岡本健一が主演を務める舞台『リチャード三世』の制作発表会見が東京・新国立劇場で行われ、岡本と共演の中嶋朋子、浦井健治、演出の鵜山仁らが登壇した。『リチャード三世』チケット情報本作は、2009年秋に同劇場で上演された『ヘンリー六世』三部作という9時間に及ぶ大作の続編にあたる。岡本はその中でも同じリチャード三世を演じた。今回は主人公の立場で、自分の醜い容姿を呪いつつ、王位を手に入れるため様々な姦計をめぐらせ、言葉巧みに身内や家来までをも陥れていく悪に徹したリチャード王をどのように演じるのか、注目が集まる。会見で岡本は「コンプレックスを抱えた人が、なぜそこまで上に登りつめていくのかずっと疑問でしたが、3年前の『ヘンリー六世』の中で彼の生き様を演じると、父親の愛がものすごく強いことを感じました」と話し、「剣を言葉に代えて登りつめていきます。言葉によって人がどれだけ簡単に動かせられるか。けれども、人を騙したり、悪事を働いて上にいったところで、そういう国王は滅びるのも早いです」と役について説明。そのうえで「血筋を全部殺してでも王冠が被りたい」とリチャードの気持ちを代弁。「リチャードは死に向かっていく作品なので、どういう気持ちになるのか。この役を演じられることは光栄で、ワクワクしてます。命をかけて頑張りたい」と意気込みを語った。故ヘンリー六世の王妃・マーガレット役の中嶋は横で話す岡本の姿を見て、「いましゃべっていた健ちゃんはすでにリチャードですね」と楽しそうに話し、「(マーガレットは)歴史を引きずる役です。今回は、私自身も生き証人として舞台を見届けたい。もうちょっと軽やかに巧みに生きてみたい、そういう力をくれる作品にできたらなと思います」と抱負を語った。また、前回タイトルロールを務めた浦井は、リッチモンド伯ヘンリーに扮し、リチャードと一騎打ちの死闘を繰り広げる。浦井は「ヘンリー六世の面影を持った役として取り組みたい」とコメントした。『ヘンリー六世』と同じ劇場、同じスタッフ、そしてほぼ同じキャストで上演される『リチャード三世』。演出の鵜山は「観た事もない舞台を早くお目にかけたい」と意気込んだ。公演は10月3日(水)から21日(日)まで東京・新国立劇場中劇場にて上演。チケットは7月22日(日)より一般発売開始。なお、チケットぴあでは7月20日(金)までインターネット先着先行(プリセール)を受付中。
2012年07月18日製薬会社アステラスと、医薬品の開発・製造・販売を行うサノフィ・アベンティスは、22日「睡眠と日中パフォーマンスの関連性~睡眠の質を上げるには~」と題し、睡眠に関するメディアセミナーを開催した。セミナーでは、睡眠障害の治療を行うスリープ&ストレスクリニック院長の林田健一氏が、日米仏の成人に対して行った不眠に対する意識や行動の調査結果を報告した。調査対象は日本人3,282人、アメリカ人1,725人、フランス人1,966人の合計6,973人。2011年8月18日から24日の間にインターネットにて行われた。調査の結果、日本人に特徴的であったのは次の4点である。(1)米仏と比べて、日本では飲酒頻度が高く、運動頻度が低い。(2)日本人は「一人で」、「長時間屋内におり」、「パソコン作業を多くする」ことが多い。(3)日本人の睡眠時間は米仏人より短く、平均睡眠時間が6時間未満の人が全体の19.8%を占める。(4)3カ国中、睡眠に対する満足度は日本がもっとも低く32.1%。同氏は、特に4つ目の特徴である日本人の睡眠の満足度の低さが問題であるとし、睡眠時間を適切にとる必要があると述べた。「睡眠時間は6~8時間が適切で、6時間より短くても8時間より長くなっても体に良くありません。睡眠時間が短すぎたり長すぎたりした場合、糖尿病や高血圧、うつ病の発症リスクが高まり、体重が増加しやすく生活習慣病などのリスクを背負うことになります」(林田氏)また、同セミナーにはNPO睡眠文化研究会事務局長である鍛治恵氏も参加し、「良質な睡眠をとるための生活の工夫」について講演を行った。睡眠の質を上げるためには、次の4つのポイントがあるという。■その1体内時計のリズムを整えること第一に、体内時計のリズムを整えることが必要であるとされる。特に、起床時には太陽の光を浴び、体内時計をリセットすることが大切。また、週末に睡眠時間を極端に多くとる「寝だめ」もリズムをくずすため、控えることが望ましいという。■その2日中しっかりと動くこと第二に、日中しっかりと覚醒することが重要であると鍛治氏は述べる。昼間だらだらと動かずに過ごしてしまうと、快眠に必要な適度な疲れもなく、また、快眠するためには体温が下がっていることが条件であるが、日中活動し体温を上げておかないと入眠時に体温が下がらないため寝付きが悪くなるという。■その3就寝前に体が覚醒する行為を控え、しっかり入浴することまた、就寝前に体が覚醒するような行為を控えることが望ましいとされる。例えば明るいモニターがあるパソコンやスマートフォンの使用、アルコールやコーヒーなどのカフェイン飲料の摂取、喫煙などは、快眠を妨げるため避けるべきであると同氏は語る。また、就寝前に行うべきことで特に重要なのは入浴であり、就寝の90分ほど前に入浴を済ますと、就寝時に体温が下がり寝つきがよくなるという。■その4就寝時の服装や寝室環境を整えることそして、就寝時の衣服や寝室などの就寝環境を整えることが、何よりも大切であるとされる。就寝時の衣服は、通気性のよい綿素材のものがオススメだと同氏は述べる。人間は就寝時に体温を下げるため、寝ている間にコップ一杯分の汗をかくとされる。その際かいた汗が蒸発しやすいよう、就寝時の衣服の通気性を良くしておく必要があるという。また、就寝時の寝室の温度は28℃以下に設定することが望ましい。これは、28℃以上の室温であると体温が下がりにくく、快眠を阻害するためであるという。また、エアコンや扇風機などの風を直接体にあてず、室内に気流を作ると室温が下がりやすいとされる。講演の最後に、鍛治氏は「こうした工夫を通じて、多くの人により良い睡眠をとってほしい」と語った。セミナーの最後では、林田氏が不眠症のリスクと対処について講演を行った。現在日本には約2,500万人が不眠症状を持ち、そのほとんどが「自分の症状は不眠ではない」と軽視する傾向があるという。スリープ&ストレスクリニックの調べによると、不眠症状のある人の約半数が症状を相談せず、また、全体の約3割が相談したくとも不眠治療の診療科がどこなのかわからないと回答しているという。同氏は「少しでも不眠症状を感じたら睡眠専門医に相談してほしい」と述べ、「生活習慣病やうつ病を引き起こす不眠を予防し、早期発見し、そして治療することが国民の健康を守るためにも重要である」と語った。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年05月25日