障害者と多様な分野のプロフェッショナルによる現代アートの国際展「ヨコハマ・パラトリエンナーレ2014」が、8月1日より横浜都心臨海部で開催される。初開催となる今回のテーマは「First Contact ―はじめてに出会える場所―」。時間を掛けて実験と挑戦を繰り返すことでしか生まれない表現を発信しつつ、障害者の創作活動において制作をサポートする「伴奏者」のノウハウ集積や人材発掘と育成、会場案内や広報活動など障害の有無を越え誰もが参加できるフェスティバルの開催などを企図。同時期開催のヨコハマトリエンナーレとは巡回バスが運行予定。注目のプロジェクトは、「ミナ ペルホネン(mina perhonen)」デザイナーの皆川明が、同ブランドの生地に障害者地域活動ホームの人々が刺繍を施しアート性に富んだプロダクトへと転換するプロジェクトを実施。「ライゾマティクス(Rhizomatiks)」の真鍋大度、石橋素、照岡正樹、堤修一が、聴覚障害ダンサー「ソウル・ファミリー(SOUL FAMILY)」との共同作業により、触覚デバイスを用いて異なる感覚がクロスする作品を発表する。その他、北京オリンピック・パラリンピック閉会式に出演したダンサーのクリシー・喜陽、2011年のヴェネチア・ビエンナーレや13年のあいちトリエンナーレやに参加したミハイル・カリキス(Mikhail Karikis)、世界30ヶ国で開催された暗闇のエンターテインメント「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」など多くのアーティストが参加。【イベント情報】ヨコハマ・パラトリエンナーレ2014会場:象の鼻テラス他住所:神奈川県横浜市中区海岸通1丁目会期:8月1日から11月3日まで(コア期間は9月7日まで)
2014年06月23日セブン銀行ATMで利用できる視覚障害者向けの「音声ガイダンスサービス」をご存じだろうか? インターホンのキー操作のみで利用でき、視覚障害者にとっても、不安を抱かずに利用できるのが特徴だ。12月1日からは、視覚障害者・健常者を問わず、同サービスでのATM利用件数に応じて、1件あたり100円をセブン銀行からラジオ・チャリティ・ミュージックソンに寄付するなどの内容のキャンペーンを実施している。今回は、同サービスが開始されるに至った経緯を紹介するとともに、筆者が実際にATMで同サービスを利用した体験をレポートしたい。セブン銀行は2001年に設立。設立当初は、セブン-イレブンが銀行をつくるらしいと話題となったが、そうした中、新しく銀行を作るのなら、視覚障害者が使えるようなATMを作ってほしいとの要望が強く寄せられていたという。というのも、既存の銀行のATMに視覚障害者向けの音声ガイダンスサービスを付けるのはシステム的にも大変な作業であり、全ATMにそうした機能を付加するのは難しく、そのため、新しくできる銀行であるセブン銀行に大きく期待が寄せられていた。こうした要望を受けセブン銀行では、設立当初から同行のATMに、視覚障害者の人でも使えるような機能を付加することを想定した上で全国にATM網を広げていき、ついに2007年11月から、すでに全国に展開していた初代ATMと第二世代ATMを合わせた約1万3000台のATMについて一斉に、視覚障害者向けの音声ガイダンスサービスを付加し、提供を開始した。全台一斉に同サービスを付加できたことについて、同行の宮里知江氏は、「当行は新しい銀行でメガバンクなどと比べてもシステム自体が小さいので、一斉に同サービスの機能を付加することができた」と話す。だが、それを実現するためには、設立当初からの同行経営陣の強い意思があったことは間違いない。現在では、1万7000台以上ある全ての同行ATMで、提携する500以上の金融機関の顧客に音声ガイダンスサービスを提供している。利用件数は、サービスを開始した2007年度に1,956件(※11/26~セブン銀行、2/12~提携先銀行の利用が可能に)、2008年度に6,566件(※4/21~信金・信組、ろうきん、JA・JF、証券の利用が可能に、※5/19~ゆうちょ銀行の利用が可能に、以降現在に至る)、2009年度8,975件、2010年度1万1,306件、2011年度1万3,071件、と着実に増加している。音声ガイダンスサービスで利用できる取引(各金融機関の取引きメニューに準じる)は、「引出し」と「預入れ」、そして「残高照会」。同サービスの特長として第一に挙げられるのは、冒頭でも触れたように、取引きに関する操作を全てインターホンに集中しているので、タッチパネルを使わず、インターホンのみで取引きが完結することが挙げられる。万が一取引中に不具合が発生した場合も、コールセンターに自動的に接続し、オペレーターから状況の説明を行うことができるようになっている。オペレーターは遠隔操作もできるので、いざという時に人手による対応ができる態勢が整っている。また、第三者によるいたずら防止のため、「インターホンでの取引き」を選択した時点で、テンキーやタッチパネルでの操作ができなくなる。わかりやすい案内を実施しているので、操作に不慣れな人でも一人で操作できるよう操作方法を詳細に案内する。また、通常以上にプライバシーに配慮しているため、「紙幣をお受取りください」など、通常ATMスピーカーから流れる案内はインターホンのみで流れる。金額も画面に表示されないようになっている。カード挿入時には「利用金融機関名」を、取引き終了時には「手数料」を音声案内する。提携金融機関を含め操作フローを統一している。以上について宮里氏から説明を受けた後、筆者がアイマスクを付け、音声ガイダンスサービスを利用させていただくことにしたまず、アイマスクを付け、インターホンを手に取る。すると、オペレーターとの通話を希望する場合は1を、インターホンによる取引は2を押すとのガイダンスが流れたので、2を押した。ちなみに、数字の5には突起があり、それを目安に数字に位置が分かる。一番下の列は左端が「*(アスタリスク)」、真ん中が「0」、右端が「#(シャープ)」。ガイダンスでは、取引を中断する場合は「*(アスタリスク)」、確認する場合は「#(シャープ)」を押すよう教えてくれる。この数字と記号の配置と操作方法は、視覚障害のある方には標準で、セブン銀行もそのことを確認の上、数字・記号配置と操作方法を決めたという。「*」や「#」の位置は普段はほとんど意識することはなかったが、こうした意味があって決められていることを初めて知った。さらにガイダンスが進んでいくが、普通の会話よりもテンポが速い。これは、視覚障害の方にとっては、「間」があると不安に感じる方も多いため、少し速めの案内にしているからだ。ガイダンスでは、耳の裏のボタンで音量を調整できることも案内され、少し聴力の弱い筆者も音量を大きくすることができ、聞きやすくなった。さらに、ガイダンスに従ってカードを挿入。「ミ・ツ・ビ・シ・ト・ウ・キョ・ウ・ユー・エ・フ・ジェ・イ・ギ・ン・コ・ウ」と合成音声が、挿入した金融機関名を、ゆっくりと教えてくれる。こうした案内があれば、もし異なるカードを入れても確認できるため、非常に便利だと実感。さらに、ガイダンスの案内に沿って、取引内容は「引き出し」を選択、手数料がかかる場合があることもきちんと教えてくれた。続いて暗証番号や金額をインターホンで入力したが、横から撮影してくれたスタッフにも、どのような操作をしているかは全く見えなかったといい、この辺りにも、細かい配慮がなされていることがうかがえた。さらに驚いたことは、インターホンでの操作中でも、健常者が利用する際に利用するモニター画面も同時に遷移するということ。つまり、インターホンで取引していることは、周りの人には分からないような仕組みになっているのだ。金額を入力後も、「ご希望の金額は○○円ですね。よろしければ『#』ボタンを押してください」との案内。金額の押し間違いもこれで防げる。また、預金残高も教えてくれるので、これも安心に利用できる1つのポイントだと実感した。最後に「明細が必要な場合は『#』ボタンを押してください」との案内の後、カードと明細票、紙幣が出てきた。ただ、アイマスクをしている関係上、紙幣やカードが出てきた位置が分からずまごついてしまった。普通ならカードや紙幣を取り出す時間がかかるとカードがATMに吸い込まれてしまうところだが、視覚障害者の方々がこうした動作に時間がかかることを考慮して、カードと紙幣が出ている時間は普通よりも長めになっている。したがって、少し手間取ったが、無事、カードと紙幣を取り出すことができた。今回、体験させていただいた感想は、とにかく、障害のある方々に対して数多くのきめ細かな配慮があるという点だ。ただ、セブン銀行の悩みは、「ニーズはあるはずなのに、このサービスが十分に知られていないこと」(宮里氏)。視覚障害のある方に、セブン銀行の全ATMで「音声ガイダンスサービス」が利用できることを伝える方法が少ないことが、大変残念な点といい、普段視覚障害の方に接する機会が多い健常者の方にも知ってもらうことで、利用者を増やしていきたいという。そのため、セブン銀行では一人でも多くの人に、この「音声ガイダンスサービス」を知ってもらうために、2010年からキャンペーンを実施。健常者であっても、すべてのキャンペーンに参加でき、セブン銀行を通じて、ニッポン放送のラジオチャリティミュージックソンへ寄付を行うことができる。キャンペーンの概要は以下の通りとなっているので、ぜひ参加してほしい。【まず知って!】クリック募金期間中、同社サイトに設けられた音声ガイダンスサービスキャンペーンページ内の「クリック募金に協力するボタン」1クリックにつき、セブン銀行よりラジオ・チャリティ・ミュージックソンに1円の寄付を行う。1人が1日にクリックできる回数は1クリック【そして体験して!】ATM 利用件数に応じてセブン銀行より寄付期間中、音声ガイダンスサービスでのATM利用件数に応じて、1件あたり100円をセブン銀行よりラジオ・チャリティ・ミュージックソンに寄付する【さらにセブン銀行口座を持っている人へ】インターネットバンキングを使った募金セブン銀行口座を持っている顧客がインターネットバンキングを利用してラジオ・チャリティ・ミュージックソンに寄付する場合、その振込み手数料を無料にする【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月11日ゴールドウインが展開するザ・ノース・フェイスは、視覚障害者のクライミングをサポートするNPO法人「モンキーマジック」を支援するTシャツを今年も発売する。この企画は2006年からスタートし、今年で7年目になる。視覚障害者が取り組めるスポーツのひとつがロッククライミング。NPO法人「モンキーマジック」の代表理事を務める小林幸一郎氏も、視覚障害を持つクライマーであり、同法人ではスクール活動を通じ、障害を持つ人たちがクライミングを行う際の手助けをしている。クライミング界、クライマーを支援しつづけてきたザ・ノース・フェイスでは、「モンキーマジック」の活動およびクライミングというスポーツの可能性に共感し、支援Tシャツを製作・販売。売上の一部をモンキーマジックに寄付することに。このTシャツは同法人に支援の寄付をした人にも贈られるとのこと。価格はメンズ、ウィメンズともに4,410円。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年04月18日株式会社ゴールドウインが展開する「ザ・ノース・フェイス」は、視覚障害者のクライミングをサポートするNPO法人「モンキーマジック」を支援するTシャツを今年も4月中旬より発売開始する。この販売企画は2006年からスタートし、今年で7年目となる。NPO法人「モンキーマジック」は、多くの場合でスポーツをあきらめなければならない視覚障害者の人々でも、ロッククライミングをすることは可能とし、視覚障害者の方のクライミングする手助けとしてスクール活動を行っている。クライミング界、クライマーを支援してきた「ザ・ノース・フェイス」は、そのモンキーマジックの活動に共感。支援Tシャツを製作・販売し、売り上げの一部をモンキーマジックに寄付している。支援Tシャツの販売・企画は2006年からスタートし、今年で7年目。4月中旬より発売開始する。デザインは壁を軽快に登るモンキーのイラストで、視覚障害者によるクライミングを表現。今までのデザイン同様、モンキーマジックのテーマ「No sight But on sight!(見えなくても、見えづらくても、オンサイトで登れるぜ!)」のメッセージが背中に点字表記で凹凸プリントされている。吸湿速乾性の高いポリエステル100%素材で、あらゆるスポーツシーンで着用できるとのこと。価格は男性用・女性用とも4,410円(税込)。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年04月17日これまで、女性だけの症状と思われていた「更年期障害」。実は男性にもあるってご存じでしたか?更年期障害とは、加齢によりホルモンバランスが崩れることで、さまざまな不調が現れること。体だけでなく、心にも影響を与えます。閉経を迎える40代~50代の女性特有のものと考えられていましたが、近年、男性にも更年期障害が起こることがわかってきました。しかも中には、30代で更年期障害の症状を示す男性も!詳しい説明を、私のクリニック目白の平田雅子院長にお聞きしました。(以下、平田雅子先生)女性の更年期障害の場合、閉経前後に卵巣の機能が低下し女性ホルモンの分泌量が減少することで起こります。それと同じく男性の場合も、加齢による男性ホルモンの分泌が低下が原因と考えられています。まず、男性の場合、脳の視床下部から出されるホルモンの刺激で、性腺刺激ホルモンが分泌されます。性腺刺激ホルモンが分泌されると、男性ホルモンである「テストステロン」が睾丸(こうがん)から分泌されるのですが、テストステロンは、45歳くらいから緩やかに減少していきます。ですから、一般的に男性に更年期障害の症状が見られるのは、40代半ばからといえますが、若くても無縁ではないのです。それは、ストレスなどが原因で、30代でもテストステロンの分泌が減少してしまい、更年期障害の症状が現れる場合があるんです。症状は人それぞれで多岐にわたりますが、代表的なものはこちら。・ほてり、のぼせ・手足の冷え・頭痛・めまい、耳鳴り・肩こり・筋肉痛・便秘・腹痛・頻尿or残尿感・動悸(どうき)・不眠・倦怠(けんたい)感・不安・性欲低下・勃起(ぼっき)不全このように、身体面、精神面の両方にさまざまな症状があるにも関わらず、男性には女性の閉経のような分かりやすい変化がない上に、どれもすぐに病気につながるような症状でないため、見過ごされがち。また男性の場合も、更年期障害による身体的な変化により精神的に落ち込み、うつ状態になることが多いんです。もし症状に心当たりがあるのなら、男性の更年期障害について扱っている病院を受診してみましょう。(ビューティ&ダイエット編集部)
2012年03月18日アクサ生命保険は7日、日本障害者スポーツ協会から感謝状を授与された。今回の表彰は、昨年(2011年)に実施したブラインドサッカー(視覚障害者サッカー)に対する支援活動が評価されたもので、今年で5回目の受賞となる。アクサ生命は、CR(コーポレートレスポンシビリティ=企業の社会的責任)活動の一環として、2006年から継続的に、ブラインドサッカーの支援を行っている。2006年には、応援プロジェクトを通じて世界大会(アルゼンチンで開催)に出場する日本代表チームを支援。翌年以降も、応援チャリティ募金を通じてサイドフェンス(2007年)や盲学校にブラインドサッカーの設備を寄贈する(2008年)など、ブラインドサッカーのプレー環境の整備や普及・認知向上の面で支援を行ってきた。2011年は、パラリンピック大会の最終予選を兼ねて仙台で開催されたアジア選手権(公式国際試合)に社員ボランティアを派遣するとともに、全国の社員による大会の認知向上活動を行い、大会の運営をサポート。また、日本ブラインドサッカー協会に日本初となる国産ブラインドサッカー専用ボールを寄贈している。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年03月08日自動車事故対策機構(以下、NASVA)はこのほど、自動車事故による重度後遺障害者への支援拡充を目的として、近畿・関東地区にて「委託先病院」を公募すると発表した。NASVAは、自動車事故による脳損傷が原因で重度後遺障害が残り、治療と常時介護を必要とする被害者のうち、特に重度の患者を対象とした専門病院として、国内4カ所(千葉、仙台、岡山および岐阜)に療護センターを設置運営している。また、2007年から札幌・福岡の2カ所にて、療護センターの一部機能(治療・看護)を一般病院の施設を活用して提供する「委託病床」の運営を開始。これらの療護施設は、順調に活動している一方、一部地域では自宅からの距離などを理由に、入院を断念する被害者家族が多数存在することが判明したという。このためNASVAは、2011年2月より「委託病床の拡充にかかる検討委員会」および「委託病床機能等審査委員会」を設置し、委託病床を拡充する方向で検討。その結果、「新たに大阪を中心とする近畿地区(16床)および関東南・西部地区(12床)に委託病床を開設し、2013年1月から患者の受入を開始すべき」などの結論を得たことから、今回、同病床の運営を委託する病院について、入札による公募を行うことを決定したとしている。今回の公募にあたり、NASVAは入札説明会を開催。日程・場所は、関東地区が3月9日15:00~、NASVA本部6階会議室、近畿地区が3月13日15:00~、NASVA大阪主管支所内会議室となる。申込み期限は3月8日正午。今後のスケジュールは、5月10日応募(入札参加表明)締切、6月29日開札、委託先病院決定、2013年1月(予定)入院患者受入開始となっている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年02月14日ミニ保険ぞくぞくとニッチな保障内容のものも多い、割安で手軽な少額短期保険(ミニ保険)が今続々と発売されている。保険期間、金額に制約ミニ保険は、保険業法が改正された4年前に、新たな保険業態として誕生した。現在では、共済からの移行と新規参入を合わせて66業者が登録している。少額短期保険業者は、最低資本金が1千万円なので参入しやすい。ただ、保険期間は、生命・医療保険なら1年間、損害保険なら2年間との制限があり、保険金額にも最高1千万円などの制約が設けられている。ミニ保険の魅力しかし、ミニ保険には独自性のある商品が多く、それが魅力となっている。損保会社では2社しか扱っていないペット保険や、知的障害者向けの商品、レスキュー費用の商品などがあったり、日本震災パートナーズの地震保険は、通常の地震保険と違って火災保険の加入が不要だ。また、糖尿病の人も加入できる医療保険や定期保険を扱う「エクセルエイド少額短期保険」の医療保険なら、生後3か月の小児から加入可能で、生活習慣に関係なく、小児期に発症することが多い1型糖尿病患者には嬉しい保険と言えそうだ。基本的な保険に上乗せして利用を知名度が低く、苦戦を強いられる面もあるミニ保険だが、消費者にとっては選択の幅が広がるため魅力を感じることも多い。基本的な保険とうまく組み合わせて利用したい。
2010年10月09日