリカのハウスパーティーなどでよく使用される赤いプラスチック・カップのメーカーが「SOLO」であることから。このツイートで世界中のファンが監督自身の興奮と喜びをガッツリと共有してワクワクしたものである。HanFirstShot pic.twitter.com/KReR6rgKFT— Chris Miller (@chrizmillr) 2017年1月30日この時点で順風漫歩に見えた監督コンビが、撮影最終日3週間半前にルーカス・フィルムから突然クビにされるとは誰が想像したことか!「ハン・ソロの映画監督、突然の解雇!」のニュースにハリウッドは騒然となった。今年のアカデミー賞で起きた封筒取り違え事件に負けないような騒ぎである。ディズニーと共に『スター・ウォーズ』シリーズを仕切るルーカス・フィルムの社長キャスリーン・ケネディは、「フィルとクリスは大変よくやってくれたものの、クリエイティブ面の相違で監督の座を去ることになりました」的な、当たり障りのないコメントを公表。そして渦中の監督ふたり組も「クリエイティブ面の違いという言葉はありきたりで使いたくないけど、今回はまさにその通りで監督降板となった」と言葉少ないコメントを発表した。■歴代の監督クビについて軽く…映画撮影開始前に監督が降板したという話しはそうそう珍しいことではない。ヒュー・ジャックマン主演『ウルヴァリン』は、当初アカデミー賞受賞監督ダレン・アロノフスキーがメガホンをとることになっていたが、製作準備中に海外ロケ撮影が1年近くになるという可能性が出てきたため、家族思いの監督はファミリー優先という理由で降板。また、当初『アントマン』のメガホンをとることになっていたエドガー・ライト監督が、“クリエイティブ面での相違により”という例のお決まり理由で降板することとなった。ほかにも数ある監督の交代劇だが、撮影真っ只中、それも残すところ3週間半という時点で「解雇」されたという監督のエピソードはそうそうあるものではない。「クリエイティブ面での相違により…」って?ハリウッド映画業界で誰かが降板することになると、このお決まりのコメントをよく耳にする。これは離婚で言うならば「折り合いのつかない性格の不一致」という感じだろう。映画製作はアートの域なので厳密にいえば「創意面での不一致」なのだが、心底わかりあっている友人関係、あるいはお互いに尊敬の念を持ち、協力しあっていこうと決意している人間同士であれば、「クリエイティブ面での相違」というのも話し合って理解し合うことで解決していけるはずなのである。…と綺麗ごとを並べてみればそうなのだが、一筋縄ではいかないのが人間関係。何人もの人間が集まって作るのが映画だから、クリエイティブ面で折り合いが合わないこともある。ケネディ社長は、きっちりと計画を立てて撮影を進めていく着実派なのと対照的に、コメディ映画出身のミラー&ロード両監督はアドリブや「その場の雰囲気」を大切にするという自然体重視の監督だったという。例えばケネディ社長が、「もっと様々なアングルから撮影したほうがいい」と監督コンビにリクエストしても、2人は結局自己流に撮影をして次のシーンに移る、というパターンを繰り返していたらしい。ケネディ社長からすれば、上司の言うことを無視する社員…という構図になる。おまけに撮影の休暇中にミラー&ロード両監督の撮影したフッテージをラッシュで見たときに、ケネディ社長ならびに往年のクリエイティブ・チームはそれぞれ、「悪くはないのだが、『スター・ウォーズ』というブランドから何かかけ離れたものになっている」という印象を持ったという。これは40年にわたる大フランチャイズの観点から見ると一大事である。一方、ミラー&ロード両監督は、アニメ/実写映画『LEGOムービー』で大ヒットを放ち、その後もチャニング・テイタム&ジョナ・ヒル主演コメディ『21ジャンプストリート』(日本未公開)、『22ジャンプストリート』(日本未公開)でセレブ監督の仲間入りを果たした監督コンビは、カッ飛んだコメディ・センスとヤング世代から大人気で、TV業界からも引く手数多の売れっ子だった。“ヤング・ハン・ソロ”の監督を頼まれたときは、向かうところ敵なしの気分だったに違いない。ところが、両監督にとって憧れの“ヤング・ハン・ソロ”の仕事は、何もかもがこれまでとは違っていた。監督コンビが慣れていた自由スタイルでの撮影方法は受け入れられず、細かいやり方にまで干渉してくるルーカス・フィルム。自由に指揮のできない撮影現場にミラー&ロード両監督は大いにイラついていたらしい。■「餌をくれる手を噛むべからず」英語で、Do not feed the hand that feeds you という言い回しがある。「餌をくれる(飼い主)手を噛むべからず」ということなのだが、今回の場合における「飼い主」とは、ルーカス・フィルムの社長キャサリン・ケネディ氏である。そしてもうひとりの大切な仕切り役は、“ヤング・ハン・ソロ”の脚本家で『スター・ウォーズ帝国の逆襲』や『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』なども手掛けた大御所ローレンス・カスダン氏である。ケネディ社長と共に、ミラー&ロード両監督にルーカス・フィルムの意向をことごとく提示するにもかかわらず、自分のやり方を曲げない両監督の“聞かん坊”さに、かなりイラついていたらしい。結局ケネディ社長は、監督コンビが履いている靴下の色にすら嫌悪感を催すほど怒りが心頭に達し、撮影をたった3週間半残すという段まで我慢したものの、遂に堪忍袋の尾が切れて監督コンビをクビにする、という決断に至ったという。ミラー&ロード両監督の後釜には、「ハリウッドの禅僧」の異名をとるロン・ハワード監督が就任。子役時代からハリウッドを渡り歩いているベテランで酸いも甘いも心得ていて、どんな仕事もきちんと片付けてくれるというスタジオからの信頼が厚い監督だ。ちなみに、どんなに人気のある監督でも『スター・ウォーズ』に勝る存在の監督というのは存在しないと思う。そんなすごいシリーズの監督を任されたのであれば、どんなに上の人とソリが合わなくても、仕事をキープしたいのであれば、やはり仕切っている上の人たちを立てて物事をうまいこと進行していくのが“大人の世界”なのである。例えば、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』の監督ギャレス・エドワーズも似たような問題にぶち当たったが、彼は社長らと協調して映画完成に漕ぎ着けた。現在、ハリウッド界隈の最新情報によると、せっかく撮影した“ヤング・ハン・ソロ”のフッテージは、その大半がロン・ハワードによって再撮影されるという噂が流れている。ハリウッドも外めには華麗に見えるが、蓋を開ければイバラの道、厳しき世界なのである。(text:明美・トスト/Akemi Tosto)
2017年07月08日母のキャリー・フィッシャー、祖母のデビー・レイノルズを立て続けに亡くしたビリー・ロードが、そのつらい時期を支えてくれたテイラー・ロートナーと別れてしまったようだ。関係者が「People」誌に認めているという。ドラマ「スクリーム・クイーンズ」での共演をきっかけに、昨年12月頃から交際のうわさがささやかれていた2人。付き合って間もなくの12月27日にキャリー、28日にデビーが亡くなり、失意のどん底だったビリーを励まし続けたのがテイラーだった。悲しみを一緒に乗り越えた2人が、交際から1年経たずしてまさかの破局…。ビリーの関係者は「2人はもう一緒ではありませんが、いまでも友だちです。ビリーは現在、仕事に集中しています」と語っている。交際中はビリー、テイラーともにインスタグラムでデート中の様子などを公開してきたが、現在ビリーのアカウントを見てみると、テイラーの一切の写真を削除してしまい、一枚もないことがわかる。一方、テイラーのアカウントには2人の写真が残されており、5月24日に最後の写真を撮ったようだ。「いまでも友だち」であるなら、なぜビリーはテイラーとの写真を消してしまったのか…。(Hiromi Kaku)
2017年07月07日女優の沢尻エリカ(31)が、4日から全国放送される新CMで、CMのテーマソングである「カントリーロード」を浴衣姿で歌う。歌声を披露するのは、サントリーチューハイ「ほろよい」の「singing horoyoi erika」編。夏の夕暮れ時、グラスに「ほろよい」を注いでカセットデッキの録音ボタンを押し、「カントリーロード」を歌いながらグラスに口をつける。沢尻のナチュラルな演技と艶やかな浴衣姿で商品イメージを表現した。「お家でお風呂に入っている時や、ドライブしている時、歌っている時が多いと思います」という沢尻。撮影でカセットデッキが使われたことに触れ、「とても懐かしい気持ちになりました。小さいときによくカセットテープで音楽を聴いていたのですが、聴き過ぎてテープが(伸びて)出てきてしまったのを一生懸命戻したりしていたのを覚えています」と回顧した。同シリーズは4回目の出演。「夏バージョンは浴衣ということで、昨年に引き続き浴衣なのですが、今回もとてもかわいらしくて、『ほろよい』ならではの、ゆるりとした時間を表現できたらいいなと思います」と語っている。
2017年07月04日ロン・ハワードが、「スター・ウォーズ」シリーズのハン・ソロのスピンオフ作品で監督を務めることになった。すでに撮影が始まっているにもかかわらず、先日フィル・ロードとクリストファー・ミラーが「創造性の違い」により同作の監督を降板したと報じられたばかりだが、それを受けハワードが後任となった。ロードとミラー両監督は何カ月もの間、ルーカスフィルムのキャスリーン・ケネディ社長と揉めており、がんじがらめにコントロールされることを嫌っていると言われていた。同シリーズの長年に渡る大ファンだと自称するハワードは、反乱同盟軍リーダーであるハンの過去に焦点をあてたアルデン・エーレンライク主演の同作品に参加できる喜びをこうツイートしている。「1977年5月25日初公開以来ファンだったから、『スター・ウォーズ』の制作に参加できるなんて感謝の気持ちでいっぱいだよ」「すでに作られているシリーズ群を尊重して、このハン・ソロ作品を完成させたいと思っているんだ」同作のプロデューサー陣もハワードの参加を喜んでおり、ケネディ社長は「ルーカスフィルムでは、それぞれの作品の最も重要な目的は、観客を楽しませること、ジョージ・ルーカスが40年前に始めたサーガの精神を前進させることだと考えています」「それを踏まえて、ロン・ハワードがこの題名はまだ未定ですが、ハン・ソロ作品でメガホンを取ることを喜びをもって発表します。すでに素晴らしい脚本、キャスト、スタッフと、最高の作品を作るための準備はそろっています」と話している。俳優としても活動していたハワードは、1973年のルーカス監督作品『アメリカン・グラフィティ』に出演した経歴を持つほか、1988年にはルーカス原案の『ウィロー』で監督を務めていて、さらに1999年公開の『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』では監督の話を持ち掛けられていたこともある。(C)BANG Media International
2017年06月26日先日、フィル・ロードとクリス・ミラーが監督を降りたことが明らかになった『スター・ウォーズ』のスピンオフ映画。「ハン・ソロ」をテーマとしたこの作品の新監督に、ロン・ハワードが決定した。「starwars.com」で「ルーカスフィルム」の社長キャスリーン・ケネディが正式に発表している。ハワード監督は、1973年に「ルーカス・フィルム」が製作を担当したジョージ・ルーカス監督作『アメリカン・グラフィティ』に俳優として出演、1988年にルーカス原案の『ウィロー』の監督を経験しており、「ルーカス・フィルム」とは古くからの付き合い。キャスリーンは『ハン・ソロ』映画には素晴らしい脚本、キャスト、スタッフがそろっていること、最高の映画を作ろうと全員が意欲を燃やしていることを伝え、7月10日(現地時間)から再び撮影が始まることも明かした。『21ジャンプストリート』、『LEGO(R) ムービー』などのコメディ色の強い映画を手掛けてきたフィル&クリスは、「クリエイティブ面での意見の相違」を理由に監督を降板。「Evening Standard」紙によると、2人は『ハン・ソロ』の映画にもユーモアやアドリブ的要素を取り入れたいと考えていたが、プロデューサー兼脚本家のローレンス・カスダンとキャスリーンから反対されたとのことだ。(Hiromi Kaku)
2017年06月23日若きハン・ソロを主役とした『スター・ウォーズ』の新作スピンオフ映画から、監督のフィル・ロードとクリス・ミラーが降板した。撮影は今年2月から始まっており、監督たちとキャストの仲睦まじい集合写真がSNSに掲載されていただけに、驚きの展開だ。「The Hollywood Reporter」によると、撮影期間はまだ数週間残っており、夏の終わりには再撮影も予定されているというが、公開予定日の2018年5月25日(現地時間)に変更はないという。ルーカスフィルムの社長キャスリーン・ケネディは「フィル・ロードとクリス・ミラーは才能豊かなフィルムメーカーで、素晴らしいキャストとスタッフを集めてくれました。しかし、この映画におけるクリエイティブ面での見解が私たちとは異なることが明らかになり、別々の道へと進むことになりました。新しい監督はまもなく発表します」と声明を出した。フィル&クリスも、降板を「残念だ」とし、「僕らは通常、『クリエイティブ面での相違』というフレーズは好きではないんだけど、今回に限っては的を射た表現だね。キャストやスタッフの世界レベルの最高な仕事ぶりにはとても誇りに思っている」とコメントしている。(Hiromi Kaku)
2017年06月21日2016年、ジョナサン・ロス・ショーで熱唱するフィル・コリンズ(写真:Shutterstock/アフロ) シンガーのフィル・コリンズが8日、Facebookページで当日および翌日に予定されていたロンドン公演の延期を発表した。 コリンズは背中に受けた手術の後遺症で下垂足を発症し、歩行に障害がある。8日未明に目を覚ましたコリンズは、トイレへ向かう途中で転倒し、頭を椅子に打ちつけてしまったという。すぐに病院へ運ばれ、裂傷の縫合処置を受けたが、傷は目のすぐ近くにまで達していたとか。現在は24時間の監視下にある。 Facebookページに掲載されたメッセージは以下のとおり。 「フィルはファンの皆さんに心からの謝罪と感謝を送ります。10年ぶりの公演にあたって、彼はこの1週間素晴らしい時を過ごしてきました。皆さんの温かい励ましに感謝しきれません。戻ってこられることを楽しみにしています」 今回の公演は、11月26日、27日にそれぞれ順延されることが決定した。
2017年06月09日