「連日忙しいとはいえ、毎日5、6時間は寝るようにしています。でも『今日はゆっくり寝たいなあ』なんて日に限ってワンコのソウちゃんが寄ってきて、朝早く起こしてくるんですよ(笑)」 9月27日、国政政党「希望の党」を結党し、自らの代表就任を発表した小池百合子都知事(65)。その2日後29日の夜、本誌が東京都新宿区にある「都民ファーストの会」事務所を緊急インタビューのために訪ねると、渦中の都知事は意外にも、柔和な笑顔で冒頭のように話した――。 25日に安倍晋三首相(63)が衆議院解散を表明する直前、小池都知事は衆院選(10月10日公示、22日投開票)に全国で候補者を擁立することと、「希望の政策」を発表した。これにより衆院選は一気に「小池×安倍」の対決色が強まることに。 闘いを控えた小池都知事は、青いジャケット姿で本誌の前に姿を現した。そして、この急転直下の状況を乗り切る“元気の秘密”について披露してくれた。 「食事はね、これがまったく気をつけていないんですとくにダイエットもしていないし、そのとき食べたいものを……。和食が多いですけどね。なかでもしゃぶしゃぶは大好き。お肉の脂とともにお野菜もちゃんといただける。健康的かつおいしいですからね。シメは、ラーメンです(笑)」 今年7月にも“小池旋風”は吹き荒れた。行われた都議選では“大勝”し、都議の女性比率も30%近くに大幅アップ。しかし、いまだに国会、衆議院では、女性議員の数が10%に満たないのが現状だ。 「やはり依然として国会は“男社会”ですね。最近すこし女性議員比率が上がってきましたが、たとえば、男性議員が引退するときに娘に継がせるケースが増えましたね。しかしながら、女性の候補者は圧倒的に少ないんです。私はつねづね『宝くじは買わなければ当たらない』と言っています。候補者数が少なければ、当選する人も少ないわけですから」 そのうえ最近では、豊田真由子議員の“パワハラ騒動”や山尾志桜里議員の不倫報道など、女性議員のネガティブな事件が続く。 「すっかり“女性議員がダメ”みたいなニュアンスで見られてしまっているけれど、男性議員だって、いい加減な人はいっぱいいますから(笑)。ともかく、候補を選出する人(代表や執行部など)に『女性議員を増やそう』という意思がないと、女性はなかなか候補者になり得ない。だから『希望の党』では女性候補者を、3割とは言わないまでも2割ほどは立てたいんです」 女性が国政デビューを果たしても、永田町の“悪しき慣習”が待っていると、都知事は自身の経験を振り返りながら語る。 「都知事といういまの私の役職は、都民一人ひとりがダイレクトに選んでくださったものです。いっぽう女性国会議員が大臣などの役職につくにも男性ばかりの執行部が人事を決めてしまいます」 だから女性議員は、会合などで男性議員に優しく声をかけたり、会食でお酌をして回ったりと、「サービス要員になりがち」なのだという。 「お酌して回っていなかったのは山東昭子先生(参議院議員)と私くらいじゃないかな。女性議員が役職に就いたら就いたで、男性議員たちの“ライバル”になるわけですから、彼らは急に厳しく当たるようになったりする。永田町には“男の嫉妬”があるんです。でも、一度役職に就いたら、女性議員はそのチャンスを最大限に活かさなければ。小泉純一郎元首相から環境大臣に任命された際、私は、『クールビズ』などの諸政策に邁進し、そのチャンスを活かすことに努めました」
2017年10月03日MBS毎日放送にて10月8日(日)より新ドラマ「恋する香港」が放送スタート。小池栄子と吉沢亮が初共演で、“サスペンス×ドキュメント×ラブストーリー”のロードムービーに挑むことになった。■あらすじ香港で日本人タレント・エリー(最上もが)を追いかけるドキュメンタリー番組を撮影しているディレクターの山田健太(吉沢亮)と、ADの平川彩(馬場ふみか)。しかし、その撮影中にエリーが香港人ダニエル(永田薫)にさらわれてしまう。混乱する現場で、健太は日本から観光に来た真樹(小池栄子)に出会う。真樹は香港人のマッチングサイトでやりとりをしている男性に会うためにやって来たが、その男性とはまだ顔を合わせたことがないという。一方、エリーをさらったダニエルは、彼女を自分の恋人と勘違いしていた。実は、自分に自信が持てなかった真樹がアイコンにエリーの画像を使用していたため、ダニエルはたまたま香港に来ていたエリーを見かけ、ずっと会いたかった真樹だと思い込んでしまったのだ。まったく接点のなかった5人は、事件をきっかけに出会い、巻き込まれ、予想だにしないゴールに向かって香港の街を駆け抜ける――。■気になるキャストは?人気タレントを追うフェイク・ドキュメンタリー風な展開が突如断ち切られ、次々と現れる謎の香港人・マフィアたちと共にドラマは一気にサスペンスへ向かう…と思いきや、ある女性の平凡な日常と心理を描く別の物語へ。さらに物語の視点と時間軸が次々と入れ替わり、それぞれ問題を抱えるバックグラウンドも国籍もバラバラな男女5人の群像劇となる本作。香港の最新の街並み、ファッション、グルメ、世相なども切り取りながら、刺激的な街を旅する新たなロードムービーが生み出された。そんな意欲作でW主演を務めるのは、日本テレビ系ドラマ「世界一難しい恋」「母になる」のほか、映画・舞台と立て続けの出演作が続き、「第20回日刊スポーツ・ドラマグランプリ」助演女優賞を受賞した実力派女優・小池さんと、今年、映画『銀魂』『トモダチゲーム』など話題への出演で注目を集める若手俳優・吉沢さん。そのほか、芯の強い主人公の後輩AD・平川彩役に「コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~THE THIRD SEASON」の馬場ふみか、二面性のあるミステリアスなタレント、エリー役に元「でんぱ組.inc」の最上もが、謎の香港人ダニエル役に「MAG!C☆PRINCE」の永田薫、吉沢さん演じる山田の先輩の局員プロデューサー・阿久津役に「D-BOYS」の柳下大、現地のアンダーグラウンドな世界を知り尽くす日本人ブローカー・片桐なり役に岩松了と、個性豊かな面々が集結。オール香港ロケを盛り上げる!■キャストからのコメント到着!小池栄子(井本真樹役)日本を離れ香港で撮影出来ることに興奮しています。香港はダイナミックな街で、人々がエネルギッシュな印象です。街のパワーに負けない作品になるといいなと思います。吉沢さんとは初共演なので、どんな芝居の空気感になるか、とっても楽しみです。年下ですが、物語の中心には彼が常に居ますので、引っ張って貰えると嬉しいです。吉沢亮(山田健太役)海外で撮る映像作品に参加するのは、今回が初めてです。香港でどのようなステキな画が撮れるのか、とても楽しみにしています。中々ハードなスケジュールになるとは思いますが、香港の街を堪能しつつ、皆さまにとても楽しい作品を届けられるようがんばります。MBS/TBSドラマイズム「恋する香港」は10月8日より毎週日曜24時50分~(※初回は25時24分~)MBSにて、10月10日より毎週火曜25時28分~(※初回は25時58分~)TBS にて放送、全4話。(text:cinemacafe.net)
2017年09月23日俳優の小池徹平が24日、東京・渋谷MODIのHMV&BOOKS TOKYOで行われた「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」BEST30お披露目イベントに出席した。若手俳優の登竜門的なコンテストとして1988年にスタートした「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」。過去には武田真治や菅田将暉など数々のスターを世に送り出し、ファンはもちろん芸能関係者からも注目を集めている。11月26日に最終選考が開催される今年は、30回目という節目の大会で、過去最高となる17,293人が応募。段階的に審査を行い、勝ち残った10人のファイナリストが最終選考に駒を進め、グランプリを始め各賞が決定する。この日は2001年に行われた第14回の同コンテストでグランプリに輝いた小池徹平が登壇し、今大会のベスト30と敗者復活となる蘇生組の6人がお披露目。小池は「目がみんな輝いているし、夢を見ている感じですよね。眩しすぎますよ」とフレッシュさに目を丸くしながら、「自分をさらけ出す場はなかなかないので、緊張してもいいから悔いが残らないように頑張ってください」とエールを送った。同コンテストでグランプリを獲得し、その後は芸能界で大活躍の小池。応募のきっかけを「その頃から芸能界に興味があり、親に薦められて自分から応募しました」と明かしつつ、グランプリを獲得した同コンテストは「ほとんど覚えてないぐらい緊張していました。とにかく他の受けているメンバーが格好良く見えて、その場にいるのが信じられないぐらいの気持ちでした」と回顧。今回お披露目された36人の中で、1番若いのが中学1年生の男の子だったが、「親子役はありえますね。そういうお仕事がきたらやりたいですよ。子どもはめちゃ可愛いし、友だちの子どもも抱いていますから、慣れていると思いますよ」とその気だったが、自身の結婚について問われると「今はないですね。(時期については)その時が来たらタイミングだと思うので、細かくは決めてないです」と言葉少なに回答していた。
2017年08月24日前東京都知事の舛添要一さん(68)が8月17日に放送された『有吉ジャポン』に出演し、現在の生活する様子を公開しました。政治資金の私的流用などが問題となり都知事を辞職した舛添さんですが、現在の月収は11万円程度であることを告白。未成年の子どもがいて生活の糧がまだ必要なことから、今回の番組出演をきっかけにメディアの仕事をしたいと語りました。この他、リハビリ中であることや辞任後もひきこもりの生活を続けていたことなどを明らかにした舛添さん。スタジオで“政治とカネ”の問題について往生際の悪い釈明会見をしていたことなどを問い詰められると、「私は正直者」「合理的で論理的すぎる人間」などと回答しました。これらの言動を見た人たちから、批判や疑問の声が噴出しています。●舛添前都知事に反省の色ナシ?現在の貧しい生活を公開し、テレビ出演を増やしていきたい意向を示した舛添さんに対しネット上では、『こいつ、あいかわらず反省してる様子が一切見えないな』『なんで被害者面してんだよ。とりあえず遊んだ金返せ』『貯金切り崩してるとか言ってたけど、あくどいやり方でため込んだ金が腐るほどあるでしょ。問題起こして辞職したくせに退職金だって山ほどもらってたし』『落ちぶれたイメージを植え付けて露出増やそうとかゲスいな。こっちはお前の顔なんて見たくないんだよ』『悪いことをしても謝罪しないのが合理的なんですか?』『自分が悪かったなんてみじんも思ってないんだろうな。あれだけの騒動を起こしてまだテレビに出たいとか根性スゴい』『一切同情できない。自業自得。お前以上にカネで苦労してる人なんていっぱいいるよ。そもそも働いてないくせに11万の収入があるだけ恵まれてる』『金ないとか言うならいま住んでる豪邸売れよ!』『政治資金で購入した美術品を売ればお金になると思いますよ』『カネに汚いオーラが全身から出ていて、見ていて不快でした。困窮している様子は一切感じられませんでしたね』など、怒りを覚えた人が多かったようです。カップラーメンをすする姿などを見せた舛添さんですが、それもわざとらしいアピールだと受け取られている様子。辞職後初のバラエティー出演となった舛添さんですが、残念ながら失敗に終わったと言えそうです。※画像はイメージです。●文/ぶるーす(芸能ライター)
2017年08月18日「原作は愛読していて、登場人物の中でL(エル)がいちばん好きですね。出てくるとたちまちヒーローに思えて」(小池徹平・以下同) ’15年にブロードウエーのスタッフとタッグを組んでミュージカル化され、日本・韓国で人気を博した『デスノート THE MUSICAL』が、再演されている。原作コミックは世界中にファンをもち、映画版も大ヒットした。死神と契約を結び、犯罪者のいない理想の世界を目指す高校生・夜神月(やがみライト)と名探偵Lの対決を描く。月と対峙するLを演じるのは、チャーミングなルックスの小池徹平(31)だ。 「ふだんの僕の明るいイメージとはかけ離れていて、面白いと思ったんです。暗くて内面に入り込まなきゃいけない分、演じがいがありそうで」 2年前の出演の動機をこう語った小池。Lの特徴は猫背と鋭い眼光から醸し出される、暗い中にも情熱を秘めた独特な雰囲気。小池は窮屈な姿勢のまま、フランク・ワイルドホーンが書き下ろした楽曲を歌いあげる。 「ストレートプレーだと独白が多いんだろうなと思っていたら、ミュージカル!?と、びっくり。発想が面白いし、楽曲も『ジキル&ハイド』などの名曲を生んだ作曲家の作品で、カッコいい。むしろミュージカルでよかったんです。月との心理戦を言葉をぶつけ合うだけじゃなくて、感情や思考を歌にのせて表現できるから。ゾクゾクする展開や世界観は見事ですよ」 作品が投げかけるのは“正義とは何か”という難しいテーマだがーー。 「国や人、それぞれに定義は違っても、誰もが自分の基準はもっているでしょうね。人間関係でも、ある人にとっては命の恩人でも、別の人にとっては自分を傷つける敵だったりして、複雑になる。人間って感情があるから、同じ価値判断の基準って……ないと思う。だからこそ面白いんじゃないのかな。ん〜、語りきれないよ、深すぎて」 初演時はプレッシャーでげっそり痩せてしまったとか。 「映像と違って舞台って、自分がセンターにいないシーンでもどう見られているかわからない。(Lは)ちょっとした所作がすごく大事な役なんで、頭から爪先までつねに意識しましたから。今回もとても気をつけていますよ」
2017年08月14日(撮影:加藤順子) 東京都中央区の、銀座からも1キロほどという立地での開業以来、80年以上にわたり「日本の台所」役を担ってきた築地市場が、移転問題で揺れ続けている。 老朽化を主な理由として、江東区豊洲への移転が決定されたのが’01年。’16年11月には新規開業の予定だったが、直前に就任した小池百合子都知事(65)が、豊洲の安全性の確保が不十分であることなどを理由に移転延期を発表。これを受けて今年1月17日に、卸業者が陳列する魚介類などの食材を“セリ”で買い取る築地の仲卸業者を中心とした女性たちのグループ「築地女将さん会」が発足。老舗の鮮魚仲卸「樋徳商店」の女将・山口タイさん(74)は、周囲に推されて、その初代会長に就任した。 今年6月20日。「築地は守る。豊洲は活かす」。小池都知事らしいキャッチーなフレーズで、築地市場は5年後をめどに「食のテーマパーク」を有する拠点として再開発すること、豊洲市場は冷凍冷蔵などの機能を強化した総合物流拠点とすることなどの基本方針が発表された。 7月2日の都議会議員選挙では、都知事率いる「都民ファーストの会」が圧勝。築地女将さん会の月1回の定例会が行われたのは、このわずか2日後だった。その定例会でタイさんは30人の女将さんを前に、こう宣言した。 「豊洲には『行けないんです』ということを、あらためてはっきり申し上げたい。汚染の問題もあるし、このままでは移転費用がまかなえなくて、廃業せざるをえない店も出てきます。そんな現状を、小池都知事に届けましょうね」 長年かけて育んできた顧客との関係、商売敵の壁を超えて支え合ってきた仲間。タイさんは女性のネットワークを生かして、築地でしか営めない生活を守ろうとしている――。 「樋徳商店さんとは、先代からのお付き合いです」。女将さん会メンバーで、実家の鮮魚仲卸「大仲」を35歳で継いで、社長も務めていた今井千鶴さん(65)が語る。 「魚河岸は、なにしろ“切った張った”の世界。築地の女将さんのなかには、朝3時半に三つ指ついて、『行ってらっしゃいませ』と、ご主人を送る方もいます。外から嫁いだタイさんが女将としてやっていくには、陰でご苦労もあったと思います。彼女はみんなをやわらかくおさめることができる人望の持ち主。先代のご夫婦も、“縁の下の力持ち”という存在でしたね」(今井さん) 同じくメンバーで、場内の飲食店「豊ちゃん」の女将だった長田光子さん(90)はこう話す。 「もう亡くなりましたが、築地の飲食業組合の役員をしていた主人のモットーは、『役員会の招集がかかればすぐに店を空けられるように、1人は従業員を余分に雇っておくんだ』。リストラばかりが言われる現在とは真逆の発想でした。タイさんは、またたく間にみんなの意見をまとめて、堂々としています」(長田さん) 証言に出てきた、樋徳商店の先代の“縁の下の力持ち”的なエピソードは、タイさん自身の口からも語られた。 「あるとき、ほかの店のお客さんがウチに来て言うんです。『ひいきにしている店主が具合が悪くて店を畳みそうだから、今度は樋徳さんから買いたい』と。すると、先代はこう話したんです。『そんなこと言わないで、あちらで買ってあげてくださいよ。私で手伝えることはしますから』」(タイさん) 築地には、つかず離れずながら、いざというときには、グッと相手の懐ろに入り込む人情が生きていた。もちろん、いまも受け継がれている。 「うちの息子も、お客さんがたとえば安い魚を買おうとしていると、はっきり言います。『これは昨日のものなので、煮物ならいいですが、生ならあっちのがいいですよ』と。ごまかして売ることはしないというのは、私には頼もしく見えます」(タイさん) ここに仲卸の“目利き”の存在価値があり、それこそが築地の文化だと言う。もう一つ、築地が培ってきたもの。それが、“横のつながり”である。 「水産仲卸のいちばん端っこにある店はなかなか売れないけど、奥がいちばん面積は広い。だから、不公平にならないよう、4年に1度、抽選で場所替えをやるんです。引っ越しのときには、各店舗でネズミ駆除をやり、ときには、その店に合った備品を置いていったり。そんな譲り合いの精神があるんです。移転が言われだしてからは、いずれいなくなるんだからということで場所替えの抽選も10年ほど行われていませんが……」(タイさん) 譲り合いは、互いを思いやる気持ちから生まれる。タイさんには、忘れられない出来事がある。 「もう20年以上前でしたが、親しい人が病気になって、私はすごく落ち込んでしまって。そのとき場外のスーパーを経営する奥さんに、『近所にはみんないるんだよ。なんかあったら、声をかけてね』と言ってもらえて。それで、すごく明るくなれたんです」(タイさん) 家族や一緒に働く人たちと半世紀以上を築地で過ごしてきたタイさんだからこそ、見えている景色がある。 「壁がないんです。ほら、うちの周囲を見てもわかりますが、お店が仕切られていなくてつながっている。ふだんから、『氷、ちょうだいね』とか、『もらうわよ』と声をかけながら、パッと手を伸ばして隣の青い包み紙を借りたりね」(タイさん) その遠慮のなさも、先代の義母から自然に受け継いだ、ふだんのほどよい距離感があってこそ生きるもの。 「豊洲に行くと1軒ずつ、壁で仕切られた設計です。移転で、単に壁ができるだけではなく、それは綿々と受け継がれてきた、築地の文化がなくなってしまうことなんです。そのよさも小池都知事にお伝えしていきたいですね」(タイさん)
2017年07月23日「ボスの政治、忖度の政治が横行してきた古い議会を、新しい議会に変えていく――」 7月2日投開票の東京都議会議員選挙期間中、都民ファーストの会代表を務めていた小池百合子東京都知事(64)は街頭演説でこううったえ続けてきた。“大勝”をあげた都民ファーストの会は、候補者の3割以上が女性。本誌は、都議選を戦い抜いた女性候補たちを追った――。 「私はこの4月まで6年間、小池前代表の自宅でいっしょに住んでいました。’13年には小池さんと二人三脚で介護し、お母さん(小池恵美子さん)をみとった。家族同然に過ごさせてもらったんです」 こう語るのは、中野区から出馬した荒木千陽さん(35)。小池都知事の公設第一秘書を6年務めてきた彼女だが、都知事との出会いはユニークだ。小池都知事に憧れ、’11年に熊本から上京、議員会館を訪ねて思いを告げると、都知事は笑って『あなた面白いわね、明日からいらっしゃい!』と声をかけたという。公私の境なく接してくれたことに「恩返ししたい」思いが高まり、立候補を決めた。 「古い議会を象徴する中野区で『出馬したい』と伝えたとき、小池代表は神妙な面持ちで『よく決断してくれたね』とおっしゃったんです」 “旧体制を壊す”――そんな“特命”を、小池代表から受けたのだと語る。 小池都知事が登場すれば数千人も聴衆が集まるが、通勤ラッシュの時間帯に足を止めて聞いてくれる人はまばら。選挙戦終盤の夕刻、東京メトロ東高円寺駅前で枯れた声を振り絞るのは杉並区で出馬した茜ヶ久保(あかねがくぼ)嘉代子さん(41)。 「日本IBMに勤務後、’15年にキャリアアドバイザーとして独立した私は、’09年に長女(7)を出産した“働くママ”の1人です。働きながら子育てできる社会をつくります」 期間中ずっと「休職して手伝ってくれている」という外資系コンサル会社社員の夫・友人さん(41)の愛のサポートで乗り切った選挙戦での、小池前代表からの言葉とは――。 「『仕事をしている立場で、子育ても頑張っている。そんな女性の活躍できる社会作りをしましょう』とおっしゃってくれました。選挙に初めて出馬した私に『最後まで気を抜かないようにね!』と激励も。“待機児童ゼロ”は、ただ単に保育施設を増やせばいいわけではない。公園や児童施設などの地域コミュニティも充実して、育児の仕方にも多様性を持たせたいですね」 渋谷区で出馬した元・テレビ朝日アナウンサーの龍円愛梨さん(40)は、選挙戦をこう振り返る。 「選挙期間中は1人でも多くの方に会いに行きましたし、立ち止まって会話してもらえるように、極力マイクは使いませんでした。“マイクを置いたアナウンサー”ですかね(笑)」 彼女はダウン症がある長男・ニコくん(4)を育てるシングルマザーでもある。障害のある方たちの当事者目線で活動してほしい。アナウンサーとしてのわかりやすい発信力と、記者としての正確な取材力を活かしてほしい――そう龍円さんに声をかけていたという小池代表。新人候補たちへ送っていた“激励メール”の中身を龍円さんが明かしてくれた。 「《最後にグリコのガッツポーズをしている自分を想像して頑張りなさい》と。心が折れそうなときも、その言葉で闘い抜くことができました」 フジテレビ社員として子ども向け番組や親子イベントを手掛けてきた入江伸子さん(55)は、こう語る。 「都議会全体で女性は2割に満たなかったんですが、私が出馬した港区はなんと、24年間も女性都議がいなかったんです。小池代表からは『働きながら子どもふたりを育て上げた経験を活かし“女性活躍”推進に力を入れてください』との言葉をもらいました」 ’87年に、フジテレビ記者の入江敏彦さんと結婚し、長男、二男に恵まれるが、’94年12月、夫はPKO取材中の飛行機事故で32歳の若さで還らぬ人に。しかし悲しみから立ち上がり、二児を育て上げ、長男(28)は研究者、二男(23)はフジテレビ社員として活躍している。 「小池代表は応援演説で『子供を立派に育て上げて社会に送り出し、自身は女性管理職にもなったんです』と声をあげてくださって……。代表の『苦しくても、最後にグリコ、グリコ!』というメールと、亡き夫の『前へ、前へ!』という精神に励まされ続けた選挙戦でした」 同会派の現職都議としては、江戸川区から上田令子さんが出馬した(52)。 「自民党に離党届を出し、退路を断った小池さん。そんな代表から、『リーダーシップを発揮して、女性の新人議員たちにしっかりと教えてほしい』と指示を受けました」 ’07年に江戸川区議、13年に都議に当選した二児の母は、会派の中でも経験豊富で頼れる存在だ。都議選が終わった今こそ、「真価が問われる」と兜の緒を締める。 「選挙期間だけ有権者の方に頭を下げて、当選すれば“先生”と言われてふんぞり返っている“古い都議”など要らない。私たち『都民ファーストの会』は、新人都議も民間人として、社会経験が豊富な人ばかりですから、みんなで初心を失わず、地に足をつけて“都民ファースト”を実行していきたい」 都民ファーストの会の女性たちの挑戦は、いま、始まったばかりだ――。
2017年07月06日「築地は守る、豊洲を活かす。これを基本方針の【1】とさせていただきますーー」 6月20日、100人以上の報道陣が詰めかけた都庁での緊急会見で、小池百合子都知事(64)は、築地市場の豊洲移転問題について「3つの基本方針」を発表(次は要点)した。 【1】築地市場を5年後を目途に再開発。2020年東京オリンピック・パラリンピックでは輸送拠点として活用し、その後、「食のテーマパーク」機能を有する拠点に。【2】豊洲市場は冷凍冷蔵などの機能を強化し総合物流拠点に。【3】築地・豊洲の利用具体案を広く情報公開して検討、失った信頼回復に徹底努力する。 都知事の口から初めて方向性が示された発表だったが、《二兎追う小池プラン》《具体性なし》などとネガティブな報道も一部ではあった。また、築地市場の業界団体からは「近距離で2つの市場はありえない」「築地か豊洲かの二者択一を求めていたのに」と批判の声も。そもそも、都知事がかねて公言してきた「食の安全・安心」は守られるのか。本誌が都知事に独占直撃した。 ーー「近距離で2つの市場はありえない」という批判も一部ではありますが。 「築地と豊洲とで性質、性格が違ってきますので、私は“共存共栄できる”と。むしろ呼応し合って、東京の“食”が支えられると考えています。まず、築地の土地は売却せずに、民間で活用して、“食のテーマパーク化”などで収入を増やしていきます。一方、豊洲はこのまま開場してもフツーに赤字(年間約100億円と試算)。よほどテコ入れしないといけない。むしろ『豊洲に移転ありき』だけの方たちには、『どういう対策をお持ちですか?』とお聞きしたいですね」 ーー築地のある仲卸業者さんは、お客さんから「豊洲に行ったら買わないよ」と言われることがかなりあるそうです。そんな業者の不安に対して、どう答えますか? 「豊洲市場が中央卸売市場という冠をうたうためには、“安全宣言”が必要です。そのために、例の“盛り土がなかった”地下空間に蓋をしたり、まだ十分機能していない地下水管理システムを機能強化してフルに動かし、安定化を図ります。これらの対策を施すのに約8カ月かかり、その後、環境アセスメント(公害などの防止のための事前調査・評価)で確認して、農水省に許可をお願いする流れになります」 ーー都知事は、移転には「安全のうえに安心が必要」とおっしゃってきましたが、“無害化できない”状態でも移転するのでしょうか? 「“無害化”を約束したのはかつての都知事や都ですが、“無害=ゼロリスク”という設定がそもそも無理です。ですので、私が求めるのは“環境基準以下を達成する”ということです」 ーー環境基準以下に抑えられなければ移転はしないということでよろしいですか? 「それを基本的に確保するために、今回の追加対策をするわけです。そのうえで調査と情報公開をつづけます。物事を隠そうとするから、みなさんが不安になるんです。隠さず情報公開し続けることで“不安”を裏返し、総合的な“安心”にしなければいけないと思っています」 ーー「築地を守る」という基本方針に安心した業者も多いと思いますが、もし“市場がない築地”だったら“築地ブランド”にならないのでは? 「私は『市場機能を持たせるべきだ』と言っています。そのうえで、築地と豊洲の共存共栄が大事だと。根本的な話になりますが、卸売市場法がいま改正の対象になっています。流通が多様化している昨今ですが、卸売市場はあまりにも規制が多い。もっと機動的なものにしようという流れがあるんです。“市場を残す”だけではなく“市場を機能させて存続する”ことを目的にしなければいけません」 ーーそのための具体的なプランはあるのでしょうか? 「豊洲でいえば、脱フロン対応の冷凍冷蔵倉庫があります。’20年にフロン規制が厳しくなり、冷凍冷蔵倉庫は脱フロン対応が必要となりますが、多くが老朽化し、建て替えも追いつかない。豊洲はその受け皿となりうるんです」 ーー’20年には東京オリ・パラもありますし、大きな転換期になりそうですね。 「冷凍技術とオリ・パラにも関係があります。以前、私は一流ホテルのシェフたちに話をうかがったんですが、冷凍食品の技術は’64年の東京オリンピックで進んだと。限られた期間に大量の食材が必要ですが、天候によって品薄になるリスクを分散するために一気に進歩したんですね。つまり、“’64年のレガシー=冷凍技術”だと聞いて、『なるほど!』と思いました。’20年以降、高齢化、単身世帯化がさらに進むと“レンチン”需要も増すはずです」 批判も悲観もあった「市場問題の基本方針発表」だったが、インタビューでの都知事の回答は明瞭で、“視える化”への期待も信頼も抱かせた。そして「築地の守り方」と「豊洲の活かし方」プランが想像以上に積極的であったことが、リーダーとしての都知事の“本気度”を、あらためてうかがわせてくれたーー。
2017年06月29日(撮影:松蔭浩之) 「東京はすでに超高齢化社会に入っています。つまり、つえや車いすを必要とする方が増えていくんですね。ですから、2020年東京オリンピック・パラリンピックではパラリンピックのほうにも力を注ぎたい」 そう話すのは、鮮やかな“ゴールド・ジャケット”で颯爽と現れた小池百合子都知事(64)。東京都議会議員選挙を控え、分刻みのスケジュールを空けてまで都知事が「どうしても会いたかった」相手は、レスリングでオリンピック3連覇を果たし、世界選手権13連覇中で“霊長類最強女子”とも呼ばれる吉田沙保里選手(34)。ともに数々の“女性初”の偉業を成し遂げてきた2人が、「東京五輪をどのように盛り上げていくか」について語ってくれました。 吉田「私たち現役アスリートは、とにかく結果を残すことが第一ですが、そのうえでやっぱり必要なのは、周りの方々がどれだけ盛り上げてくれるかという、サポーターの力です。これまでのオリンピックはすべて『アウェー』でしたが、今度は『ホーム』。もちろんいい面が多いですが、プレッシャーが余計にかかると思うんです。いろんな日本語が直接耳に入ってしまうので、それが本番で心理的にどう作用するのか……」 小池「選手ならではの興味深い視点ですね。私たちからすると『ホームだから有利だろう』と考えていましたが、逆にマイナスの面もあるということですね」 吉田「ええ、個人差や競技の違いもあると思いますが、その雰囲気をモロに受けてしまう選手がいるかもしれないし、逆に『パワーになる』という選手もいると思います」 小池「テニスの伊達公子選手がかつて、日本での試合中に日本人選手が劣勢に立たされると、会場にため息が漏れることについて言及していました。観客も一体となるというのは、劣勢時は会場全体をネガティブな空気が支配してしまうということなんですね」 吉田「そこをどう切り替えて勝利できるかというのも、シミュレーションが必要なのかなあと」 小池「なるほど。私としては、これから東京大会への“気運”を醸成していきたいと思っています。たとえばボランティアが着るユニホームを、もっと『着たい!』と思ってもらえるクールなデザインに変えたり、さまざまな文化的なプログラムも考えています」 吉田「私はいろんな国でオリンピックに出場しましたが、本当に多くのボランティアに助けられて初めて、オリ・パラは成功するんです。国民の方が一人でも多く参加していただきたいと思います。みなさんが『チーム・ジャパン』の一員として協力していただくことで、外国の方も『日本に来てよかった!』と思ってもらえる東京オリ・パラになるんじゃないかと」 小池「そして、なにより吉田選手にはメダルを取ってもらわなきゃ。今日の私のジャケットのように『いちばんいい色のメダル』をね!」 吉田「はい、本当に。リオの雪辱を……」 小池「だって、『銀メダル目指します』っていう人いないでしょ?」 吉田「いないですね。やっぱり、『金メダル』ですよね!」 小池「その意気よ!レスリングは、吉田選手のようなスーパースターがいるから、そこに向かって素晴らしい選手が競い合って努力している。もう日本の“国技”といっても過言ではないほどです。ほかの競技でも女性がどんどん参加することで、多様性が高まるから、吉田選手はそのモデルとして先頭に立って走り続けてほしいですね」 吉田「そうですね。レスリングは後輩たちも“強い日本”の伝統を守ってくれています。ほかの競技もいっしょに、オールジャパンで力を合わせて頑張りたいですね」
2017年06月22日(撮影:松蔭浩之) 「吉田選手とは、リオ・オリンピックの日本選手団の結団式(’16年7月)で同席したのが最初でしたね。あのときは、代表選手たちに『声を大きくあげて、国家を歌うように』とおっしゃった偉い方(森喜朗東京オリ・パラ組織委員会会長)がおられましたね(笑)」 そう話すのは、鮮やかな“ゴールド・ジャケット”で颯爽と現れた小池百合子都知事(64)。東京都議会議員選挙を控え、分刻みのスケジュールを空けてまで都知事が「どうしても会いたかった」相手は、レスリングでオリンピック3連覇を果たし、世界選手権13連覇中で“霊長類最強女子”とも呼ばれる吉田沙保里選手(34)。ともに数々の“女性初”の偉業を成し遂げてきた2人が、「仕事と恋愛(結婚・出産)の両立やバランス」について語ってくれました。 吉田「レスリングの世界でも、『恋愛との両立』は人それぞれですが、『競技に集中したい』というタイプが多いかとは思います。私は、オンオフ切り替えができるので、『仕事と恋愛を両立できるタイプ』かなと……いま、彼氏はいないんですが(笑)」 小池「私はね、都庁で『ライフ・ワーク・バランス』つまり、『ワーク(=仕事)』より『ライフ(=人生)』が先でしょ、と申し上げています。有名な選手だと『誰とおつき合いしている』というだけで報道されてしまうので気の毒だなあと思いますが、選手同士でおつき合いしている方も、けっこういるでしょ?」 吉田「そうですね、ちょこちょこはあると思いますけれど、それがプラスになる選手がいれば、逆に彼氏とケンカすることで悩んでしまうコもいる。性格次第なんですね」 小池「彼氏の存在が競技に向かうモチベーションになればいいし、『現役女子選手は恋愛NG』などと縛るのはよくないと思うんです。両立は、仕事、選手生活、そして人生になによりもプラスになる」 吉田「そうですよね!とくに『出産』は女性しか経験できないし、素敵なことだと思います。でも妊娠・出産で1年近く、子育てに専念すれば2〜3年は復帰できないので、それは引退後になることがほとんどなんです」 小池「世界の女子レスリングも似たような状況なの?」 吉田「海外では、出産後に復帰する選手もけっこういるんですよ。後輩の登坂絵莉がリオの決勝で闘った相手のスタドニク選手(アゼルバイジャン)は、2児の母ですね。ただ、格闘技は出産後の復帰がとくに難しいと思うんです」
2017年06月22日(撮影:松蔭浩之) 「人生はピンチだらけだと思います。でも、そのたびに緊張が続いていたら、さらに深刻になってしまう。私なんかは試練があれば、『ありがたい、自分を鍛えてくれるチャンスをいただいたんだ』と発想を変えるようにしています」 そう話すのは、鮮やかな“ゴールド・ジャケット”で颯爽と現れた小池百合子都知事(64)。東京都議会議員選挙を控え、分刻みのスケジュールを空けてまで都知事が「どうしても会いたかった」相手は、レスリングでオリンピック3連覇を果たし、世界選手権13連覇中で“霊長類最強女子”とも呼ばれる吉田沙保里選手(34)。ともに数々の“女性初”の偉業を成し遂げてきた2人が、「人生」「勝敗を分けるもの」について語ってくれました。 小池都知事は’92年にキャスターから政界に飛び込み、’16年には「崖から飛び降りる」覚悟で都知事選に出馬・当選するなど、数多くの挑戦をして勝利してきた。いっぽう“絶対王者”吉田選手は「負けられない」重圧を感じながら、アテネ、北京、ロンドンでオリンピック3連覇するなどの成績が讃えられ、’12年には国民栄誉賞も授与された。しかし、人生においてさまざまな困難やピンチに直面したという共通点も持つ。 吉田「レスリングは、失敗してもあきらめなければ後で挽回してポイントを取り返すことができる。それは、人生においても当てはまると思うんです」 小池「吉田選手は“霊長類最強女子”と呼ばれて、ひとつの憧れのモデルとして、みんなを勇気づけてきた。ずっとその姿を保ち、称号を抱えていくのは大変だろうとは思いますが、そのぶん、みんな期待していますので、自然体で勇気を与えていってくれたらなあと思うんです」 吉田「ありがとうございます。みなさんに期待される人生というのは、プレッシャーはもちろんありますけど、同じようにプレッシャーを抱えている人は他業種の方にも多くいる。『自分だけじゃないんだ』と思えると楽になります。まあ、オリンピック3連覇や連勝記録などを収めてしまっていますので、“霊長類最強女子”といわれても仕方ないかな(笑)」 小池「最近では後進を育てるほうもなさってるとうかがいました」 吉田「はい、若いコたちもどんどん強くなってくれるんで、『選手兼コーチ』として教えるときは教える、自分が練習するときは練習と、切り替えてやっています」 小池「3日も休むと体がなまってしまうの?」 吉田「そうですね、30歳を過ぎて余計にそれを感じるようになりましたし、疲れが取れにくくなる。いつでもどこでも寝られたのに、朝早く目が覚めたり……。はっ、年取ったなって……(苦笑)」 小池「早すぎますよ!いまからそんなこと言ってちゃダメ!!いまや『女性の人生90年』時代ですよ。どうするの、あと60年(笑)」 吉田「そうですね、90歳まで生きられたら最高かなと思いますね……。えっ、生涯現役?ハハッ」 幾多の試練やピンチを乗り越え“勝利”にこだわりつづけてきた2年。女の闘いの“勝敗を分けるもの”について最初に口を開いたのは、小池都知事だった。 小池「私は『エイヤ!』と崖から飛び降りた昨年の都知事選に続いて、“第2章”として都議選を控えています。都議会という古い議会を新しくするために“新しい血”を入れていくのが私の使命。現在(6月16日時点)、公認候補が48人ですが、35%は女性です。『社会を変えていくのは女性だ』という信念のもと“代表選手”たちそれぞれが頑張っている。今回は、私1人の闘いではなく団体戦です。みんなに頑張ってもらいことが、勝敗を分けることになります」 吉田「レスリングの代表合宿は、本当に何もない山の中で練習と陸上トレーニングだけを行います。9キロもある山登りコースは、延々と上りが続き、終盤で下ったかと思ったら最後にまた上りがある。鍛錬と同時に、苦しい練習を乗り越えてきた“チーム・ジャパン”の仲間としての団結力が高まっていく。その“仲間がいる”という思いも、勝利に向けてとても心強いものになるんです」 小池「チームという考え方は、非常に大事なことですね。もちろん、個々のポテンシャルの高さも重要ですけれど」 吉田「みんなにとって、それは嫌な練習なんですが、だからこそ足腰は鍛えられ、仲間と乗り越えることで忍耐力や精神力が強くなるんです」 小池「『都民ファーストの会』の女性候補者は、以前は政治や選挙に関わりのなかったような方が多い。でも、本当に、強い覚悟を持っている。『街頭演説は人生で2回目です』なんていう候補者も理路整然と話していて、聞いてくださっている聴衆のみなさんが感動して帰るんです。私なんか、最初の街頭演説ではガタガタ足が震えて支離滅裂なことを言っていました。中途半端に手を振っていたら、タクシーが止まった、なんてことも(笑)。覚悟がない“お手振り”だと、ダメですね」
2017年06月22日アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア2017」(SSFF&ASIA)のアワードセレモニーが6月11日(日)、都内にて行われ、小池百合子東京都知事がCinematic Tokyo部門プレゼンターで登場した。小池都知事は、「2020年、二度目のオリンピック、パラリンピックをすることになっています。その際はスポーツの祭典だけでなく、日本の文化、伝統を紹介するいい機会です。ぜひ東京の面白み、新しさをご紹介いただければと思います」と、映画クリエイター陣にメッセージを伝えていた。「SSFF&ASIA」は今年で19回目となる米国アカデミー賞公認の映画祭。今年は世界140以上の国と地域から集まった、およそ9,000本の作品から選りすぐりの約250作品を上映している。セレモニーでは、各部門の受賞作品の発表・授与が行われた。小池都知事がプレゼンターを務めたCinematic Tokyo部門は、2020年に向け東京の魅力を国内外に発信する作品に贈られる賞。優秀賞を受賞した『東京音℃』は番場秀一監督による作品で、東京に暮らす4人の女子を通じ見えてくる、東京という都市の体温を感じる仕上がりだ。次年度第90回米国アカデミー賞短編部門ノミネート選考対象作品となるオフィシャルコンペティションのグランプリには、アジアインターナショナル部門から、ミャンマーのミミルイン監督作品『シュガー&スパイス』が選ばれた。ミャンマー中部の乾燥地帯で、ミミルイン監督が自ら両親の生活風景を記録した作品で、トロフィーを手にした監督は「ミャンマーの文化を伝えたくて撮影しました。全然、思わぬ賞で本当に驚きました。これからももっと頑張りたいと思います」と、感無量の表情を浮かべた。オフィシャルコンペティション審査員を務めた大林宣彦監督は、杖を支えにしながらも、しっかりと自身の二本の足で立ち、「黒澤明監督が、私を含め未来の映画人に遺言を残されております。今日、皆さんにお伝えしようと命がけでここに立っています」と語り始め、「この日常の中に戦争はあったんです。戦争は人が人であること、命、すべてを失ってしまう。こんな理不尽で恐ろしいものは決してあっちゃいけないが、いま私たちは忘れてしまっている」と、30分以上にわたってスピーチ。「映画には必ず世界を平和に導く美しさがある。映画の力を信じて、未来に向けて、いつかお願いだから若い人たち、俺たちの続きをやってよね」と渾身のメッセージを次世代の映画人に紡ぎ、その姿には大きな拍手が送られていた。アワードセレモニーには、そのほか、オフィシャルコンペティション審査員を務めた小倉智昭、ベン・トンプソン、マリエ、三上博史、CGアニメーション部門審査員の杉山知之、松下由樹、三橋忠央、ひかりTVアワードプレゼンターのマギー、MCの福島リラ、堀潤、フェスティバルアンバサダーのLiLiCo、「SSFF&ASIA」代表の別所哲也が出席した。「SSFF&ASIA」は6月1日(木)~25日(日)まで、東京は5会場、横浜は1会場にて上映。(cinamacafe.net)
2017年06月11日「築地市場の豊洲移転問題で移転を延期したまではよかったのですが、その後『移転』か『中止』かの判断をせず、『総合的な判断をする』と述べるにとどめた小池都知事。東京オリンピック・パラリンピックの費用分担の問題においても、各自治体分の350億円の割振り先については先送りになりました。“決められない都知事”というレッテルを一部で貼られ、『進退伺』を出していた自民党からも『離党できないだろう』というのが、大筋の見方でした」(全国紙政治部記者) 6月1日、自民党の二階俊博幹事長に「離党届」を提出し、そんな大方の予想を覆した小池百合子都知事(64)。さらに同日、自身が最高顧問を務める会派「都民ファーストの会」の代表に就任することを発表。同会の総決起大会が行われた東京都目黒区の「ホテル雅叙園東京」は、2,000人近い支持者と報道陣でごった返した。 都知事はこの日に自民党から“独立宣言”することを、かねて決めていたようだ。同日の午後に都庁で行われた定例記者会見でも、小池都知事はこう語った。 「総決起大会の開かれる6月1日を、(自民党を離れる)節目として前々から決めておりました」 これを受け、「都知事は昔から変わらず、つねに一貫性がある」と説くのは、社会福祉法人恩賜財団済生会理事長の炭谷茂さん。 「20年以上に及ぶお付き合いのなかで、私は小池さんが嘘をついたのを一度も見たことがありません。前言撤回もないし、答えにくい質問にも逃げたりしないんです」(炭谷さん) 炭谷さんは、自身が総務庁の官僚だった’93年に小池議員(当時)と出会い、’03年からの彼女の環境大臣時代に“事務方トップ”である事務次官として支えた人物だ。 「環境大臣時代の’05年、地球温暖化対策の軽装化キャンペーン“クールビズ”の構想を、小池さんに『どうかしら?』と相談されました。『面白い!』と思ったんですが、同時に、私には『世のビジネスマンがすんなりノーネクタイを受け入れられるかな!?』という不安も正直あったんです……」(炭谷さん) ところが、彼女は炭谷さんに何度も言い聞かせるようにこう語ったという。 「まずは“大義”が重要です。そして、国民の“共感”が得られれば成功します。絶対に成功させましょう!」 炭谷さんは懐かしそうに目を細めて振り返る。 「あのとき小池さんの発想があったからこそ、いまこの時期に街を歩くビジネスマンは胸元のボタンを外して通勤することができているんです。その成功体験が、“退路を断つ”という今回の彼女の決意に隠れた自信の裏付けでしょうね」(炭谷さん) 都知事が環境大臣を務めていた時代、抵抗勢力の存在に苦労もしたという。 「小池大臣と事務次官の私だけが同じ意見で、ほかは省庁の内外すべてが『反対』というような事案も、かなりありました。そんなとき、小池さんはいつも役所の論理より国民の利益優先で行動していたんです」(炭谷さん) そして炭谷さんは、今回の離党の決意に、都知事の「総理大臣就任への希望がある」と強く語る。 「政界はつねに激変しますから、いまの情勢が明日にはまた変化するかもしれない。小池さんは自民党を出ることで、新しい支持層も得て新基盤を築けると思います。東京都で『都民ファースト』を掲げてやっていることを、日本全国に拡大すればいいのですから」(炭谷さん) 炭谷さんは、小池都知事の姿を“鉄の女”と呼ばれたイギリスの名宰相、マーガレット・サッチャーに重ねる。 「サッチャーは、選挙区を変わったり、厳しい状況下で結果を出したりして、“孤軍奮闘”で国民の支持を得た。そして、イギリス初の女性首相となったんです。小池さんにも険しい道が待っているとは思いますが、彼女の政治的力量を考えても、彼女にとっての最終キャリアが都知事であるとは思えません」(炭谷さん) 幾多の劣勢を切り抜け、一国のトップに立つのがサッチャー流――。小池都知事の目指す先は、そんな総理大臣なのかもしれない。 「いま世界を見渡せば、トランプ米国大統領が世界の平均気温上昇を防ぐための『パリ協定』から脱退することを表明するなど、小池さんと私が尽力してきた地球温暖化対策の取り組みが、危機に陥っていく恐れがあります。本人の口からは出ませんけれども、都政で『都民ファースト』の公約を遂行した先には――、彼女の視野には、地球規模の問題解決まで入っていると思うんです」(炭谷さん) 4月、都民ファーストの会の事務所にて、小池都知事と話したという炭谷さん。近況報告から未来についてまで、会話は1時間に及んだ。 「小池都知事は、都政の真の問題点をつかみかけているようです。『いよいよそれを解決していく時期が来る。環境大臣は3年務めて成果がやっと出た。都政改革も一朝一夕にはできないし、半端で終わらせたら、都民に申し訳ない』と語る彼女には強いやる気を感じました」(炭谷さん) 「国民ファースト」を実現する“鉄の女”になるためには、7月2日の都議選の戦局を、小池都知事は冷静に見つめなければならないだろう。
2017年06月08日シンガーソングライターのピコ太郎と小池百合子東京都知事が、世界的ヒット曲「PPAP」の替え歌でコラボレーションする動画が26日、公開された。東京都では7月10日から、「家庭におけるLED省エネムーブメント促進事業」のキャンペーンを実施。今回の動画は、PPAPの替え歌で「I have a 電球、I have a 電球、Uh! LED電球」と、キャンペーンをPRする内容だ。2人の共演は、東京都からのオファーで実現。ピコ太郎のインパクトや幅広い人気に加え、PPAPの歌詞が、2つのもの(=白熱電球)が1つのもの(=LED電球)に換わるというキャンペーン内容にぴったりだったことで、白羽の矢が立った。撮影当日、小池知事は、ピコ太郎とおそろいのヒョウ柄のストールを着用。「大阪のおばちゃんみたいやね」とノリノリでスタジオ入りし、最初はダンスに戸惑っていたものの、ピコ太郎がコツを伝授すると、次第にPPAPらしい動きになった。テイクを重ねるごとに、2人の息も合ってきて、最後にはスタジオ内から拍手が沸き起こるほど盛り上がる撮影となった。小池知事は、26日に行われた定例会見で「(この動画を)ジャスティン・ビーバーにも送ろうと思います」と、世界的拡散へ冗談を交えながら意気込み。ピコ太郎も「ゆり太郎さんこと、小池都知事のレアなPPAPがとても素晴らしいですピコ! みんなも『ヴぅーーん!』してLED化しましょピコ!」とアピールしている。
2017年05月26日短編映画の祭典「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア」の代表を務める別所哲也が5月23日(火)、小池百合子東京都知事の元を表敬訪問。今年の映画祭で上映される、東京を舞台にしたショートフィルムの完成を報告した。同映画祭は1999年に別所さんらが発起人として「アメリカン・ショートショートフィルムフェスティバル」の名で始まり、2001年より「ショートショート フィルムフェスティバル」、2004年より現在の名称で開催されており、米アカデミー賞公認の映画祭としても知られ、昨年の同映画祭グランプリ受賞の『Sing/合唱』(ハンガリー)は見事、今年の第89回アカデミー賞短編実写部門を獲得した。今年、多彩な東京の魅力を発信するショートフィルムを対象に「Cinematic Tokyo部門」が創設され、244本の応募作の中から9本がノミネート。さらに特別上映作品として、東京都と映画祭がタッグを組んだ「Tokyo Cine-magic」というプロジェクトで、『HOME AWAY FROM TOKYO』が製作され、国内外の俳優、スタッフが参加した。今回の表敬訪問はこの『HOME AWAY FROM TOKYO』の完成の報告と全世界に発信する同作の予告編を小池都知事に見てもらうためのもの。小池都知事と別所さんは、報道陣が見守る中、ガッチリと固い握手を交わした。別所さんは、同映画祭を「世界中の映画人が東京に集う、国際会議のようなもの」と説明し、『HOME AWAY FROM TOKYO』について「海外から日本に来た人々が、東京でHOME――自分の心の家、人として大切なことを見つける話です」と語る。小池都知事は「東京はこれだけ様々な国の食事を楽しんでもらえる街であり、包容力がすごいですから、多くの方に“HOME”と感じていただけるんじゃないかと思います」と応じた。同映画では渋谷のスクランブル交差点が登場するが、小池都知事は東京都が新たに採用したロゴデザインに渋谷のスクランブル交差点をイメージした落款があることを指摘し「ニューヨークでいうタイムズスクエア、ロンドンのピカデリーのような省庁のような場所ですし、海外の人にとってインパクトがある」と嬉しそうにうなずいていた。別所さんは6月に開催となる同映画祭に小池都知事自ら出席することを要請。小池都知事は「スケジュールを確認したうえで」と断ったうえで「ぜひ伺わせていただきたいと思います」と語った。表敬訪問後、会見に応じた別所さんは、改めて本作について「摩訶不思議な映像の中にある、東京の“奥深さ”を体感していただける」とそのその魅力を強調。小池都知事にショートフィルムをおススメするなら?との問いには「9千本を超える作品が集まって、(おススメは)全部です」と語り「都議選前でお忙しいでしょうが、ショートフィルムでちょっとホッとしていただいたり、ベッドタイムストーリーとして寝る前に見ていただければ」とショートフィルムの楽しみ方を語った。ショートショート フィルムフェスティバル&アジア2017は6月1日(木)より開催。(text:cinemacafe.net)
2017年05月23日「小池さんが求められているのは、普通の女性らしさを持った女性議員が、もっともっと増えることだと思います」 こう語るのはシンガー・ソングライターのleccaこと、斎藤れいなさん(38)。早稲田大学政経学部在学中から音楽活動を始め、’06年にメジャーデビュー。、’12年には日本武道館での単独公演も。デビュー10周年という節目を迎えた昨年には、自身初となるベストアルバムもリリースするなど、順風満帆な音楽活動を続けてきた。 ところが、昨年秋、彼女は小池百合子東京都知事(64)が設立した政治家養成の塾「希望の塾」に加入。そして先月には、7月の東京都議選に、都民ファーストの会からの出馬を表明した。斎藤さんは、その心の内をこう語った。 「小池さんのような、信じることをひとりででも進めていく方が都知事になって、政治のあり方が変わる、人々の意義が変わるいいきっかけになると思ったんです。そして、それまでは誰か信頼できる方にお任せしよう、と思っていた私自身も変わりました。もし自分にできることがあるなら、お手伝いしたい、そう思うようになったんです」(斎藤さん・以下同) 6歳の男の子と1歳の女の子の2児の母でもある斎藤さんは、子育てをしながら、レコーディングやライブといった音楽活動を続けるなかで感じた正直な思いを、以前からインタビューで語っていた。 「同じミュージシャンでも男性は子どもができても変わらずに歌っていて、女性だけなぜ妊娠すると引きこもらなきゃならないの?」 近年、安倍政権では女性の社会進出が主要な政策になっている。それでも、斎藤さんはこう語る。 「女性ばかりにしわ寄せがくるという、当時抱いた思いは、変わっていないというか、いまも強く感じています」 それは、音楽業界に限った話ではない。斎藤さんの友人に、金融関係で働く女性がいる。結婚後も仕事を続け、いまや重要なポジションに就く、周りがうらやむようなキャリア女性だったが……。 「夫より年収が高く、家計の大黒柱は彼女でした。だからこそ彼女は『子どもをつくるということはリスクでしかない』と言ってました。以前、夫婦で子づくりについて話し合ったものの、『あなた、育休取れる?』と聞いた彼女に夫は『取れるわけない』と即答したそうです。つまり、男女とも取れる育休制度はあっても、実際にはうまく使われていない実情もあります。友人女性は社会の第一線で頑張ってきた結果、子どもを産まない選択にたどり着いたようです」 冒頭で、小池都知事の考えを挙げて、議員にも普通の女性らしさが必要だと語った斎藤さんは、現代の男女平等のあり方にも疑問を呈する。 「20代で男性に負けないようにガムシャラに長時間労働して30代になって結婚しても、若いころに体を酷使したことが影響して女性特有の病気になることもあります。私自身も26歳で子宮内膜症、33歳で異常妊娠の胞状奇胎を患っています。不規則な生活とストレスによって男性ホルモン過多になっていると医師に言われ、ピルを処方されました」 彼女が所属している「都民ファーストの会」でこんな発言があった。女性活躍推進本部の会合で、野田聖子代議士の政策秘書だった日本政策学校の島桜子理事が「(女性を社会で本当に活躍させたいのなら)女性ホルモンの理解を高め、政策に反映させていくことが大事」だと語ったのだ。 「驚きました。うれしい驚きでした。これまで私は、強い女性が求められるいまの社会では女性の体調を左右する『女性ホルモン』なんて言葉は口にしてはいけないものだと思っていましたから。まして政治家を志すような女性は男性と同等かそれ以上に働けることを証明しないといけないのではと。女性ホルモンに対する理解が広がると、働き方も含めて、本当の意味で女性の個性を生かす社会に近づけるのでは」
2017年05月19日(撮影/松蔭浩之) 「数日前、小池百合子東京都知事(64)と東京都議選の広報用の撮影でお会いしたときのこと、都知事はこうおっしゃいました。『力を合わせて頑張りましょうね!やるからには全力で。選挙は大変だけど、最後に“グリコポーズ”のようなガッツポーズをしている自分の姿を描きながら、頑張ってね!!』。このお言葉で、『ああ、ついに勝負が始まったんだな』と、思いました」 大きな瞳と、とびきりのスマイルでこう話すのは、元・テレビ朝日アナウンサーで1児の母・龍円愛梨さん(40)。4月末、小池都知事の会派「都民ファーストの会」(野田数代表)が東京都議会議員選挙(7月2日投開票)の公認候補予定者として、龍円さんを渋谷区選挙区で抜擢することを発表したのだ。 ’77年3月、スウェーデン生まれの龍円さんは’12年に局を退職後、米国に渡り、現地で活動する実業家と結婚。’13年5月5日に待望の第1子・ニコくん(4)を出産したが、生後1カ月でダウン症があることがわかる。龍円さんはもちろん、四六時中離れずにニコくんの育児に専念。幸いニコくんは大きな手術をすることなく順調に育ってきた。そして’15年、互いのライフスタイルの変化から離婚を選び、シングルマザーになった龍円さんは、帰国して、高齢の両親のいる都内の実家で、ニコくんと暮らしてきた。 そんな彼女に再びスポットが当たったのは、今年1月、小池都知事の政治塾「希望の塾」が東京都議選の候補者を絞り込むための試験を開催し、龍円さんも受験していたことによる。その龍円さんが、わずか2カ月足らずのあいだに、都議選に出馬することを決めた。つまり一般の市民から“政治家”になる決意をしたのだ。本誌はさっそく、東京都内の同会派の事務所に龍円さんをたずね、その“翻意”の経緯を確かめた--。 「2月の初めのことになります。『都民ファーストの会』の野田代表から『お話があります』と呼ばれたんです。都議選の行方などが報道され始めた時期でしたので、『もしや出馬の打診?』と思ったのですが、『希望の塾』に入ったときの私の気持ち=政策面で意見をお伝えすることで都知事をお手伝いしたい、ということを申し上げるチャンスだと思い、お会いしたんです」(龍円さん・以下同) 龍円さんがそこで話したことは、スペシャルニーズ、つまり特別な支援を必要とする子の、保育や学習に関する行政のサポート体制の向上についてだった。それを話すと、野田代表に「やりたいことがあるのなら、自分でやってはどうですか」と言われる。龍円さんはできない理由を「子どもがいるので、帰らなければいけない。公務を全うできそうもないんです」と伝えた。すると代表は「やりたいことが明確にあることが素晴らしい。できる範囲でやってみたらいいのではないでしょうか――」と話してくれたという。とりあえずその日は、態度を保留して持ち帰ることに。 そして、3月のある日、野田代表と飲食店の個室で打ち合わせしているときのことだ。店員の「到着されました」という声に振り向くと、あのスマイルをたたえた女性――いまや東京都だけでなく、日本中の女性の関心をあつめる――小池都知事が、さっそうとあらわれたのである。 「もう、私は直立不動ですよね(笑)、都知事は『こんにちは』とおっしゃったあと、お座りになって、私の目をじっと見ていただいて……。『龍円さん、やりたいことがあるんだったら、自分の手でやるのがいちばん早いわよ。都政はスピード感があるから、具体的に、実際に、早く変えていけるわよ。私は都知事になってよかったと思っています。東京が変われば、日本が変わるよ!』と」 それまでは、ダウン症をはじめ、さまざまな障害のある人に対する施策について、行政機関などに「やってください」と訴える立場だった龍円さんに、「やるのは自分なのだ」というモチベーションが生まれた瞬間だった--。 「当選できたら、まずは待機児童問題に着手したい。制度としてはあるけれど、あまり活用されていないシステムに『保育ママ』というものがあります。保育士などの資格のある方が、自宅などでお子さんを預かるサービスです。ただ、これを活用できるのが、現状では『3歳未満』なので、せめて『未就学児』までに引き上げたい。これがもっと普及すれば、お金をかけて新たな施設を建設する必要も少なくなると思うんです」 その瞳は、都政を変える熱い思いで満ちていた。
2017年05月19日俳優の小池徹平が28日、東京・如水会館で行われた第四十二回菊田一夫演劇賞授賞式に出席し、神田沙也加の結婚を祝福した。授賞式には他、麻実れい、中川晃教、新橋耐子、藤田俊太郎、勝柴次朗が出席した。同賞は、演劇界の巨星・菊田一夫氏の名を冠し、大衆演劇の舞台ですぐれた業績を示した芸術家(作家、演出家、俳優、舞台美術家、照明、効果、音楽、振付、その他のスタッフ)を表彰する賞。小池は、ミュージカル『1789 -バスティーユの恋人たち-』『キンキーブーツ』2作での演技が評価され、菊田一夫演劇賞を受賞した。受賞作となった『1789』で恋人役を演じた神田沙也加が26日、俳優・村田充との結婚を発表したが、小池はテレビで知ったという。「びっくりしました。僕、何も知らなかったので。聞いてもなかったので」と驚いた様子を見せた。公私共に交流がある神田に「連絡はさせてもらいました、『おめでとう』と。返事はシンプルに『ありがとう』だけ」と明かし、「『それどころじゃねーんだな』という感じ」と笑顔を見せた。同作は2018年春に再演を控えているが、小池は「恋愛での絡みもあるので、ちょっとやりづらいかな」と苦笑しながら、「そういうのも含めて楽しみにしてますので、本当にお幸せに」と改めて神田に祝福のメッセージを贈った。
2017年04月28日「色、形、素材、仕様など、風水的に完璧な金運を呼び込む財布。黄色やもっと光沢のあるゴールドだと、お金が回りすぎて出ていく分も大きくなるんですが、小池都知事の財布は、光沢がほどよい落ち着いたゴールドなので、安定した富を手に入れられ、蓄財もできます」(風水ライター) モノを大切にする心とお金を大切にする心を学ぶイベント「MOTTAINAIキッズタウンTOKYO」を視察した小池百合子東京都知事(64)。小学生たちだけで行ったフリーマーケットでは、おもちゃを3個購入したが、そのときに広げた自身のお財布は、風水ライターも感心するものだった。風水で見る小池都知事の財布“5つのポイント”を解説。 【1】色はゴールドご存じ、金運をあげたいならゴールドや黄色を。 【2】二つ折りではなく長財布お札は折るとパワーダウン。折らないように長財布を。 【3】キラキラしたエナメル加工光っているのがよいので、革の表面を磨くのも◎。 【4】チャームがついているチャームは金運アップをもたらす。鈴や天然石をつけるとよりよい。 【5】開け口はファスナーしっかり閉じるファスナーは、浪費を抑える。 「財布の内側はベージュで手堅い色なので、仕事運や人気運も盤石に。知事にふさわしいお財布ですね」(前出の風水ライター) 春は、財布が“張る”からと、買い替えにいい時期といわれている。小池都知事の風水テクを見習って、お財布を選んでみては?
2017年04月03日『撮影/加藤順子』 「当日の石原さんは元気がなく、さえない感じでした。ある記者に『責任逃れの恥さらし!』と浴びせられても、威圧したり、言い返したりすることもなく、どこか自信のない表情をされていました。自身で『サムライ』と言っていた割には、終始責任逃れの印象しかなく、往年の威厳は消えていたと思います」 3月3日に東京都内で行われた石原慎太郎元都知事(84)の記者会見に臨んだジャーナリストの池上正樹さんが、石原氏の様子をこう振り返る。 築地市場の豊洲移転をめぐる一連の問題で「誰がいつ、どのように」土壌汚染が判明していた豊洲の土地購入を決めたのかへの追及が、急展開している。都議会百条委員会は、石原元知事の証人喚問を3月20日と決定(前日の3月19日は浜渦武生元副知事の喚問)。 世間の注目が集まるなか、小池百合子東京都知事(64)より“先に”動きをみせたのは石原氏。会見当日の午前、石原氏は自宅前で「果たし合いに出掛ける昔のサムライの気持ち」と記者団に語った。この石原氏のコメントに対し、その後の定例会見で、小池都知事はこう切り返した。 「あの世代の方たちは、よくご自身を『武士(もののふ)』とか『サムライ』などとたとえておっしゃいますが、都民のニーズとご本人のお気持ちにズレがあるのではないでしょうか。市場移転問題に関しては、科学的根拠に基づく『安全』だけでは消費者の理解と信頼を得られない。都民の『安心』が伴ってこその、都民ファーストだと思っています」 激化する小池都知事と石原元知事の対立。当日再び記者団の囲み取材に応じた小池都知事が述べた感想はまさに石原氏への“勝利宣言”そのもの。 「中身がよくわからなかったですね。せっかくの記者会見なのに残念です。《他人の責任》と言うのは簡単ですが、仲卸業者の方々も『いまの状況では豊洲に移れない』と明確におっしゃっているんです。こういう状況を作ったことについて、もうすこし客観的にご自分も見つめていただきたい。『責任ある姿でキチンと都政をやっていく』のが都知事の立場ですから(石原さんは)あまり人に任せるのはよくなかったのではないかと」 百条委員会は関係者の証言、記録の提出などを求めることができるほど強い権限を持つ。虚偽の証言や理由のない証言拒否は罰則の対象。3月20日の証人喚問では、石原氏に言い逃れは許されない。 「汚染の残る土地への生鮮市場移転の可否を判断できる立場にあった石原さんを、“戦犯”のひとりとして明白にしたいのでしょう」(池上さん) 揺れる問題のさなか、市場で働く人たちの思いはどこにあるのだろうか。本誌が1月に、結団式の様子を報じた築地仲卸業の女性たちのグループ「築地女将さん会」の署名活動は、およそ550ある業者のうち、すでに350以上の業者が「豊洲移転NO」と意思表示しているという。全体の60%を超える“移転反対”の署名が、すでに集まっていることになる。 「『築地の人たちは、豊洲に移転したいはずだ』という石原さんの言葉と現実は真逆で、豊洲には行けない、築地で営業をつづけたいという市場の現場の空気が、数字に反映されているのだと思います。石原さんが言うとおりに豊洲に移転してしまったら、大きすぎる風評被害などから取扱高や価格が下がり、赤字が明らかな市場で経営はできないという懸念も聞かれます。当初は移転を推進していた青果の業者さん、つまり水産業以外にも『豊洲には行けない』という空気が広がってきています」(池上さん) 20日の証人喚問を前に、ひとり追い詰められつつある石原氏。責任追及の姿勢をさらに強めるために、小池都知事の決意は「豊洲移転中止」に固まりつつある−−。
2017年03月09日「’16年7月7日の朝、携帯の着信音が鳴り響きました。声の主はなんと、東京都知事選挙に立候補を表明したばかりの小池百合子さん!『保育現場の視察をしたい。それから待機児童問題について、お話を聞きたいんです』と。私は東京都江戸川区の認可保育所に連絡を取り、翌日すぐに小池さんをご案内しました。“現場第一主義”のその姿勢に『この方を応援したい!』と強く思いました」 こう振り返るのは、東京都議会議員の上田令子さん(51)。小池百合子東京都知事(64)の会派「都民ファーストの会」東京都議団の一員であり、7月に行われる東京都議会議員選挙の会派公認候補第1号の1人だ。 上田さんは’65年、東京都生まれ。白百合女子大学を卒業後、外資系の生命保険会社などに勤務。結婚を機に、夫の実家のある江戸川区に転居した。長男を出産した’94年、勤務していたサービス業の会社でマタニティーハラスメントの被害に遭っている。 「企業って巧妙で、辞表を書かせる方向に持っていくんです。育休を取得した人など誰もいない会社でしたので、私がお願いすると、部長は『結婚しても妊娠しても、会社に置いてやった。そのうえで育休を取りたいなんて。やっと辞めてくれると思っていたのに!』と言ったんです。男女雇用機会均等法も、育児休暇も“絵に描いた餅”だと、そのとき気づきました。女性の社会進出のために行動したいと思った原体験です」 その後、子育てしながら働きたいと思った上田さんを、衝撃の事実が襲う。 「なんと、江戸川区には0歳児保育をしている公立保育園がゼロだったんです!幸い私は息子を私立保育園に入れることができたんですが、『待機児童のママはどうしているんだろう?』とずっと気にかかっていました」 ’99年、次男を妊娠中に、地域の働くママに情報を発信するグループ「江戸川ワークマム」を立ち上げる。 「0歳児保育の実現のために、赤ちゃんを抱っこしたママや、妊娠中の女性たちと陳情に行ったのですが、たばこをプカーッとふかしながら男性議員が、『昔の女は4人も5人も産んで育てたんだぞ!』と。そのとき、『私たちはこういうバカジジイどもに、白紙委任状を渡していたんだ。選挙や政治にあまりに無関心すぎた!』と。そのころですね、『立候補』が視野に入ったのは……」 内閣府主催の男女共同参画リーダー会議に、東京都代表として参加するなどの社会活動を経て、’07年、江戸川区議会議員に。そして’13年、東京都議選に立候補して当選した。都議になってわかったのが、都議会が“黒い頭のネズミたち”が牛耳る世界だったということ。 「ものすごい権力構造。発言権を奪われて改革できず、親分議員に飼い殺しにされているような子分議員を見ました。威圧感が支配する文化、つまり『忖度しろ!』というような恐怖支配の世界です。昨年、小池さんが都知事選立候補を発表され、私たちが真っ先に『小池百合子さんを応援する超党派有志の会』を開催したのは、オッサン政治の闇に光を当て、“見える化”してほしかったからでした」 「希望の塾」の設立が発表されると、上田さんも“一塾生”として参加。そして今度は会派の中で議会活動をリードする立場になった。7月の選挙をどう展望しているのだろう。上田さんは次のように語る。 「できれば単独過半数(64議席)を目指したい。『希望の塾』には女性が4割います。待機児童とか、子育て、介護など、半径1メートルのなかにある、生活に根差した問題から、政治の世界に入ってくることが多い女性にとって、利権とか、親分・子分なんてバカらしい。小池さんも国会議員時代からずっと、そういうガラスを溶かそうと行動なさってきたわけで、同じ感性を持つ女性が集まってくるんです」 “小池新党”の候補者選びはこれからが本番だ。
2017年03月03日「どんなときも前向きに、『この試練を乗り越えれば成長できる』と思うことができれば、人間、強いものです。私自身、これまでの人生のいろいろな局面で“崖から飛び降りる”覚悟で挑戦してきました。特に女性は、人生90年といわれる時代、どの世代のみなさんも『人生、これからだ!』という意気込みで次のキャリアにトライしてほしい」 2月のある夕刻、都内のホテルの一室に「こんばんは」とやわらかい声で颯爽と登場した東京都知事の小池百合子さん(64)は、ひと息つく間もなくこう話しだした−−。 2月5日の千代田区長選挙で応援に回った石川雅己氏が圧勝すると、7月の東京都議会議員選挙で、自身の会派「都民ファーストの会」の単独過半数の獲得を目指すと言う。 さらに、市場移転問題では、3月に石原慎太郎元都知事、浜渦武生副知事らの都議会での参考人招致がされる見通しで、発言内容に法的拘束力のある百条委員会も設置。“男性社会の悪しき体質”をぶち壊してしまおうという勢いは増しているようだ。 小池さんは昨年最後の定例会見で「女性初の東京都知事」に就任した’16年を振り返り、次のように話した。 「大体私のライフサイクルというのは、10年に1回ぐらいは大爆発することがございまして、今年は、爆発の年になりました!」 20代のエジプト留学中には第4次中東戦争が勃発したが、’76年にカイロ大学を卒業し、帰国。アラビア語の通訳・講師として活躍後、’79年にキャスターデビュー。 30代の“大爆発”は’88年、35歳で経済ニュース番組『ワールドビジネスサテライト』(テレビ東京系)の初代メインキャスターに抜擢されたことだ。’92年、40代に差し掛かる年には、キャスターから政界に転身。 50代では小泉元首相の「郵政選挙」(’05年)で“刺客”として注目され、兵庫から東京へと“国替え”当選。以後、「クール・ビズ」など多くの政策を実現させた。そして昨年7月、60代で都知事に−−。 小池さんの場合、40代までにすでに輝いているともいえるが、“時代を変える”存在になったのはまさに50代か。 「私は自分自身をリスクテーカー(=危険を覚悟で挑む人)と表現しているのですが、最初からダメだと思わないで、とにかく、心に火がついたら『エイヤ!』と飛び込む。そのときこそが最大のチャンスなんです。人生は一度きり。やらないで後悔するよりやったほうがいい。たとえ失敗してもそれは自らの糧になる。一歩踏み出すことでひっくり返るかもしれないし、大きく転べば痛みも感じるでしょう。それでも、何もしないよりは必ずプラスになると思っています。昨年の都知事選のときも、崖から飛び降りちゃった(笑)。決心したら、あとは最大限努力してリスクを軽減し、プラスに変えていくだけです」 ただ、大きな組織のリーダーとなれば“重大な決断”を迫られることも多いだろう。小池さんが息切れすることはないのだろうか?そこで、自身の「ストレス」について話を聞いた。 「基本的に、私はストレスを感じません。あえて鈍感になる。目の前のハードルをストレスだと思わずポジティブに捉える。できない理由を並べるよりできる方法を探す。つまり、『どうやって切り開いていくか』を考えることに喜びを感じています。それは私がある種の自営業だから言えることで、『会社員の自分にはできない』と思う方もいるかもしれませんが、これは考え方ひとつです。どんなに厳しい局面でも、神様が与えてくれた試練。ここを乗り越えれば『さらに自分を磨くことができる』と思ってみてはどうでしょうか。そう考えれば、たとえ職場に合わない人がいても、『この人は私を助けてくれているんだ』と思えてきます」
2017年03月03日「これまでの女性リーダーは大きく3パターンに分類できます。1つ目は組織の中で男性から引っぱり上げられるタイプ。2つ目は政党などに担がれて人気を集める形。サッチャー元英国首相はこのパターンで登場し、後に支持基盤を固めて本格的なリーダーになりました。3つ目は男性政治家の妻や娘がその座を継ぐ、王族に多いパターンです。では小池都知事がどのタイプかといえば、実はどれにも当てはまらない」 こう小池百合子都知事(64)を分析するのは、国際政治学者の三浦瑠鵜麗さん(36)。三浦さんは小池都知事のことを「組織ではなく小池百合子個人で活動し、そのスター性や決断力で大衆からの支持も集める。いわば王道のリーダー。日本の政治家では珍しい存在」と話す。都知事選での小池支持は男性が多かったというが、なぜいま全国の女性に受け入れられているのだろうか? 「リスクを取った人にはご褒美があるということです。女性からの人気の理由を考えてみると、やはり石原元都知事から『大年増の厚化粧』と言われても、ショボンとせずに立っていたことでしょう。また多少スキャンダラスな話が出てもダメージが小さいのは小池さんが“無理なキャラ設定”をしていないからだと思います。そういう意味ではウソがないように見える。声質もずっと聞いていたいと思わせるもので舛添要一さんのようにイライラさせることはない。こういう女性の主張の仕方があるのかと感じた女性は多いと思います。主婦の方から見れば土井たか子さんのような“異質な”雰囲気もない。記者の質問に『失礼なんじゃないですか?』と答えるかわいらしい面と、毅然とした芯の強い主張とのバランスが絶妙なんです」 政界以外の分野にも新しい女性リーダーの登場が期待されるが、その資質とは? 「政治家は自分がいちばんかわいいものですが、それでは人気は得られない。とくに小池さんの『利他性の高さ』を参考にすべきでしょう。このあたりは稲田朋美さんとは違うところ。“小池塾”のように、これまで社会で割をくってきた側の女性に気を使ってあげたいと思う部分は重要です。つまり今後の女性リーダーは、後輩の女性を引き上げようとする気持ちがなければダメ。男性にヒラメのように引き上げてもらうのを待っている人ではありません。生理や出産など、女性特有のつらい部分を“見えないところに押し込める”人とも違います」 また、「カリスマ的に女性の関心を引きつけるリーダーだけでなく、もともと女性に多い組織内での調整力があるタイプのリーダーも増えていくでしょう」と、三浦さんは語る。 「無電柱化を唱える政治家のような“未来志向”がムーブメントになるかもしれません。ゴミ出しとか近所の保育園とか“公共のこと”に関わる時間を持っていることも、リーダーの資質の1つになっていくと思われます。かつて女性の社会進出には目に見えないガラスの天井があるといわれましたが、小池さんに続く女性のリーダーシップには期待しています」
2017年03月03日小池都知事が発言したことから、にわかに脚光をあびはじめている「液体ミルク」。でも「液体ミルク」は、現在日本国内で製造されてなく、普及していないことから、知らないママやパパも多かったのではないでしょうか?「液体ミルク」が、どうしてママやパパにとってよいものなのでしょうか?■粉ミルクの大変さとは粉ミルクで子育てされたことがない人には、その大変さについてはいまひとつ理解が難しい作業だと思います。粉ミルクでの授乳は次のような作業があリます。<ミルクの作り方>1.器具を消毒しておきます。2.粉ミルクを測って、哺乳瓶に入れます3.煮沸して冷ましたお湯を哺乳瓶に入れ、ミルクを溶かします。4.体温ぐらいの温度まで冷まして、赤ちゃんに飲ませます。ミルクの作り置きはできず、産まれたばかりだと1~3時間おきに用意します。さらに哺乳瓶は使うたびに消毒する必要があります。<粉ミルク育児の場合の外出>おでかけの際は、こんな荷物になります。・粉ミルク・哺乳瓶(長時間の場合は、2~3本ぐらい持つ場合も)・お湯(水筒)・湯冷まし(水筒)長時間外出で、消毒ができない場合には使い捨ての哺乳瓶を何本も持っていく場合もあります。■液体ミルクって何?それでは、話題となっている「液体ミルク」とは、粉ミルクとどんな違いがあるのでしょうか?「液体ミルク」とは、「乳児用液体ミルク」のことで、海外では液体ミルクが一般的に普及しているといわれています。液体ミルクは、紙パックやペットボトルに入っていて、常温保存が可能。飲むときも、ニップルをつけるだけで簡単に飲むことができます。でも日本では現在、製造、流通がされていません。現在、液体ミルクを購入したいと思ったら、ネットでの個人輸入や通販サイトからの購入しか方法がありません。そして金額もかなり高くて、正直日常に使用するには、なかなか手を出すことは難しい状況です。■外出時のママを助ける液体ミルクではどうして小池都知事は、この「液体ミルク」の普及を要請しているのでしょうか? 小池都知事は、こんな風に発言しています。「いま、お母さんたちは、バギーに子どもを乗せて移動する際には、重装備なんですね。外出の際も、液体ミルクがひとつあることで、付け替えるだけで、そのまま飲める」赤ちゃんと外出するとき、粉ミルクを使う場合には、哺乳瓶、お湯、粉ミルク、さらにおむつ、着替えなどを持ったりと、ママは大荷物に。だから赤ちゃんとの外出でかさばる荷物を減らすことに苦労しているママには、液体ミルクはとっても助かります。■パパのメリット、震災でのメリット液体ミルクの普及は、父親の育児参加を増進できると期待されているというニュースもあります。日ごろから育児をしているパパにとっては、液体ミルクの普及と育児の関連性なんて関係ないと思うもしれません。でも液体ミルクがあることでパパもママも育児の負担が減ることは、朗報といえます。夜中に赤ちゃんが泣いたときに「パパー、ミルク作ってきてー」とお願いされた人は多いでしょう。冬の寒い夜は、とくに粉ミルクを作る作業が身に染みます…。そして液体ミルクが日本でも知れ渡ったのは、熊本地震がきっかけでした。フィンランドから緊急支援物資として届けられた液体ミルク。じつは、この液体ミルクを一緒に届けたのが小池都知事だったのです。災害が起こり、避難生活になったときに、粉ミルクのためのお湯の準備、煮沸がとても困難な状況になる場合があります。さらにママがストレスから母乳が出なくなってしまうということも。そんなときに液体ミルクがあったら、どんなに便利でしょう。政府としても2020年の東京五輪・パラリンピックの海外客に向けて対応したいと望んでいるといわれています。現時点では、安全性の懸念、法律の壁などで、販売、流通のめどはたっていません。でもこの問題も、クリアされていく方向に向かっていくだろうと期待して、動向を見守りたいと思います。
2017年02月09日2017年2月6日に放送された『情報ライブ ミヤネ屋』で、司会の宮根誠司さん(53)が小池百合子都知事(64)のことを「ババア」と呼ぶ一幕があり、これが物議を醸しています。番組では、5日に投開票された東京都千代田区長選挙を取り上げ、 小池都知事の女性人気についても言及。人気の高さについてコメンテーターの梅沢富美男さんは、昨年行われた都知事選の際に石原慎太郎さんが小池さんのことを「大年増の厚化粧」と発言したことを取り上げ指摘しました。これに対し宮根さんは『だってババアじゃん!』と発言。これには話題を提供した梅沢さんも驚いたようで、苦笑する様子を見せました。アナウンサーとしての発言とは思えない「ババア」発言に、批判が殺到しています。●宮根アナの「ババア」発言に疑問の声宮根さんが番組中に、小池都知事のことを「ババア」呼ばわりしたことについてネット上では、『これはアナウンサーとしての発言とは思えない』『バラエティ番組と勘違いしてない?面白ければいいとか思ってそう』『こんなの立派なセクハラだろ。常識ってものがないのかな?番組降板してほしい』『最近調子乗りすぎ。もうこいつ見たくないわー』『お前もジジイだろ!何様のつもりなんだよ!』『頭悪そうにしか思えないからこんなこと言わない方がいいと思いますけど…』『思いついたことすぐ言っちゃうとかガキかよ』『もう老害だな。みんなでクレーム入れて降板させよう』『これ番組内で言ったってこと?ありえなくない?普通に引くんだけど…』『強がってるけど小池さんの前ではぺこぺこしそう(笑)』など、番組内での発言として許されるものではないという声が多く聞かれました。歯に衣着せぬ発言で人気を集めてきた宮根さんですが、ときおり視聴者の批判を買うことも少なくありません。今回の発言も、公共の電波にのせるものとしては不適切だったと言えるでしょう。【画像出典元リンク】・宮根誠司オフィシャルブログ「ブログ屋」Powered by Ameba/●文/ぶるーす(芸能ライター)
2017年02月08日小池百合子都知事が“教育機会の平等化”を目的として都内の私立高校生の授業料を無償化する計画を発表して話題となっていますね。世帯年収が760万円未満の生徒で、東京都内に在住の私立高校生が対象となります(都内に住んでいれば東京以外の私立高校に通っていてもOK)。お金がなくて私立を諦めかけていた家庭にはかなりの朗報ですが、一方では「そもそもお金がないなら私立へ行くな」「もっと他のことにお金を使え」という批判も多く上がっています。たしかに、この無償化を実施するには75億円の予算を上乗せする必要があると言われており、税金を払っている立場からすればいろいろ意見したいことがあるのは事実でしょう。そこで今回は、パピマミ読者の皆さんに「都内の私立高校生に対する授業料の無償化制度」についてどう思うかアンケートを取ってみました!●都の私立高校生に対する授業料の無償化制度をどう思いますか?・1位:東京都だけでなく全国で実施してほしい……34%(60人)・2位:お金がないなら公立に行けばいい……14%(25人)・3位:公立の生徒に不公平感がある……12%(22人)・同率4位:他に税金を使うべきところがある……9%(17人)・同率4位:高校生ではなく大学生の支援を優先させるべき……9%(17人)・6位:金銭的な負担が減るので賛成……6%(11人)・7位:優秀な生徒向けの奨学金を拡充するべき……6%(10人)・8位:年収の基準をもっと低くするべき……4%(8人)・9位:年収の基準をもっと高くするべき……3%(6人)・10位:年収以外の事情も加味してほしい……2%(3人)※有効回答者数:179人/集計期間:2017年1月19日〜2017年1月20日(パピマミ調べ)●「全国で実施してほしい」という意見が最多『はじめこのニュースを聞いたとき、「これで子どもを私立に行かせられる」と喜んだけど、よく見たら“都内在住の私立高校生”限定だった。どうせなら全国一律でやってほしいです』(38歳女性/中学2年生のママ/福岡県)『偏見かもしれないけど、地方のほうがお金ない人多いんだから、東京だけじゃなくて全国でやるべき』(44歳女性/高校1年生のママ/愛知県)最も多かったのは、「東京都だけでなく全国で実施してほしい」というものでした。この制度を聞いて東京に住んでいる人を羨ましく思った地方在住の人は少なくないでしょう。世帯収入760万円の制限があるとはいえ、都内の私立高校生約17万人のうちの約3割にあたる5万1,000人が対象 になるため、基準は決して厳しくありません。とくに地方在住であれば世帯収入が760万円を下回る家庭が多いでしょうから、「うちでもやって!」と思うのは当然と言えます。いずれは公立高校のように全国的に無償化されるかもしれませんが、今のところはまだ分かりません。小池都知事だけでなく、国全体が「教育機会の平等化」を謳う日が来ればいいのですが……。●「お金がないなら公立へ行け」という厳しい声も『そもそもお金がないなら授業料が無償化されてる公立行けばいいじゃん。身の丈に合わない進学をしてるのが悪いのに、それの尻拭いに税金が使われるのは反対だな』(41歳男性/高校1年生のパパ/東京都)『教育機会の平等化とか行ってるけど、別に公立なら無償で授業受けられるじゃん。そもそも私立の学費払えないなら行かなきゃいいのに』(42歳女性/高校1年生のママ/東京都)「お金がないなら公立へ行くべきだ」という意見も少なからず見受けられました。これはかなり厳しい意見のように感じますが、世帯収入が760万円を超えていて普通に学費を払わなければならない層からしてみれば、「そんな制度を導入する前に、身の丈に合った進学をしろ」という気持ちになってしまうのは理解できなくもありません。また、3位には「公立の生徒に不公平感がある」という意見がランクインしており、お金がないという理由で私立進学を断念した人たちには不公平だという意見も多くありました。自腹で授業料を払わなければならない人、お金が原因で私立進学を諦めた人にとっては歓迎できない制度 のようです。●「大学生を支援すべき」「優秀な人向けの奨学金を拡充すべき」という声も『私立高校に通う人はもとからある程度お金を持っている人だから、お金がもっとかかる大学生を支援すべきだと思う』(31歳女性/小学1年生のママ/千葉県)『お金が払えない人を救うことは大切だけど、基準が年収だけなのはダメだと思う。優秀な人向けに特化させて返済不要の奨学金を給付するとかの方がマシかと』(37歳男性/中学2年生のパパ/東京都)私立高校生ではなく、大学生を支援するべきだという意見や、“優秀でお金のない人”に限定して支援すべきだという意見もありました。予算に上乗せされる75億円を、本当に私立高校生を支援することに使うべきなのかという議論は尽きることはなさそうです。----------いかがでしたか?都内在住の家庭にとってはうれしい制度ではありますが、立場や環境によっては不合理で不的確な制度に映ってしまうこともあるようです。実際にこの制度が実施されるかどうかはまだ決まっていません。今後の動向に注目しておきたいですね。【参考リンク】・【アンケート結果(1位〜10位)】都の私立高校生に対する授業料の無償化制度をどう思いますか?()●文/パピマミ編集部●モデル/前田彩(桃花ちゃん)
2017年01月23日タレントのビートたけしが、25日(18:57~23:10)に放送されるテレビ朝日系特番『ビートたけしのTVタックル たけし&爆笑問題がメッタ斬り! 2016をザワつかせた30人!』で、小池百合子東京都知事と対談する。今回の特番では、今年1年に話題となった人物30人にスポット当て、たけし、大竹まこと、阿川佐和子のレギュラー陣に、爆笑問題、東国原英夫、テリー伊藤らが激論を展開。この中で、たけしが都庁を訪問し、東京五輪、築地市場移転問題、新党結成などを、小池知事に直接問いかける。トランプ次期米大統領の扮装でリムジンから降り立ったたけしは、屈強なSPに誘導されて都庁内へ。迎えた小池知事は「ナイス・トゥ・ミート・ユー」と英語であいさつし、しっかりとたけしのボケを受け止める。対談では、たけしが五輪問題について「もめることが大事なんだよね、あそこでもめたおかげでみんなが(問題があることに)気付いたのは確かだから」と言うと、小池知事が「たけしさん、やさしい~」と喜びの声を上げる場面も。同行した千原ジュニアは、この日の小池知事について「ガードが下がっている感じがしました」と分析した。訪問を終えたたけしは「大ナタを振るうのは大変だと思いますよ」と知事に同情。一方で、自身に対する政界進出への期待に触れ、「一度落選確実選挙演説という本を出して、すごいひんしゅくかったから(笑)」と否定した上で、「芸人が真面目なことを言い始めて、ワイドショーとかやるようになったら終わりだよね(笑)」と毒舌を放っていた。
2016年12月21日アイドルグループ・TOKIOの国分太一がこのほど、小池百合子東京都知事に直撃取材を敢行。12月23日のTBS系情報番組『白熱ライブ ビビット』(毎週月~金8:00~9:55)でその模様が放送される。12月23日の『ビビット』は、緊急特別企画「小池都知事に国分太一が直撃!」(仮)と題し、ホリデースペシャルとして放送。認可保育園に入れない待機児童が増え続け、離職に追い込まれる母親が増えるなど、深刻な問題となっている「待機児童問題」について特集し、父親になった国分が小池都知事へのインタビューに臨んだ。国分は事前に、待機児童問題に直面する主婦にヒアリング。都庁の真横にある「とちょう保育園」も訪問し、待機児童解消のモデルケースにもなるといわれている同保育園の仕組みなどについて園児の親や園長に話を聞いた。そして、都庁で小池都知事と対面。待機児童について切り出した国分に対し、小池知事は「パパもママも、これから結婚しようと思っている方にも、子育てしやすい東京、日本にしよう」と目標を掲げた上で、「結婚か仕事か。仕事か子育てか。子育てするために会社を辞めなければならないそんな世界は寂しい」と話した。保育所を増やすのも課題だが、通勤にも課題があると言う。「社内に保育園を作ってほしいとよく言われるんです。国会にもあるけど、そこまで連れてくるのが大変。地方でマイカーで通っている人はベビーシートで一緒に来られるけど、満員電車ではベビーバギーを乗せるだけで怒られる。冷たい目で見られるんですよね。日本は冷たい。どうやってラッシュアワーの中で子どもと一緒に会社に来られるかが問題」と語り、最後には、小池知事から国分に驚きの提案がなされたという。国分は「小池知事は、とにかく何でも答えられる方。相手によってわかりやすく話をしてくださるので、僕にもわかりやすく話していただきました」と振り返り、「『待機児童のことだけを考えていてもこの問題は解決しない。女性が働きやすい社会を作っていくことが待機児童問題の解決にもつながる』と言うのも納得しました」とコメント。また、「『自分がリーダーとしての意識を持つことが大切』という言葉も印象に残っています。『リーダーである私が』というのは力強い言葉ですし、小池さんのその言葉を信じたいです」と期待を寄せた。そして、「小池さんが言うように、待機児童だけのことを考えるのではなく、社会全体のいろんなことを考えていけば、子育ての難しさだったり、孤立する子育てという言葉の意味もわかるし、育児ノイローゼとかすべてつながっているのも理解できる」と話し、「ひとつが解決したからといって、子育て問題すべてが解決するわけではないということをあらためて認識しながら、今後もいろいろと考えていきたい」と決意。「1カ月に1回会える友だちになりたいですね、小池さんとは」と笑った。(C)TBS
2016年12月15日『さみしさサヨナラ会議』(宮崎哲弥と共著)という著書もある月読寺住職の小池龍之介さん。前回、“さみしい”という感情は脳内物質による錯覚が引き起こすもので、人間関係では満たすことができないと伺いました。後編となる今回は、そんな“さみしさ”とうまく付き合う具体的な方法や、「“おひとりさま”はかわいそう」という世間の偏見に負けないための心得を教わりました。さみしさを埋めようとすると“心の借金”が増えていくだけ――そもそも“さみしい”と感じてしまうのは、悪いことなのでしょうか?何を良い/悪いとするかにもよりますが、仏法的な観点からすると、苦しみが増えるのはよくないこと、苦しみが減るのは好ましいこと、とします。ですから、さみしいと感じると苦しみは増えるので、悪いことだと言えそうですね。ところが、これにはカラクリがあって、多くの人は自分のしていることが“悪いこと”だとわかると、自己嫌悪や罪悪感が湧いてきて、苦しみが増えてしまうんです。だから、「さみしくなっている自分はダメだ」と自分を責めたり、抜け出そうともがくことで、余計に苦しみが増えてしまっては本末転倒です。――では、どう対処すればいいのでしょうか?さみしさは、抜け出そうとするとうまくいかないんです。たとえば、さみしいと感じているとき、私たちは「さみしさの部屋」にいるとしましょう。そこで、“さみしさポイント”10Pを受け取ります。でも、その部屋の中にとどまってじっとしていれば、さみしさはやがて消えてなくなり、10Pは返済できるんですよ。ところが、となりに「友達に電話する部屋」があると、多くの人はつい安易に移動して「さみしさの部屋」を抜け出そうとします。でも、そうすると10Pは返済されずに借金として残る。しかも、電話が終わるとまたさみしくなって10Pが発生してしまい、さみしさの総量が増えてしまうんです。――さみしさを埋めるために、別のことをしてはいけないということですか?さみしさを何か別の手段で紛らわそうとする行為はすべて、「さみしさの部屋」から別の部屋へ移動しただけです。つまり、“さみしさポイント”という借金を返済するために、別のところから借金をしている状態なんです。特に、電話やメール、SNSといった人とのつながりや恋愛など、人間関係で孤独を紛らわそうとするのはおすすめしません。自分の欠損を満たしてくれる相手を求めると、特別扱いしてもらおうと傲慢な態度を取ったり、過剰に卑屈になって相手に従属しようとしたりと、ろくでもない行動を引き起こしてしまいます。だから、さみしいときは人に会うべきではないし、新しい出会いも求めてはいけないんです。さみしさも怒りも、必ず消えていくもの――では、具体的にはどうすればいいんですか?何もしないことが大事です。まず、さみしさを感じている自分を、「かわいそうだ」とか「ダメな人間だ」などと一切“評価”しないでください。さみしい自分を、ただ“認めて、受け入れる”だけでいいんです。ざわざわ、もやもやするような、なんらかの身体感覚に意識を向けて、さみしさに寄り添うイメージを持ってください。――さみしさに寄り添うとは…?心の中で、自分自身に声をかけてあげましょう。「さみしいんだね、わかるよ、大丈夫だよ」とか、「じっと待っていればそのうち消えるからね」とか、小さい子どもをなだめるような感じです。他のことで紛らわすのではなく、さみしさのエネルギーそのものと一緒にいてあげて、消えてなくなるまで待つようにしてください。――では、寝て忘れちゃうというのもアリですか?それも「寝て忘れる部屋」という別の部屋に移動して、借金を増やすことと同じになってしまいます。もし、起きていると何かしたくなってしまうなら、楽な状態でゴロゴロと寝転がって天井の木目を数えたり、公園で空を眺めたりして、さみしさが収まるのを静かに待ってあげましょう。意識のある状態で、さみしさが減っていくのを体感しきることが大事なんです。――なぜ、“さみしさポイント”の借金は増えてしまうのでしょうか?前回お話しした通り、“ドーパミン中毒”が原因です。さみしさを別の手段で満たすということは、刺激が入力されることでドーパミンが発生し、脳が快楽を得るということです。ところが、次はもっと強い刺激や快感でないと物足りなくなるため、どんどん耐性ができてしまいます。昔は手紙や電話くらいしか手段がなかったので刺激自体も弱かったし、ドーパミンが切れても、次の刺激を受け取るまでにそれなりの時間がかかりました。そのため、そこまで重いドーパミン中毒にはならずに済んでいたんです。ところが現代のSNSは、刺激が入力される頻度や速度、その強度もケタ違いに大きいですよね。不特定多数の人から一度に注目され、圧倒的な承認を得られますが、私たちの脳には刺激が強すぎるんですよ。一度に受け取るドーパミンが多すぎてすぐに飽和してしまい、耐性がついてどんどんさみしくなっていく。借金がものすごいスピードで増えていくということです。――でも、“さみしさ”には終わりがくる、とは思っていませんでした。この方法はさみしさに限らず、“怒り”に対しても有効です。「物に当たる部屋」や「怒鳴りちらす部屋」、「怒りを我慢する部屋」に移動してしまうと、“怒りポイント”は返済されないまま借金としてどんどん溜まっていきます。だから、必ず「怒りの部屋」にとどまって、「そうか、イライラしてるんだね、大変だね」と怒りの感情に寄り添ってあげれば、怒りポイントのゲージは減っていき、そのエネルギーも自然と収まっていきます。安心感が諸行無常であるように、さみしさも怒りもすべては無常で、必ず消えていってしまいますから。“たまたまひとりでも大丈夫”と思えばいい――無理して恋愛や結婚をしなくていい、と思っている人でも、周囲からの「ひとりなんてさみしい人だ」という価値観にさらされて、考えがグラついてしまうこともあると思うのですが…。いまや、ひとりで生きていくこともひとつのスタンダードですから、以前と比べれば「ひとりなんてかわいそう」という視線の圧力はだいぶ弱まっているとは思います。むしろ、圧力をかけてくる人たちに「他人の愛情に頼って依存する価値観でしか生きられないのね」と心の中で見返してやることもできるでしょう。ただ、味方や仲間がいるとか、“おひとりさま”というグループに所属していることに安心している、という意味では、孤独やさみしさを受け入れているとは言えないでしょうね。――でも、周りの目がどうしても気になります。それは、幼い頃に親の視線を自分の中に内面化するクセがついているからです。子どもは、親に同調することで愛情や承認を得て、庇護やお世話をしてもらう戦略を取ってきました。そのせいで大人になってからも、相手や世間の規範を内面化しないと、見捨てられ見放されてしまうんじゃないか、という恐怖が残っているんです。――自分の身を守るために、周りに同調してしまうんですね。そういった心の仕組みをわかっていれば、「ひとりってさみしくない?」と言われて心がグラついてしまいそうなときに、「ああ、私は今、この人に嫌われたくないという“さみしさ”を抱えているんだな」と自己分析できるようになるのではないでしょうか。まあ、こうなるとほとんど修行の域ですけどね。ただ、“おひとりさま”として生きていこうとしている人が、他人から言われて不安になってしまうようでしたら、その人はたぶん強がりで“おひとりさま”を選んでいる可能性があると思うんです。前の恋愛で痛い目を見たからもう嫌だとか、どうせ他の男もそうに違いないとか、何かしらの強い感情によって孤独を抑え込んでいるのだとすれば、あまりよくない状態だと思います。それは、「強がってやせ我慢する部屋」に移動しているだけですから。――心から“おひとりさま”であることを受け入れていないと、それも借金を増やしていることになるわけですね。私たち人間は、そもそも生まれたときから孤独でさみしい存在なんです。恋愛相手であれ、自分の親であれ子どもであれ、ある特定の人間関係に自分のさみしさを預けて解消してもらおうとすると、必ず痛い目に遭います。まずは「さみしいから」という理由で人とつながるのをやめてみましょう。「さみしい自分はかわいそう」などと評価せず、さみしいという感情にただじっと寄り添い、受け入れることができるようになると、ちょっと大袈裟な言い方ですが、人生が変わります。つまり、人間関係に過剰な期待をしなくなって、精神が自立した状態になります。――かなり強い心が必要になりそうですね。だからといって、一生ひとりぼっちになるわけではありません。むしろそういう状態のときに出会い、関わる人とのほうが、強烈に求め合うような刺激はない代わりに、ほどほどに満たされた、安定した人間関係を築けるようになるでしょう。さみしさとうまく付き合って自立できるようになれば、わざわざ「自分はこの先ずっとひとりで生きていく」と頑なに決めなくてもいいんです。“たまたまひとりでも大丈夫”なだけであって、運良くいい人が現れたら好きになればいいし、結婚してもいい。いなければ、それはそれで「ひとりでもいいや」と思える。そういう精神状態を保っていられるなら、相手がいてもいなくても、どちらでもハッピーなのですよ。Text/福田フクスケ■プロフィール小池龍之介(こいけ・りゅうのすけ)1978年生まれ、山口県出身。東京大学教養学部卒。2003年、ウェブサイト「家出空間」を立ち上げる。同年、寺院とカフェの機能を兼ね備えた「iede cafe」を展開(〜2007年まで)。現在は、鎌倉にある月読寺の住職として、宗派仏教を超えた立場で自身の修行と一般向けの座禅・瞑想指導を続けている。『考えない練習』(小学館文庫)、『超訳 ブッダの言葉』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『しない生活 煩悩を静める108のお稽古』(幻冬舎新書)など著書多数。特集「さみしさは敵か」もあわせてご覧ください!・さみしさは“人とのつながり”では満たされない/月読寺・小池龍之介さん(前編)・美しいさみしさの奥にあるグロテスクな本音と向き合う
2016年12月05日"ホリエモン"こと実業家の堀江貴文氏が27日、ツイッターを更新。9月ぶりにテレビ復帰を果たした作家の乙武洋匡氏について「アレがなかったらいまは乙武都知事だったかもしれない」とコメントした。今年3月に『週刊新潮』で不倫を報じられ、9月に離婚した乙武氏は、同日、フジテレビ系トーク番組『ワイドナショー』(毎週日曜10:00~11:15)に出演。松本人志、東野幸治らが自宅を訪問し、騒動後の生活や心境を語った。堀江氏は、乙武氏のテレビ復帰について書かれた記事を紹介しながら、「いやー、タイミングが微妙でしたねー。アレがなかったらいまは乙武都知事だったかもしれない」とツイート。乙武氏はこの日、約8カ月ぶりにツイッターも再開し、堀江氏のコメントに「堀江さん、とんでもないですでも、身に余るお言葉をありがとうございます!」と感謝した。また、脳科学者の茂木健一郎氏もツイッターで「乙武さん、いろいろありましたが、お帰りなさい。乙武さんの声が聞けてうれしいという人もたくさんいると思います。私もその一人です。乙武さんに、一輪のスミレの花を」と激励。乙武氏は「茂木先生、ありがとうございます!」と返している。
2016年11月28日